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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

冬の石狩川河岸を遡る 21 前編

2017-02-17 21:38:30 | 冬の石狩川河岸遡行スノーシュートレッキング

神納橋 ⇒ 観魚橋   トレッキング実施日 ‘17/2/14

 およそ半月ぶり、今シーズン最後のスノーシュートレッキングの予定でこの日の早朝から行動を開始した。久しぶりの雪の上はやはり心地良い。思いもしなかった(私の勉強不足故)神居古潭の竪穴住居遺跡や水管橋、さらにはエゾシカの群れに遭遇するなど、変化に富んだトレッキングを楽しんだ。 

 2月14日(火)、朝6時35分、札幌駅発L特急スーパーカムイで深川に向かった。
 まだ明けやらない空はどんよりと曇っている感じだった。

               
               ※ 朝7時40分、降り立った深川駅前です。冬の鈍い朝日が駅舎の窓を照らしています。

 7時40分、深川駅に到着し、直ちに近くの深川市立病院前に移動し、8時10分発の旭川行き路線バスで、スタート地点の「神納橋」バス停に向かった。
 8時45分頃バスを下車し、用意を整え行動を開始したのはちょうど9時だった。

               
               ※ この日のスタート地点の「神納橋」です。

 トレッキングを始めて河岸に出て、石狩川を左手に眺めながら進むと対岸に水利施設のようなものが目に入った。その施設を眺めていると、そこにシカの群れが現れた。集団で動いていたのだが、私に気付くと木の陰でピタっと動きを止めた。慌ててコンデジを出し、望遠をいっぱいにしてシカにねらいを定めた。
 何枚かシャッターを切った後、彼らが動き出すのを待った。じーっと待った。彼らは動かない。私も動かない。しかし…。辛抱強さでは彼らの方が数枚上だ。しびれを切らした私は彼らをしっかりと捉えることはできなかった…。

               
               ※ う~ん。敵もさるもの、いっこうに動いてくれませんでした。
              
 その後、すぐに雑木林に入った。
 雑木林は植わっている木が密でないため歩きにくいことはなかった。歩いているうちに周りの形状がなんとなく普通と違うことに気付いた。進むにつれて窪み状の地形が広がっているのだ。
 なんだろう?なんだろう?と思いながら進んでいると、雑木林の外れに掲示板があり「神居古潭竪穴住居遺跡」と書かれていた。説明板にはその窪み状のものがなんと219基も発見されているという。そして遺跡は「北海道指定文化財」に指定されているということだ。
 私の勉強不足を恥じた。

               
               ※ 雑木林の中は、スノーシュー跡のようにとても歩きやすかったです。

               
               ※ 写真のような窪み状の地形があちこちに…。

               

               
               ※ それは竪穴住居跡でした。

 雑木林を抜けると、石狩川にマップには表記されていない橋が目に入ってきた。
 近づいてみると、確かに石狩川に架かっている橋なのだが、車や人が通れる橋ではなかった。水道橋?と思って橋に近付くと「しんりゅうすいかんきょう」という銘板が貼られていた。「神竜水管橋」と表記され、後に登場する「神竜頭首工」で取水された水を旭川、深川、滝川などに供給する施設だということだ。

               
               ※ 「神竜水管橋」の遠景と近影(下)です。

               

 水管橋を後にすると、今度は河岸一帯に広がる果樹園のようなところに迷い込んだ。というより、河岸いっぱいまで果樹園が広がっていたのだ。
 石狩川はこの辺りからずいぶん水深が浅くなったようで、川中にたくさんの岩が雪をかぶっていた。

               
               ※ 石狩川は写真のようにすっかり浅くなったと思っていましたが、これは神居古潭特有の地形のせいのようです。

 やがて河岸はどんどん狭くなり、ついには崖上に避難しなければならない状態となった。崖上に上るにはかなりの急角度だったが、ジグを切りながらなんとか崖上に出た。
 そこはすでに国道12号線だった。目前には予期していなかった「神居古潭大橋」が架かっていた。この大橋を通過したのは、ちょうど10時だった。
 橋を渡り終えると、国道の方は「神居古潭トンネル」に導かれる。しかし、人道はトンネルを巻くように石狩川沿いに導かれる。

               
               ※ 私が崖を上った跡です。動物は直登しているのに、私はジグザグに上っています。

               
               ※ 手前が「神居古潭大橋」、向こうが「神居古潭トンネル」の入口です。

 石狩川の対岸に大きな岩が聳えていた。近くにあった説明板によると「クッ・ネ・シリ」とアイヌ名が付き「神居岩」と称されているようだ。

               
               ※ 木に隠れて見えにくいですが、正面の岩状のところが「神居岩」です。
               

 マップによると「神居古潭」の集落は過ぎているのだが、私たちのような通過客(観光客)には一般に「神居古潭」と称されている夏は石狩川に巨岩・奇岩が横たわる展望所に着いた。

               
               ※ 巨岩・奇岩は雪のない季節の方が、その迫力を感じられますね。

 ここでまたまたマップにはない橋が!車が通るような道ではなく、人道橋(吊り橋)のようであるが、通行禁止の表示が出ていた。
 そして対岸には、できれば歩きたかった旧函館本線の鉄路跡を利用した「旭川サイクリングロード」が見えた。

               
               ※ 雑木に隠れていますが、その向こうに吊り橋が見えます。

               
               ※ 対岸の崖の途中に横一線に切り裂いたようなところがサイクリングロードです。

 さらにそこから少し進むと、「夢殿観世音菩薩像」なるものが立っていた。私にはまったく知識がなかったが、どうやらペット霊園の関係者が建立した像のようである。

                    

(以下は後編にて)

※ 意外にレポートすることが多い。予定では一気にレポをと思っていたが、前後編に分けてレポすることにした。