癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

がんの哲学

2008年05月29日 | 大腸癌日記
                 (我が家の庭先に咲いている深紅のボタン)

 昨日の新聞に「がんの哲学」という記事が載っていたので、興味深く読んだ。その結びに次のようなことが書かれていた。

 「がんイコール死の時代ではないが、がんを手がかりに自分の生きる意味と命の大切さ、人間だれもが迎える死の問題などをじっくり考え直す。これががんの哲学である。」

 先日、6年前に直腸癌を患い、今は元気に山に復帰している岳友との会話でも、次のようなことを話して共感し合った。
 
 「きっとがんを経験していなければ、ただ漫然と生きているとしか考えなかったと思うが、がんに罹ったお陰で、リセットされた人生を大切に生きようと思うようになった。」

 さらに、つい先週末に沢登りをしたメンバーの中に、4年前に腎臓癌で片方の腎臓を摘出した方がいた。体力は元の2/3くらいしか戻っていないとのことだが、元気に歩いていた。その方とも次のような会話をして、やはり共感した。

 「人間、誰でも、いつかは死を迎える。がんに罹ったからといって守りに回る人生は送りたくない。好きなことをやって悔いのない人生を送りたい。死を迎えるときに、昔のようなハードな山はできなくなったが、好きな山を登り続けることができて良かったと思いたい。」

 自分も含めて3人とも、まさに、上述した「がんの哲学」の具現者である。自分はいろいろながん患者の中で、部位的にも、転移がなかったことも、順調な回復も含めて、もっとも軽い患者であろう。

 しかし、最近、いろいろな集まりの機会によく次のようなことを話す。

 「2人に1人はがんに罹るのですよ。今ここにいる半分は罹るということです。非常に確率の高い身近な病気なのです。そして、3人に1人はがんで死ぬんです。がんは予防のしようがありません。助かりたかったら、早めの検査しかありません。」

 去る4/24に、医療関係者が多い「道南 生と死を考える会」の6/14の例会で今回の経験を話して欲しいとの依頼を受けた。そのときは、私の拙い経験でもお役に立てるのであれば・・と快諾をした。しかし、本当に辛かったのは、術後4~5日くらいで、あとは順調に回復して、体力的にもすっかり戻ってしまって、あれは何だったのだろう?夢だったのでは?とさえ思うようになった今では、果たして、私にそんな話をする資格があるのだろうかと不安になってきた。

 ただ、死をどう受け入れるかしか考えることができなかった亡妻の時の経験と、今回の生しか考えなかった自分の経験と合わせて、なんとか話すことができるだろう。

 こんなことを書いて、5年間のうちに転移や再発に見舞われたりして・・・。 

恐怖の庭木伐採・・・

2008年05月29日 | 日常生活・つぶやき
                 
     
     我が家の狭い庭先に昔母が植えた名前の判らない常緑樹の木がある。
       きれいな花を咲かせるでもなく、葉が腐らないのでゴミになって飛び回る。
         毎年剪定はしていたが、最近は、枝を広げすぎて下の木や花を日陰にする。
           おまけに、毎年のように蛾の幼虫が巣くう。ちょっとウザイと思っていた。 
 
           <1日目>
                    
       いつも巣くう蛾の幼虫であるが、今年はかつてないほど大量異常発生!
         上から蜘蛛の糸のようなものにぶら下がって、カーテン状になっていた。
           私は、極端に長くてニョロニョロするものが大の苦手・・・。

             
       早速、ケムシ類に利くという殺虫剤を買ってきて、木に吹きかけた。
         出てくること、出てくること・・・何百匹も・・・・。
           この画像は、落ちてきた幼虫の死骸の一部だが、その多さに驚いた。

           <2日目>
                  
       どうやら、ほぼ全滅したようだ。毎年こんな状態になるのだったら堪えられない。
          どうせ邪魔だと思っていたので、この際、伐採することに・・・。
             切り倒して、枝や幹を燃えるゴミに出すために50cmほどの長さに切って束ねる。
               これが、結構厄介な仕事・・・・。
  
              <3日目>
                   
       根や切り株が邪魔なので、抜根することに・・・。
         まずは、下や周りに生えている木や花を掘り起こして、避ける。
           予想したより太い根が蔓延っている。
             スコップと鋸を駆使して、この様な状態にするまでに3時間以上も・・・。
               昔の開拓農民の苦労を少しだけ体感・・・・。
         

                  
       今まで、日陰になっていたボケとアジサイ、多年草の花などを移植して終了。
         久しぶりの肉体労働で、山に登るよりずっと疲れた・・・。