三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「北朝鮮「乙未事変は日本政府が主導した国家的テロ」」

2021年11月30日 | 国民国家日本の侵略犯罪
https://japanese.joins.com/JArticle/285208?servcode=500&sectcode=500
「中央日報日本語版」 2021.11.29 10:44
■北朝鮮「乙未事変は日本政府が主導した国家的テロ」

【写真】堀口九万一

 明成(ミョンソン)皇后殺害に加担した日本の外交官が書いたと推定される手紙が最近日本で発見されたことに関連し、北朝鮮が「乙未事変は日本政府が主導した国家的なテロ行為ということがまた一つ明らかになった」と指摘した。
 北朝鮮外務省のチャ・ヘギョン日本研究所研究員は28日、外務省のホームページに「乙未事変は前代未聞の国権蹂躪犯罪」と題した文章を載せ、「明成皇后殺害事件に関して日本政府は今まで朝鮮封建政府の内乱に個別に日本の民間人が加担した行為であるかのように事実の顛末を歪曲して隠してきた」とし、このように明らかにした。
 チャ研究員は「他国の主権を尊重して平等、互恵、内政不干渉の原則を遵守すべき外交官という者までが他国の王宮の塀を越えて皇后に刺殺したという極悪非道な犯罪行為は世界外交史になかった」と非難した。
 続いて「現職外交官まで動員して敢行した前代未聞の国権蹂躪犯罪は、歳月が過ぎて世紀が変わっても決して消えることはなく、必ず高い代価を支払わなければならない」と主張した。
 コレに先立ち朝日新聞は16日、明成皇后殺害事件当時に日本領事館の領事官補だった堀口九萬一が当時の事件の経緯を書いた書簡が発見されたと報じた。堀口はこの手紙に「進入は予の担任たり。塀を越え(中略)、漸く奥御殿に達し、王妃を弑し申候(進入は私の担当任務だった。塀を越えて奥にある寝室に到達し、王妃を殺した)」と書いていた。


https://www.recordchina.co.jp/b885168-s25-c100-d0201.html
「Record China」  2021年11月16日19時20分
■「自分たちが殺した」日本の外交官が閔妃暗殺を告白する書簡が発見=韓国ネット「屈辱的な歴史」

【写真】1895年の「閔妃暗殺事件」に加担していた日本の外交官が、事件について友人に打ち明けたとみられる書簡が発見された。写真は閔妃。

 2021年11月16日、韓国メディア・韓国日報によると、1895年の「閔妃(ミンビ)暗殺事件」に加担していた日本の外交官が、事件について友人に打ち明けたとみられる書簡が発見された。
 記事は、朝日新聞が16日に報道した新聞記事を紹介。それによると、書簡は実行グループの一員だった現地の領事官補・堀口九万一(1865~1945)が郷里の親友で漢学者の武石貞松に宛てた8通の手紙。そのうち事件の翌日である1895年10月9日に書かれた6番目の手紙には、自身が現場でとった行動が詳細に記されており、「進入は予の担任たり。塀を越え(中略)、漸(ようや)く奥御殿に達し、王妃を弑(しい)し申候(もうしそうろう)」「存外容易にして、却(かえっ)てあっけに取られ申候」との記述が確認されたという。
 書簡は名古屋市在住の切手や印紙の研究家であるスティーブ長谷川さんが古物市場で入手し、歴史家の金文子(キム・ムンジャ)さんが判読した。金さんは「事件の細部や家族についての記述などからも本人の真筆とみて間違いない。現役の外交官が赴任の王妃の殺害に直接関与したと告げる文書に改めて生々しい驚きを覚えた。いまだに不明な点が多い事件の細部を解き明かす鍵となる、価値の高い資料」と語っているという。
 記事は「『乙未事変(閔妃暗殺事件のこと)』は、1895年10月8日に当時の日本公使・三浦梧楼の指揮のもと日本の軍人や外交官らが王宮を襲い、王妃である閔妃を殺害して遺体を燃やした事件。三浦公使ら関係者48人は日本で裁判を受けたが証拠不十分で釈放されており、軍法会議に付された将校8人も全員無罪放免されている」と伝えている。
 この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「日本の歴史は『野蛮』の歴史」「韓国独立万歳、NO JAPANだ」「絶対に忘れてはいけない恥ずかしい歴史。自分の国は自分で守ろう。米国も日本も中国もロシアも、皆自国の利益のために動いている」「内部に協力者がいたから簡単に殺害できたんだ。今でも親日・親中勢力を排除しないと同じ目に遭う」「学生時代に日本から奨学金をもらい、日本政府から支援されていたという某大統領候補の父親は、この報道を見てどう言うだろうね」など、日本に対する批判の声が多く寄せられている。
 一方で、「稀代の悪女・閔妃は百姓たちの手で殺されるべきだった。日本人に殺されたせいでなぜか崇められている」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/丸山)
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「「慰安婦」被害者の「永遠の証言」とAIが出会った」

2021年11月29日 | 日本軍隊性奴隷
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/41822.html
「The Hankyoreh」 2021-11-27 04:53
■「慰安婦」被害者の「永遠の証言」とAIが出会った
 西江大学のキム・ジュソプ教授チーム、3年間の努力で実現 
 イ・ヨンスさんとイ・オクソンさんの映像を撮影し 
 500の質問を認識するようにプログラミング 
 大邱の日本軍「慰安婦」歴史館「ヒウム」で展示

【写真】「永遠の証言」展示に人工知能(AI)で答える日本軍「慰安婦」被害者のイ・ヨンスさん(93)の姿//ハンギョレ新聞社

 ハルモニ(おばあさん)、こんにちは。
   「はい、 こんにちは」。
 自己紹介をお願いします。
   「日本軍『慰安婦』被害者、イ・ヨンスです」。
 どうして「慰安婦」被害証言をするようになったのですか?
   「まったく、尋ねる人たちはただ聞くだけだけれど、(私は)この話をすると怒り心頭に発するんです」。
 
 時間と空間を超えて、慰安婦被害者と出会う。被害者の証言が人工知能(AI)と結びついたことで実現したものだ。
 24日、大邱市中区(テグシ・チュング)の日本軍「慰安婦」歴史館「ヒウム」で開かれる「日本軍の『慰安婦』被害者の時間と空間、そして証言展」の「永遠の証言」コーナーを訪れ、AIで具現化されたモニターの中の日本軍「慰安婦」被害者イ・ヨンスさん(93)に会った。事前に用意されたマイクに向かって、イさんに慰安所に連れて行かれた記憶を尋ねた。「14歳の時、窓の間から一人の子どもが出て来いと身振りしたのでついて行ったら、日本の軍人が後ろに立っていた」という答えが返ってきた。実際に会話をしているかのようだったが、実はAIが質問の内容を分析し、録画された回答映像を見せたのだ。質問を認識できなかった場合は、「もう少しゆっくり話してください」と聞き返した。
 イさんに「日本政府に望むことは何か」と聞くと、映像の中の声に力が入った。「罪を知らなければならない。(日本は)罪を知らずに嘘ばかりついている。このように歴史の生き証人が話してもそんなことはしていないと言うが、天地がすべて知っている」
 つらい過去だけを話すわけではない。「好きな歌があるか」と聞くと、茶色の韓服を着て座ったイさんはリズムに乗りながら流行の歌謡曲を歌う。イさんは「愛に年齢があるものか」という原曲の歌詞を「活動するのに年齢があるものか」と代えて楽しそうに歌った。
 イ・ヨンスさんの向かい側には、イ・オクソンさん(94)がいる。証言を聞きに来た人たちに言いたいことを尋ねると「私たちの力が足りなくて(日本政府の)謝罪を受けられなかった。力の及ぶ限り謝罪を受けられるようにしてほしい」とお願いする言葉が発せられた。
 女性家族部と韓国女性人権振興院が主催した同行事は、西江大学のキム・ジュソプ教授(知識融合学部)の「永遠な証言」研究チームが2018年から続けてきたプロジェクトの結果だ。研究チームは、被害生存者13人のうち、会話が可能なイ・ヨンスさん、イ・オクソンさんと共に1000個の場合の数を仮定して回答映像を撮った。これに対話型AI技術を加え、500の類型の質問を認識できるようにプログラミングした。
 キム教授は「2018年にホロコースト生存者の証言を対話型AI方法で記録したプロジェクトの試演会があり米国に行ったが、私たちも似たような歴史があるので(日本軍『慰安婦』被害者の)ハルモニたちの証言をこのような方法で保存したいと思い、(このプロジェクトを)推進した」と話した。「このプログラムが『慰安婦』問題を全人類がともに記憶できるようすることの一助となれば。さらには、終わらない(慰安婦)問題を解決する基盤になればと思う」とし、「そのためにも(慰安婦)被害者の証言をより豊かに保存しなければならない」と語った。
 研究チームは、生存者たちの人生を完全に表現できる水準に至っていないと自評する。キム教授は「すべての質問に(AIの中の)ハルモニが完璧に答えられるとは言えない。最大限自然な対話ができるよう、完成度を高める作業を続けていく予定だ」と述べた。研究チームは、今回の展示を終えた後、誤りを補完して今後韓国と米国で本展示を開く計画だ。
文・写真/キム・ギュヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/1020857.html
韓国語原文入力:2021-11-26 02:30


https://japanese.joins.com/JArticle/282125?servcode=400&sectcode=430
「中央日報日本語版」 2021.08.21 10:09
■「永遠の証言者」慰安婦被害者をよみがえらせたハリウッド出身教授

【写真】ソウル麻浦区の西江大学に試験展示中の「永遠の証言」プロジェクト。映像の中の李容洙(イ・ヨンス)さんが証言している。 ソク・キョンミン記者

 1991年に故金学順(キム・ハクスン)さんが慰安婦被害を初めて証言してから30年。政府に登録された238人の慰安婦被害者のうち生存者はもう14人しかいない。「証言は私の生命」(李容洙さん)と話すおばあさん。しかし歳月が過ぎ、生命と証言は力を失っている。
 人工知能(AI)技術を活用して慰安婦被害者と仮想対話をする「永遠の証言」プロジェクトはこうした悩みから始まった。西江大知識融合部のキム・ジュソプ教授が動き出した。有名ハリウッド映画の特殊効果製作に参加したキム教授は、李玉善(イ・オクソン)さん、李容洙(イ・ヨンス)さんの証言に「永遠の生命」を吹き込んだ。キム教授は「二度とこうした悲劇が繰り返されないことを願う気持ちから始まった」とプロジェクトの趣旨を説明した。

◆「ここで永遠に証言する」
 「永遠の証言」プロジェクトは、約1000件の質問に対する慰安婦被害者らの発言を撮影し、ここに対話型の人工知能技術を加えたというのが核心だ。西江大「永遠の証言チーム」が女性家族部傘下の旧日本軍慰安婦問題研究所と共同で開発し、大学と大邱(テグ)ヒウム歴史館の2カ所で試験展示中だ。
 18日にソウル麻浦区(マポグ)の西江大に展示されたプロジェクトを通じて、画面の中の慰安婦被害者と対話することができた。「日本からどのように謝罪を受けたいのですか」と尋ねる記者に対し、「過ちがあったのなら間違っていたと話さなければいけない」と李玉善さんが震える声で答えた。李容洙さんは「罪を知らなければいけない。罪を知らず嘘ばかり言えば何にもならない」と語った。
 何度も繰り返された証言だが、被害者は依然として証言が必要だと強調した。李容洙さんは「この話をすれば血が沸き立つ。胸が裂ける」とし「その当時がよみがえってつらい。今からでもやるべきことはやらなければいけない」と話した。また「証言は本当に重要で、私の生命と変わらない。ここに残って永遠に証言する」とも語った。李玉善さんも「私が死ぬまで証言する」とし「(次世代の人たちに)日本に謝罪を受けるようお願いしたい」と答えた。

