なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

咽頭炎+尿路婦人科

2015年08月31日 | Weblog

 先週の土曜日、内科の若い先生が日直の時に十代後半の女性が発熱・咽頭痛で入院していた。婦人科・小児科病棟を借りて入院していたのでわからなかったが、今日相談されて初めて気付いた。扁桃は発赤して白苔も付着している。溶連菌迅速試験は紹介先の医院と当院で行っていずれも陰性だった。前頸部リンパ節・後頸部リンパ節が腫脹している。白血球数12000・CRP10で、異型リンパ球は目立たない。肝機能障害があるが、肥満があり脂肪肝かもしれない。

 膀胱炎の所見があり(腎盂腎炎ではなさそう)、帯下もある。尿はトリコモナス陽性で、婦人科外来に紹介して淋病・クラミジアの検査が提出された(外注)。伝染性単核球症を想定して、抗菌薬は使用していなかった。咽頭培養も提出したが、内科医院でメイアクトを使用した後の提出になる。トリコモナスに対してフラジール内服を処方していた。咽頭炎と尿路婦人科感染を考慮すると、いろいろな組み合わせが考えられてしまう。セフトリアキソンを開始して、培養とEBウイルスマーカーの結果待ちでどうでしょうかと提案した。

 私の方は、午前中内科再来をみて、昼に受診した脳梗塞後遺症で通院している80歳代前半の男性を誤嚥性肺炎の診断で入院させた。まあ、いつも通りの週明けだ。

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脳梗塞

2015年08月30日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ている。当直帯の最後に50歳代後半の女性が救急搬入されていた。食事の支度をしている時に左半身の脱力が出現して。左手で物が持てなかったというが、当直の循環器科医(外部からの応援)が診察する時には症状は軽快していた。一過性脳虚血発作として帰宅する話になっていたところから引き継いだ。

 糖尿病で内科医院に通院しているが、HbA1cは6%台後半でまずます良かった。高血圧症はないらしい。点滴と血液検査を提出した。その後、再度左阪神脱力が出現してきた。頭部MRIの拡散強調画像で右被殻に梗塞巣が出始めていた。内包も巻き込んでいるのだろう。MRAで右中大脳動脈に明らかな狭窄があった。これは梗塞が拡大してくる可能性がある。急いで、脳血管障害の専門病院(血管内治療もできる)に連絡した。幸い引く受けてもらえて、すぐに搬送した。

 その他は、神経内科外来に多発性脳梗塞・パーキンソン症候群で通院している高齢女性が3日前から食欲がないと受診した。ふだんはしない畠仕事に手伝いをしてからという。点滴のついでにいっぱんてきな血液検査をしたが、それでは異常がなかった。明日も状態が変わらなければ、入院しての経過観察になるかもしれない。20歳代前半の女性が、今月忙しい職場が変わってから、めまい・頭重感・食欲不振点滴をがあると受診した。かなりの超過勤務だった。この方も点滴をして夕方まで休んでもらうことにした。一般的な血液検査では異常なし。点滴よりもベットでゆっくり休んだのが効いたようだ。

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搬送

2015年08月29日 | Weblog

 一昨日は内科の当番だった。当直医(麻酔科研修中の呼吸器科医)が大抵は診てくれるので、入院があれば内科で入院させて翌日までの指示をお願いしていた。入院は20歳代前半の男性で感染性腸炎だった。一昨日の夜から発熱・嘔吐があり、昨日は下腹部痛・水様便(頻回)があった。日中に内科医院を受診して処方を受けたが、食事も取れず夜間に当院を受診した(治らない時当院受診を指示されていた)。白血球数増加・CRP20以上と上昇していた。便培養を提出して、鑑別のため腹部単純CTも施行していた。回腸末端から上行結腸の壁肥厚という最近よく見るパターンだった。入院が準夜帯で入院の報告がきたので、点滴と抗菌薬(FOM)をお願いしていた。入院後は解熱していた。腹部症状は少しいいが食事はまだいらないという。3~4日くらいで治ると思われた。

