たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

丹波篠山の武家屋敷 (北陸・近畿の旅)

2019年11月29日 | 

5日目 (3)

雨は止む気配すら見せません

武家屋敷にほど近い駐車場に車を停め武家屋敷群が連なる小道を歩いてみました

その内の幾つかを取り上げてみたいと思います

 

 

 

 

未だ住居として使われておりますので外観を眺めるだけですが

これほど多くの武家屋敷が並んでいるのは日本でも珍しいのではないでしょうか

上の説明にも有りますが篠山城の完成後、町割りが行われた時に外堀の道に並行して道を作り

平均、間口八間を与え道の両側に武士を住まわせた様です

一度火災に見舞われ大部分が焼失したそうですが復興の際に屋敷は道路より六尺後退させた為

今は上の写真の様に現在でいう歩道の様になっております

ですので本来は歩道の端に塀が建てられていたと言う事になりますね

現存する武家屋敷群が途切れようとした場所に内部を資料館として開放している

安間家(あんま家)が在りましたのでさっそく内部を見学してみる事に致しました

 

 

藩主青山家の家臣で有った安間家は禄高は「高12石3人扶持」で

規模としては標準的な徒士住宅だそうです

家具調度品の類は際立ったものは有りませんでしたが

安間家に伝来した古文書や日常に用いられた食器などが展示公開されておりました

 

 

 

   

 

 

 

外観はこじんまりとした感じに見えましたが屋内は玄関、土間を除き6部屋あり

廊下と言う遊びが無いのにも関わらず何故かゆったりとした造りになっておりますよね

庭には水琴窟が設えられ緊張した生活の中に潤いを取り入れ

澄んだ残響に穏やかな一時を求めていたのでしょうか

この建物は市内に在る大正館で町役場として建てられたものだそうです

喉が渇いたので此処でコーヒーブレイクし篠山城へと向かいます

 

 

家康の命により大阪城攻略のため築城された篠山城でしたが260年余り続いた松平のこの城も

明治維新以降、大書院だけを残し城内の殆どの建物が取り壊されてしまいました

今は昭和に焼失した藩の公式行事が行われていたと言う大書院が城跡に再建されております

外国から見えた若者が鎧兜を身に着けて

嬉しいんでしょうねぇ

非常時には埋めて遮断されるという埋門

往時のまま残るこんな所こそ、しみじみしたものが感じられるものですね

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丹波篠山も丹波らしい空気に触れていたい場所が未だまだたくさん在ったのですが

雨に阻まれて結局一部を除いただけで終わってしまったのは

今回の旅の残念な所でした

この後、私達は翌日訪れる「美山かやぶきの里」へと車を向けます

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北陸・近畿の旅 「木の根橋」 「田ステ女」

2019年11月27日 | 

5日目 (2) 雨

今日は一日、雨になりそうな空模様でした

今頃 竹田城は天空の城かしら・・・そんな事が脳裏をかすめる山並みの風景です

一日ずれていたら・・・そう上手くはいかないのが旅というものですね

福知山から丹波篠山へ向かっている途中「木の根橋」の案内

木の根橋?木の根橋?って一体何?

思わずハンドルを左に切りました

   

 ここは柏原(かいばら)の城下町

この八幡宮は万寿元年(1024)、京都石清水八幡宮の別館として創建された神社だそうです

拝殿は国の重要文化財にしていされていると有りましたが

さすが、この雨の中 坂道を登るのは躊躇われましたが

後で観光案内書で頂いたパンフを見ますと神社には珍しい三重の塔や

丹波佐吉作の力強い狛犬など寄らなかった事を後悔する様な説明が数々と有ったのでした

 

 

 

 

写真ではその迫力を表現できませんが実際ここに立ちますと樹齢1000年と言う時を経て

ここまで育った根にこれは見るべき価値のあるものでした

   

上の写真は陣屋跡の表玄関に当たる長屋門 下の写真はその柏原藩陣屋跡

陣屋は家督を継いだ織田信休が封印後約20年を経た称徳年(1714)に造営したもので

当時は約20000㎡の敷地に表玄関、中御殿、奥御殿のある主屋や台所

幕末には藩校の崇広館等が存在し

現存するのは文政3年(1820)に再建された表玄関の一部です (説明書より)

   

 

   

藩校で有った時には職員室や教室として使用されていたと言いますから何と興味深い事でしょう

 