◆「ホロコースト証言プロジェクトからアイデア」
 キム教授は2008年から2012年まで米ロサンゼルスの映画スタジオで特殊効果に必要なソフトウェアなどを開発したエンジニアだった。『ライフ・オブ・パイ』『ナイトミュージアム」など多くの有名映画にも参加した。
 「写真と映像を越えた次のメディアについて研究したい」として2012年に大学教授になり、2019年から「永遠の証言」プロジェクト開発に入ったという。米国ショア財団(Shoah)が「ホロコースト」生存者の証言を残すために製作したNDT(New Dimensions in Testimony)プロジェクトからアイデアを得たという。
 証言場面の録画のために慰安婦被害者らと3、4日間にわたり撮影を行った。キム教授は「李容洙さんが4日間の撮影を終えた後、『すべてのことを話したのですっきりした』と語ったのが記憶に残っている」と伝えた。続いて「最初の証言から30年が過ぎたが、おばあさんたちはこれほど長い時間にわたり証言したことがなかったと話していた。おばあさんたちにすっきりするまで話す機会を与えたようで個人的にやりがいを感じた」と語った。

キム教授は「頭の中で知っていた悲劇的な事件を、おばあさんたちに実際に会って対話をしながら胸で感じることになった」とし「観覧客がおばあさんたちに会った個人的な経験を通じて、おばあさんたちを記憶してくれればいい。多くの人たちがおばあさんたちの話を記憶すれば、社会は少し変わると期待する」と述べた。

◆「本展示の前に悪意ある質問にも対応」
 キム教授は「おばあさんたちの証言映像は100%録画映像だ。おばあさんたちの証言が歪曲されてはいけないからだ。人工知能技術は円滑な音声対話のために使っている」と説明した。
 AIの弱点を狙った悪意ある質問への対応状況も試験展示期間に用意する計画だ。AI技術を取り入れた対話コンテンツだが、証言映像が悪意的に利用される余地を防ぐためだ。キム教授は「(慰安婦被害者に対して)好意的でないグループも非公開的に接触し、アンケート調査を通じて異なる視点の質問を受ける計画だ。この質問が出てくる場合、映像の中のおばあさんが返答を避けられるように補完する考え」と答えた。
 永遠の証言プロジェクトは11月まで試験展示を終えた後、対話過程での問題点などを修正し、米国や韓国で本展示する計画という。


https://www.donga.com/jp/List/article/all/20210816/2858272/1
「東亞日報」 August. 16, 2021 08:22
■金学順さんの初証言から30年、AI技術で会う慰安婦証言
 「ユン総務、何をしているんですか。日本がこんなにやりたい放題なのに、なぜじっとしているんですか。私をすぐに(記者会見に)呼んでください」。
 1991年8月13日、旧日本軍の「慰安婦」だった故金学順(キム・ハクスン)さんは、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協、現・正義記憶連帯)のユン・ヨンエさん(78・当時韓国教会女性連合会総務)に電話をかけ、このように話したという。翌日14日に開かれた記者会見で金さんは、「慰安婦として苦痛を受けた私がこのように苦しんで暮らしているのに、日本は慰安婦を連れて行った事実がないと言い、韓国政府は知らないと言うことが話になりますか」と訴えた。
 政府は2017年、金さんが韓国で初めて慰安婦被害を世の中に伝えた8月14日を「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」に定めた。
 ユンさんは14日、金さんの証言から30年が経ち、14日に正義記憶連帯(イ・ナヨン理事長)が開催したトークコンサート「私が記憶する金学順」で、金さんが証言するに至った過程を詳しく紹介した。ユンさんは1991年4月、駐韓日本大使館が、「(慰安婦を)認めることはできない。証人が出てくるならいざしらず」と頑なな態度を示すと、元慰安婦をうわさをたよりに捜し、同年7月に金さんを紹介された。
 ユンさんは訪ねてきた金さんの姿を思い出し、「白い服を着た金さんの目は童話に出てくる子鹿のバンビの目のように怯えていながらも輝いていた」と振り返った。当時、金さんは「証言するよう言われて迷ったが、『なぜひどい苦痛を受けて、今まで生きてきたのか』と自問し、『私の痛みと歴史的事実を明らかにし、後世の女性たちはこのようなことに遭わなければいいというのが天の思し召し』と思った」とユンさんに話したという。
 金さんは17歳の時に強制的に連れていかれ、3ヵ月間、被害に遭ったことを打ち明け、「すっきりした。私を使ってこのことを世の中に伝えて」とユンさんに頼んだ。それから1ヵ月後、金さんは記者会見に出て、慰安婦について証言した。これを機に挺対協に元慰安婦たちから多くの連絡が寄せられ、政府はこのうち238人を元慰安婦に登録した。多くが「テレビで(金学順さんが)話すのを見て勇気を出した」と話した。
 金さんの初めての証言から30年が経った今、元慰安婦の生存者は14人だけだ。女性家族部などは、人工知能(AI)技術を活用して市民が対話できるプログラムを開発し、最近公開した。女性家族部の日本軍「慰安婦」問題研究所と西江(ソガン)大学の「永遠の証言チーム」は6月15日から11月30日まで、ソウル麻浦区(マポク)の西江大学と大邱中区(テグ・チュンク)「ヒウム日本軍慰安婦歴史館」で「永遠の証言」展示を行う。
 この展示では、李玉善(イ・オクソン)さん(94)と李容洙(イ・ヨンス)さん(93)の証言が録画されているAIプログラムに市民が質問すれば、それに合った証言映像を見ることができる。記者が映像の中の李玉善さんに「どのように慰安婦に連れていかれたのか」と尋ねると、イさんは手を動かして、「家政婦をしていた時、お使いに行く途中、連れていかれた」と答えた。李容洙さんもAI映像で、「陸橋に行くと、軍人が私を押して下りようと言った。冗談かと思った。16歳で汽車に初めて乗った」と当時の状況を説明した。
 主催側は11月まで試験展示をした後、修正点を改善し、世界の主要国で展示を開催する予定だ。

▲「AIで会う元慰安婦の証言」映像はdongA.comで見ることができる。
パク・サンジュン記者 speakup@donga.com


http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/40811.html
「The Hankyoreh」 2021-08-14 07:05
■[社説]30年前、世の中を目覚めさせた日本軍「慰安婦」被害者の金学順さんを偲んで
 沈黙を破った証言、世界の女性の人権の礎に 
 勇気を振り返り、未来に向かって進むべき

【写真】1991年8月14日、金学順さんが日本軍「慰安婦」として経験した被害を韓国国内居住の被害者の中で初めて証言し、涙を流している=チャン・チョルギュ記者//ハンギョレ新聞社

 「私は日本軍『慰安婦』被害者の金学順(キム・ハクスン)です…これまで話したくても勇気がなくて口を開くことができませんでした。いつかは明らかにすべき歴史的事実であるため、打ち明けることにしました」
 1991年8月14日、67歳の金学順さんが目を潤ませながら、重い口を開いた。17歳で日本軍「慰安婦」として連れて行かれてから50年たって、「生き証人」である彼女が強固な沈黙の壁を崩した。「慰安婦として苦痛を余儀なくされた私がこんな風に生きているのに、日本は慰安婦を連れて行った事実がないと言い張り、韓国政府は分からないと言っています。呆れてものも言えません」
 金さんの勇気は世の中を目覚めさせ、世の中を変えた。彼女は1997年に亡くなるまで何度も証言することで、性暴力被害者の「純潔」を問題視し、沈黙を強要していた家父長制の枠を乗り越え、日本という国と軍が侵略戦争で女性たちを性奴隷にした蛮行をあぶり出し、責任を問うた。彼女はアジア各国の「慰安婦」被害生存者らが真実を明らかにするよう、道を開いた。1993年8月、日本政府は「軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と認めた「河野談話」を発表した。 2007年に米国下院では、日本政府の公式で明確な認定、謝罪、歴史的責任を求める決議案が採択された。彼女の証言で始まった日本軍「慰安婦」被害者運動は、国連をはじめとする国際社会で戦時下の女性に対する性暴力が再び起きてはならないという人権と平和運動の巨大な流れを作り出した。
 30年が経った今、私たちは反歴史的退行に直面している。日本政府は、被害者たちが要求してきた公式謝罪と賠償を拒否し、教科書で慰安婦関連の内容を削除している。「歴史の教訓として直視し…歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を長く記憶にとどめる」とした河野談話まで揺れている。2015年、朴槿恵(パク・クネ)政権と安倍晋三政権での「12・28合意」は10億円で全ての問題が「最終的かつ不可逆的に解決済み」だとして、忘却を強要しようとした。韓国社会がこれを拒否して見直しを始めると、日本は韓国が「約束を守らない国」だと強弁している。盗人猛々しいと言わざるを得ない。両国で「慰安婦」被害者を攻撃する右翼の歴史否定とバックラッシュ(反発性の攻撃)が強まっている。日本軍「慰安婦」被害の解決に向けた運動を象徴する正義記憶連帯を率いたユン・ミヒャン議員の会計不正問題に対する世論の失望も大きい。
 現在、生存している「慰安婦」被害者は14人、平均92歳の高齢者だ。再び金学順さんの30年前の勇気を振り返り、未来に向けて進まなければならない。日本政府の公式謝罪や賠償、被害者の尊厳の回復、そして再びこのような悲劇が起こらないように将来世代に正しい歴史を教え、完全に記憶するという原則を守らなければならない。韓国社会で解決策について共感を形成し、韓日市民社会の連帯の上で前進し続けなければならない。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1007664.html
韓国語原文入力: 2021-08-13 21:53


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210813001900882?section=news
「聯合ニュース」 2021.08.13 14:25
■慰安婦被害者の初証言から30年 あすオンラインで記念式典=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国の記念日「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」の14日、政府は午前11時からオンラインで式典を開催する。女性家族部が13日、伝えた。

【写真】昨年の式典に参加した慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さん(資料写真)=(聯合ニュース)

 30年前の1991年8月14日、韓国で初めて故金学順(キム・ハクスン)さんが旧日本軍慰安婦としての被害を公の場で証言した。韓国政府は慰安婦問題を国内外に広く伝えると同時に被害者を記憶しようと、2018年から8月14日を記念日にした。
 今年の式典は「ともに守り伝えてきた30年、世の中を変えるあなたとともに」がテーマ。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、オンライン開催とする。
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領はビデオメッセージを寄せる予定だ。より良い世界のために努力してきた被害者の献身に敬意を表し、政府として被害者の立場に立った問題解決に取り組む考えを強調するとみられる。
 鄭英愛(チョン・ヨンエ)女性家族部長官は事前に配布した式典あいさつで「この30年間、日本軍慰安婦問題の解決と、戦時中の性暴力といった女性の人権侵害が二度と起こらないようにするための努力を続けてきたが、最近国内外で慰安婦被害の歴史を否定したりゆがめたりする事例が相次ぎ発生している」とした上で、「こうした歴史が繰り返されないよう、歴史的な事実を究明して世界中に伝えるための研究と活動を惜しみなく支援する」と述べた。
 式典は事前に準備した映像をインターネット上で配信する方式とする。金さんの証言後30年にわたる連帯と実践、未来への希望を表現する映像を製作し、記念公演も用意した。この模様は女性家族部と政府政策放送機関・KTV国民放送のユーチューブ公式チャンネルを通じて中継される。
 記念日を前後して、さまざまな記念行事も行われる。
 政府系機関の日本軍慰安婦問題研究所は、これまで韓国語で提供してきた慰安婦関連資料の解説や論評、座談などを英訳したオンラインマガジン(www.kyeol.kr/en)を公開する。また、慰安婦問題の歴史的な事実を証明する旧日本軍や韓国政府、国連の公文書など主要な資料約150点を基に教育用の英語コンテンツを製作し、韓国と米国で同時公開する計画だ。
 各地の自治体や市民団体などもそれぞれ記念式や講演会、公演、展示会などを開催する。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210813000200882?section=news
「聯合ニュース」 2021.08.13 09:10
■韓国の慰安婦被害者をたたえる日 ソウル市が国際フォーラム
【ソウル聯合ニュース】韓国の「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」の14日、ソウル市が午前10時からオンラインで国際フォーラムを開催する。

【写真】フォーラムの案内(ソウル市提供)=(聯合ニュース)

