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乙武さんのツイート

2013年04月03日 | 高校野球

昨日、乙武さんの投稿に考えさせられた。

まずはその内容をどうぞ・・・。


済美・安楽投手の連投に思うこと

甲子園で行われている選抜高校野球大会。済美高校のエース・安楽智大投手は、県岐阜商との準々決勝でも138球を投げ抜き、3試合連続完投勝利。準決勝にコマを進めた。最終回には、151kmを計時したという。野球ファンをわくわくさせるような怪物の登場だが、僕は手放しによろこべずにいる。

 安楽投手は、今大会すでに529球を投げている。初戦でいきなり232球を投じたが、アメリカの高校生は一ヶ月でも200球を超える球数は投げないそうだ。成長過程にある高校生がそれだけの球数を投げることに対し、科学的に疑問符がつけられるのだろう。ちなみに、安楽投手はまだ2年生だ。

 ところが報道を見ていると、「エース力投」など美談、賞賛の一辺倒。なぜ、ここまでの球数を投げさせることに疑問を呈する報道が見られないのか。それは高校野球を「教育の一環」ではなく、「ビジネスのコンテンツ」と見ているからだろう。だが、そこで得られる利潤が高校生の手に渡ることはない。

 もちろん、球児たちは利潤など望んでいない。ただ、彼らの純粋さを、大人たちが利用しているだけなのだ。高校野球とは本来、部活動であり、教育活動の一環である。それが、あまりに「興業」としてのウマ味が大きいために、「球数制限」などあって然るべき対策がいつまでも講じられずにいるのだ

高野連のホームページを開くと、トップページには「スポーツ障害の予防・治療・復帰プログラム」についてのバナーが貼ってある。笑止。本当に球児たちの体のことを考えているなら、なぜ球数制限の導入を検討しないのだ。本音と建前の乖離に、野球ファンとして、教育に携わる者として、苦言を呈したい。

 何より疑問を感じるのは、スポーツマスコミの姿勢。「エース力投」「鉄腕安楽」――たしかに新聞は売れるでしょうだろう。だが、そうした記事が、はたしてジャーナリズムとしての機能を果たしていると言えるのか。今朝の各紙に踊る文字に、元スポーツライターとして落胆の色を隠せずにいる。

 もちろん、球数制限だけが唯一の解決策ではない。好投手を多く集められる私立の強豪校が有利になるなど、導入による弊害もあるだろう。また、安楽投手本人も「これが普通。他の高校生もこれくらい投げている」と発言するなど、完全燃焼を良しとする高校球児たちが球数制限を望んでいるとも言いがたい。

 だが、少なくとも「将来ある高校球児があれだけの球数を投げることの是非」については、もっと論じる必要がある。その世論を喚起するのがマスコミの仕事だと思うのだが、その役割を果たせているようには、とても思えない。

この件に関して、Twitterでも述べた。すると、大リーグで活躍するダルビッシュ有選手をはじめ、多くの方からリプライをいただいた。


と、乙武さんは言っている。・・・・・難しい問題ですね。

ダルさんやアメリカのスポーツ科学を信仰される方は乙武さんの意見を支持。ダルさんは具体的に「球数制限は当たり前。ベンチ入りメンバーを増やし、学年ごとの球数制限をすべきだ。」との意見。これに対し賛成意見のツイート多数。

これは「高校野球をどう捉えてるか?」で意見が大きく割るでしょう。

教育の一環だと考えるならば、例え本人は「これで肩を壊して投げられなくなってもいい。このチームで優勝したい」そんな燃え尽きる覚悟があったとしても、選手生命や今後の日常生活にも影響を及ぼすかもしれないってコトまで賭けてやる野球なんて、もはや教育じゃない。

一所懸命野球に取り組んでる高校生投手に対し「どうだ?行けるか?」と聞けば「はいっ!行けます!」そう答えるだろうし、そこを抑えてあげるのが教育だと思う。

しかし一方で、仲間のために頑張る、その頑張りに他の選手が奮闘し成長して行く。これも教育なんだろうし・・・。


またその逆に、アマチュアと名乗り入場料を取って興業として「高校野球と云うコンテンツ」として捉えるならば、お客さんを呼べるエースを投げさせないワケにはいかないでしょう。まあ、現状は春・夏合わせても僅か4週間で150万人を集め、莫大なお金が動く興業としての性格も無いとは言えない。


でも、今まで不思議なのはこう言った議論が行われて来なかったことでしょう。

「何が良い悪い」と議論を進めてルールをきちんと作り上げて行く事は大事ですね。こんな議論が今まで表沙汰になってないってことが、高野連が『伏魔殿』と呼ばれる由縁でしょう。

ただ今大会の安楽投手は明らかに投げすぎだと思う。確かに体はデカイが去年の今頃に中学を卒業したばかり。そんな子供が僅かの期間に772球も投げたのは異常と言われてもしかたないかもしれない。

これは何も安楽投手だけに限った事ではない。むしろ少年野球の現場の方が酷いチームもある。土曜日完投、日曜日は2試合完投・・・常軌を逸してるチームも多数ある。

普段は「子供の健全育成」なんてもっともらしいことを言っているが、いざ少年野球でも制限がかかると「選手の数が少ないからしょうがない」とか「それでは選手層が厚いチームには勝てない」、「ウチはエースが投げないと勝てない」なんて言い出し、自分の意見が矛盾極まりないことに気付いていない。出来ない選手を出来るようにするのが指導者の役割だし、最初から出来る選手に「これでもか!」と投げさせ勝ち誇る姿は滑稽以外の何者でもない。

まぁ、個人的には投球制限には反対だが、現状では導入せざるを得ないんではないだろうかと思う。

今出来る対処法は「大会日程をゆとりを持たせるよう調整すること」しかないでしょう。全国大会の試合会場を幾つかに分散化させ、準々決勝ぐらいから甲子園球場で・・・みたいな。

これも甲子園がここまで神格化されてる以上ムリでしょうが・・・。

でも個人的には根性論は基本的には大好きである。

そこに科学的根拠があろうがなかろうが「練習中に水飲むな!」や「技術が足りない部分は気合でカバーしろ!」こんな言葉は大好きだ。

時代が流れてる以上しかたないんだろうが「変わらなきゃいけない部分」と「変わってはいけない部分」・・・線引きは難しい。全員が納得出来る答えは・・・・出ないだろうな。



次回はプロ野球評論家の江本孟紀氏のブログについて・・・です。

共感出来るトコも非常に多いし「それはちょっと・・・」て感じで面白い。