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湘南ベルマーレの事例44

2014-09-26 00:04:05 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 湘南の皆さん、J1復帰おめでとうございます! 実は湘南さんのJ1復帰というのは、当ブログでは何度も出くわしたシーンではありますが、今シーズンはちょっと違います。今回は強すぎましたね。当ブログで尊敬するJクラブ社長(会長)(湘南・甲府・C大阪)のうちの一人、眞壁会長のもと、また来年はJ1の舞台ですね。Jリーグ百年構想の優等生クラブで、今までも様々な事業を先駆者的にやってこられた中で、また一つ結果を出されて当ブログも喜ばしいです(J2で競い合う相手ではありますが)。いろいろと湘南さんについて、今回の昇格も含めていろいろと情報が出ています。以下、抜粋して紹介。
   
 J2湘南が1年でのJ1復帰。18試合負けなし(12勝6分)として勝ち点を84に伸ばすと、9試合を残して2位以内が確定。残り9試合での昇格決定は、’04年に川崎さんが記録した残り8試合を上回る史上最速記録。日付でも’08年に広島さんが昇格を決めた9月23日と並ぶ最速タイ記録。
 J1からの降格後、チョウ・キジェ監督が続投して臨んだ今シーズンは、開幕から14連勝。シーズン序盤から首位を独走し、敗戦は5月の愛媛戦のみ。33試合を終えて70得点18失点という圧倒的な強さを見せつけ、1年でJ1に復帰決定。快進撃の背景には、ブレない強化方針がある。
 J1だった昨年4月の浦和戦で完敗し、自信をなくす選手に指揮官は「俺は引くサッカーはしない」と断言。その後も結果は出なかったが「選手が成長している」と感じた真壁会長は8月に、フロントや選手からの信頼は変わらないチョウ・キジェ監督の続投を決め、今年快挙につながりました。今シーズンは相手の分析にかける時間を昨季の6割にとどめて自主性を促したとか。ミーティングではポジションにこだわらず流動的に攻め、女子バレー全日本の「ハイブリッド6」を例に出して、全員攻撃の重要性を説いたそうです。

 J2湘南は’99年に親会社のフジタが経営から撤退後は市民クラブとなり、親会社を持たないために厳しい経営状態。今シーズンの営業収益は約11億円でJ2でも中位。来季は増えるものの14億円程度の見込み。
「J1に上がっても(スポンサーからの金額は)変わらないし、J2に落ちても変わらない」と大倉社長のコメントにあるように成績に関係なく支援してくれるスポンサーが大半。J2優勝賞金やスポンサーからのインセンティブは全て選手に分配するためクラブには残らないとか。
 親会社がないチームでの資金集めで工夫したのが経営の多角化。第1弾として電力代理購入事業などを展開している㈱エナリスと共同出資で「湘南電力㈱」を設立。電力事業に参入し、電力の代理購入サービスなどを行い、収益の一部をクラブの「強化費」に充てるとか。売上目標は「ユニホームのゼッケンスポンサー程度」(推定3,000万円)だとか。
 湘南さんは下部組織をNPO法人化し、フットサルチームを別法人で持つなどJクラブの中でも異色の経営方針。クラブを地域に根付かせながら、今後も独特の経営で進化していかれるでしょうが、今回第一弾という事で、次も期待です。
      
【湘南電力㈱】
 ㈱湘南ベルマーレは、オフィシャルクラブパートナーの㈱エナリスとの共同事業として「湘南電力㈱」を設立。エナリス社の事業ドメインである電力マネージメントサービスを活かしながら、「湘南産電力の活用をし、湘南地区の皆様に安価な電力をお届けする」地産池消事業を目指すとともに、「その収益の一部を湘南ベルマーレへ還元する」ことで更なる湘南地域の活性化を事業の骨格に設定。
・代表者
 代表取締役会長 池田元英(㈱エナリス 代表取締役社長)、取締役社長 左伴繁雄(㈱湘南ベルマーレ 取締役)
・設立年月日
 平成26年9月26日
・資本金
 1,000万円
・株主
 ㈱エナリス(99%)、㈱湘南ベルマーレ(1%)
・事業内容
 電力代理購入サービス、新電力(PPS)業務代行サービス、電力全般に関するマネージメントサービス
J2湘南公式HP:http://www.bellmare.co.jp/111396