 第1セッションでは第2次世界大戦後の日本史研究の権威である米コロンビア大のキャロル・グラック教授と、旧日本軍の慰安婦を「売春婦」と見なした米ハーバード大ロースクールのジョン・マーク・ラムザイヤー教授の論文の問題点を指摘した同大のアンドルー・ゴードン教授が、それぞれ発表する。
 続くセッションでは、映像と展示分野での慰安婦関連資料の活用策を話し合う。
 フォーラムの模様は市のユーチューブ公式チャンネル(https://youtu.be/kEbE4SSijzI)で生配信される。
 市の金善順(キム・ソンスン)女性家族政策室長は13日、「国内では韓日間の政治的な問題に集中しがちで、世界的な流れを見つめることが難しかったのは事実」としながら、「女性の人権に関する海外の専門家と交流、協力しながら、踏み込んで慰安婦問題を議論する」と述べた。


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/40783.html
「The Hankyoreh」 2021-08-12 07:03
■「私たちが金学順だ」日本軍「慰安婦」被害者の勇気、30年後により大きな叫びに
 金学順さんの初証言から30年 
 第1504回水曜デモ、世界連帯集会開催 
 「犯罪を認めて謝罪するまで要求続ける」

【写真】11日昼、ソウルの旧日本大使館前で、第9回世界日本軍「慰安婦」追悼日世界連帯集会が開かれ、定義記憶連帯のイ・ナヨン理事長が声明を読みあげている。コロナ防疫措置レベル4実施中のため1人デモの形で行われた=イ・ジョングン先任記者//ハンギョレ新聞社

 「あきれて言葉が出ません。私が死ぬ前に、目を閉じる前に、言葉だけでも一度うっ憤を晴らしたいのです」。
 1991年8月14日、金学順(キム・ハクスン)さん(当時67歳、1997年12月16日に死去)は公開記者会見で、「私は日本軍『慰安婦』被害者の金学順です」と明かし、このように述べた。「いつかは明らかにすべき『歴史的事実』だから打ち明けることにした」とし、50年あまり胸に秘めていた痛ましい苦しみを語っていた金さんは、ついに「あきれる」と述べて積もった憤りを吐露した。「韓国政府は日本に従軍慰安婦問題について公式謝罪や賠償などを求めるべきです」。
 現場にいたハンギョレ新聞のキム・ミギョン元記者は「金学順さんがぶるぶる震えながら話していた姿を今でも鮮明に覚えている」と語った。実名を明かした金さんの証言は、韓日の歴史問題だけでなく、戦時下の性暴力という女性の人権問題、被害を打ち明けられないように抑えつけていた韓国社会の家父長制文化をも水面上に浮かび上がらせた。しかし当時のメディアは、これがどのような重さや意味を持つのか、十分に予想できていなかった。1991年8月15日付けの日刊紙のほとんどは、この会見をまったく扱わないか、せいぜい社会面の囲み記事として扱ったに過ぎなかった。
 30年の歳月が流れた今月11日、ソウル鍾路区の旧日本大使館前では「日本政府は日本軍性奴隷制の被害者に公式謝罪し、法的賠償を行え!」という1991年の叫びが、この日も鳴り響いた。金さんが望んだ謝罪と賠償が遅々として進んでいないため、故人の恨(ハン)は完全に晴れてはいないだろうが、30年前の金さんの勇気は、より大きく強い叫びとなり、タンポポの種のように全世界に広がりつつある。
 この日の第1504回「水曜デモ」は、金学順さんの公開証言30周年を迎え、世界連帯集会として行われた。6カ国(韓国、ドイツ、米国、オーストラリア、日本、フィリピン)の84団体が「私たちが金学順だ」というスローガンの下、日本政府の公式謝罪と法的賠償を求めた。デモは新型コロナウイルス拡散に伴う社会的距離措置レベル4に合わせて「1人デモ」方式とオンライン連帯発言により進められた。

【写真】11日昼の第9回世界日本軍「慰安婦」追悼日世界連帯集会のテーマは「金学順の勇気が世を目覚めさせる! 今度は私たちが世の中を変える!」。金さんの写真が置かれている=イ・ジョングン先任記者//ハンギョレ新聞社

 参加者たちは、金学順さんの公開証言は全世界の慰安婦被害者の名誉と尊厳の回復に貢献したと口を揃えた。「ソウル大学生キョレハナ(同胞は一つ)・航空大学支部」のキム・スジョン支部長は連帯発言で、「金学順さんの証言は世界を揺るがした。一人の勇気は世の中を目覚めさせ、多くの人々が歴史を学び、正義のために行動している」とし「被害女性たちと手を取り合って闘う大学生はいっそう増え、いつでも平和路を埋め尽くすための準備をしている」と叫んだ。正義記憶連帯(正義連)のイ・ナヨン理事長も「長い間沈黙せざるを得なかった国内外の被害者が金学順さんの勇気にMeTooで応え、もう一人の金学順となって日本政府の責任を追及した」とし「日本政府が犯罪事実を謙虚に認め、全世界の被害者に繰り返し謝罪するまで要求し続ける」と強調した。
 被害者の名誉回復を願い、30年間受け継がれてきた「金学順の精神」は、女性の人権と尊厳の回復を必要とする社会のあちこちに根付いている。「日本軍性奴隷制問題の解決に向けて心で、行動で支持し、連帯する。金学順さんの意志を受け継ぎ、女性に対する暴力、性搾取問題の解決の先頭に立つ」(性売買経験当事者ネットワーク「ムンチ」)。「今も私たちは依然として軍隊と軍隊文化が生んだ性暴力の被害者たちの話を聞き、目撃している。戦利品のように客体化された韓国の女性軍人たちの状況についても注視してほしい」(軍人権センター相談支援チーム長のパン・ヘリンさん)。人権団体、外国人、学生たちは、被害女性たちの抜けた場所を埋め、水曜デモを全世界の女性の人権と平和のための運動へと拡大していっている。
 一方、水曜デモを妨害する人々の「バックラッシュ(反発性攻撃)」は過去よりもかなり露骨になっており、深刻な懸念を生んでいる。この日のデモ現場に現れた極右ユーチューバ―はスピーカーを用いて「(慰安婦たちが)強制動員されたという証拠を持って来い。証拠を持ってくれば金を渡す」と叫んで現場に乱入しようとしたが、警察に制止された。正義連の関係者は「以前は少なくとも親日行為を恥とする雰囲気があったが、2019年に入ってからは慰安婦の歴史そのものを否定する人たちがデモの現場に現れ、妨害している」と語った。
チャン・ピルス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1007317.html
韓国語原文入力:2021-08-11 17:27


https://japanese.joins.com/JArticle/281808?servcode=A00&sectcode=A10
「中央日報日本語版」 2021.08.11 17:13
■正義記憶連帯「慰安婦被害証言30周年…謝罪継続要求する」
 日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯は11日、旧日本軍「慰安婦」被害者の金学順(キム・ハクスン)さん(故人)の公開証言30周年を記念し世界連帯集会の形で水曜集会を開いた。
 正義記憶連帯の李娜栄(イ・ナヨン)理事長はこの日、日本大使館前で開かれた第9回世界連帯集会兼第1504回水曜集会での記者会見で、「14日は金学順さんの公開証言30周年になる日だが、日本政府は依然として責任を否認し被害者を侮辱している。日本政府が犯罪事実を認め被害者に繰り返し謝罪する時まで継続して要求するだろう」と話した。
 金学順さんは1991年8月14日に旧日本軍慰安婦被害の事実を最初に証言した。正義記憶連帯は公開証言30周年を記念して13日に国際学術大会、14日にトークコンサート「私が記憶する金学順」とナビ文化祭などを開く。


https://japanese.joins.com/JArticle/281818
「中央日報日本語版」 2021.08.12 8:29
■正義連後援金流用疑惑の尹美香氏、起訴から11カ月目で初公判…すべての容疑を否認
 日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)後援金流用などで起訴された無所属議員の尹美香(ユン・ミヒャン)被告が初公判ですべての容疑を否認した。韓国検察は尹被告が韓国挺身隊本協議会(挺対協・正義連の前身)を閉鎖的に運営し、後援金などを流用したとみている。2011年から挺対協代表と正義連理事長を歴任した尹被告は補助金管理に関する法律(補助金管理法)違反・詐欺・地方財政法違反・寄付金品の募集および使用に関する法律(寄付金品法)違反・業務上横領・背任・準詐欺など8つの容疑がもたれている。

 ◆起訴から11カ月目で初公判「裁判で真実明らかにする」 
 ソウル西部地方裁判所刑事第11部(部長ムン・ビョンチャン)は11日午後2時30分、尹被告の1回目の公判を進めた。昨年9月の起訴から11カ月目のことだ。その間、検察と尹被告側が証人と証拠採択を巡り行った公判準備期日だけで6回だ。公判準備期日には被告人の出席義務はないため、尹被告はこの日初めて法廷に姿を現した。 
 尹被告は裁判に出席して「裁判で真実が明らかになるよう誠実に臨む」と述べた。尹被告は「後援金流用容疑を認めるか」「依然と公訴事実を否認するのか」「慰安婦被害女性に何か言うことはないか」などの取材陣の質問には答えなかった。 

◆尹被告「挺対協、尹美香の私組織なりえない」 
 尹被告は法廷で「30年間、挺対協活動家として恥じるようなことなく生きてきたと自負している」とし「被害者の手を取り、慰安婦問題を解決するために人権活動家として生きた」と話した。続いて「検察の公訴事実は挺対協が私の私組織であることを前提にしている。だが挺対協は尹美香の私組織ではなく、ましてや私組織になりえない」としながら「私を含む3人の共同代表も会員団体の推薦を受けて選出された」と付け加えた。 

◆8つの容疑すべて否認 尹被告に対する疑惑は、慰安婦被害者である李容洙(イ・ヨンス)さんが昨年5月7日の記者会見を通じて慰安婦対策関連団体にただ利用されただけだったとして、水曜集会不参加宣言記者会見を開いて大きくなった。その後、検察は昨年9月尹被告を8つの容疑で不拘束起訴した。 
 検察は尹被告が2011年から昨年まで挺対協代表と正義連理事長を歴任して博物館を虚偽申告して政府や地方自治体から補助金3億ウォン(約2870万円)余りを不正受給し(補助金管理法違反等)、後援金約1億ウォンを個人用途に使ったと判断した。また、慰安婦被害者である吉元玉(キル・ウォノク)さんが2017年7月認知症検査で重症の認知症判定を受けたが、吉さんの心身障害状態を利用して7920万ウォンを寄付・贈与させた(準詐欺)とみた。 
 この日の法廷で尹被告側の弁護人は提起されたすべての容疑を否認した。博物館を虚偽登録して補助金を不正受領した疑惑に対しては、尹被告が補助金を通じて個人用途に使用あるいは流用したなどの詐欺故意はなく、博物館の学芸員常駐については解釈の余地があると主張した。 
 寄付金品法違反については定期会費など後援会費等は法律上寄付金品ではなく、金福童(キム・ボクドン)さんの葬儀金募金も弔慰金であり寄付金としてみることはできないと弁論した。業務上横領は検察が慰安婦被害女性への贈り物など挺対協活動に使われたお金まで横領としてみるなど色眼鏡をかけて被告人を見ていると主張した。  準詐欺容疑に対して弁護人側は「吉さんは2019年に日本政府を相手取った損害賠償訴訟に参加して昨年養子縁組などをした」とし、心身障害状態に対する検察の判断は受け入れがたいと指摘した。 
 安城(アンソン)憩い場の背任疑惑に対しては「福祉施設や位置を見れば適正価格で買収したとみることができる。検察の鑑定評価には建物や照明などは含まれていなかった」と反論した。 
 この日の公判終了後、尹被告は「容疑をすべて否認するのか」「おばあさんらに何か話すことはないか」という取材陣の質問には答えなかった。2回目の公判は来月17日に開かれる予定だ。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210811003700882?section=news
「聯合ニュース」 2021.08.11 16:26
■慰安婦団体前理事長「誠実に臨む」 不正流用などの初公判に出廷
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」への寄付金を流用した罪などで起訴された同団体前理事長で国会議員(無所属)の尹美香(ユン・ミヒャン)被告の初公判が11日、ソウル西部地裁で開かれた。 

