ノーベル賞の医学賞、物理学賞、化学賞の三賞の受賞資格は個人で、その数は最大三人までと決まっている。そして、生存していることが条件だ。今年のノーベル物理学賞は、アインシュタインが予言した重力波を重力波望遠鏡二台を使って初めて検出に成功したことの功績を讃えて、アメリカを中心とするチーム「ＬＩＧＯ（ライゴ）」の研究を支えた３人に与えられることになった。しかし、この研究をささえた裾野は広い。今や、この種の研究には膨大な予算が必要で、１国だけではできない。共同研究が行われているのである。この重力波の研究もそうで、日本の多くの研究者も参加している。私はノーベル賞も個人に限定する必要はないのではないかと思う。ただ、何度も言うことだが、ノーベル賞を受賞させることができるのは、ノーベル賞財団と言う民間団体である。選挙で決まるわけでもない。権限を持った個人が、この人だと勝手に決めるのである。もちろん、世界の人は、それに文句をつけるわけにもいかない。だが、今回のようなケースなら、故アインシュタイン博士に贈与すべきではないか。もちろん、お金なしの名誉だけではあるが。(2017.10.04)
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