好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブルックナー 交響曲第8番 ケーゲル/ライプツィヒ放送響

2022-08-20 19:03:40 | ブルックナー 交響曲(第3番/第5番/第8番)
ブルックナー 
交響曲第8番

指揮…ケーゲル 
演奏…ライプツィヒ放送響
好み度…5(5点満点) 
※ODEレーベルのライヴ盤でなくPILZレーベルからの盤。

豪快だが耳障りでなくどっしりと重なる金管、
地を震わせるようなティンパニ、
がっちりした密度を感じさせる弦。
ときに締まりのなさを感じさせることもあるこのオケだが、この盤のこのオケは立派なものだし、ケーゲルの剛毅でまっすぐなブルックナーが心地よい。どっしりと剛毅な、緊張感といい意味での野性味を帯びるような力強さに圧倒感さえ感じるようなブル8である。
力強い中で、音の重なりにはしっかり配慮がなされ、第3楽章はずしりとした重みと大きさのある、血の通ったような美しさを湛えたアダージョであり、終楽章は冒頭から少しも格好つけないものが持つ堂々実直の格好よさに満ち、その颯爽重厚堂々たる格好よさはちょっとなかなか他では聴かれない域。
どの盤をこの交響曲の名盤とするか、人によって評は分かれるところとは思うが、この盤は好みを超えた名盤の1つであろうと思う。
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マーラー 交響曲第2番「復活」 テンシュテット/ロンドンフィル/ロンドンフィル合唱団

2022-08-20 18:56:25 | マーラー 交響曲(第2番「復活」 第5番)
マーラー 
交響曲第2番「復活」

指揮…テンシュテット 
演奏…ロンドンフィル 
合唱…ロンドンフィル合唱団 他
好み度…5(5点満点)

1989年ライブ盤
巨大と言っていいような大きさと力強さを感じる復活。
荒々しいような気迫とか激しさとかというより、大きなうねりのような情の起伏やエネルギー感を感じさせつつ、大きい。
録音はこのコンビの録音の中では最上の部類かと思う。
大きな病の告知を受けた後の、病と闘いながらの、指揮者・オケとも気持ちの入った渾身の演奏であろうと感じられ、といってそれが空回りすることなくしっかり音のエネルギーとか空気感に昇華されて放出されているように感じられる。
演奏の完成度もこのコンビの録音の中では最上の部類ではなかろうか。
声楽のソロも申し分なく、原光も美しく、終楽章合唱が加わってからは音量は抑えて静かに、しかし荘厳さも加わるようで、その後のフィナーレの圧倒的な大きさ荘厳さは渾身の祈りのようでもあり高らかな賛歌のようでもあり、ちょっと他では聴かれない類で鳥肌の立つ思いがする。
爆演のイメージで語られることの多いテンシュテットだし、他の盤ではときにもたついて聴こえるロンドンフィルだが、ここではむしろ丁寧に、響きと情感に大きなうねりとエネルギーを感じさせ、徒に激しかったり煽ったりということはないのだが、最後は感動的に〆る、テンシュテットの高い1つの到達点を聴く思いである。
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ブラームス ピアノ協奏曲第1番 オピッツ/デイヴィス/バイエルン放送響

2022-08-20 18:52:49 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第1番

ピアノ…オピッツ 
指揮…デイヴィス 
演奏…バイエルン放送響
好み度…4(5点満点)

デイヴィスのサポートは例えばコワセヴィッチとのときなどよりはずい分力強さを出している。
ピアノは実直で美しい。低音での重みなどはあまり感じさせないが独奏部でのふくよかで伸びやかな高音なんかは印象的でもある。
デイヴィスが結構厚く前に出てきているのはピアニストのタイプを見て、独奏部できらめきを聴かせながら高揚部ではオケが一緒になって厚い底をつくったほうがいい、というような考えもあるのだろうか。
オケもピアノも実直で美しい、特別な感銘はないが好感の持てる演奏のように思う。
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