『ダークフォース』(DF)とか、 あとは読み物、落書き、日記などのブログ。

DFなどのブログを始めてみました。

小説というより、かなりテキスト寄りです。
更新遅めですが、よろしくです。^^

ローじぇさんVSヤマモト

2010年08月30日 21時03分44秒 | 番外編(かなり番外地です。)
ウィルローじぇ「こんばんは、
 ウィルローゼです。

 名前が間違っている部分は、
 お気になさらないで下さいな。

 解説の人が、
 訂正する気がないみたいですので。」

ウィルローじぇ「改めて、自己紹介などをしてみたいと、
 そう思っていますの。

 だって、私(わたくし)、
 『NEW キャラクター』なものでして、

 フレッシュではありますが、
 キュアキュアは、しておりません。

 プリティと言うより、
 ゴージャスで、グラマラスです。」

 ウィルローじぇさんのスリーサイズ→

 98・58・85!!

 肩がこりそうな、体形をしている。

ウィルローじぇ「ええ、まあ。
 多くの女性の前で、
 肩がこるような仕草を、
 この私でしたら、喜んでやりそうですが。

 ちなみに、私の設定は、
 主人公である『ウィルハルト』の、
 中の人、という、微妙な感じです。

 怒り状態になると、
 髪の毛が逆立って、真っ白になり、
 無限のパワーで、暴れまくる感じの、
 ガチモードのような希薄な存在です。

 可憐で、知的で、優雅な存在ではありますが。」

ウィルローじぇ「私の名前は、
 個人的には、『ウィル・ローゼ』と、
 区切って考えております。

 当初は、『ウィルローザ』だったような話も、
 小耳にはさんでおりますが、

 ローゼの方が、より『薔薇』のイメージに近いという、
 解説さんの、思い込みで、
 ローゼさん、となっております。」

ローゼさん「母親が、皇族の薔薇姫と呼ばれていたので、
 単純に、ローゼとなっております。

 あら、名前が、
 元の『ローゼさん』に戻っていますね。
 解説の人も、入力がめんどくさかったと推察します。」

 ・・・。

ローゼさん「ついでにお話しておきますと、
 我が母には、義姉がおり、
 その名を『ノルン』といいます。

 太陽の皇女とも称され、
 我が母をおいて、英雄たちをメロメロにした、
 大人物です。

 残念ながら、お父様もメロメロでした。

 その奥義を、ノルン叔母様から学びたいのですけど、
 今は、行方知れずということになっております。

 ノルン叔母様の実力で、病に倒れたなんて伏線は、
 無用ですので、居場所を知れたら嬉しいと思っています。」

解説の人「・・・。」

ローゼさん「確か、ノルン叔母様は、
 あの魔王ディナス(セリカ)の上位の設定で、
 セリカを月の王女とするならば、
 ノルンは、太陽の王妃ということになると、
 手元の資料には、あるのですが。」

ローゼさんは、
全知の書(設定資料)を持っている。
その知力は、最高値の100で、
いろんな計略も発動できる、
便利な人だ。

伏兵を踏んでも、ほぼダメージ0だ!!

