なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

糖尿病治療の請負い

2018年02月19日 | Weblog

 先週末、地域の基幹病院神経内科から当院の回復期リハビリ病棟に、76歳男性が転院してきた。30年来の糖尿病があり、HbA1cが9.2%だったので担当の神経内科医から糖尿病治療を依頼された。

 基幹病院の糖尿病外来に通院する前は、遠方の総合病院に通院していた。担当医を聞いたところ、どちらの病院でも知り合いの先生が担当していて、特に遠方の先生はずっとお目にかかっていないので懐かしい。

 この患者さんは昨年末に回転性めまいで受診したが、頭部MRIで小脳脳幹部病変は認められなかった。そこで良性発作性頭位めまい(BPPV)として耳鼻咽喉科に入院した。ところがめまいはずっと続き、2週間後の年明けに頭部MRIを再検すると両側小脳に脳梗塞を認めた。そこて神経内科に転科となったという経緯だった。普通は症状が続けば、翌日か3日後には再検するような気はするが、まあ後からは何とでもいえる。

 急性期の治療(すでに過ぎているが)とリハビリもして退院といわれたが、まだ歩行に自信がなくて退院できませんということで当院に回された。現在平行棒と歩行器を使用して歩行訓練をしている。経営的には個室希望のありがたい患者さんだった。

 糖尿病の処方はトレシーバ少量とDPP4阻害薬だった。まだ空腹時血糖も高いので、まずBOTのままトレシーバを増量していって、空腹時血糖が改善しても食後血糖が高い時は強化療法にすることにした。

 昨日の日曜日に呼吸困難の90歳男性が救急搬入された。住所は基幹病院のすぐ近くだが、ベット満床で受け入れできなかったのだろう。大動脈起始部から右総腸骨動脈までの急性大動脈解離だった。

 心不全で入院した既往があり、家族は延命処置は希望しないと決めていたそうだ(右下肢切断術後でもある)。心臓血管外科のある病院への転送はせず、当院入院で経過をみることになった(DNR)。(腎機能から造影は不可能ではないが、CTは単純だけ)入院後に昇圧薬が使用されたが、血圧低下が改善していないので、搬送の適応はなかったのだろう。

 

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