横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

透析に関するご質問に対してのお答え①

2009-06-05 21:19:08 | Weblog
 人工透析という処置は、率直に申し上げますと、治療を目的したものでは無く、生命の維持をもっぱら目的として行われている医療行為です。
 腎臓の血液中の老廃物の濾(ろ)過器としての能力に支障が生じますと、小水による老廃物の排出が極めて非効率となります。当然、老廃物の血液中の濃度は上昇し、専門用語で“尿毒症”と呼ばれる各種の症状が起こってくることになります。
 腎臓という排せつ臓器には、一日約200リットルの血液がこの臓器を通過し、その際に濾過されて濃縮された老廃物を含んだ約2リットルの水分が小水として排出されるというメカニズムで、健康・生命の維持がはかられています。
 したがって、“おしっこ”は、出るのが当り前と健康時には考えておりますが、このおしっこの出に支障が生じますと、たちまち生命の維持が危うくなりますことから、腎臓という臓器の有難みを知ることができます。

 ことに腎臓の素晴らしさは、不要なものは排出し、有用なものは再吸収して出さないようにするという機能を持つことです。
 人工透析では、老廃物の除去はできますが、腎臓では行える重要かつ必要な成分物質を再吸収することはできません。
 したがって、例えば上記しましたことのその代表的な成分物質であるタンパク質が再吸収できずに、透析の際に多量に失われることとなります。
 現在はどのように行われているのかを私は知らないのですが、透析が終わると、失われたタンパク質を補うために、病院でステーキが出て、透析患者さんがこれを食べることも治療の一環として行われておりました。
 余計に体外に出てしまうから、失われたそれを補うために出たものの元を食べる・・・理屈的には合っているように感ぜられるかも知れませんが、このことは、今日増えている糖尿病由来の人工透析患者さんにとっては、その発症原因に対して大きな矛盾を含んだ、非常におかしな医療行為であると私は感じているのです。(続く)