蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の物語」

2010-05-31 | 映画
映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の物語」(5月29日/封切り)を観た。

中井貴一、良い年の取り方をしている、と感じた。
そう男前でもないのに、結構いい役柄、超・善人役をゲットしている。
演技力は、評価できる。
友和サンと百恵さんの、御次男さん(三浦貴大)が出ていたが、
今回は、映画初出演ということもあってか、
表情って、ほとんど変わらなかった。
カタい。
将来に期待しての起用?
あるいは、親の口きき? 
まだ、そのあたりのエピソードを調べていないが、どうなんだろう???


ここらあたりから、ネタバレになってしまいます。
映画をご覧になる予定の方は、ここでストップを!!


奈良岡朋子、いいオバアサンの役。
この映画は、善人だらけ。
出来過ぎ感はある。
第一、憎ったらしい盛りの大学生の娘が、あんなに出来た子供に育つなんて。
しかも、その後、新卒で、田舎で(3Kの)福祉の仕事に就く。
(あるいは、大学在学中のバイトかも知れないけれど?)
お父さんが、エリートのポジションを捨てて、新人運転手になるより、
そっちのほうが、私は驚きだった。

そして、奥さん役は、高島礼子。
ハーブのお店を開いたばかり。
その忙しい合間をぬって、出来る限り、出雲の、夫の母親が入院している病院に顔を出す。
余命三か月と知って、毎日、大学生の娘が世話をする。

しかしながら、実際のお世話をするのは宮崎美子扮する、ヘルパーさん。
そして、介護関係のスタッフ。

おばあさんは、倒れてからも、「自分の田舎がいい、東京は嫌だ~」と
東京に身を移すことを嫌がったので、
一人息子としては、無理やり東京へ引っ張って行くわけにもいかないし。

奥さんは、東京に残っていても、批難される事もない。
最後のシーンも、奥さんは出雲に戻るなどとは、一言も言っていない。
東京に、持ち家があって、仕事もあるし。
妻は、自分の東京での生活パターンを変えなくてもいいので、
イイとこ取りの暮らし方に、心の中で「やった~」と、心躍りしてたかも。


世の中、変わりましたね。
私が妻なら、心苦しくて、ちゃんと見れません、この映画。
余命というはっきりした確定した年月が区切られているから、周りの人も行動予定が立てやすいけれど
あれが、高齢の母親が、いつまでも死なない人なら、家族は、100歳までも介護しないといけないわけで。

何事も美しく作られすぎているように思ったけれど、
それはそれで、妻達には、甘い夢が見られる映画なのでしょう。
夫の小さい時からの夢、よりも、私は、妻側からの現実面ばかりが目についた。
いじわる、根性悪、怠け者妻、そんな自分がいた。


実際の事態が発生したら、いったいどうなりますことやら・・・。

それにしても、おばあさん、一人暮らしの田舎のお家、キレイすぎないか?
畑で野菜の世話に追われつつ、
高齢で、あそこまで、家をキレイに整理整頓、掃除してるって、スーパーおばあさんだ。


しかし、清らかで美しい涙をはらはらと(いつもの如く)流させていただきました。
(現実は現実として)、
こんなふうだと、いいのになぁ・・・。





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