【湘南電力の事業スキーム】

①地産地消
 湘南地域で発電された電力をプレミアム価格で買い取り、湘南地域の企業等(電力消費者)に電力を安価に供給。(電力代理購入サービスを展開)
②地域貢献
 事業収益等の一部を㈱湘南ベルマーレに還元し、湘南ベルマーレは地域活性化資金として活用。湘南地域で発電された電力をプレミアム価格で買い取り、湘南地域の企業等(電力消費者)に電力を安価に供給し、電力の地産地消を促進するほか、事業収益の一部を㈱湘南ベルマーレに還元し、地域活動・活性化資金として活用することで、湘南地域への貢献を推進。

 ㈱エナリスは、地域貢献を掲げるクラブと新しい電力流通の仕組みを展開する会社の思惑が一致して、今年6月にクラブとのパートナー契約を締結。オフィシャルクラブパートナーとしてをサポートすると同時に、両社にて湘南地域の活性化を目指すべく、エネルギー利用の効率化を支援する仕組みづくりを考えてきたとか。
 クラブの専務取締役でもある新会社の左伴社長は「クラブはサッカーだけではなく、地域の人たちの生活とともにあるべき」とコメント。すでに、クラブのスポンサー企業を中心に問い合わせがあり、「余っている電気を売りたいという話も来ている」と左伴社長のコメント。電力の小売り自由化は法的整備が進み、'16年をめどに全面自由化の見通し。将来的には、クラブのサポーターが㈱湘南電力に電気を売り、同社から買うこともありそう。電気代が安くなり、さらにチームの強化費も捻出できる。湘南の掲げる「地域貢献」が、生活に欠かせない電力にまで及ぶことになる。地産地消については、湘南地域で発電された電力を買い取り、地域の企業などに安価で供給して実現。2020年からは個人への売買も予定。

 湘南さんは本当に最先端を走る理想的な地方クラブだと思います。いくら成績や経営数値が良くても、地域に根が張れていないと思われるところも見受けられる中、しっかりと地域の宝として進化しながら、また一つ新しいビジネスモデルを作られました。サッカービジネスだけでは限界があるために、地域貢献性も高いサブビジネスを始められた訳です。いわゆる地域ビジネスが本業を支える訳ですが、くれぐれもサブがメインの足を引っ張らないように。
 今年の湘南さんのように、ぶっちぎりでJ2を駆け抜けたクラブは、最近では昇格したJ1でも、そこそこの成績を残せていると思います。その極みが2011年にJ1昇格即優勝を成し遂げた柏でしょうか。昨年J2で1位2位だった、ガンバさんと神戸さんも、J1の今年はそれぞれ5位、7位と上の方にいますね。来シーズンは、天下の悪法の2ステージ制(正式に日程が発表されるまでは撤回されると信じ続けますが)になりますが、その勢いで前期優勝くらい狙って欲しいですね。「暴れん坊湘南」さん、今度はJ2優勝ですか。
J2湘南関連:45444342414039383736353433323130292827262524232221

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2 コメント

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いつもベルマーレのことも書いてくださり、ありがとうございます。 (チャリ通)
2014-09-26 18:39:27
2014年はファジアーノ岡山も、クラブ史上最高位の6位以上に入り、プレーオフに初参戦する可能性が高いと思います。手塚監督就任から数えて、福島県いわき市出身の影山監督によって、もしたった8シーズンで地域リーグからJ1に行けたら、かなりすごいと思います。

ファジアーノ岡山もJ1に昇格して、ユニフォームを着た先発11名+控え7名の精鋭と、桃瀬美咲さん+ファジ丸(裸キャラのキングベル一世はめったに着ないので、PENALTYをアピールできるマスコットは現在ファジ丸のみ)が、J1の特典である「地上波全国放送のスポーツニュース」に映れば、ウインスポーツ(PENALTY)の渡辺社長(http://www.bellmare.co.jp/56045)も喜ぶと思いますので、健闘をお祈り申し上げます。それより最後の北九州・横浜FC・大分に勝てって返されそうですが、ベルマーレは山陰・山陽・四国・九州の試合会場が苦手なので、あまり期待しないでください。

ウインスポーツは、ヨネックスが制作していないサッカー・フットサルシューズ(ゴルフやテニスのシューズはヨネックスも販売しているのに・・・)などを提供するかたちで柏レイソルのスポンサーでもありますので、このブログとは縁がありそうですね。

鎌田翔雅選手の夏休みが長すぎてすみません。
Unknown (Bmount)
2014-09-26 20:23:09
>>チャリ通さん

いつもコメントありがとうございます。湘南さんにはぜひ甲府さんのように、来年以降もJ1をキープして下さい。
某黄色いチームでペナルティはそれほど存在感はない印象ですね。

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