 

 

 織田家の家紋木瓜紋

 

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柏原には忘れてはならない人物も数多くおりますが

その内の一人「二の字二の字の下駄のあと」を詠んだ俳人田ステの生まれた地でも有ったのですね

恥ずかしながら、俳句は知って居ながらも田すての事は全く知らなかった事でした

この句が6歳の時の物であった事が更に驚きでした

「母様、見て! すてが歩いた後の下駄の痕が二の字に見えるわね」

そんな幼い頃の母との言葉が頭に浮かんできます

 

方は明治18年(1885)に建てられた黎明館で近代初等教育施設の建物としては

兵庫県下では最古の部類に属するそうです

内部は歴史資料館、喫茶、貸室として今も現役でした

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柏原城下町は落ち着いて廻ればこの他にも見どころはたくさん存在する様です

既に遅しですが10月中旬には柏原藩織田祭りが有り総勢約100名の武者行列も行われたのだとか

通り一遍では勿体なかった柏原でした

続く

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閑話休題(2)「花の寺・吉祥寺の今」

2019年11月25日 | アウトドア

(続き)

本堂に向かいますと紅葉を愛でにやって来た多くの人達が廊下に腰を下ろし

穏やかに降り注ぐ陽を受けて小春日和の一時を楽しんでおりました

 

 

廊下を伝って本堂の裏側に廻りますと鯉が泳ぐ大きな池があり

其処に2段(上の滝が一寸見づらいですね)になって流れる青龍の滝

それは寺号・青龍山から名付けられたのでしょう

 

慈愛に満ちたお顔の観音様を拝し回廊を西側に進みますと岩を駆け上るかの様な

昇龍の滝が見られましたが逆光で写りが悪くボツに致しました

夕立の時にでも写したらそれらしく写るのかもしれません

 

 

 

回廊をぐるりと一巡り臥龍庭に戻って参りました

臥龍とは眠れる龍

龍が波間に身を任せて一時の平安を貪っている姿でしょうか

ここの冬は群馬の中では雪の多い場所です

松には既に雪吊りがされておりました

   

 

私達は人の多い日溜りを避け誰も居ない和洋折衷の茶室でお茶を頂く事に致しました

ストーブの暖かさが心地よい静寂な空間

贅沢な一時でした

 

  

下の写真・左はコロリ大往生

寝込む事無く往生出来たら何て幸せな事でしょう

右は烏枢沙摩明王  トイレの神様だそうです

これも人生に於いて大変重要な事、下の世話になんぞなりたくありません、絶対に

 

 

 

 

黄紅葉を愛でながら宝物館を覗いてみました

中には夥しい数の仏像が安置されておりました

下の写真の懐中仏に仏に帰依する信仰の篤さが感じられます

 

中々に見所の多かった秋の吉祥寺

此処には四季を通して100種以上の花が見られるそうです

今度は花の時期に来てみよう 

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閑話休題 「花寺・吉祥寺の今」

2019年11月24日 | アウトドア

 川場と言えば一躍有名になった道の駅「川場田園プラザ」と言えばお分かりでしょうか

その山裾に在ります吉祥寺を始めて訪れてみました

利根郡川場村に在る吉祥寺は鎌倉建長寺を本山とする臨済宗の禅師である

南北朝時代(1339)、建長寺42世・中巖円月禅師を開山和尚とし大友氏時により創建された

当時、この上野国利根庄は鎌倉武士・大友氏の領地であり九州に移ったあと

先祖の発祥のこの地に聖地建立と菩提供養の為に寺を建立したのが始まりである

また建長寺派四百有余ヶ寺の寺院の中で一番北域に位置する事から

建長寺の北の門として屈指の名刹に数えられる  (パンフ説明より)

今年は風邪で諦めていた紅葉狩りでしたが何とか間に合いました

いい具合に紅葉してます 

 

   

文化12年(1815)に建立されたと言う山門は重量感たっぷり

筋骨隆々の仁王像も独特なお顔をしてますね

 

 静かに迎えてくれた石仏

 紅葉に抱かれた六地蔵も今日は気分上々の面持ちです

円月池に落ちる丈六の滝

この区域は水が豊富の様で寺は幾つもの滝を抱えておりました

 頭をさすれば頭が良くなる?

