なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心因性ではある

2018年02月16日 | Weblog

 昨夜の救急外来に15歳の中学3年女子が意識障害(消失)で救急搬入された。年艇はぎりぎり小児科の扱いになるが、2年前から小児科で診てはいた。3ケタの意識障害は戻らず、当直の外科医から小児科医に連絡がいって入院になった。入院してからは意識清明になり、表情もニコニコしていたそうだ。

 一昨年に1回、昨年2回同様の意識障害で意識消失があり、今回が4回目になる。最初は学校から当院に病院見学に来た時だったが、その時はすぐに意識回復している。救急当番の外科医が対応して、起立性低血圧による失神を考えたようだ。その後の2回は中学校内で起きている。体育の時間と音楽の時間だった。どちらの救急搬入時も意識が戻っていなかった。けいれんはなかった。救急室で経過をみているうちに、30分以内には意識清明になって症状はすっかり消失する(傾眠も興奮もなく、頭痛などもない)。

 小児科で脳波検査を2回行って異常はなかった。音楽の時間に倒れた時は、当方が救急当番で対応した。目はギュッと閉じていて、昏睡というのには違和感がある。画像検査はされていなかったので、頭部MRIを行ったが(一応もやもや病などの器質的疾患疑いで)異常はなかった。小児科医は心因性と判断している。

 けいれん発作はないので、心因性非てんかん性けいれん(phychogenic non-epileptic seizure PNES)とはいえないとすれば、心因性失神ということになるのだろうか。PNESの一種ととるのか。

 弟さんに脳性まひがあり、ご本人も高校受験があるが、どの程度関連するかはわからない(中1からあるし)。一泊入院で今日は退院になった。

 

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