映画「メメント」(Amazon Prime)
クリストファー・ノーラン監督の本作、彼の商業映画第1作のようだが、凝った作品を作っものだ。脳に障害を負って過去の記憶はあるものの短期の一定期間以降の記憶を保持できないという「前向性健忘」になった主人公を描く。作品の進行は、最新の時間から逆行して描かれるが、カラーのシーンとモノクロのシーンが交錯する。カラーのシーンは時間を遡って描かれるが、モノクロのシーンは逆に時間順に描かれる。ところが、カラーとモノクロの表現の時間ギャップが大きいので、視聴者には理解し難く難解さがます。くわえて、登場人物は、主人公が「前向性健忘」であることを利用して金儲け(麻薬の売人から金を巻き上げようとする)をたくらむ悪徳刑事が主人公を操作すべく様々な行動を起こす姿が描かれるので、ますます混乱がひどくなる。
過去や未来ではなく生きている現在こそが現実であって「今を生きる」ととが最も重要なことだ」というメッセージや記憶というのは曖昧であって操作可能で、文字として記録されるメモこそが正しいという主人公の言葉は、時間間隔や人間の認識の重要なポイントと思われる。その映像表現として時間の順行と逆行を交互にカラーとモノクロの映像で示されているのだ。映画「メッセージ」では、回顧あるいは白昼夢が挿入されている。また、映画「マイノリティ・リポート」では予知夢として表現され、TVシリーズ「高い城の男」では多元宇宙という概念をベースに物語が進行する。これらもまた、時間とともに映像が進んでいく映画(ビデオ)の中にどのような形で過去を挿入するかという表現で、たまたまだが、短時間のうちにこれら作品を見ることができて興味深かった。
過去や未来ではなく生きている現在こそが現実であって「今を生きる」ととが最も重要なことだ」というメッセージや記憶というのは曖昧であって操作可能で、文字として記録されるメモこそが正しいという主人公の言葉は、時間間隔や人間の認識の重要なポイントと思われる。その映像表現として時間の順行と逆行を交互にカラーとモノクロの映像で示されているのだ。映画「メッセージ」では、回顧あるいは白昼夢が挿入されている。また、映画「マイノリティ・リポート」では予知夢として表現され、TVシリーズ「高い城の男」では多元宇宙という概念をベースに物語が進行する。これらもまた、時間とともに映像が進んでいく映画(ビデオ)の中にどのような形で過去を挿入するかという表現で、たまたまだが、短時間のうちにこれら作品を見ることができて興味深かった。