なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

1型糖尿病の血糖変動

2024年04月10日 | 糖尿病

 3月31日に記載した1型糖尿病の83歳女性のその後。転院後2週間経過した。

 基本的には先方の病院の糖尿病専門医の指示で継続している。持効型インスリン(トレシーバ9単位)を昼に固定した単位で皮下注する。超速効型インスリンは朝=昼>夕(ヒューマログ8-8-4-0単位)と単位が調整してあった。それをさらに食事摂取量が少ない時は減量する(食直後に皮下注)

 朝の血糖が75~117mg/dLで持効型はそのまま継続とした(一時朝が高めでトレシーバを2単位増量したが、また戻した)。昼・夕・就寝前に血糖は115~202mg/dLで推移していた。

 4月4日に発熱があり、膝関節炎らしかった(肺炎・尿路感染症はなかった)。偽痛風かと思われたが、膝関節内に石灰化はなかった。転院時から高尿酸血症があり、治療を開始していたがまだ高値だった。NSAIDs(セレコキシブ)を開始して、解熱して膝痛も軽快した。

 4月7日(日)の就寝前が血糖422mg/dLと高値で、8日(月)朝も450mg/dLで、昼はHi(血糖600mg/dL)と出てしまった。(意識低下はなく、食事摂取も普通)

 血糖高値の時は2単位増量としていたが、あまりに高いので病棟看護師からどうしましょうと連絡がきた。高い時(>300m/dLは2単位増量、さらに高い時(>400mg/dL)は4単位増量とした。夕は412mgdL、就寝前は287mg/dLとしだいに低下してきて、9日の朝は168mg/dLとまだ高いが改善してきた。

 外注検査では抗GAD抗体陰性で、血中Cペプチドは測定感度以下だった。抗GAD抗体は最初から陰性で劇症1型だったのかもしれない。

 

 「糖尿病診療ハンドブック」第6版(Ver.6)が出た。初版から購入しているが、第5版ではなんでもかんでも記載という大分厚い本になっていた。第6版はそれを反省してか、大事なことだけ記載するというわかりやすいすっきりした内容になった。

ここが知りたい!糖尿病診療ハンドブック Ver.6

 

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