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9月21日(金) 宝の山?

 TQC活動のリーダーをやらされたことがある。TQC。トータル・クォリティ・コントロール。品質管理に関する小集団活動のこと。ようするに企業の現場において仕事の質をいかに高めるかを、職場のグループごとにテーマを決めて研究し分析して発表したりする。
 小生は資材業務だったので「払い出しミスをいかに撲滅するか」というテーマで活動に取り組んだ。
 5時以後の時間外に職場の仲間6人ほどで、特性要因図だとかパレート図だとか魚の骨だとかを使って「払い出しミス」の原因を探り再発防止を考えた。で、小生たちのグループは資材部代表として全社発表会で研究成果を発表した。
 TQCは各職場の従業員が、自主的に、あくまで自主的に集まり、自分たちの仕事の質をいかに高めるかを話し合うものとなっている。だから、正式の業務ではなく、時間外に活動する。
 ところが本当は全然自主的ではない。課長が自分の課だけ活動していないのでは他の課にいい顔ができないから強制的にやらされたわけ。リーダーも、いやがる小生を串カツ屋(梅田の松葉だった)に連れ込んで、ビール何本かと串カツ何本かで酔っ払わせてウンといわせてしまった。
 時間外だけれど時間外手当なんぞはつかない。それに発表会で使用するOHPにイラストがあった方が見場がいいとメンバーがいうので、イラストが描けるSF関係の友人をやっぱり梅田の飲み屋に呼び出して、飲ませて食わせてイラストを描いてもらった。もちろん小生の自腹である。
 そのころ会社の掲示板に張ってあったTQCのポスターのコピー。

「宝の山大作戦」
 あなたの職場は宝の山。目には見えないが知恵を絞れば、あちらにお宝こちらにお宝。みんなで掘り出そう宝の山。
 
 宝といっても会社にとって宝なだけで、従業員にとっては宝でもなんでもない。その宝を従業員の収入に反映してくれればいいが、そのわりには安い給料だった。
 日本の製造業を支えてきたのは従業員一丸となってやるTQCの力が大きいとのことだが、現場の現実はこんなもんです。

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