平成27年6月の開院目指す
魚沼地域の医療再編により、県立小出病院に代わって平成27年6月の開院が計画されている新病院「魚沼市立小出病院」の起工式が8月23日、小出病院敷地内の建設用地で行われた。
新病院は、現小出病院西病棟の北側に鉄筋コンクリート造3階建ての新築棟を建設するとともに、西病棟を改修して整備される。建設が始まる新築棟は、1階が外来患者のフロアで、外来の診察、検査から会計までの流れを1階フロアで完結できる計画。2階は地域のフロアで、地域医療学校の教室ともなる講堂や地域サロン、レストランが設けられ交流の場となるほか、人工透析室が置かれる。3階は手術とスタッフのフロアで、手術室や管理部門などが配置される。
安全祈願祭に続いて行われた起工式には関係者約50人が出席。式典ではまず、大平悦子魚沼市長が「新しい小出病院は医師不足や医師の偏在などによって地域医療崩壊の危機が叫ばれている中にあって、開院までの課題はまだまだ山積していますが、必ずや新潟大学をはじめ新潟県、一般財団法人新潟県地域医療推進機構のご支援をいただけるものと信じています。一方建設にあたっては新潟県から丁寧なご指導、ご助言をいただくとともに多大な財政支援等でご配慮いただくことができ、ようやく着工に漕ぎつけたことは感無量です。市民の安心安全の要として整備に努めていきます」と式辞を述べ、榎本勝健康課長から建設概要が説明された。
来賓祝辞では、「魚沼市立小出病院は住民に身近な医療を提供するだけでなく、保健・医療・福祉の包括ケア、住民自身が医療資源となり地域の医療、福祉を支えるという先進的な取り組みである地域医療魚沼学校の拠点機能を有します。これらにより魚沼の医療水準の向上、住民が健康で安心して暮らせる地域社会の構築に大きな役割を果たすものと確信しています」と本間俊一保健福祉部長より県知事の祝辞が披露されたほか、皆川雄二県議、浅井守雄市議会議長、高橋姿新潟大学医学部長、荒川正昭新潟県地域医療推進機構理事長、庭山昌明魚沼市医療公社理事長が祝辞を述べた。