今更、頭脳明晰はいいわ  今は呆け防止を優先・・・

   

 

 

 

 

 

行く手に釈迦堂が有りました  「寛政2年(1790)建築」

中には像高104㎝の静かに瞑想するお釈迦様が安置されておりました

この釈迦如来像は鎌倉期の貴重な像として文化財指定となっております

   

 

何時も四天王に踏みつけられている邪鬼「天燈鬼」 

池に逃れてニタ~リと

 

此方は優しく愛らしく

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この後、本堂に靴を脱ぎたいと思います

続く

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北陸・近畿の旅 「明智光秀の城・福知山城」

2019年11月22日 | 

5日目 (1)

城崎温泉を発って内陸に入ると目的の場所へ着くまでは

商店街や人家の切れ目が無い群馬と違い殆ど山や田園地帯を縫うような道が続きました

そんな事で福知山に向かうために走った沿線に食堂は見当たらず

今夜こそ湯を沸かして緊急の為に持ってきた「うどん」を食べるしかないと思いながら

上夜久野のドライブイン(道の駅と勘違い)に車を停め何気なく目の隅に「長浜らーめん」の文字を発見

地獄で仏に会った様とはこんな事を言うのかもしれませんね

しかもメチャクチャ美味しいラーメンとギョーザだったのです

 

目覚めると外は雨でした

傘を差しての福知山城見学です

復元された内部見学には面白味は有りませんでしたが

無料駐車場から見上げた堂々とした構えは優美さが・・・

本日は不覚にも私のカメラのバッテリーが終わってしまったため雄さんに頑張って貰いました

 

   

家門である桔梗がやさしいですね

脇に光秀・人生の陽と陰を上手く現した句が読まれておりました

左の建物は銅門番所

以前は二の丸の登城口に在った様ですが天守閣の再建に伴い此処に移築されたものだそうです

 

 

 

桜門

 

豊磐の井

この井戸は何と50mの深さが有るそうです

説明書を読め城郭内部の井戸としては日本有数の深さを誇り

地下の水脈まで岩盤を掘り下げており今も清らかな水を湛えている」と有りました

 

      

           藩祖、朽木植綱公                  信長が認めた千国一の知将と言われた明智光秀公 

三日天下と言われた明智光秀につきましては歴史の時間、この肖像画と共に学びましたよね

でも知識の中だけに在った人物像をこうして目にしますと改めて感慨深いものを感じてしまいます

織田信長に仕え異例の出世をした光秀でしたが後一歩と言ったところで、あの有名な本能寺の変を起こし

後に山崎の戦いで秀吉に敗れ最後は逃走中、落ち武者狩りの農民に竹槍で非業の死を遂げた武将

何故、主君であった信長を討ったのでしょうか

この事は色々諸説ありで何が真実なのか不明ですが

私は人質に取られ磔刑に処せられた母親、お牧の方が深く関係しているのではないかと思っております

近くNHKで「麒麟が来る」のロケが始まる様ですが

そのお牧の方を石川さゆりさんが、どう演じるでしょうか

 

城内に在りますこの部屋は代31期竜王戦で羽生善治と八段の広瀬章人が熱戦を繰り広げた部屋です

勝負は広瀬に軍配が上がったのでしたよね

城から見た福知山城下

城下には暴れ川で有名な由良川と土師川が流れており城内のテレビ説明に寄りますと

この川が合流する地点で度々氾濫を起こし城下町に被害をもたらした為

流れを変える為ここに堤防を築き前面には衝撃を和らげる(今も明智藪として親しまれている)為に

治水に尽力を注いだ後が残されています

また、荒廃した河原に城下町を築いたり税金を免除したり等々善政を布いた領主として慕われ

町の御霊神社の宇賀御霊大神と共に祀られているとの事でした

 

 

 

 

 福知山城には、もう一つ興味深い物が有りますね

石垣に目を凝らしますと石積みの中に五輪塔や宝篋印塔、石仏、石臼、灯篭などが石材として

 多数利用されております  私達からしますと何と罰当たりなと思ってしまいますが

これらは、この地の旧勢力の象徴であった寺院を破壊し石垣に取り込む事で

支配を示そうとしたのだと解説者は言っておられました

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本来は光秀のゆかり或る場所を歩いてみたかったのですが生憎の雨で気持ちが削がれ

丹波篠山に車を向ける事になりました

(続く)

コメント (8)
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