なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

アルコール性急性膵炎

2012年06月30日 | Weblog

 50歳男性。毎日焼酎を5杯くらい飲んでいる。7年前にアルコール性急性膵炎で入院したことがあり、他院に入院したことんもあるらしい。昨日の昼から心窩部痛が続き、当直帯で救急搬入された。血清・尿アミラーゼの上昇とアルコール性肝機能障害を認めた。腹部CTでは膵臓の全体的腫脹と周囲組織(前腎傍腔)への浸出液貯留(脂肪壊死)を認めた。今朝は心窩部痛が続いているが自制可能のようだ。さりげなく家族構成を聞くと、妻子があったが、離婚して一人暮らしだった。病室には母親が見舞いに来ていた。以前の入院でアルコール離脱症状(禁断症状)があったらしい。予防的に安定剤を使用することにしたが、はたして今回は出現するだろうか。順調にいけば、1週間から10日くらいで退院の見込みだ。

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高齢者の肺炎

2012年06月29日 | Weblog

 86歳男性。脳梗塞の既往がある。呂律が回らないくなったという訴えで朝方救急外来を受診した。当直の外科医が頭部MRI検査をして、神経内科外来へと回した。MRIで新鮮な梗塞はなかった。胸部X線で明らかな右肺炎を認め、内科で入院となった。高齢者では、肺炎などの感染症で、意識障害や一見神経症状が出現したようにみえることが多い。点滴を開始して半分くらい入ると、脱水が改善するのか脳循環がよくなるのか、抗菌薬投与前に神経症状様の症状が軽快するように思われる。

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ムンプスかも

2012年06月28日 | Weblog

 36歳女性。大学病院の循環器科に心筋症で通院している。昨日から発熱があって、内科医院を受診した。もともとの病気があるので、処方をためらったたしく当院に紹介となった。4週間前に娘が流行性耳下腺炎(ムンプス)になった。2週間前には息子がムンプスにかかった。ご本人は子供のころにかかった既往がない(はっきりしない)という。鼻汁があるが、咳や咽頭痛はない。頭痛と筋肉痛もある。食欲はそれなりにある。耳下腺・顎下腺は腫脹していない。状況的にはムンプスのような気もするが、腫れてこないとなんともいえないので、アセトアミノフェンで経過をみることにした。今月小児科に高熱で入院した子が入院翌々日に耳下腺が腫脹して、ムンプスだったということがあった。

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変な肺炎様陰影

2012年06月27日 | Weblog

 77歳男性。除脈性心房細動で心臓ペースメーカー植え込み術を受けている。1週間前から咳が続いていた。定期のペースメーカー外来を受診して胸部X線で右肺に広範な陰影を認めた。循環器科医から胸部X線とCTを見てほしいと言われたので、いっしょに見た。全体的には間質性陰性で一部が浸潤影になっている。腫瘤影ではない。炎症反応は陰性で発熱もなかった。通常の細菌性肺炎ではないし、間質性肺炎としても片側であり、炎症反応がなさすぎる。陰影全体がつながってはいない。酸素飽和度は96%(室内気)で緊急性はないので、明日の呼吸器外来(大学病院から)で相談することになった。さて、何だろう。

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緩和ケアもやってます

2012年06月26日 | Weblog

 大学病院やがんセンターなどの他の基幹病院で癌治療をしていて、治療継続が困難になって緩和ケアのみとなった患者さんが紹介されてくる。今月半ばに肺癌の男性が亡くなって、現在は2名が入院している。

 直腸癌術後再発の肝転移肺転移の64歳男性は、緩和ケアを希望して直接受診してきた。基幹病院で手術を受けて、その後は術後の癌化学療法を受けていたが、副作用がいやで中断してしまった。自宅で過ごして、そのまま自宅で死ぬことを希望していたが、癌性疼痛が出て当院を受診した。外来でオピオイドを処方して経過をみていたが、食事摂取できなくなって、家族に説得されて入院した。入院した日から自宅に帰りたいと言っている。家族、特にずっと世話していた妻は入院してもらってほっとしていた。

 肺癌の88歳女性は病状が悪化して、経過をみていた病院にいったん入院した。その後、ある程度食事摂取もできて退院可能となった。しかし認知症もあることから家族は入院継続を希望したため、当院に紹介となった。癌性疼痛の治療を継続して少量の点滴で経過をみているが、看護の面からは認知症患者さんの対応と変わらない。

 今日は地域医療連携室の人が、大学病院から腎細胞癌の治療をしている78歳女性のことで問い合わせが来ていると、紹介状を持ってきた。まだ外来通院中らしいが、終末期の緩和ケアの手配も必要となってきていた。快くとまではいかないが、受け入れ可能と返事してもらった。

 最近の緩和ケアはオピオイド+ステロイドで行っている。オキシコンチン内服で開始して、内服困難になるとフェントステープを使用して、最終的には塩酸モルヒネの点滴静注となることが多い。ステロイドはもっぱらデカドロンを内服か点滴静注で使っている。鎮痛補助剤も多少使う。本格的なホスピスのようにはいかないが、地元の病院で診ているという点ではいいのかもしれない。

 

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それぞれの経過

2012年06月25日 | Weblog

 急性膵炎で入院した26歳男性は、血液検査で炎症反応が陰性化して血清アミラーゼも正常化していた。MRCPで見ると主膵管は不整だが、拡張は目立たなかった。MRCPでは膵管内の結石は良くわからないし、途切れたように見えるところも、実際はどうなっているかERCPをしないと読めない。食事を出してみて、症状が出るかどうか、検査値が悪化するかどうかをみるしかない。