 他に高齢者の気胸の入院があり、当直医が自分が主治医として入院させていた。受診時は軽度だったが、翌朝には広がり、胸腔ドレーンを挿入していた。高齢者だし、胸部CTは撮影していないので、ちょっと気になった。胸腔鏡手術もできる外科の病棟に入院させていたので、吸引で改善しなければ外科医と相談するのだろう。

 DNRの方針で数日低空飛行だった高齢者を朝方看取ってもらっていた。入院していた病棟(循環器科・神経内科担当)に行ってサマリー記載・紹介元の施設への報告を書いていた。その病棟から2名の患者さんが搬送されていた。一人は循環器科で診ていた心不全の中年男性で大学病院へデバイス治療(どんな?)依頼での転院だった。これは予定通り。もう一人は脳梗塞で神経内科に入院していた高齢男性だった。入院後に転倒して頭部を打撲していたが、急性硬膜下血腫になってしまった。脳外科のある高次病院への転院だ。この方は心房細動もあり、コンプラビン(プラビックス+バイアスピリン)とプラザキサを内服している。脳外科医も大変だ。

 夕方から他の病院で亡くなった叔父の通夜があったので参列した。父の兄で90歳を越えていたはずだ。親族の冠婚葬祭があると仕切ってくれていた。両親の葬儀の時にもお世話になった。

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感染性腸炎

2015年08月29日 | Weblog

 一昨日は内科当番だった。当直医(麻酔科研修中の呼吸器科医)が大抵の患者さんは診てくれるので、新規入院があったら次の日までの指示をお願いしていた。20歳代前半の男性が感染性腸炎で入院していた。前日夜の発熱・嘔吐があり、当日朝から下腹部痛・頻回の水様便が出現した。内科医院を受診して処方を受けたが、悪化する時は当院を受診するよう言われた。便培養・病原性大腸菌0157迅速試験(陰性)を提出して、念のため(右下腹部~正中に圧痛)腹部単純CTも撮影していた。回腸末端から上行結腸の腸管壁肥厚があり、虫垂炎・憩室炎の所見はない。電話で入院させるという連絡が来ていたので、点滴と抗菌薬(FOM)をお願いしていた。昨日は解熱していたが、まだ腹痛・下痢は続いていた(腹痛の程度は少し軽減)。カンピロバクター腸炎を想定している。(その後の経過:8月31日症状軽快して食事もとれるようになって退院。便培養は陰性。)

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ネフローゼ

2015年08月28日 | Weblog

 病棟にいると、外来の腎臓内科医(応援医師)からネフローゼの患者さん(80歳代前半の女性)の入院治療を依頼したいと連絡が来た。といっても、外来で診ているのはその先生ではなくて、他の曜日の腎臓内科外来担当医(応援医師)だった。両下肢の浮腫がひどく、水が染み出ている。胸部X線で両側胸水がある。

 糖尿病があるが、現在は経口血糖降下薬でHbA1cが6.1%と良好だった。Hb5g/dl台でここ数か月同じ値のようだ。血清クレアチニンは1.8mg/dlでそれほどではない。血清アルブミン1.8g/dl。高血圧症もあり複数の降圧薬を内服している。高血圧症による腎硬化症、糖尿病腎症、糸球体疾患などがどう関与しているのだろうか。腎生検での精査を考慮されたことはあるそうだが、行われていなかった。

 胸腹部CTを追加でオーダーした。CTでみると、両側胸水の程度がよくわかる。右中葉に肺炎の浸潤影もあった。腹水はない。ふだんはない尿路感染もあった。

 外来処方はラシックス200mg/日とサムスカ7.5mg/日が出ている。追加するものがない。肘静脈からよく採血したものだが、末梢血管からの点滴は無理だ。幸い食事はとれて、内服薬はちゃんと飲める。こうなると透析しかないのだろうが、事実上透析に通院できる状態にはない。入院中だけでも行うことは不可能ではないが、家族は希望しなかった。どうしようか。

