なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

皮下血腫

2018年02月27日 | Weblog

 後天性血友病の73歳女性が、先月右下肢の腫脹で外来を受診した。外見上は壊死性筋膜炎と思われて、大学病院救急部に搬送した。大学病院でテデブリドマン手術が行われたが、診断は皮下血腫ということだった。

 でっきり下肢切断かと思ったが、デブリドマンと切開などでコンパートメント症候群も軽快して、創部に健側大腿の皮膚移植が行われていた。術後のリハビリ(すっかり寝たきり状態)と創部処置(皮膚科に依頼)目的で昨日当院に戻ってきた(民間救急車)。

 皮膚科医に、「皮下血腫だけで、搬送時のような多発性水疱ができますか」と訊いてみたが、「う~ん、どうでしょう」という返事だった。確かに受診時に炎症反応が上昇してないのは気になったが、プレドニン内服もあり、遅れて上がってくるのかとも思った。皮膚科の処置がメインになるので、便利なように皮膚科の病棟の入院にしている。あとはリハビリスタッフにおまかせ。

 後天性血友病の方はプレドニン30mg/日になっていて、ゆっくり漸減して15mg/日を目標にして下さいということだった。

 

 昨日の夜間に、内科クリニックでの糖尿病治療を中断した87歳女性が救急外来を受診した。症状はめまい・嘔気で、当直の外科医が対応して、頭部MRIは異常なかったと連絡が来た。血糖423mg/dl、HbA1c12.8%で、Hb15.9g/dlと脱水症による血液濃縮を認めた。意識は清明で、血糖のことがなければ帰宅にするくらいだったという。

 入院にしてもらって、まず点滴(ソルアセト)だけで経過をみることにした。血糖は2時間後に350mg/dlで、朝には320mg/dlになっていた。症状は軽快して、食事もできるというので、点滴は継続して通常のインスリン強化療法を開始した。この年齢だと、経口血糖降下薬はDPP4阻害薬しか使えないので、後はインスリンになる。ご本人はできそうもないので、同居しているむすこ夫婦に頼むしかない。BOTくらいならやってもらえそうだ。

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする