横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

社会保障と税の一体改革(その15)

2012-08-21 00:15:32 | Weblog
 私は、私が提示する医療改革はそうそうスムースに全面的に実施されるようになるとは残念ながら思えないのです(もちろん、一分一秒でも早く私どもの研究成果が世界中に広く知れ渡るようになり、十分な理解が得られた状況下に積極的に実践され、素晴らしい治癒成果が上がるようになって欲しいと切実に願ってはおります。しかし既に述べました通り、酸性腐敗便学説を父が初めて研究成果を公に発表してからでさえも、私どもの一生懸命な啓蒙の努力にもかかわらず、あっと言う間に半世紀もの歳月が経過してきているのです)。
 なぜかというその理由は、健康保険制度と言うシステムを極めて大幅に変える必要が出て来るからです。

 我が国の場合、確立されてから久しく経つ従来からのシステムを、少しでも変更するに際してさえもなかなかスムースには事が運ばないという例が現実に多々あります。
 それが大幅な変更を伴うものである場合には(例え健康保険制度と言うシステムが破綻の危機を迎えていてさえも)、多方面に経済的影響が及ぶ可能性があるため、その改革は極めて大きな困難を伴うと予測されるのです。

 このことをご説明するに当たって、少し抽象過ぎてご理解頂くのが難しいかも知れませんが、私は良く“質と量”ということを考えるのです。
 量は数値化することができます。例えば、健康保険制度では、患者さんに何の薬をどれだけ出したか、何の検査を何回行ったかで、薬や検査の種類によりそれぞれの価格を決めれば、医師の報酬はほぼ決まってきます。
 すなわち、我が国の健康保険制度は、量を主体として、質の要素を僅かに採り入れて構成されています。
 
 一方、病気を治すということは、量よりも遥かに質が関係する範疇の事柄であると判断されるのです。
 したがって、健康保険制度自体がそもそも、端から矛盾を多分に含んだものであったと判断できるのです。
 そしてさらに、医学界の進歩が遅々としていて、伝染病に関しては一定の成果を上げ得たのは大いに評価できる点ですが、この伝染病に取って代わって主要な死亡原因疾患となった慢性病の諸病の原因をいまだ解き明かすことに難渋していることが、健康保険制度の制度疲労に拍車を掛けたと判断されます。

 人生の9割ほどの期間、健康の維持されて大半の人は過ごされますので、なかなか健康の有り難さを身に染みて知ることが難しいのですが、人間は重篤な病気に罹患した時、今今感ずるこの病気の苦痛さえ取り除かれるなら、他のすべてのものを失っても構わないとすら感ずる者が大半でありましょう。
 健康や生命はかけがえのない最も大事なものだと言い言いされ、ほとんどの人々が「そうだ」と同調されることと私は推測するのです。
 ところが、これにお金がからみ、自らが大きな経済的マイナスの影響を受ける側に属する場合には、健康や生命よりもお金の方を大事だとする方向の行動の採られることがあると私は感じております。