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肺癌・癌性胸膜炎

2015年08月27日 | Weblog

 昨日仕事が終わって医局に残っていると、当直医から連絡が来た。先月から今月初めにかけて内科に入院していた肺癌・癌性胸膜炎の患者(60歳代後半の男性)さんだった。内科の若い先生(現在夏休み中)が担当していたので、詳しくは把握していなかった。

 当院の腎臓内科(大学病院から応援)にネフローゼ症候群で通院していた。膜性腎症で免疫抑制薬とステロイド薬が処方されていた。昨年秋に肺癌疑いで県立がんセンター呼吸器科に紹介になった。生検で扁平上皮癌と診断された。腎臓病の既往(免疫不全状態)があり、肺自体に肺気腫があり、抗癌薬治療は無理と判断され、放射線治療のみが行われた。その後、緩和ケアのみとなり、当院に継続治療が依頼された。

 先月に入院した時に患者さんの希望で化学療法を行っているが、すぐに中止されていた。癌性胸膜炎に対して、胸腔ドレーン挿入をして胸膜癒着術が行われた(胸膜癒着術を行うという話は聞いていた)。今回、胸水貯留が著明で、健側肺を圧迫している。再度胸腔ドレーン導入だが、胸膜播種しているのか、胸膜が不整に厚く、腫瘍を貫いて胸腔内に穿刺する可能性が高い。患者さん本人が、胸腔ドレーンは苦しかったのでで、もうされないという。

 昨夜はとりあえず胸腔穿刺をしないて経過をみることにした。医療用麻薬を開始したので胸痛は軽快していた。ある程度食事もとれる。ステロイドを入れてみているが、どれほど効果があるかはまだわからない。ここまで胸水がたまると穿刺しないではすまないと思うが、結局今日もそのまま経過をみた。

 今日は施設に入所中の100歳代の女性が内科医院の紹介で入院した。心不全で6回くらい入院している、その時々の受診事情で、循環器科で診たり、内科で診たりしていた。循環器科では、老衰なのであとは内科に相談するよう内科医院に報告していたので、今日は直接内科で紹介の電話が来た。治る保障はできませんと家族に伝えたが、お任せしますという。病院で最期を迎えるという形であればいいようだ。何とか微妙な処方の調整で改善させてみたい。

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これもわからない

2015年08月26日 | Weblog

 先週の日曜日に当番医の医院から30歳代前半の男性が腹痛と血便で紹介された。その日の早朝、急に左下腹部痛が出現した。トイレに行って倒れ込むほどの痛みだったそうだ。痛みはその軽減したが、軟便が出て、そのうち血便になった。発熱はない。

 紹介されて当院を受診した時には腹痛は自制可能なくらいだった。左下腹部に圧痛があるが軽度だった。直腸指診をすると、薄く血液が付着した。血液検査で貧血はなく、炎症反応陰性(白血球数正常でCRP0.0)だった。病初期だからか、あまり炎症反応に反映しない病態かもしれない。腹部CTでも病変があると思われるる下行結腸~S状結腸~直腸は異常なかった。便培養を提出した。外来で経過をみるか、入院して経過をみるか相談すると、仕事があって休めないので入院はできないという。点滴をしているうち、腹痛はさらに軽減して水分もとれるので帰宅とした。

 便培養の結果を聞きに外来を再受診した。左下腹部に違和感があるが、腹痛というほどではなく、普通便になっていた。便培養は陰性だった。急激に左下腹部痛が出現して、その後下痢・血便が出現すれば高齢者なら虚血性腸炎だが、30歳代でもありうるのだろうか。これまでで一番若い虚血性腸炎は40歳代女性だった(大腸検査で確認)。大腸内視鏡検査で確認するのが正しいのだろうが、ここまで軽快して検査するのも無駄な気がして、虚血性性腸炎の疑いのままで終診とした(1~2週間経過して気になったらまた受診へ)。

