自己満足日記

クラキンのささやかな道楽三昧  2009年3月14日開設

展示会シーズン

2016年05月01日 17時07分49秒 | プラモデルのお話
熊本の震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
また、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
一日でも早く元の生活を取り戻されるようお祈りいたします。


今年も世界最大級のプラモデル作品展である「静岡モデラーズクラブ合同作品展」が迫ってきました。
私は2011年に地元のクラブに入会させて頂いたのをきっかけに、2012年から春の静岡モデラーズクラブ合同作品展と秋の所属クラブの作品展という具合に、毎年2回の作品展に出品しています。
静岡モデラーズクラブ合同作品展にデビューして今年で5回目の参加です。

今日は、この「作品展」(「展示会」とも言います)というものについて、まだ参加された経験の無い方の参考になればと思って書かせていただきます。
例によって私の私見の塊であることをご了承下さい。
因みに、私が1回の作品展に出品する作品数は10点から30点程で、結構多い方だということが背景にあります。(質より量???)


「作品展に出品する」ためには何をしなければならないかということから、順を追って見ていきます。

まず、出品する作品を作ることが必要ですが、これは当り前のことで作品展に出品する/しないに関係ないので省きましょう。

1.事前準備

まず最初にやるべきことは「展示会参加の申し込み」です。
自分の所属クラブ主催やクラブ単位で定例的に開催・参加しているような場合は、クラブの例会などで参加の意思表示をするだけで良い事が殆どだと思います。
個人で参加する場合は、展示会によって様々なので主催者やHPなどで早目に確認し、必要な手続きを済ませて置くことが重要です。
中には、何も事前連絡なしでいきなり作品を持ち込んでも「飛び入り参加」させてくれる展示会もあります。

参加が確定したら、出品する作品を決めなければなりません。
毎年同じ展示会に出品している場合は、前回の展示会以降に完成させた作品を出品するのが順当ですが、展示会のテーマや展示スペースの広さなどから作品の絞り込みや逆に膨らましが必要になってくる場合もあります。
自分が展示できるスペースがどのくらいあるのか、他の出品者がどんな内容でどのくらい出品するのかなどを事前に打ち合わせできると安心です。
また、個人でスポット参加するような場合は、出品作品数に制限があったり、展示スペースによって料金を課せられるような場合もありますから、参加申し込みの時点で良く確認しておくことです。
いずれにしても、展示会の1ケ月くらい前には大方決めてしまいます。

必ず用意しなければならないのが「作品カード」です。
作品展によって主催者が指定しているカードを使わなければならない場合があります。
作品数が少なければ当日会場で用紙を貰って手書きするのでも大丈夫ですが、私のように作品数がある程度多い場合は、予め用紙を入手してパソコンで作成しておきます。(書き損じても簡単に修正できることと字が下手なため)
作品によっては指定の作品カードに書ききれない作品の説明を書いたプレートが欲しくなる場合もありますから、こういうものも必要に応じて事前に準備しておくと良いと思います。

展示台については、「作品をどのように展示するか」によって必要な物を用意します。
立体感を出すために少し高さのある台とか、淵飾りのある木の板とか、電動式の回転台などなど。
勿論、ただテーブルに並べるだけなら何も要りませんが、展示台の有無によって作品の見え方が違ってくることは間違いありません。

駐車場の確保
電車で作品を運べる程度なら必要ありませんが、作品数が多い場合は電車では無理なので、当然車で運ぶことになります。
他の出品者の車に相乗りさせてもらうような場合を除き、駐車場の確保が必要になります。
展示会指定の駐車場を予め確保して「駐車券」のようなものを貰っておく場合もありますが、殆どは自分で会場近隣の駐車場を探して利用することになりますから、事前に出品経験者やネットなど情報収集して目途を付けておく必要があります。

宿泊場所の確保
静岡モデラーズクラブ合同作品展のように複数日の遠征になる場合に限って、宿泊場所の確保が必要になります。(静岡の場合は日程が決まったら直ぐに予約しないと、近隣のホテルの確保は難しくなります)
クラブの出品者の分を誰かがまとめて予約すると良いでしょう。

荷造り
一番大変なのが作品の荷造りです。
カーモデルやAFVは荷造りが簡単ですが、飛行機や艦船は結構気を使います。
私の場合は10~30点程の作品を車で運び、「荷解き・展示」と「撤収・荷造り」の時間がそれぞれ1時間程度に限られているので、次の3つが絶対条件です。
・荷解きが簡単なこと
・作品が壊れないこと
・荷造りが簡単なこと
実際の荷造り方法は、
2014年5月16日の日記「静岡ホビーショーへ行ってきまぁーーす」や2012年4月14日の日記「プラモデルの安全な運搬方法」に書いていますので、そちらをご覧ください。
凄く大型や特に破損し易い作品は専用の荷造りが必要になるので、それだけで丸一日掛かるような場合もあります。
今年の静岡だと1/72のUボートがそれに当たります。(詳しくは今年の4月23日の日記をご覧ください)

その他
展示会専用の名札、展示ブースに貼り出すクラブ名の札とか幟などの媒体物などの準備が必要ですが、この辺はクラブの代表者や幹事が手配してくれる場合が殆どだと思いますので、事前に幹事さんや例会などで確認しておくと良いと思います。

2.展示会本番

私の場合は作品の運搬は出品数が極少ない場合を除いて、全部マイカーです。
電車で運搬される方は、衣装ケースをキャスター付きのカートに積んだり、スーツケースで運搬されている方が多いです。
駐車場に車を入れたら先ずは車から荷物を下ろして会場へ搬入します。
会場の駐車場が狭かったり、無かったりする場合は、先ずは荷降ろしと搬入だけ済ませて、車を本来の駐車場へ速やかに移動します。