【写真】地裁を訪れ、報道陣の質問を受ける尹被告=11日、ソウル(聯合ニュース)

 公判が始まる10分ほど前に地裁に到着した尹被告は、報道陣に「裁判で真実が明らかになるよう、誠実に臨む」と述べた。公判を控えた心境や、寄付金流用を認めるかどうかを問う質問には答えなかった。
 検察は昨年9月、補助金管理に関する法律違反や詐欺、寄付金品法違反、業務上横領など八つの罪で尹被告を在宅起訴した。
 検察は、尹被告が正義連前身の「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」の運営する「戦争と女性人権博物館」に学芸員が勤務していると虚偽の申請をし、政府の補助金を不正に受給したとみている。
 また、個人口座で寄付金を集めたり、挺対協の法人口座から個人口座に送金したりして寄付金を流用したとして、業務上横領罪を適用した。


https://japanese.joins.com/JArticle/281548?servcode=A00&sectcode=A10
「中央日報日本語版」 2021.08.04 17:54
■正義記憶連帯「日本政府、河野談話しっかり継承すべき」
 正義記憶連帯が4日、日本政府は「河野談話」をしっかり継承すべきと主張した。
 正義記憶連帯の李娜栄(イ・ナヨン)理事長はこの日、ソウルの在韓日本大使館前で開かれた1503回目の水曜デモで、「日本政府は自ら認めた強制性と法的責任を言葉遊びで否定せず、河野談話をしっかり継承する方策を提示すべき」と話した。
 1993年8月4日に発表した「河野談話」には旧日本軍慰安婦動員の強制性を認め、再発防止に向けた歴史研究と教育の約束と、謝罪・反省する内容が盛り込まれた。
 李理事長は「安倍内閣と菅内閣いずれも河野談話を基本的立場といて継承すると言いながら、おかしな論法で事実上強制連行を否定し性的奴隷を根拠なく否定している。14日に日本政府は事実認定と再発防止の約束に基づいて被害者に繰り返し謝罪しなければならない」と話した。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210804003000882?section=news
「聯合ニュース」 2021.08.04 15:40
■韓国慰安婦団体 日本政府に「河野談話の正しい継承」求める
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を支援する韓国団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)は4日、日本政府は慰安婦問題で旧日本軍の関与と強制性を認めた1993年の河野談話を正しく継承すべきだと訴えた。

【写真】「水曜集会」で発言する正義連の李娜栄理事長=4日、ソウル(聯合ニュース)

 正義連の李娜栄(イ・ナヨン)理事長はこの日、慰安婦問題の解決を求めてソウルの日本大使館前で開かれた1503回目の「水曜集会」に出席し、「日本政府は自ら認めた強制性と法的責任を稚拙な言葉遊びで否定せず、河野談話を正しく継承する方策を提示しなければならない」と述べた。
 日本政府が93年8月に発表した河野洋平官房長官談話には、慰安婦動員の強制性を認めて再発防止のための歴史研究と教育を約束し、謝罪・反省する内容が盛り込まれている。
 李氏は「安倍内閣と菅内閣のどちらも河野談話を『基本的立場として』継承するとしながら、奇妙な論法で強制連行を事実上認めず、性奴隷を根拠なく否定している」とし、「表向きの継承と事実上の否定により、日本政府は自ら河野談話を根本から危うくしてきた」と批判した。
 また、故金学順(キム・ハクスン)さんが91年に韓国で初めて慰安婦としての被害を公の場で証言してから今月14日で30年になることに触れ、日本政府は事実を認めるとともに再発防止の約束に基づいて被害者に繰り返し謝罪しなければならないと強調した。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210803002000882?section=news
「聯合ニュース」 2021.08.03 14:00
■14日の「慰安婦被害者の日」 オンラインで式典=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国の公式記念日である8月14日の「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」の式典は今年、オンラインで開催される。同記念日のホームページ(www.theday814.com)では式典の参加者とともに、その直前に行う「オンライン行進」の参加者を募っている。韓国女性家族部が3日、伝えた。 

【写真】昨年の記念式典に参加した慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さん(資料写真)=(聯合ニュース)
【写真】慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」が花で飾られている(資料写真)=(聯合ニュース) 

 オンライン行進は、用意されたキャラクターの中から一つを選び、旧日本軍の慰安婦被害者との関わりがある歴史的な場所などを巡り、被害者の名誉回復を目指すもの。10日まで申し込み可能。
 このホームページでは、故金学順(キム・ハクスン)さんが1991年8月14日に韓国で初めて旧日本軍慰安婦としての被害を公の場で証言して以降、問題解決に取り組んできた官民の努力と活動の歴史を振り返ることができる。
 また、各地の自治体、関係機関、民間団体による記念式や講演会、公演、展示会などの開催情報を提供している。被害者の崇高で強靭(きょうじん)な精神を受け継いで連帯する意志を示す応援メッセージも送ることができる。
 女性家族部の黄允静(ファン・ユンジョン)権益増進局長は「多くの国民が被害女性を記憶し、その精神に寄り添うことを願う」と述べた。
 政府は2017年に記念日を制定し、翌年から記念日当日に中部・忠清南道天安市の国立墓地「望郷の丘」などで式典を開いてきた。今年は、新型コロナウイルスの感染が急拡大していることを踏まえてオンライン開催に変更した。
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「関東大震災時の朝鮮人虐殺 犠牲者の名誉回復促す「人権セミナー」開催へ」

2021年11月28日 | 国民国家日本の侵略犯罪
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20211128000500882?section=news
「聯合ニュース」 2021.11.28 11:18
■関東大震災時の朝鮮人虐殺 犠牲者の名誉回復促す「人権セミナー」開催へ
【ソウル聯合ニュース】在日本大韓民国民団(民団)と在日法曹フォーラムが、関東大震災時に起きた朝鮮人虐殺事件を隠蔽しようとする歴史修正主義の過ちを批判し、犠牲者の名誉回復を促す「第3回人権セミナー」を12月4日に東京・港区の韓国中央会館で開催する。

【写真】第3回人権セミナーが12月4日に東京の韓国中央会館で開かれる(民団提供)=(聯合ニュース)

 関東大震災は1923年9月1日に関東地域で発生。10万人以上の死者・行方不明者が出た。震災の混乱の中、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」「朝鮮人が放火した」などのデマが流れ、自警団や警察、軍人らが在日朝鮮人を虐殺した。大韓民国臨時政府の機関紙「独立新聞」の記録によると、当時、虐殺された朝鮮人犠牲者は6661人とされる。
 セミナーでは、映画監督の呉充功(オ・チュンゴン)氏が「関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者の遺族を韓国各地に訪ね歩いて10年」をテーマに発表を行い、犠牲者の遺族の記憶と傷について伝える。
 また、日朝協会埼玉県連合会会長の関原正裕氏が「埼玉の自警団事件における国家の責任」をテーマに、千葉、追悼・調査実行委員会の平形千恵子氏が「『くれるから取りに来い』―何がおこなわれたのか千葉県における関東大震災時の朝鮮人虐殺事件」をテーマにそれぞれ発表を行う。
 民団人権擁護委員会の関係者は「当時、朝鮮人虐殺が実際にあったことは日本の内閣府フェブサイトの防災情報のページにも掲載されている。これをなかったことにしようとする歴史修正主義が最近広まり、小中高校の歴史教科書から虐殺の内容が削除される傾向にあり残念だ」とし、「このままでは日本社会が朝鮮人虐殺が起きた98年前と何ら変わらないのではないかという思いから警鐘を鳴らすためセミナーを開催することになった」と説明した。
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「全斗煥の末裔たち、今も既得権益を守り…中途半端な反省よりも過去の清算が先」

2021年11月27日 | 韓国で
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/41824.html
「The Hankyoreh」 2021-11-27 04:53
 [全斗煥死亡――謝罪を受けられなかった人たち]
 
 キム・ギュボク牧師、大田で再審開かれる 
 80年5月にデモを主導し投獄 
 「当時受けた処罰、恥ずかしくない 
 いつでもそのような状況なら立ち上がる」

【写真】キム・ギュボク牧師=カン・ミング大田文化連帯代表提供//ハンギョレ新聞社
【写真】全斗煥死亡―謝罪を受けられなかった人たち//ハンギョレ新聞社

 「数日前に死亡した全斗煥(チョン・ドゥファン)氏が、新たな権力として登場するためにいろいろなことを企んでいることを知り、これを暴露するためにデモを主導しました」。
 被告人席に座ったキム・ギュボク牧師(69)の声が法廷に響いた。震える声とは違い、目は淡々と正面を見つめていた彼が言葉を続けた。「(当時受けた処罰は)恥ずかしくありません。いつでもそのような状況に陥れば同じことをするでしょう」。
 大田(テジョン)地裁刑事8単独のチャ・ジュヒ部長判事は25日午前、大田荒野(ビンドゥル)教会のキム・ギュボク元担任牧師の戒厳法・布告令違反罪の再審公判を開いた。
 キム牧師は1971年、延世大学に入学し学生運動を主導して逮捕され、激しい拷問を受けた後、強制徴集された。1979年12月に復学した彼は、翌年5月にソウルで「全斗煥が軍部を掌握し、現政権を踏みにじって新しい権力として登場しようとしている。全斗煥は退け」という内容の「国民に送る言葉」が書かれた印刷物を約1万部作り、延世大学生約1千人のデモを率いた。指名手配されたキムさんは6月、遅れて光州5・18民主化運動のニュースを聞き、各大学の指導部と都心デモを計画したが実現せず、10月に警察に検挙された。1981年1月24日、軍法会議で戒厳法・布告令違反などの疑いで懲役3年、執行猶予5年の宣告を受けた。
 キム牧師は出所後、大田にわたって大田神学大学と長老教神学大学で勉強し、大田大和工業団地の真ん中で産業宣教に携わった。その後、荒野教会を設立。貧民と移住労働者、環境・平和運動に献身してきた歳月は約30年となった。
 今年3月、大田地検は職権で「5・18民主化運動等に関する特別法」に定められた特別再審条項に基づき、キム牧師の再審を請求し、10月21日、大田地裁は「5・18民主化運動等に関する特別法による再審事由に該当する」として再審を決定した。

【写真】24日にハンギョレと会い、1980年5月の状況について説明しているキム・ギュボク牧師=ソン・インゴル記者//ハンギョレ新聞社

 この日の再審公判で、淡々と「後悔のなかった日」を語ったキム牧師は、10年ほど前からパーキンソン病を患っている。朴正煕(パク・チョンヒ)軍部独裁に対抗して警察に捕まって受けた拷問の後遺症だ。
 キム牧師にとっても全斗煥氏の死は、心の傷を再びえぐる大きな衝撃だった。
 「反省しない全氏の末裔たちが今も勢力を伸ばし、既得権益を守ろうとねばっていて、新しい時代を望む人々の意志をくじいています。全氏が死んだから残存勢力もこれからは力を失うと思います」。
 この日の裁判後、本紙と会ったキム牧師は「80年5月の光州の現場を共にすることができなかった悔しさと申し訳なさで、生涯を光州市民に借りがある気持ちで生きてきた」と言い、「全氏の死は、中途半端な反省よりも真の過去清算が私たちの使命であることを気づかせてくれたようだ」と述べた。キム牧師の再審宣告公判は、12月9日に開かれる。
チェ・イェリン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/chungcheong/1020852.html
韓国語原文入力:2021-11-26 02:33


http://japan.hani.co.kr/arti/culture/41818.html
「The Hankyoreh」 2021-11-27 07:53
■虐殺を覆い隠そうとした「全斗換の3S政策」…大衆は「愚民化」しなかった
 クーデターと虐殺で政権掌握した全斗換 
 愚民化を目的に3S政策を展開したが 
 在野の民族文学・映画・広場劇の洪水

【写真】始球する全斗換。大統領記録館のウェブサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社
【写真】1981年に汝矣島広場で開かれた「国風81」/聯合ニュース

