横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

小林繁氏の突然死の件について③

2010-01-28 15:04:08 | Weblog
働き盛り襲う心臓突然死 ストレス引き金…心身管理が大切(産経新聞) - goo ニュース

 1月26日(火)、上記しましたような記事がネットに掲載されました。
 “突然死の原因の多くを占める心臓突然死について、日本医療学会常任幹事会議長の笠貫宏・早稲田大理工学術院教授は「心臓の病気は心身症と言われるほど心理社会的な因子が発症に影響している」と注意喚起している”というのです。
 ストレスが病気の主要な原因因子の一つであるということは、今日では一般の人々でさえ周知のことです。
 ただ、ストレスが突然死の主原因であるのかというと、果たしてストレスだけで人が死に得るかということに疑問を感ぜられる人は多いのではと私は思うのです(ただし、極めて強力なストレスが負荷された場合、突然死される方が全くいないと断言することはできないことであるかも知れません。しかし、ストレスが主原因でもし亡くなられた方が存在したとしても、極めてごくごく少数だと私は考えます)。

 ストレス学説はカナダの分泌学者ハンス・セリエ博士が研究提唱されたもので、1936年にこの研究成果によりノーベル賞を受賞されております。
 セリエ博士はマウスを入れた金網のケージ(籠)に不定期に強い電流を流して、“ビリッ!ビリッ!!ビリリッ!!!”と感電させる形でのストレスを負荷させることを何時間か続け、実験後のマウスを切開して調べたところ、その胃壁の血管から出血していることを発見された話は有名です。
 すなわち、この実験から、“ストレス”の本体は血管収縮であることが判ります(マウスの胃壁の血管からの出血は、強力な血管収縮発生により血流が停止し、下流の血管壁の細胞壊死が起こるというメカニズムで生じたものと考えられます)。 

 強いストレスが生じた場合には、お腹を壊す体験を持たれている方は数多くおられるはずです。
 これは、上記しましたストレスに起因する血管収縮からの血行障害による機能低下が消化器官としての能力を顕著に低下させ、食べた物の不消化による腸内での腐敗が発生することによるものです。
 このようなメカニズムで酸性腐敗便が産出され、腐敗産物が多量に吸収された場合には、激烈な血管収縮・痙攣が生じます。これが高度に生じたならば、心臓発作あるいは脳卒中という病型での重篤な病気が突発し、この場合には突然死の起こることも十分にありうることだと理解できます。
 すなわち、ストレスはほとんどのケースで、突然死の根本原因である酸性腐敗便の産出を誘発させやすくする因子であって、ストレス自体は死の直接的な原因では無いと私どもは結論しているのです。