荷解きと展示
会場へ着いたら、他の出品者にご挨拶をし、自分の所属クラブの展示会の場合は会場造りのお手伝いをした後、いよいよ自分の作品の荷解きと展示です。
大体1時間程度しかないので、作品数が多いと結構大変です。
先ず作品を配置し、他のメンバーとのバランスなど見ながら調整し、配置が決まったら作品カードや展示台をセットしていきます。

作品展開催中は基本的に会場で待機です。
他の作品を見たり、来場者の質問に答えたり、他のメンバーと談笑したりして過ごします。
何か用事があってどうしても会場に居られない場合は、主催者や幹事さんなどにお断りして会場を離れることも可能でしょう。
この時間が一番大切で楽しい時間です。
特にご来場者(お客さん」からの質問には丁寧に応対することが大切です。
「プラモデルって楽しそうだな」とか「このクラブに入ってみようかな」って思ってもらえることがとても大切なことです。
ここから人脈が拡がることもあるので、できれば展示会用の「プライベート名刺」を10枚程度作って持って行くと良いでしょう。(パソコンとプリンターがあれば簡単に作れます)
会場内での居眠りは厳禁ですよ・・・(笑)

3.撤収~後片付け

撤収と荷造り
出品数が少なければどうってことはないのですが、出品数が多いと一番大変なのがこの場面です。
会場の都合で撤収・搬出完了時間が決まっていて、大体1時間くらいしか無いのが普通です。
出品数が多い場合は、展示会終了の1時間くらい前から目立たないように少しづつ撤収を開始します。
荷造りが終れば作品を車に積み込みます。

撤収が完了したら、会場の後片付け、クラブや出品者との簡単なミーティングやご挨拶をして、終了です。

帰宅後は荷解きを行い、作品を元の場所に収納して、作品カードや展示台の後片付けをして、「おやすみなさい」です。
クラブや展示会によっては打ち上げや懇親会などの飲み会があるかも知れませんから、その場合はこの辺の作業は翌日回しになるでしょう。
翌日以降は写真の整理なんかもあるでしょうね。

ということで、「展示会」の一連の流れを見てきました。
これでお判りの通り、結構な体力、時間を要することです。

展示会が2日間(大抵は2日間です)とすると、準備や後片付けまで含めると丸4~5日間くらいが潰れます。(勿論、出品する作品数が少なければ作業量も減ります)

更に静岡のように「遠征」(私の住処から片道130km)となると交通費、宿泊費、食費(飲み代?)も掛るので、それだけで2万円近い出費になります。

では何故こうまでして作品展に出品・参加するのでしょうか?

まず「プラス面」から考えてみましょう。

1.模型・プラモデルという趣味を世間一般にアピールできる。
これを個人でやれるのがブログやSNSですが、団体でリアルの世界でできるのが「展示会」です。
特に静岡のような大規模な場合は来場者数も桁違いに多く、マスコミへの露出も多いので、アピール効果は抜群です。
その分、展示の仕方や出品者の応対が大切と言うことですね。

2.自分の作品のレベル(つまり自分の腕前)が客観的に判る

沢山の他人様の作品と一緒に並べる訳ですから、当然のことです。
自分は「まだまだ下手くそだな」とか、「そこそこいけてるじゃないか」とか自己評価できます。

3.他人の作品を直に観て、訊いて勉強ができる、色々なアイデアをパクれる

自分よりもレベルの高い作品や異なる作風の作品を直に観て、その作者と直に話をして、色々なことを訊くことができます。
これはクラブの例会を除くと「展示会」でしかできない貴重なことです。

4.リアルの世界で人脈が広がる、同好の人達と交流できる楽しさ

普段はSNSやブログなどのネットの世界で交流している方たちとリアルでおしゃべりしたり情報交換して
楽しんだり、他のクラブの方々と交流したりできる楽しみです。

つまり、一言で言えば「モチベーション向上」ということです。


その代わり「マイナス面」もあります。

1.期限に追われる

展示会の日程が決まってしまうと、それに間に合うように作品を完成させなければなりません。
何事も期限に追われるのは良い物ではありませんよね。

2.テーマに縛られる

これは所属クラブや展示会の方針やルールによりますが、何らかのテーマが決まっている場合は、多かれ少なかれその影響を受けてしまいます。
但し、これをマイナス面と捕らえるかどうかは人それぞれですね。
私は殆ど気にしません。 むしろ何を作るか迷わなくて済むので歓迎です。

3.作品が破損するリスクがある

運搬中の破損と展示中の破損(お子様が触っちゃった・・・など)の両方のリスクです。
大概の場合は修復できる範囲ですから大きな問題ではないと思います。

4.結構大変

出品する作品数や回数、遠征の有無によって全然違いますが、肉体的、時間的、経済的な負担は「ありますよ」ということ。
クラブによっては、一定のルールの元に費用面の支援をしているところもあるようです。
実は私も来年以降は1回の展示会に出品する作品数を今後は減らしていこうと思っています。


何故こうまでして作品展に出品・参加するのでしょうか?・・・については結局はプラス面がマイナス面に勝っているからなんでしょうね。
もしもマイナス面の方が大きいと感じたら出品しなくなるでしょう。
そうならない為には「頑張り過ぎない」ことだと思います。

所詮は趣味の世界ですから、「自分のできる範囲で程々に・・・」が大切です。

コメント (6)
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