 全斗換(チョン・ドゥファン)にとっては、5月の虐殺は必ず消さなければならない記憶だった。当時のホ・ムンド大統領府公報秘書官が企画したことで知られる「国風81」を、光州(クァンジュ)民主化運動1周忌の10日後に開催したのは、偶然ではない。「国風81」では、歌謡祭、演劇祭、学術祭や、農楽、仮面劇、国弓などの伝統文化と各国の食事などのイベントが行われた。「チョ・ヨンピルと偉大な誕生」、「シン・ジュンヒョンとミュージックパワー」、ソン・チャンシク、キム・チャンワンなど最高のミュージシャンを呼び、大学生が参加した歌謡祭では、ソウル大学のバンドに大賞を与えた。全国197大学の250のサークルから約6000人の大学生が参加したという記録もある。大衆の関心を政治から他の方向にまわし、建国以来最高の祭典を開いたという記録を残すための官制イベントだった。
 政権の正当性どころか虐殺で始まった全斗換は、皮肉なことに「文化」では多彩な変化をもたらした。プロスポーツの開始、政治を除く分野での検閲緩和、夜間通行禁止の解除など、いわゆる3S(Sex、Screen、Sports)政策を通じて大衆を魅惑させようとする意図があったが、結果は少しゆがんだ。緩和された抑圧は、大衆を愚民化させるのではなく、民主主義に対する熱望と自由意識を鼓吹する方向に流れた。大衆は政権が望む方向に無条件で流れるほどまぬけではなく、かと言って、常に正しい選択をする賢明な集団でもない。右往左往するが、時には重要な選択をして歴史を作っていく。一時後退して、自ら滅亡したりはするが。

【写真】1981年に汝矣島広場で開かれた「国風81」/聯合ニュース

 全斗換により緩和された文化政策が可視化されたのは、1982年1月の夜間通行禁止の解除だった。通行禁止の解除は深夜という新しい空間を作りだした。深夜劇場と深夜喫茶店、街頭の屋台、深夜観光などが生まれた。そして、12月11日にはプロ野球が発足した。以後、プロサッカーのスーパーリーグ、バスケットボール祭り、民俗シルム(韓国相撲)などが続いた。初代体育部長官として盧泰愚(ノ・テウ)が任命され、1986年のアジア大会と1988年の五輪を開催するための準備が周到に進められた。ヒトラーが1936年にベルリン五輪を開催し、虚飾の国民統合と独裁体制の狡猾な宣伝を試みたように、プロスポーツの活性化を通じて、プロ野球とバスケットボールなどは瞬く間に国民全体の娯楽として定着した。熱狂的なサッカーファンである全斗換の好みが、スポーツ活性化につながったともいえる。
 映画界にもある程度の自由が与えられた。小規模劇場の開館が可能になり、検閲が比較的緩和された。朴正煕(パク・チョンヒ)政権時代は、映画会社は許可制だった。維新憲法が出された後の1973年に改定された映画法を通じて、映画会社の設立には保証金が必要になった。既存の許可を無視し、再登録した12社の映画会社だけを許可した。映画を3作品製作すれば1作品の外国映画を輸入できる権利を与えた。当時の映画法は、映画の振興のための法律ではなく、映画会社を徹底的に統制するための手段だった。検閲も厳しく、政治的な題材はもちろん、社会的な問題点や現実を見せてくれるすべてのものが禁止された。

【写真】1982年3月27日のプロ野球開幕戦=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 全斗換が1984年に「映画芸術の育成」を指示し、1985年に映画法が改正された。映画会社の許可制が登録制に変わり、小規模プロダクションの設立も可能になった。本紙1989年9月23日付の記事によると、1988年までに69社、1989年には18社のプロダクションが作られた。引き続き検閲の問題はあったが、多くの人々が様々な映画を製作できる合法的な手段が生じたのだ。1980年代中頃から、独立映画団体と作品が徐々に登場するようになった。
 しかし、全斗換時代の1980年代の韓国映画といえば、「エロ映画」がまず思い浮かぶ。全斗換の3S政策を受けエロ映画が生まれたともみなせる。しかし、検閲が激しくなると、メジャー文化で扱える領域は狭くなる。社会的な批判や告発は可能な限り隠喩にまわし、私的な隠密さに集中する流れが生じる。1982年に『愛麻夫人』が韓国社会を揺るがす前の1970年代にも、『星たちの故郷』(1974)、『ヨンジャの全盛時代』(1975)、『冬の女』(1977)など、いわゆる「ホステス映画」は人気だった。本質的に朴正煕の維新時代は、すべてのものを暴圧的に撮っていく暗黒期だった。
 歌が少し憂うつだったり悲しくても、退廃的で社会風紀を乱すという理由を持ちだし、禁止曲を作り、性と暴力を激しく描写するすべてのものを禁止した。朴正煕をはじめとする支配層は、料亭で非倫理的な享楽を楽しみ、中央情報部で罪のない人々にあらゆる暴力を振りまわしていても、国民は道徳的に倹約し暮らさなければならないとして、偽善を装った。
 そのような点で、全斗換は露骨であり幼稚だった。スポーツと遊興を許しながらも、政治権力への脅威となれば、無慈悲な暴力を行使した。世界的な1980年代の軽薄でだらけた時代精神に合った政策が3Sでもある。維新体制と比較すると、全斗換は、スポーツと娯楽を少し自由に放った。成人映画は、『愛麻夫人』以後、韓国映画界を揺るがした。1982年の韓国映画56作品のうち35作品、1985年に製作の韓国映画80作品のうち60作品以上が成人映画だった。しかし、『膝と膝の間』(1984)、『桑の葉』(1985)、『於宇同』(1985)、『かんかん照り』(1985)などを考えてみると、成人映画にも秀作は登場した。検閲が緩和されれば、それだけ想像力と思考の幅は広がるはずだ。当時、成人映画が増えることになったのには、ビデオ市場の拡大とも関連がある。『野いちご』『赤いさくらんぼ』『夜市』などの成人シリーズがビデオ市場を席巻した。

【写真】映画『於宇同』のポスター//ハンギョレ新聞社

 全斗換政権は、スポーツと大衆文化で息の根を少し広げ、官制民族文化を注入する政策を試みた。すべては矛盾的にならざるを得なかった。自由を与えながらも一定の線を超えられないようにして、民族文化を主張しながらも、大学と在野の「民族文化」は弾圧した。『愛麻夫人』のタイトルに「馬」の字を使えないようにして「麻」の字を用いたのは、有名なコメディだ。馬の代わりに大麻を愛した女性は、よりいっそう危険ではないのだろうか。民主化を要求する運動圏でも、民族文学、民族映画、広場劇など、私たちの現実を反映し民族情緒を強調する文化を志向した。自由や民族についても、同じ言葉を使いながらも、互いに志向と領域は異ならざるを得なかった。
 しかし、全斗換政権の文化政策は、基本的には愚民化を目的とした。政治に対する関心を他の方向にまわそうとした目的があからさまに示されたためだ。維新に対する大衆の怒りのため、同じ手法で政権を維持することが負担だったことも、理由としてあったのだろう。クーデターと虐殺で樹立した政権を維持するためならば、いかなる手段でも動員したのであろう。しかし、基本的に3S政策を維持したとしても、大衆は必ずしも彼らの目的どおりにはついて行かない。ついに1987年の6月抗争が起き、さらに10年が経過し政権の交替があり、制度的な民主主義も成立した。ならば、大衆の意識の変化と要求に応じ、政策も世界も変わったと言うべきではないだろうか。現在の韓国文化が世界を揺るがす理由も、やはり民主主義の成就に根源があるはずだ。
キム・ボンソク|大衆文化評論家 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/1020817.html
韓国語原文入力:2021-11-25 20:44


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/41808.html
「The Hankyoreh」 2021-11-25 10:13
■「遺骨も探せなかった息子…全斗煥は一言もなく死んでしまって悔しい」
 [全斗煥死亡―謝罪を受けられなかった人たち] 

 「5・18行方不明者」当時17歳のイム・オクファン君の母、キム・ジンドクさん

【写真】5・18民主化運動当時、息子が行方不明になったキム・ジンドクさん=本人提供//ハンギョレ新聞社
【写真】全斗煥死亡―謝罪を受けられなかった人たち//ハンギョレ新聞社

 「死ぬ前に息子の遺骨のかけらでも探さなければならないのに…。全斗煥(チョン・ドゥファン)が一言もなく死んでしまって悔しくもどかしい」。
 全羅南道高興郡(コフングン)に暮らすキム・ジンドクさん(77)は24日、本紙の電話取材に対し、怒りの混じったため息をついた。キムさんの息子のイム・オクファン君(当時17歳、朝鮮大学付属高校2年)は1980年5月、高興の家に向かうために友達と一緒に自炊生活をしていた寺を発ってから今まで行方が確認されていない。
 キムさんは「1980年5月、光州が大騒ぎになっているという知らせを聞いて、毎日オクファンと電話で話した。19日の夕方、『母さん、僕は大丈夫だから心配しないで』とオクファンが言ったが、これが最後の電話だった」と振り返った。
 キムさんはイム君と電話で連絡がつかず、22日に光州を訪れた。バスが通っていなかったので和順(ファスン)から歩いた。イム君が滞在していた寺で、「オクファン君は21日に実家に帰ると言って出ていった」という話を聞き、キムさんはその場に座り込んでしまった。イム君が向かった方向の朝鮮大学の裏山をくまなく探したが、息子の痕跡は見つからなかった。全南大学病院や朝鮮大学病院など、光州全域を足がはれるほど歩き回ったが、息子の姿は見当たらなかった。
 家族はイム君が死んだと思い、6月2日に死装束を用意して再び光州を訪れた。故郷の村の人たちもイム君探しに加わった。市民の遺体が安置された旧全羅南道庁前の尚武館を訪れたが、すでに遺体は片付けられた状態だった。再び朝鮮大学の裏山を捜索した。戒厳軍は入山許可を出さなかったが、警察に事情を説明し、山に登った。戒厳軍が捨てた焼酎の瓶、パンの袋、棒などがあるだけで、息子の行方は分からなかった。仮埋葬でもされたのかと思い、素手で地面を掘り回ったが、無駄だった。

【写真】5・18民主化運動当時、行方不明になったイム・オクファン君=国立5・18民主墓地管理所提供//ハンギョレ新聞社

 後日、イム君と一緒に自炊部屋を発った友人は、山を越える途中で銃声が聞こえてきて、皆散らばって逃げたのがイム君との最後だったと話した。
 父親のイム・ジュンベさんは5・18行方不明者家族会の会長を務め、キムさん家族は他の5・18犠牲者遺族とともに「息子を捜し出せ」と光州、ソウルなどを回りながら闘争をはじめた。そのたびにキムさん家族を監視していた町役場の職員は「行くな」と止めた。キムさんには、町役場の職員も全斗煥も同じく悪者に見えた。
 5・18研究者らはイム君失踪を、鎮圧軍として光州に来ていた第7空輸旅団と関連がある可能性があるとみている。戒厳軍は1980年5月21日の旧全羅南道庁前の集団発砲後、市民の抵抗が激しくなると、光州外郭の遮断作戦を展開して光州を孤立させた。朝鮮大学に駐屯していた第7空輸旅団(将校含め872人)はこの日午後、朝鮮大学の裏山に沿って光州~和順の境界地域であるノリッジェ峠に移動した。歩いて和順の方へ向かおうとしたイム君の動線と一致する。
 せめて息子の遺骨でも見つけて日の当たる場所に埋めてあげたいという思いだけだというキムさんは「夫は『生きている間にオクファンの骨も探せないまま死んでしまうだろうな』という言葉をよく口にしていた。私たちのように力のない人々は苦痛の中で生きているのに、全斗煥は安らかに死んだと思うと、怒りで胸が張り裂けそうだ」と話した。
 一方、光州市が認めた5・18当時の行方不明者は計84人で、このうち6人は2001年に墓地を移転する過程で身元を確認したが、残り78人は以前として不明だ。特に、無縁故の行方不明者は正確な現状すら分かっていない。

キム・ヨンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/honam/1020709.html
韓国語原文入力:2021-11-25 07:37


http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/41802.html
「The Hankyoreh」 2021-11-25 08:38
■[コラム]全斗煥が労働に残していった課題

