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経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

1/9の日経

2018年01月09日 | 今日の日経
 皆様、改めて、明けまして、おめでとうございます。『生存戦略と育児』は、いかがだったかな。まあ、結婚と出産を取り上げると、いつも非難轟々でね。センシティブな問題だから、それは仕方がない。論考の焦点は、非正規やパートの女性にも、育児休業給付金を出してほしいということ。そこだけ汲んでくれたら十分だ。以前は、少子化対策すら、「戦前の産めよ増やせよだ」と批判されたものだ。とにかく、女性は結婚や出産に容喙されることを非常に嫌う。人生での重大な選択権なのだから、当然だと思う。

 ただ、団塊ジュニアが高齢者になる頃、支え手の子世代は7割しかいない。もう、これは避けようがない。その頃、日本はずっと豊かになっていて、10/7=1.4倍の負担なんて、子世代は何とも思わないかもしれない。でも、今の団塊ジュニアのように、「世代間の不公平」を言い募るようだったら、なかなか大変だ。まさに、『逃げ恥』のユリちゃんの言う「呪い」になってしまう。そうならないよう、今できる育児支援はしておくべきだし、少なくとも、選択の自由でシングルの「生存戦略」を選んだとは、言明しないことだ。

 実際、団塊ジュニアが子供を持てなかったのは、1997年の大規模な緊縮財政で、日本がデフレ経済に転落し、雇用環境が極度に悪化したためである。ここで専業主婦になる自由を失い、引き続く緊縮財政によって、両立に必要な支援も戦力の逐次投入が繰り返された。子供を持てなかったことは、決して自己責任ではない。過去はやり直せないが、今からでも、制度を改善し、出生率を持ち上げれば、将来の負担論は大きく変わってくる。文句を言う対象を間違ってはいけないよ。自分たちのためにね。


(今日までの日経)
 保育士の配置基準巡り対立。人口減・高齢化 言い訳にせず・星岳雄。適温相場に潜む悪魔。家事代行、個人間を仲介。

※人口減だから成長しないという説がはびこっているので、星先生の数字を見て分かってほしいね。ただし、生産性向上は、改革によってではなく、人手不足によってだ。緊縮財政と組み合わせていたら、上がらないということだよ。

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