横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

閑話休題 米国映画「シッコ」

2007-08-27 23:17:42 | Weblog
 昨日(8/26)の朝日新聞日曜版の22面に、“米医療切る「シッコ」”のタイトルで大きな記事が掲載されました。
 「シッコ」とは何かというと、「病気」を意味する英語の俗語だそうで、「華氏911」というタイトルの映画でブッシュ政権を痛烈に批判したマイケル・ムーア監督が、弱者切捨てが横行する米国の医療制度の病巣に鋭いメスを入れて描いて見せた新作だそうです。

 ご承知の通り、アメリカは保険医療制度が完備されていないため、未保険加入者にとっては、重い怪我や病気になることイコール破産を意味するのだそうです。
 市場原理優先が徹底していて、“カネの切れ目が縁の切れ目”では無いですが、すべて“金”、“金”、“金”で医療も行われているようです。
 無料ということは共産主義的だということでこのような制度を毛嫌いし、競争に勝った者だけが金を得て、欲しいものすべてを手にする権利を得るということであるようです。

 日本の場合には、皆保険制度ということでありますが、窓口負担が3割ということですので、中庸を行く制度となっています(私は、日本は民主主義国でありながら、共産主義国よりももっと共産主義的な制度を取り入れてきていた国であると感じておりました)。
 ただ、健康維持のための確たる有効な指針を示すことができずにおりますことから、病人の数の増加が急激である(すなわち、生活環境が誤ったものであることを意味します)ため、医療財政はほとんど破綻するに至っております。

 日本はアメリカの51番目の州という表現もしばしば耳にされますが、日本の色々な制度が主にはアメリカからの外圧で近年急速に変えられてきているように私には感ぜられます。
 郵政民営化などもその一つだと耳にしますが、私は経済的な方面の知識は乏しいため、その意味がなかなか理解できずにおります。

 最近、外科領域では、アメリカの効率的な医療の手法がどんどん取り入れられていることを耳にします。しかし、アメリカと類似した医療制度は日本人には馴染まないのではと私は思うのです。
 ただ、今日のように、病院のロビーが一日中外来患者たちで混み合う状態を変えることができないと、弱者切捨てのアメリカのような医療制度とならざるを得ない日が来てしまうと私は強く危惧しています。
 そのようにならないために、正しい健康維持の指針となる情報を人々に提供することによって、個々人の努力で病気(ことに慢性諸病)を大幅に減らすことは十分可能だと私は確信しているのです。