【写真】全斗煥氏が1995年12月2日、ソウル西大門区延禧洞の路上で、検察の召喚方針に真っ向から反論する2ページ分の対国民声明を発表している。全氏は「(12・12と5・18)事件の真相究明のために最善を尽くしたが、政府が政治的な理由で特別法まで制定して再調査することなど、応じる理由はない。法を尊重するため、司法の措置だけは受け入れる」とする内容の声明を発表した後、故郷の慶尚南道陜川で逮捕、拘束された/聯合ニュース

 90年前の1931年5月29日早朝、植民地朝鮮の平壌(ピョンヤン)。乙密台(ウルミルテ。三国時代の望楼)の前に平壌市民が集まっていた。屋根の上にはか細い体格の女性が一人しゃがんでいた。2年前に襲った世界大恐慌の影響で、賃金を17%も削減するという社長の通知に抗議して、48人の女性労組員とともにストライキを行いハンストに突入したその日の未明に解雇通知を受けたピョンウォンゴム工場の30歳の労働者、カン・ジュリョンだ。彼女は語り出した。
 「我々は、49人の我々スト団の賃金削減は大したことだとは考えていません。このことが結局は、平壌の2300人のゴム職工の賃金削減の原因になるからこそ、我々は死を覚悟で反対するのです。私は、ピョンウォンゴムの社長がこの前に来て、賃金削減宣言を取り消すまでは決して下りて行きません」。
 韓国の労働運動史上初の高空座り込みとして記録されたこの出来事で「滞空女」と名づけられたカン・ジュリョンは、決起の大義名分として同じ仕事をする他工場の労働者の賃金削減に反対する考えを明らかにした。彼女が高所座り込みを行う1年前には、平壌市内の15のゴム工場の1800人の労働者が賃金削減に反対する同盟ストを行っている。
 個別の労働組合の活動が目立つ現在とは異なり、日帝強占期における労働組合運動は業種レベルでの対応が珍しくなかった。実際には、使用者団体と本格的な産業別交渉は行われなかったが、労働組合の結成形態は地域別労組または産別労組などの企業単位を越えた労組に近かったという。解放後の米軍政時代、大韓労総(韓国労働組合総連盟(韓国労総)の前身)を抜いて全国の組合員の80%以上を占めた全国労働組合評議会は産別形態であり、1961年の軍事クーデターで権力を掌握した朴正煕(パク・チョンヒ)の時代も、韓国労総所属の労組はほとんどが産別労組だった。
 こうした流れに最も大きな亀裂が生じたのは、全斗煥(チョン・ドゥファン)新軍部が1979年の12・12軍事反乱に続き、1980年5月に光州を血で染め権力を奪った後だ。全斗煥政権の掌中にあった国家保衛非常対策委員会は、「労働組合浄化指針」を下し、韓国労総の産別労組の12人の委員長級上層幹部を解雇させ、105の地域支部を解散させるなど、産別労組の解体に乗り出した。民主労組運動を行っている幹部たちには現場復帰を指示した。同年12月には労働法改悪を強行した。事実上、その事業所の労働者でなければ労組を作ったり、争議行為に介入したりすることを原則的に禁止する「第三者介入禁止」条項を導入するなど、産別労組と労学連帯を無力化することを内容としていた。第三者介入禁止条項は、人権弁護士の盧武鉉(ノ・ムヒョン)だけでなく、チョン・テイル烈士の母親のイ・ソソンを拘束する道具として徹底的に利用された。韓国では、欧州では御用労組と呼ばれる企業別労組だけが許された。
 強いられた企業別労組は、個別事業所の賃上げと労働条件の改善闘争のみに没頭し、労働現場で大企業と中小企業、元請けと下請けの労働の両極化が深化する契機となった。これこそ、産別交渉という制度的枠組みで賃金格差を縮めるとともに、労働者階級の連帯を成し遂げたスウェーデンやドイツなどの西欧社会の経験を、韓国社会が持てなくなった背景だ。現在、韓国社会が直面している最大の問題、不平等と不公正が生じたわけだ。
 労組の活動家を拘束し、ブラックリストによって就業を妨害するなど、国家暴力が猛威を振るった全斗煥時代、労働者の団結権は絶えず萎縮し続けた。1979年には24.4%だった労組組織率は、1980年に21.0%に急落したのを皮切りに下落を続け、1986年には16.8%で底を打った。翌年の6月抗争に続く「労働者大闘争」が起きてようやく少しずつ回復を見せた。第三者介入禁止は2007年に労働法から消え去ったが、労働現場では依然として企業別交渉という慣行が主流となっており、交渉窓口の一本化制度などで、大多数の産別労組は「外見だけ」という評価を脱せずにいる。
 5・18虐殺、三清教育隊、兄弟福祉園の被害者、解雇労働者やジャーナリストなどを残し、謝罪もなく全斗煥は世を去った。いまだに全斗煥が残した企業別労組、「御用労組」という枠組みにとらわれ、低賃金不安定労働におとしめられている非正規労働者問題を無視しているのは誰なのか、問うべき時に来ている。
チョン・ジョンフィ|社会エディター (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1020680.html
韓国語原文入力:2021-11-24 18:21


https://www.donga.com/jp/home/article/all/20211124/3053463/1
「東亞日報」 November. 24, 2021 08:29
■5・18団体「死で真実を葬ることはできない」
 「死で真実を葬ることはできない」
 5・18記念財団と5・18民主有功者遺族会、5・18民主化運動負傷者会、5・18拘束負傷者会は、全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の死去を受け、23日に記者会見を開き、このように明らかにした。彼らは「全氏は5・18とは無関係だとし、苦しい言い訳と責任回避で一貫した」とし、「氏は反省と謝罪どころか、回顧録で5・18英霊を冒涜・蔑視し、おぞましい人生を送った」と批判した。
 また、「光州(クァンジュ)市民はこれまで、全氏の告白と懺悔を求めた」とし、「(故チョ・ビオ神父の名誉毀損の)裁判を通じて韓国憲政史を蹂躙し、罪のない市民を虐殺した全氏に厳重な法的責任を問う歴史的審判が出ることを望んだが、全氏の死により、これも期待できなくなった」と悲痛な心境を語った。
 全元大統領は、5・18貢献者のチョ神父の名誉を毀損した罪で起訴され、光州地裁の一審で昨年11月30日、懲役8カ月、執行猶予2年の判決を受けた。しかし、全元大統領は同判決を不服とし、控訴審が行われており、確定判決前に全元大統領が死亡したことを受け、公訴棄却の決定が下されるものと見られる。全元大統領は回顧録で、5・18当時、ヘリ射撃を目撃したと証言したチョ神父を「破廉恥な嘘つき」と非難した罪で起訴された。チョ神父の甥であるチョ・ヨンデ神父は、「全氏は謝罪もせずに去り、われわれは過去に転々としなければならない状況になった。全氏の回顧録に関する刑事裁判は公訴棄却になっても、民事裁判は続くだろう」と語った。
 5月団体などが全元大統領と長男の全宰国(チョン・ジェグク)氏を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、1審裁判部は2018年9月13日、5・18記念財団など5月団体に1500万ウォン、チョ・ヨンデ神父に1000万ウォンを支給する判決を下し、2審はまだ行われている。
       李亨胄 peneye09@donga.com
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「日本側の無返答に「1審デジャブ」?…慰安婦訴訟控訴審も延期」

2021年11月26日 | 日本軍隊性奴隷
https://japanese.joins.com/JArticle/285150?servcode=A00&sectcode=A10
「中央日報日本語版」 2021.11.26 06:45
■日本側の無返答に「1審デジャブ」?…慰安婦訴訟控訴審も延期
 旧日本軍慰安婦被害者が日本政府を相手取って起こして敗訴した損害賠償訴訟の控訴審初公判が日本側の無返答により延期になった。日本側の回答遅延で過去の1審と同じように今後の裁判過程で難航が予想される。
 25日、ソウル高裁民事第33部(部長ク・フェグン)はこの日予定されていた故クァク・イェナム、李容洙(イ・ヨンス)さんら慰安婦被害者15人が日本を相手取って起こした損害賠償請求訴訟の第1回弁論を取り消し、期日を来年1月27日に変更した。日本側への訴状送達が確認できないという理由からだ。
 裁判部は「回答があってはじめて公示送達でも進められるが、(日本側が)回答しないでいて、送達の有無が分からない」とし「次の期日まで送達結果を待たなければならないようだ」と明らかにした。韓国の裁判所で民事訴訟を開始するには、まず日本の裁判所に訴状が届いていなければならない。
 訴訟書類は国際民事司法協調などに関する例規第4条により「韓国裁判所→裁判長→裁判所行政処→韓国外交部→在日韓国大使館→日本外務省→日本裁判所」のルートを経て日本に伝えられる。日本が訴訟書類の受付を拒否する場合、韓国裁判所は公示送達を決めることができる。公示送達は訴訟の相手が書類を受け取らず裁判に応じない場合、裁判所の掲示板や官報などに掲載して該当内容が伝えられたと見なす制度だ。
 当初裁判部はこの日に第1回弁論を開き、来年1月27日、3月24日に弁論を進めた後、宣告期日を同年5月26日に指定していた。韓国から日本への訴訟書類の行き来に時間を要するため期日を事前に決めておいたのだ。だが、日本側が裁判に対応しないという立場を守れば、約3年ぶりに第1回弁論が開かれた第1審裁判と同じ手続きを踏む可能性が高い。
 このような理由により、原告側弁護人は「第1審の時も最初の送達手続きだけで1年ほどが要したが、可能なら次の期日を取り消して(訴訟書類が)送達された後に期日を再び決めることはできないか」と提案したが、裁判部は「期日を推定すればその内容を送達し直さなければならないので(その時まで状況を見守って)別の方法を講じてみよう」と応じていた。
 被害者を代理する李尚憙(イ・サンヒ)弁護士(法務法人「地平」)は裁判を終えた後、「第1審と同じように、日本に『主権侵害を理由に送達手続きに協力しない』などの回答を受けてはじめて公示送達に入れるが、日本も内閣が変わって現状況を見守るのではないかと思う」とし「だがこの裁判は別個の状況であるため、引き続き問題を提起していく」と明らかにした。
 これに先立ち、同事件第1審を担当したソウル中央地裁民事第15部(部長ミン・ソンチョル)は今年4月に「国家免除(特定国家を他の国の法廷で判断できないという国際法原則)」を挙げて原告の請求を却下した。当時裁判部は「日本に対して国家免除を認めないことは最高裁の判例はもちろん、立法府・行政府が取ってきた態度に符合せず、国際社会の一般的な流れにも符合しない」と判決を下していた。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20211125003000882?section=news
「聯合ニュース」 2021.11.25 16:17
■慰安婦訴訟の控訴審 日本政府が対応せず弁論延期に=韓国高裁
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さんと故クァク・イェナムさん、金福童(キム・ボクドン)さんの遺族ら計17人が日本政府を相手取り損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、韓国のソウル高裁は25日、同日に予定されていた第1回口頭弁論の期日を延期した。

【写真】原告の1人の李容洙さん(資料写真)=(聯合ニュース)

 同高裁は「被告側がいかなる返答もしていない」として、裁判期日を延期し、来年1月27日に弁論を行うと明らかにした。
 日本政府は一審から、国家は外国の裁判権に服さないとする国際法上の「主権免除」を理由に訴訟に対応しない姿勢を貫いている。このため2016年12月に起こされた訴訟は数年間空転した末、今年4月になって一審判決が言い渡された。
 一審で、ソウル中央地裁は日本の主権免除を認めて原告の訴えを却下した。一方、別の慰安婦被害者らが原告となった訴訟では、今年1月に同地裁の別の判事が主権免除の適用外として日本政府に賠償を命じる一審判決を出しており、裁判所の判断が食い違う結果となっている。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20211125002400882?section=news
「聯合ニュース」 2021.11.25 15:04
■韓国外相 慰安婦問題巡り「惨劇が忘れられてはならない」
【ソウル聯合ニュース】紛争地での性暴力根絶に向けた国際協力の強化を模索する韓国政府主催の「『女性と共にする平和』国際会議」が25日、ソウル市内のホテルで開かれ、鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官が英語のビデオメッセージで開会の辞を述べた。

【写真】開会の辞を述べる鄭義溶長官(ユーチューブより)=(聯合ニュース)