 今日外来予約があった80歳代半ばの男性はキャンセルになっていた。画面を開けて見ると、先週末に心肺停止で救急搬入されていた。心肺蘇生に反応せず、死亡確認されていた。糖尿病で通院していたが、最近多発性縫梗塞で動きが悪くなっていた。家族の話ではムセった後に急に倒れたので食物で窒息したのだろうか。外来通院は高齢者が多いので、予約されていた患者さんが前回受診日と予約日の間に急死することは何年かに1回はある。自殺も2回あった。縊首と河川で溺死で、前者は警察からの問い合わせで(精神科病院通院を説明)、後者は保険会社からの病状問い合わせ(まったくそれらしいことは把握できず)だった。

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よくわからない

2015年08月25日 | Weblog

 先週30歳代前半の女性がクリニックから急性腹膜炎疑いとして外科に紹介された。心窩部に圧痛があるようにも思われたが、腹膜炎の所見はなかった。患者さんの訴えとしては、鼻汁・咽頭痛・咳があった。微熱もある。何故腹部症状だけに注目したのかわからないが、紹介なので、血液検査をすると白血球数14000・CRP3と上どしていた。造影CTを行ったが、胸腹部に異常はなかった。外科医から連絡が来て、診に行った。腹膜炎はなく、腹部自体に問題はないが、どうしたものでしょうという。

 鼻汁・咽頭痛・咳なので、間違いなくウイルス感染になる。3領域の中では、咳がひどいという。炎症反応上昇がちょっと合わないが、化膿性扁桃炎はないし、肺炎もない。対症療法で経過をみて2日後に来てもらった。腹部症状はなく、主な症状は咳だった。週末になるし、炎症反応が気になって、クラビットを出してしまった。今日来てもらったが、咳はまだあるが、全体に軽快している。たぶん自然経過だろう。咳止めだけ1週間分追加して終診とした(気になったらまた受診)。急性上気道炎に対して過剰な検査をしたようだ。

 80歳代前半の女性が再診で受診した。この方は6月初めに約10日間肺炎で入院した。肺炎球菌肺炎だった。セフトリアキソンを投与して順調に軽快治癒した。以前から遠方の病院にそのまま通院を続けている方だった。7月から下痢が続いて、体重が減少した。かかりつけの病院で止痢剤を処方されたが治らないと、8月初めに当院の外来を受診した。便検査でClostridium difficileの抗原・トキシンは陰性だった。普通に整腸薬と消化薬を処方して経過をみていたが、少し改善はしているそうだ(回数の減少・有形便の時あり)。年齢の割には元気な方で、普通以上にしっかりしている。CDの検査を繰り返すべきなのだろうか。

 命にかかわるような重大な問題ではないが(病院としては)、案外わからないものだ。今日は外来に糖尿病で通院している80歳代後半の男性が右上肢の脱力(右下肢もわずかに脱力ありか)・構語障害で受診した。頭部CTでラクナ梗塞が多発している(頭蓋内出血はなし)。今回の責任病変を確定するために頭部MRIを施行したいが、この方は50歳代に脳動脈瘤のクリッピングを受けていてできなかった。家族の話では圧迫による神経症状で発覚した未破裂動脈瘤らししい(CTでアーチファクトがすごい)。脳梗塞として入院した。

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胆嚢炎、肺炎・気管支拡張症

2015年08月24日 | Weblog

 昨日の日曜日に救急外来を70歳代前半の女性が受診した。土曜日の夜間に心窩部痛で受診したが、受診時には治まっていた。発熱はなかった。当直医が診察したが、夜間に精査するようでもなかったため、帰宅として腹痛が出現した時に再受診と伝えた。日曜日に診察した時は、明日また受診するように言われたから来たということだった。心窩部に圧痛があるといえばあるかというくらいだった。

