三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

2024年1月に

2024年01月01日 | 個人史・地域史・世界史
 昨年1月1日に、わたしは、このブログに発表した文の末部で、次のように述べた。
  
 1931年の「9・18事変」から1945年8月までに、日本政府・日本軍・日本企業は中国・モンゴル各地で数百万人の民衆を殺害した。
 1933年1月~45年5月に、ナチス・ドイツは、数千万人の民衆を殺害した。
 1939年2月10日に海南島に奇襲上陸した日本陸海軍は、1945年8月までに多くの民衆を殺害した。その人たちの名前も人数も、いまなおほとんど明らかになっていない。
 1948年5月14日に、シオニストはパレスチナを占領し、民衆を殺害し、「イスラエル」という名の侵略国をつくり、アメリカ合衆国などの軍事力によって現在まで維持し続けている。
 2022年2月24日にロシア政府・軍がウクライナ侵略戦争を開始し、ウクライナ各地で、子どもを含む数多くの民衆を殺している。
 2022年~23年にウクライナでロシア政府・軍がおこなっている侵略犯罪は、ヨーロッパ人が15世紀末以後おこなってきた侵略犯罪、日本人が19世紀後半以後おこなってきた侵略犯罪、シオニストが1945年以後パレスチナでおこなってきた侵略犯罪と同じ質の犯罪だ。
 これまで証言を聞かせていただいた海南島の人たちに応えて、国民国家日本の侵略犯罪の実態を明らかにし、日本ナショナリズムに対抗する民衆運動を少しでも深化させていくことを、2023年1月1日に記しておきたい。

 2024年1月1日現在、シオニストの軍隊(「イスラエル」の軍隊)は、ガザ地域とウェストバンク地域で、パレスチナ民衆を殺傷している。とくにガザ地域では、大規模な空爆と地上・地下での軍事行動を連日くり返し、2023年10月7日以後これまでの間に20000人以上のパレスチナ民衆を殺害している。
 この「イスラエル」の軍隊の現在の行動は、1939年2月~1945年8月の日本軍の海南島での行動と同質である。

 1998年6月に、わたしは紀州鉱山の真実を明らかにする会の会員としてはじめて海南島を訪ねた。
 それから25年あまりの海南島での「聞きとり」の報告、目撃した日本の海南島侵略の物的証拠の報告などの一部をまとめた『海南島近現代史研究』を今年秋に出版する。その構成はつぎのとおりである。

はじめに 
第一編  世界近現代史・海南島近現代史   
  第一章  国民国家日本の侵略史に対決する民衆運動
  第二章  日本の侵略犯罪の犠牲者の生涯  
  第三章  海南島近現代史における侵略と抵抗の世界史
  第四章  証言(ことば) ・「場」・「物」・記録  海南島における日本の侵略犯罪の真相究明
  第五章  文字と映像による記録・事実の伝達 海南島近現代史認識の過程で
  第六章  証言・記録、そして証言者と聞きとる者との関係
第二編  海南島の村むらで 
  第七章  国民国家日本の侵略犯罪 民衆虐殺    
  第八章  月塘村虐殺       
  第九章  沙土で
  第一〇章 感恩県龍衛郷新村(現、東方市新龍鎮新村)で
     補 感城鎮感城村麦家祠惨案
  第一一章 旦場村で 
  第一二章 老欧村と八所鎮で
  第一三章 黒眉村と高園村で 
  第一四章 「朝鮮村」で
第三編  侵略責任(戦争責任、植民地支配責任、戦後責任)
  第一五章 海南島における日本海軍の「Y作戦」
     補一  『海南島三省連絡会議決議事項抄録』について 
     補二 日本海軍佐世保鎮守府(田川定男氏の証言など) 
  第一六章一 海南島における日本企業の侵略犯罪罪
    二 日本窒素・西松組 
     補 「北黎田獨等地服役死亡工人」
    三 石原産業   
     補 フィリピンにおける石原産業 
  第一七章 海南島から朝鮮人帰還について――植民地国家からの出国、国民国家への帰還
  第一八章 海南島における日本軍隊性奴隷制   
     補 海南島戦時性暴力被害訴訟史(年表)
  第一九章 海南島侵略を支えた日本「文化」
  第二〇章 日本海軍特務部・海南師範学校・海南島日本学校
  第二一章 海南島におけるアヘン生産    
  第二二章サロモン岬・「サルモン岬」
  第二三章 海南島における日本の侵略犯罪と「戦犯裁判」    
    補一 姜延壽さん   
    補二 「海南島第十六警備隊能美事件」 
    補三 アメリカ合州国の能美実ほか三人に対する裁判記録
    補四 「海南島八所海軍俘虜収容所事件資料」など
年表 日本は、いつ海南島侵略を始めたか、海南島でなにをしたか
史料・資料・文献目録
漢語目次・漢語本書のなりたち
あとがき(本書のなりたち)

  三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者(李基允・裵相度)の追悼碑を建立する会会員  http://www5a.biglobe.ne.jp/~kinomoto/
  紀州鉱山の真実を明らかにする会会員  http://www.kisyukouzansinjitu.org/
  海南島近現代史研究会会員  http://hainanshi.org/
                            佐藤正人
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 米国のウンデッド・ニーとパ... | トップ | 強制動員被害者の遺骨返還が... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

個人史・地域史・世界史」カテゴリの最新記事