 鄭氏は、旧日本軍の慰安婦問題の解決を目指して活動している慰安婦被害者、李容洙(イ・ヨンス)さんと3月に面会したときのことを振り返り、「(存命の被害者の)名誉と尊厳を回復し、こうした惨劇が忘れられたり、繰り返されたりしないようにする必要があるという重い責任を感じた」と語った。
 また、「加害者が真実を否定し、さらには歴史を修正したり、存命者がこの世を去るのを待ったりして恥ずべき行動が忘れられるのを願うのは不道徳なことだ」と皮肉った。慰安婦問題に絡み旧日本軍の関与と責任を否定しようとする日本の右翼や政界の最近の動きを指摘したものと受け止められる。
 鄭氏は「存命者中心のアプローチは存命者の傷を癒やし、名誉と尊厳を回復することのできる唯一の方法」であり、「人間のあらゆる悪行はその被害者だけが許すことができ、彼らだけが苦しんだ過去を克服できる」と指摘し、存命者・被害者中心主義を強調した。
 一方、外交部は記者に配布した鄭氏の開会の辞の韓国語版で、李容洙さんの氏名を「イ・ヨンスン」と誤って表記し、英韓通訳も「イ・ヨンスン」と訳してひんしゅくを買った。
 開会式では、アフガニスタンとミャンマーで起きている性暴力を懸念する声も上がった。
 鄭氏は「(慰安婦のような)残酷な行為は単に過去の遠い記憶ではなく、残念ながら今も世界のあちこちで起きているのが現実だ」と述べ、ミャンマーとアフガニスタンで性暴力の危険が増しており、女性の人権状況が後退していると説明した。
 同会議は韓国政府が2018年に打ち出した「女性と共にする平和」構想の一環として開催されており、今回で3回目。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20211123000200882?section=news
「聯合ニュース」 2021.11.23 08:37
■「慰安婦」公募展の受賞作23作品選定 授賞式開催へ=韓国政府
【ソウル聯合ニュース】韓国女性家族部が主催した旧日本軍の慰安婦被害者をテーマにした公募展「2021年日本軍慰安婦被害者関連青少年作品公募展」のオンライン授賞式が23日午後2時に開催される。

【写真】「2021年日本軍慰安婦被害者関連青少年作品公募展」の受賞作品(女性家族部提供)=(聯合ニュース)

 公募展には1001作品の応募があり、このうち23作品が受賞作に選ばれた。
 授賞式は女性家族部のユーチューブ公式チャンネルで配信される。
 受賞作品は公募展のホームページ(http://www.herstorycontest.net)に掲載されるほか、今月29日から来月3日までソウルの地下鉄9号線の奉恩寺駅で展示される。
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「エジプト、仏軍提供の装備で「民間人殺害」か 調査報道」

2021年11月25日 | 国家・社会
https://www.afpbb.com/articles/-/3377103
「AFP」 2021年11月22日 17:34 発信地:パリ/フランス
■エジプト、仏軍提供の装備で「民間人殺害」か 調査報道
【11月22日 AFP】フランス軍がエジプトに提供した諜報(ちょうほう)活動用の装備が、密輸容疑の「民間人の殺害」に用いられていたと、仏調査報道機関ディスクローズ(Disclose)が21日、流出文書を基に報じた。
 これを受けて仏下院では野党が議会調査委員会の設置を要求。フロランス・パルリ(Florence Parly)国防相は内部調査を指示した。
 ディスクローズのウェブサイトによると、フランスはエジプト西部のリビア国境沿いにおけるイスラム過激派の脅威に対し、エジプトに情報収集用の装備を提供することを目的とする、「シルリ(Sirli)」と銘打たれた共同作戦を実施している。作戦内容は、小型偵察機を用いて「西方砂漠(Western Desert)を監視し、リビアから流入する恐れのあるテロリストの脅威を発見すること」を基本としていたという。
 しかし、フランス側は「非常に早い段階で、エジプト側に提供された装備が密輸容疑の民間人殺害に使われていることを把握した」。仏軍内部では、情報収集活動が不適切に利用されていることが、定期的に上官に報告されていた。
 ディスクローズが入手した流出文書によれば、仏軍は2016~18年に少なくとも19回に及ぶ民間人を標的とした空爆に関与したことになる。
「シルリ」は2016年2月、フランソワ・オランド(Francois Hollande)政権下で始まった。国防省軍事偵察局(DRM)と空軍が、エジプトによる提供装備の利用実態に関する懸念を表明したにもかかわらず、作戦は継続された。
 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領がエジプトを公式訪問する直前の2019年1月22日にも、パルリ国防相に同様の報告が上がったが、その後も仏軍部隊のエジプト配備は続いているとディスクローズは指摘している。
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「元朝日新聞記者・植村隆氏の闘いを記録した『標的』 カトリック正平協が推薦映画に」

2021年11月24日 | 日本軍隊性奴隷
http://www.kirishin.com/2021/11/05/51371/
『キリスト教新聞』 2021年11月11日
■元朝日新聞記者・植村隆氏の闘いを記録した『標的』 カトリック正平協が推薦映画に
 日本軍「慰安婦」問題の記事をめぐり激しいバッシングにさらされた元『朝日新聞』記者の植村隆氏と、彼を支える人々の闘いを記録した映画『標的』(2021年、西嶋真司監督)が、第64回JCJ(日本ジャーナリスト会議)賞、韓国の第33回アン・ジョンピル自由言論賞を受賞したことに続き、日本カトリック正義と平和協議会(会長・勝谷大治司教)は10月15日、同作を「推薦映画」に認定した。今年夏には同協議会の主催により、北海道札幌市で試写会、講演会も行われた。
 JCJは1958年に同賞を設けて以来、新聞・放送・出版などにおける毎年の優れたジャーナリズム活動や作品を表彰してきた。アン・ジョンピル自由言論賞は権力などに屈することなく、言論の自由の促進や真実の報道で卓越した業績があった人に与えられる賞で、1987年以来、毎年授与を行ってきた。
 RKB毎日放送のディレクターだった西嶋氏=写真下=は、この問題でドキュメンタリー番組を作ろうとしたが、企画が通らなかったために退社、独立して本作の制作に注力。クラウドファンディングで費用を募り、「民主主義の根幹を揺るがすジャーナリズムの危機」に警鐘を鳴らした。

 植村氏は、中傷した人物らを名誉毀損で訴えて敗訴したが、「捏造」という指摘の根拠がずさんだったこと、事実が改変されていたことなどが明らかにされた。
 10月22日にオンラインで行われたトークイベントで植村氏は、韓国カトリック大学の教授として招聘された後、民主化闘争を支えた金寿煥(キム・スファン)枢機卿の生き様や、戦後50年、70年に出された司教団メッセージに感化され洗礼を受け、カトリック信徒になったと打ち明けた。『標的』には、大学内の風景や神父による納骨式などの場面も登場する。
 また、バッシングの中心的役割を果たした西岡力氏(麗澤大学客員教授)もプロテスタントの信徒であることについて問われると、「さまざまなキリスト教の立場があるだろうが、良心的とは言えない。ぜひ(自身も持ち歩いている)司教団のパンフレット『平和を実現する人は幸い』をお見せしたい」と答えた。
 西嶋氏は、「たとえ意見が異なっても認め合えるのが民主主義。裁判の結果にかかわらず、記者やその家族を脅迫することは決して正義ではない。日本にとって不都合な歴史でも正しく伝えるか、歪曲して都合よく書き換えるかが問われている」とコメントした。
 日本カトリック正義と平和協議会では、自主上映会を企画中。上映に関する問い合わせは、メール(contact@documenta.jp)またはファクス(092-407-1366)で「ドキュメントアジア」まで。


「聯合ニュース」 2021.10.18 20:31
■元朝日記者のドキュメンタリー 監督が韓国で自由言論賞受賞
【ソウル聯合ニュース】日本のドキュメンタリー映画「標的」の西嶋真司監督が第33回アン・ジョンピル自由言論賞の本賞受賞者に選ばれた。賞を主催する東亜自由言論守護闘争委員会が18日発表した。

【写真】映画「標的」の西嶋真司監督が第33回アン・ジョンピル自由言論賞の本賞受賞者に選ばれた=(聯合ニュースTV)

 審査委員会は受賞の理由について、西嶋監督が同作品の製作を通じて真実の報道と言論の自由を実践したと説明した。
 同作品は旧日本軍の慰安婦被害者である韓国人女性、金学順(キム・ハクスン)さん(1997年死去)の証言を最初に記事にした元朝日新聞記者の植村隆氏が、歴史修正主義者の攻撃に屈せず闘う姿を描いた。
 アン・ジョンピル自由言論賞は権力などに屈することなく、言論の自由の促進や真実の報道で卓越した業績があった人に与えられる賞で毎年授与している。1987年に始まった。
 授賞式は22日に韓国プレスセンター(ソウル市中区)で開かれる。
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「4500万人が飢餓の危機に 国連」

2021年11月23日 | 国家・社会
https://www.afpbb.com/articles/-/3374749?cx_part=latest
「AFP」 2021年11月8日 13:38 発信地:ローマ/イタリア
■4500万人が飢餓の危機に 国連

【写真】シリア北東部ハサカ県で、食料支援を受ける少女(2021年5月11日撮影)。(c)Delil SOULEIMAN / AFP
【写真】内戦下のイエメンの西部ホデイダで、手当てを受ける栄養失調の子ども(2021年11月6日撮影)。(c)Khaled Ziad / AFP 
【写真】アフガニスタンの首都カブールで、世界食糧計画(WFP)の食料配給を待つ人々(2021年11月6日撮影)。(c)Hector RETAMAL / AFP 
【写真】イエメンの首都サヌアで、世界食糧計画(WFP)の食料配給を受ける市民(2021年6月1日撮影)。(c)MOHAMMED HUWAIS / AFP 

【11月8日 AFP】国連(UN)の世界食糧計画(WFP)は8日、世界43か国で飢餓の危機に直面している人が、今年初めの4200万人から4500万人に拡大したと発表した。
 WFPによると、アフガニスタンについて食料安全保障面から点検した結果、300万人が飢餓に直面していることが判明。このため全体の人数が押し上げられた。
 デービッド・ビーズリー(David Beasley)事務局長は「紛争や気候変動、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって飢餓に直面する人の数が増えている」と説明した。
 WFPはアフガンで約2300万人を対象に支援を行っている。ビーズリー氏は最近、アフガンを訪問していた。
 同氏はまた「燃料価格や食料価格が高騰しているのに加え、肥料の価格も上がっている。こうしたことすべてがアフガニスタンで現在起きているような新たな危機や、イエメンやシリアなどでの長期にわたる危機的状況を招いている」と述べた。
 WFPによると、飢餓対策にかかる費用は世界全体で今年初めの66億ドル(約7500億円)から70億ドル(約8000億円)に膨らんでいる。
 深刻な食料難に直面する家庭では、子どもを早く結婚させたり、学校を退学させたり、バッタや木の葉、サボテンを食べさせたりといった「悲惨な選択を強いられている」。報道によるとアフガンでは、子どもを売らざるを得ない家庭もある。
 アフガンは、相次ぐ干ばつや経済破綻に見舞われている。一方、シリアでは約1240万人が毎回食事を食べられるかも分からない状況で、内戦が続くここ10年でそうした人々の数は最多となっている。
 WFPによると、エチオピア、ハイチ、ソマリア、アンゴラ、ケニア、ブルンジでも深刻な飢餓の危機が拡大している。
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「北朝鮮の人権侵害非難決議 国連が17年連続で採択…韓国は3年連続で「提案国」不参加」