 右足の蜂窩織炎で入院した83歳女性は、抗菌薬(セファゾリン1gを1日3回)点滴静注で、まだ腫脹と熱感はあるが、発赤は軽減してきた。炎症反応も改善していたので、そのまま治療継続とした。

 高血糖高浸透圧症候群で入院した62歳男性は血糖が200~300台になっているが、食欲がなかなか出なかった。胃癌健診で二次検査になっていたということもあり、今日は上部消化管内視鏡検査を行ったが、胃潰瘍も胃癌もなかった。ただし、胃体部全体の発赤が目立ち、いかにも痛そうな粘膜だった。糖毒性は解除しつつあり、ぼんやりしていた入院当初とは全然違って会話がまったく普通になった。内視鏡検査後には、ある程度食べられるようになった。あとはインスリン混合の点滴を中止して、インスリン強化療法で血糖コントロールするだけだ。

 癌終末期の患者さんや老衰の高齢者(90歳以上)は、変わりなく週末を乗り切っていた。昨夜は89歳女性が急性心筋梗塞で入院して、緊急PCIを受けていた。また透析患者さん2名が肺水腫で入院していた(腎臓内科)。内科入院はなぜかなかった。

 

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原因不明の膵炎

2012年06月24日 | Weblog

 26歳男性。子供の時から膵炎を繰り返している。小児科での入院から数えると10回以上入院している。内科で数回入院していたが、今の病院に赴任してからは、私が診るようになった。消化器科医と私と半分ずつ主治医になってきた。昨年末に入院からは外来通院していたが、軽度の膵炎はあったらしい。今回は1週間前に膵炎の症状があったが、慣れているので食事を抜いて症状が軽快していた。しかし前日からまた上腹部痛が起きたため、母親に勧められて受診した。受診した時には自発痛がなく、上腹部の圧痛もはっきりしなかったが、炎症反応の上昇と血清と尿のアミラーゼが上昇していた。腹部造影CTで膵臓の特に膵頭部が腫脹して周囲の脂肪織に炎症像を認めた。半年前の入院時と比べると、以前は膵尾部にわずかにしかなかった石灰化(膵石)が膵臓全体に見られた。完全に慢性膵炎になっている。主膵管が拡張して、その中に膵石が散在している。特に膵頭部の主膵管内に膵石は消化液の流出を妨げている可能性がある。週明けにMRCPで確認することにした。もし、膵炎が治まった後、食事を開始して上腹部痛が起きるようであれば、大学病院の専門外来に紹介するしかない。

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足を見なかった

2012年06月22日 | Weblog

 83歳女性。脳梗塞後遺症があり、ふだんは糖尿病と高血圧症で通院している。4日前に外来(定期)に来た時の血液検査で白血球が通常よりも高かったが、体調は特に変わりなかった。常に頭から足までの痛みとしびれの話を延々としゃべるので、かえってわかりにくい。右足の痛みと腫れで今日また外来に来た。熱感もあり、蜂窩織炎を起こしていた。糖尿病の足なので、入院して抗菌薬の点滴をすることにした。

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事件です

2012年06月21日 | Weblog

 19歳女性。大学近くのアパートで独り暮らしをしていた。昨日見知らぬ女性が部屋に入り込み、刃物(カッターナイフらしい)で脅して、持参した薬を飲むように強要しので、やむなく飲んだそうだ。さらにコードで首を絞められたが、一緒に来ていたらしい男性の声で「違う人だ」と言うのが聞こえた。その後女性は立ち去った。大学では部活に出てこないのを不審に思って、アパートに行った。大家さんとともに部屋に入って、この女性を発見して救急要請した。一番近い基幹病院が受け入れできず、当院に搬入依頼が来た。当院の当直医(整形外科医)が受け入れたが、この先生は救急部のある病院で研修していたので、基本的に何でも受け入れる。搬入時、いわゆる放心状態だったらしいが、話はできた。バイタルに問題なく、肝機能障害なども認めなかった。事件なので警察官も来ていたそうだ。入院で経過をみることになった。私は内科の当番だったので、連絡がきた。緊急性はないので、朝までの点滴指示をお願いした。今朝病室に行ってみると、ほとんどふだんの状態になっていた。もう1日病院で様子をみて、明日退院にする予定とした。人違いで殺されそうになったということなのか。

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高血糖高浸透圧症候群

2012年06月21日 | Weblog

 62歳男性。高血圧症・発作性心房細動で内科クリニックに通院していた。4月の健診で血糖が200以上あり、受診を勧められていたが、かかりつけ医にも、その話をしていなかった。1か月前から口渇・多尿・倦怠感・食欲不振があり、体重が5kg減少した。昨日かかりつけ医を受診したが、血糖が高すぎて簡易血糖測定器で測定できなかった。当院に救急搬送されて、受診時は話はできるが、ほんやりとしていた。血糖が1600と著しい高値だった。HbA1cは10%で血糖の値と乖離している印象を受けた。血液ガスでpH7.40とケトアシドーシスではなかった。兄弟はなく、両親は幼いころに離婚していて、母親は糖尿病ではないが、父親のことはわからないという。生理食塩水の大量点滴とインスリン点滴静注を行って、8時間後には血糖が1000になり、14時間後の今朝は血糖500台となった。意識は昨日よりすっきりしてきた。CA19-9が高値を呈していたが、腹部CTで膵臓癌はなかった。明日には通常のインスリン強化療法にもっていきたいが、さてどうなるか。

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