さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

大河ドラマ「おんな城主 直虎」全50話を見て

2017-12-18 23:56:18 | ドラマ鑑賞
いやぁ~終わっちゃいましたね~。

でも、すっごく井伊終わり方だった。

日曜日が終わるたびに、サイト検索で色々調べたり、facebookなどで意見を交換したり、職場でも同僚と話したりするのが楽しかった。こんなにも一生懸命、楽しく勉強しながら見た大河って初めてかも。

井伊直虎については、当然分かっていないことが多いから、わずかな史実をフィクションでつないでいくわけだけれど、それが非常によくできているのと同時に、歴史の見方に新たな視点を与えてくれるような新鮮味あふれる展開であった。

つまり、何回もドラマ化されることによって、史実もしくは定説であるかのように思ってきたことが、必ずしもそうではなく、実は分かってないことが多く、今回の直虎で展開されたような考え方もありうるということを、あらためて考えさせられた。

大河ドラマに何回も採り上げらている、信長、家康ですら、全く新しい書かれ方をしている。そして、初めてスポットが当たった感のある今川氏真が、主役級の存在感を放っていた。

まだパッとしないころの家康・・・でも人材登用力の素晴らしさが、やがて徳川家を花開かせる・・・この要素は、昔家康自身が主人公であった、滝田栄が演じた大河ドラマ「徳川家康」でもほとんど描かれていなかったものである。つぶれた家の子である井伊万千代(直政)、一度は自分に弓を引いた本多正信を登用する度量の大きさがとても印象的だった。

直虎なき後、万千代は元服して直政となり、直政の傘下に武田の赤備え隊等、以前の主君を失った多数の家来が仕えることになった時、家康が「井伊こそふさわしい」と言ったのは、まさにこのドラマがずっと描いてきたことである。

井伊の初代は拾われ子であった。だから井伊はよそ者に優しく、直虎自身も、よそ者たちを救いつつ、うまく仲間に取り入れてやってきたこと・・・それにまつわるいろんな話が、最後の赤備え隊の場面につながっているのかと思うと、ぐっと来た。

そして個々のストーリーが伏線として機能し、終盤にかけて、「あぁ~あの話がここにつながっていたか」と、つぎつぎに伏線が回収されていくのを見るのは大変な快感であった。

あと、直虎自身の最期の書かれ方も素敵だった。この作品は、冒頭から子役たちが素晴らしい演技力で我々を惹きつけたが、彼らが再登場。井伊を守るために死んだ、幼なじみたちが子供の姿で直虎を迎えに来て、直虎も、子供時代のおとわに戻って、向こうの世界に行った。(なぜか子供時代の顔を知らないはずの男も混じってはいたが。)

主人公の最期で、こういうラストって久しぶりじゃないのかな。昔見た独眼竜政宗も子役がすばらしく、正宗の最期において、正宗自身の子役が再登場して狂喜した思い出があるが、子役が上手だとこういう展開があるんだな。

サブタイトルも面白かったし、語りたいことは色々あるけど、終わらなくなりそうなんで、とりあえずこんなところで止めとくか。総集編もあるし、まだしばらくは直虎の世界に浸っていたい。

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