好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 ラローチャ/ヨッフム/ベルリンドイツ響

2019-11-16 11:37:44 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番

ピアノ…ラローチャ
指揮…ヨッフム 
演奏…ベルリンドイツ響 
好み度…5(5点満点)

ピアノもオケも、重厚でありながら威圧的でなく、ほんのり情緒的であり、また、どちらを聴かせるというのでなく一体となって、ピアノつき交響曲と呼ばれるこの曲のよさををいい意味で感じるようでもある。
ラローチャのピアノはしっかり重みと強さも持ち、弱音部での透き通るような凛としながらも情感漂う高音も美しい。
オケもしっかり金管も鳴りながらゆったりブラームス的な重厚感を漂わせる。
冒頭のホルンも、続いて静かに入るピアノもしんみり沁み込むようで、第1楽章の情も緊張感も漂わせたゆったりした重さ、第2楽章の重みの中にほんのり漂う哀愁感、第3楽章のチェロや弦の甘く渋い美しさとピアノの郷愁を誘うような一音の美しさ、終楽章の闊達とした無邪気感、と各楽章の良さもしっかり聴かせてどの楽章も秀逸というのもありそうでないかもしれない。
ラローチャはジャケットの写真の華奢な印象から力感に欠けるかとも思っていたが全然そんなことはなく重厚さの中に多感な情熱も感じられるようなピアノだし、ヨッフムはギレリス盤といいベロフ盤といいこの盤といい、3盤3様ではあるがどれもいい響きを聴かせて、個人的にこの曲との相性はいい。
名盤として挙げられているのを見かけたことはないが、変化球なしに実直に力が込められ、ゆったりと心地よい深みのあるスケール感も感じさせて、重厚でありながら凛としてどこか癒されるような。これは名盤でしょう。

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