蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

この顔は、誰の顔? ~カンボジアで、大変身

2010-05-14 | 
灼熱の地、カンボジア。
暑くて暑くて、さっそく観光一日目から、暑さが、辛くなってきた。
炎暑の中、遺跡をずっと歩いて、やっと戻ってきて、待機する車に乗りこむ。
次の場所に移動する、その車の中もまた、暑い、暑い、暑い。
炎天下の外だけではく、ねとっと汗が、車内でも、べったり張り付く。


予兆が現れた。
頬の上が少し赤くなり、腫れていた。
日焼けしたのかな、と、単純に思っていたが・・・。

上の娘、私の顔をじっと見て行った。
「なんでお母さんが、あちこち海外旅行していても、
日本でお母さんの周りの人に嫌がられないのか、わかったわ」

私、まんざらでもない気分になりながら、答えた。
「そう? 旅行に行っても、周りの人には全然言ってないからと違う?」
毒舌、辛口娘のことだ。辛辣なパンチが飛んでくるだろうとは、予測していたが。

上の娘
「お母さんの、その、しみったらしい見かけ。その外見だってことに、気付いたわ」

想像以上にキツイ、お言葉。
ま、なんとでも言っておくれ。
母は気にしていません。それどころではないので。

笑うにも、感動するにも、
顔が、呼吸できない。
日焼け止めクリームと、ファンデーションの厚塗りのせい?
鼻の下、顎、額、尋常ではないカサカサ、皮膚はバサバサ。
メークをするにも、クリームを塗り込むことはできず、そっと上から乗せるようにした。
が、むらむらになり、赤みが下から浮かび上がり、ひどい惨状。



翌日の朝は、目が腫れていた。
目の下には、見慣れないシワ。
さらに、その次の朝は、目が開けられないぐらい、蜂に刺されたように、マブタが膨らんでいた。
メガネをかけて、目をぎゅっとつぶると、マブタがレンズに当たる。
なに?これ?? 化け物? お岩さん?
目だけでなく、目を中心に、頬骨あたりも腫れている。
目の下のシワは、腫れた重みに耐えきれず、折りたたまれたようになっている。
腕には、少し、蕁麻疹のような斑点。

ホテルのレストランに朝食を取りに現れたその姿は、
前夜、夫婦喧嘩して、DV騒ぎのあと、夫に思いっきり暴力をふるわれた、気の毒な妻のよう。
さすがに、この日は、室内でも、ひと時たりともサングラスを外さなかった。
「お母さん、ほんま、謎の中国人やなぁ。全く、国籍不明やで」
と、下の娘に言われるも、全く気にせず、というより、そんな余裕なし。

皮膚に乗っかっている全てのものを取り去り、自由になりたい!!
日中は暑いので、観光途中で、昼過ぎには、一旦ホテルに戻って休憩を取るが、
ホテルでの黄金時間が、とても短く感じた。
一番、私にとって至福の時は、冷房の効いているホテルでの休憩時間だったが、
時間が短く(感じられ)、休養はたっぷり取れたとは言えなかった。



夫は、
「もう一日済んでしまった。ああ、また半日、また半日。あっという間や。
楽しく過ぎる時間は、早く感じるなあ」
その横で、一日、一日、あと、何日・・・と、私は指折り帰国を待った。



帰国して、病状はあっという間に改善した。
自分の顔でありながら、コントロールの効かない、あの、鉄仮面のような顔は何だったのか?
近年、ハワイ、ロシアでも体調を崩しかけたが、
こんなに観光の間じゅう、ずっと、辛いと感じることはなかった。



海外での体調悪化、病気発症という経験を身にしみて経験したことは、
今後の海外旅行への心構えや準備に、大きな影響を与えた。

いつまでも若くないってことだ。




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