2021年11月22日 | 北部朝鮮
https://www.donga.com/jp/home/article/all/20211119/3046321/1
「東亞日報」 November. 19, 2021 09:08
■北朝鮮の人権侵害非難決議 国連が17年連続で採択…韓国は3年連続で「提案国」不参加
 北朝鮮の人権侵害を非難し、改善を求める決議案が17日(現地時間)、国連で17年連続で採択された。韓国政府は決議案の共同提案に3年連続参加しなかった。米国、英国、日本など60ヵ国が共同提案国に名を連ねた。
 国連総会第3委員会は同日、米ニューヨークの国連本部で会議を開き、コンセンサス方式(議場の総意)により投票なしで北朝鮮人権決議案を採択した。決議案は来月、国連総会本会議に上程される予定だが、2005年から毎年総会を通過したので、加盟国からの異議がなければ今年も採択される見通しだ。第3委員会の決議案採択直後、外交部側は声明を通じて、「韓国政府は北朝鮮住民の人権が実質的に改善されるよう国際社会とともに努力するという基本的な立場のもと、昨年と同様、決議案のコンセンサスに参加した」と明らかにした。
 欧州連合(EU)国家が主導した今回の決議案は昨年と概ね似ているが、新型コロナウイルスワクチンの供給のために北朝鮮当局の協力を求める内容が含まれた。決議案には、「北朝鮮の危険な人権状況が、新型コロナウイルスの大流行の衝撃と北朝鮮当局による国境封鎖で悪化したことに深い懸念を示す」という内容が含まれた。また、支援団体の北朝鮮内での活動を許可し、人道支援が北朝鮮全域に伝わるようにする必要があると強調した。
 未送還の戦争捕虜とその家族に対する懸念が今年初めて決議案に含まれた。韓国戦争の国軍捕虜とその家族に対する人権侵害問題は、今年3月に国連人権理事会の決議案でも初めて議論された。毎年指摘されてきた北朝鮮の人権侵害を非難する内容も盛り込まれた。決議案は、「北朝鮮によって長く続いた組織的な人権侵害を最も強力な言葉で非難する」とし、「拷問や残忍な処遇および処罰、特に女性に対する性的暴力などに深刻な懸念を表明する」と明らかにした。決議案はこのほかにも、△政治犯収容所、△逮捕・拘禁・拉致による消息不明、△強制移住、△送還された脱北者に対する処遇、△思想・良心・宗教の自由の制約など、北朝鮮の人権侵害の事例を具体的に挙げた。
 北朝鮮に対する追加制裁を求める内容も含まれた。決議案は、北朝鮮の人権状況を国際刑事裁判所(ICC)に付託し、人権侵害に責任があるとみられる人々への追加制裁を考慮するよう国連安全保障理事会に勧告した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記を念頭に置いたもので、決議案に毎年含まれている文言だ。


https://jp.yna.co.kr/view/AJP20211118003200882?section=news
「聯合ニュース」 2021.11.18 15:38
■韓国当局者「南北関係発展させ北の人権促進に向け努力」
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の当局者は18日、国連総会第3委員会が北朝鮮の人権侵害を非難し、改善を促す内容の決議を17年連続で採択したことに対し、「朝鮮半島の平和と南北関係発展を通じた北側住民の人権の促進に向け努力する」との立場を示した。

【写真】国連総会第3委員会が北朝鮮の人権侵害を非難する決議を採択した=(聯合ニュースTV)

 同当局者は「北の住民の人権が実質的に改善されるよう国連など国際社会とともに努力するというのが政府の基本立場だ。これに基づき、昨年に続き今年もコンセンサス方式での決議案採択に賛同した」と説明した。
 今年の決議案には新型コロナウイルスワクチン供給に向けた北朝鮮の協力を促す内容も盛り込まれた。


https://japanese.joins.com/JArticle/284913?servcode=500&sectcode=500
「中央日報日本語版」 2021.11.18 08:10
■国連第3委員会、北朝鮮人権決議案17年連続採択
 国連総会第3委員会は17日、北朝鮮人権決議案を採択した。この決議案には北朝鮮の人権侵害を批判し、新型コロナウイルス対応協力を促す内容が盛り込まれた。
 人権問題を担当する第3委員会はこの日、ニューヨークの国連本部で会議を開き採決なくコンセンサス(議場の総意)により決議案を通過させた。
 2005年から17年連続の採択で、来月の国連総会本会議に上程される予定だ。
 欧州連合(EU)加盟国が主導した今年の決議案には、北朝鮮にワクチン共同購入・配分に向けた国際的な枠組みであるCOVAXなど関連機関と協力して新型コロナウイルスワクチンを適時に供給・配布することを促す内容が追加された。
 決議案はまた、国連安全保障理事会に北朝鮮の人権状況に対する国際刑事裁判所(ICC)回付と「人権侵害に最も責任あるとみられる人たち」を狙った追加制裁を考慮するよう勧告した。


https://japanese.joins.com/JArticle/284578?servcode=500&sectcode=510
「中央日報日本語版」 2021.11.08 09:53
■韓国が参加しない北朝鮮人権決議案…「国軍捕虜」に初めて言及
 「北朝鮮で長期間続く組織的で広範囲の重大な人権侵害を最も強く糾弾する」。
 国連のホームページに6日に公開された北朝鮮人権決議案の草案には北朝鮮の総体的な人権惨状がそのまま反映された。決議案によると、北朝鮮政権は▼政治犯収容所を活用した恣意的な拘禁と拷問・性暴力▼北朝鮮に送還された脱北者に対する処刑▼思想・良心・宗教・表現の自由統制--など広範囲にわたり人権蹂躪を続けている。この決議案は、スロベニアが欧州連合(EU)を代表して先月末に国連総会第3委員会に提出した。

◆国連総会決議案、初めて「国軍捕虜」明示
 今回の決議案は国軍捕虜に対する人権侵害状況にも言及された。朝鮮戦争当時の捕虜とその子孫が炭鉱で強制労役に苦しんでいる人権侵害状況を問題にした。国連総会レベルの決議案に人権侵害事例として国軍捕虜問題に言及されたのは今回が初めて。
 2014年に作成された「国連人権報告書」によると、朝鮮戦争以降、約5万人の国軍捕虜が送還されず北朝鮮に残った。その一部は脱北して韓国に戻ったが、韓国政府は多くの国軍捕虜を戦死者として処理するなど正確な実態把握もできていない。
 決議案は、新型コロナ感染者を0人と主張する北朝鮮が国境を閉鎖してワクチン支援を拒否している点にも懸念を表した。「北朝鮮は世界保健機関(WHO)の指針に基づき適切な新型コロナワクチン配布のためにワクチン共同購入プロジェクトCOVAXと協力することを促す」としながらだ。COVAXは3月、北朝鮮にアストラゼネカ製ワクチン190万回分を配分するなどワクチンの供給を提案したが、北朝鮮の拒否と準備手続きの不備などで実際には供給されていない

◆「ICJ付託」「安保理の責任追及」要求
 国際社会が北朝鮮の人権状況を糾弾し、EUがこれを代表して国連に北朝鮮人権決議案を提出したのは今年で17年目となる。監視・拷問・性暴力・処刑なども繰り返し提起された問題だ。しかし国連総会の決議案の場合、勧告的な効力があるだけで法的拘束力はなく、北朝鮮の人権状況は十数年間にわたり改善されていない。
 今年の北朝鮮人権決議案に、北朝鮮の人権状況を国際刑事裁判所(ICC)に付託して人権蹂躪の責任者に制裁を加える案が検討されるべきという内容が盛り込まれたのはこうした理由からだ。また決議案には「国連安全保障理事会が北朝鮮人権問題を優先順位にし、人権蹂躪の責任追及のための適切な措置を取るべき」という内容も含まれた。また、決議案は国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が国連安保理で北朝鮮の人権状況を周期的に報告することを勧告した。安保理は加盟国に対して拘束力を持つ決定ができる唯一の国連機関だ。

◆「前年の措置を勘案」…今年も不参加示唆
 北朝鮮人権状況を改善するための国際社会と国連レベルのこうした努力にもかかわらず、韓国政府は2019年から北朝鮮人権決議案に共同提案国として参加していない。欧州連合と日本・フランス・ドイツなど35カ国が共同提案国として名を連ねた今回の決議案にも韓国は参加していないと予想される。
 韓国政府は3年間、「韓半島(朝鮮半島)平和定着のための努力および南北関係の特殊性」を理由に決議案共同提案国に参加しなかった。鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官は先月21日、国会外交統一委員会の総合国政監査に出席し、北朝鮮人権決議案への参加について「前年の措置内容を勘案して対応を決める予定」と述べた。事実上の共同提案国不参加を示唆する発言だった。これは韓国政府が南北関係改善のために北朝鮮の人権状況に目を閉じているという批判につながる余地がある。
 これに関連し野党・国民の力は韓国政府の北朝鮮人権決議案共同提案国への参加を促す決議案を発議した。決議案を代表発議した趙太庸(チョ・テヨン)議員は「韓国は北の人権決議案に2008-18年に毎年共同提案国として参加したが、文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足後の2019年から3年連続で共同提案国に参加しなかった」とし「北の反応を意識して人権決議案共同提案国に参加できないのは『人類の普遍的価値である人権はその他の事案と分離して人権問題そのものとして扱わなければいけない』という韓国政府の基本立場を正面から否定するものだ」と批判した。
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「保護か伐採か共生か 欧州最大の原生林めぐる対立 ポーランド」

2021年11月21日 | 国家・社会
https://www.afpbb.com/articles/-/3374243?cx_part=latest
「AFP」 2021年11月15日 8:00 発信地:テレミスキ/ポーランド
■保護か伐採か共生か 欧州最大の原生林めぐる対立 ポーランド

【写真】ポーランド・ビャウォビエジャの森(2021年9月29日撮影)。(c)Wojtek RADWANSKI / AFP
【写真】木のかげからのぞくヨーロッパバイソン。ポーランド・ビャウォビエジャの森で(2021年9月30日撮影)。(c)Wojtek RADWANSKI / AFP
【写真】ポーランド・ビャウォビエジャの森の湿地帯(2021年9月30日撮影)。(c)Wojtek RADWANSKI / AFP
【写真】キノコとコケに覆われた倒木。ポーランド・ビャウォビエジャの森で(2021年9月30日撮影)。(c)Wojtek RADWANSKI / AFP
【写真】ポーランド東部テレミスキ近郊のブディの路上で撮影に臨む、地元住民団体の代表(2021年10月1日撮影)。(c)Wojtek RADWANSKI / AFP
【写真】ポーランド東部ハイヌフカで、森林労働者の写真を手に撮影に応じる首長(2021年10月1日撮影)。(c)Wojtek RADWANSKI / AFP

【11月15日 AFP】ポーランドとベラルーシの国境沿いに広がるビャウォビエジャ(Bialowieza)の森は、欧州に現存する最大規模の原生林だ。生物多様性の宝庫であり、二酸化炭素の巨大な吸収源でもある。
 この森をめぐり、保護を訴える環境保護活動家、伐採を進めたい政府森林当局、そして森で暮らす地元住民が三つどもえの形で互いに反発している。
 森の玄関口であるビャウォビエジャ村に置かれたワルシャワ大学(University of Warsaw)科学部門のディレクター、ボグダン・ヤロシェビチ(Bogdan Jaroszewicz)氏は、この地域は約1万2000年前からずっと森だったと言う。「ビャウォビエジャの森は、人が介入することなく進化してきた生態系を見ることができる巨大な屋外研究施設です」
 広さ1500平方キロの森の42%はポーランド側に広がっている。その3分の1は国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録された区域を含む保護区となっているが、それ以外は国の森林当局の管理下にあり、伐採の対象となっている。
 森には、約1万2000種の生物(主に無脊椎動物)と約1000種の植物が生息・生育している。外周6メートル、高さ40メートルほどのブナ科の木の他、50メートルに達するマツ科の木もある。これは12階建ての建物とほぼ同じ高さだ。
 森林当局は2016年、害虫の拡散を防ぐ目的で大規模な伐採プロジェクトを開始し、環境保護活動家と欧州連合(EU)が激しく反発。欧州司法裁判所(ECJ)はポーランドが環境法に違反しているとの判断を下し、政府は2018年に伐採を中止した。

◆森林の利用
 他方で、地域共同体のハイヌフカ(Hajnowka)に暮らす多くの人々は、森の保護範囲拡大に反対している。
 約3000人が暮らすこのコミュニティーの首長は「対象範囲が広がると、キノコ狩りやベリー摘みができなくなる。暖をとるためのまきも確保できなくなる」と反対の理由を述べた。(c)AFP/Bernard OSSER
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