 腹部エコーで胆嚢内に結石とdebrisを認めたので、血液検査をした。トランスアミナーゼと胆道系酵素が上昇していたが、白血球数・CRPは正常だった。腹部造影CTを行うと、胆嚢壁が肥厚して、肝床部に炎症像が目立った。胆嚢管が長く総胆管下部で合流していた。総胆管結石ははっきりしない。放射線の当番がMRI担当の技師さんだったので、MRCPをお願いした。やはり総胆管結石ははっきりしなかった。発熱はないし、炎症反応が上昇していないので、月曜日に再受診とした。総胆管結石があれば、内視鏡治療ができる病院へ紹介になる。

 今日、消化器科医に画像を見せたが、総胆管結石ははっきりしないと言う。放射線科の読影レポートが早くも出ていて、画像上総胆管結石はなしだった。症状を訊くと、時々チリチリ?しますという。発熱はない。検査で肝機能障害は前日より軽減していた。超音波の所見は胆嚢壁肥厚・結石・debrisありで胆嚢炎そのものだ。炎症反応はやはり陰性だった。外科に相談すると、「慢性胆嚢炎なのか、癌ではないだろうな」。早急に手術をした方がよいということで、外科入院となった(今週中に手術する予定)。

 午後は他の病院との感染管理の合同カンファランスの予定があった。その直前に地域医療連携室から連絡があり、内科クリニックから60歳代後半の男性を紹介したという。熱中症でということだったが、今日は涼しい。後でわかったが、暑いころから体調が悪かったと患者さんが言っていた。在宅酸素療法中(3L/分)で、COPDとあった。救急隊が酸素なしで搬送を開始すると当然ながら酸素飽和度が80%台だった。連絡が来たが、ふだんの酸素3L/分を再開すると97%だった。在宅酸素の患者さんと把握できなかったのだろうか。

 体温37,3℃で咳・黄色痰があった。COPDの肺炎による急性増悪と思われたが、胸部CTを確認すると気管支拡張症だった。肺炎の浸潤影もある。喀痰培養を提出して、入院とした。一人暮らしの方で身寄りがないそうだ。

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当たるかどうか

2015年08月23日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ていた。朝方70歳代後半の女性が意識レベル低下で救急搬入されていた。頭部MRIでラクナ梗塞を2か所に認めた(心房細動ではない)。当直医(呼吸器科で麻酔科研修中)が入院させていたので、主治医として引き継ぐことにした。病室に診にいくと普通に話ができたので、大丈夫だろう。

 頭痛ということで救急搬入された70歳代後半の女性は、搬入されてみると、38℃の発熱があり、咳・痰(黄色)もあった。頭痛はそれほどでもないという。左下肺に浸潤影を認めた。10日前から体調不良だが、家族は気づかなかったらしい。独身の二男(現在出張で不在)と二人暮らしで、遠方の長男の嫁が世話に来ていたが異変に気付かなかったという。退院まで2週間以上かかるかもしれない。

 今朝から下腹部痛が続く30歳代前半の女性は、当番医を受診して点滴を受けたそうだ。これ以上の治療はできないから、症状が続いたら当院を受診するようにと言われたそうだ(紹介ではない)。帰り足でそのまま当院を受診した。右下腹部に圧痛があり、虫垂炎疑いといわれたという。腹部造影CTを行うと、虫垂は正常だった。回腸末端から回盲部、上行結腸口側の腸管壁腫脹があり、腸間膜リンパ節が複数軽度に腫脹していた。下痢は(まだ?)ない。38℃の高熱があって、虫垂炎にしたはむしろ高すぎると思われた。高熱・右下腹部痛が先行して、その後に下痢(水様便)が始まれば、カンピロバクター腸炎だが。子供がいるので入院を渋っていたが、姑が自宅では休めないからと入院を決めた。この予想は当たるかどうか。

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