軍師仲間の、ショウユさんや、芝居さんに、
微妙に嫌がられている。

解説の人「・・・。」

ローゼさま「あら、
 底浅い伏線をくすぐるのを、
 解説の人も困っていらっしゃるみたいね。

 さま付けで媚びているのが、よい証拠です。

 まあ、ノルン叔母様もいずれ対面することでしょうし、
 この辺りにしておいてあげましょう。

 でも、皇帝の愛する孫娘のエルザさんは、
 本当にノルン叔母様の娘なのかしらね。

 娘にしては、戦士LV99 知力99と、
 スペックが、やや物足りませんもの。」

ローゼさまは、違う世界を生きている方なので、
この世が、大して面白くも見えないようだ。

まるで、オンラインゲームでカンストしてしまったように、
その身は、レアアイテムで溢れている。

ローゼさま「それは、多少の誤解が生じていますわネ。

 私は、熱き仲間たちと共闘して、
 努力の上で、この場所にいるのです。

 今や、私の槍と盾ならば、
 シャンバルカンすら、一人でタゲを固定出来ますわ。

 コホン、脱線しそうなので、
 その話は、またの機会にしておきましょうか、
 ガンナーの解説の人さん。」

解説の人「・・・お気遣いに感謝。

 ちなみにバトルライフル系と、
 スナイパーライフルなどを扱っております。」

ローゼさま「ファンタジーなお話をよろしくて?

 解説の人も、早く、ハンター果物ナイフと、
 バックラー辺りの装備で、
 戦車(タンク)を撃破出来る程度の実力を備えてはいかが。

 もとい、初期装備でドラゴン程度は、
 倒していただかなくては、
 私の背中を任せることは出来ませんわよ。」

解説の人「・・・。」

ローゼさま「戦いといえば、
 黒メガネのヒゲと、私のデュエルが、
 しばらく、放置状態にあるのですが、

 書く暇がないから、
 書式が楽な番外編で、その場をしのいでいるなんて、
 言い訳は、よして下さいね。」

ローゼさまの先制!!

解説の人は、逃げられない!!

ローゼさま「わかって申し上げる私は、
 やはり、ズルい女なのかしら。

 この場で、決着を着けてあげますので、
 あのおぢさんを、お呼びになってはいかが?」

解説の人「・・・。」

ヤマモトが、現れた!!

グラサンにヒゲの、作務衣のオッサンだ。

ヤマモト「あれ、ワシ?

 さっきまで、スナックでカラオケ歌ってたんじゃけど?」

ローゼさま「では、この私が、
 あなたへと、レクイエムを捧げましょう。」

ローゼさまの先制攻撃!!

ヤマモトのオッサンに、1ダメージ!!

ヤマモト「うぎゃ!!」

ヤマモトは、倒れた・・・。

ローゼさま「黒メガネの在庫は十分にございますので、
 そのまま、安らかにお眠り下さいませ。」

ヤマモト「眠れるかい!!」

ヤマモトは戦闘不能状態なので、
彼の言葉は、赤い文字だ。

ヤマモト「こんなんで、やられられるかい!!

 さっさと、戦闘不能を回復させい!!

 この性悪魔女が!!」

ローゼさま「あら、いやだ。
 この私を、自由の利かない状態にして、
 その純潔を狙っているおっさんに、

 性悪魔女なんて、いわれるなんて。

 微妙に、心地よいですわね。」

ヤマモト「Sなのか、Mなのか、
 ハッキリせい!!」

ローゼさま「ウフフ・・・。

 初心(ウブ)なフロイライン(未婚の女性。)に向かって
 使う言葉では、ありませんわよ。」

ヤマモト「何が、ウブじゃい!!

 ウブなっちゅう言葉は、
 エリク姫さんや、リシアちゃんの為に、
 あるようなモンじゃい!!」

ローゼさま「あら、その中に、
 エストさんは、含まれませんの?」

ヤマモト「・・・含まれんのぅ。」

エスト「エーーーーッ!!」

エストは、倒れた。

ヤマモト「い、いたの!?」

ローゼさま「ウフフフフ・・・。」

ヤマモト「ワ、ワシのせいじゃないからね!!

 本当のこと、言っただけだからね!!」

エストは、戦闘不能状態から、
灰になった。

ヤマモト「えーーーーっ!!」

ローゼさま「ヒドいお方。
 私に言わせれば、小悪魔的な、
 キュートなお嬢さんだと、思いますけれど。」

エストは、灰状態から回復した。

ローゼさま「ですが、いずれは、
 レミルさんという方に取って代わられる運命には、
 変わりございませんが。」

エストは、灰になった。

ヤマモト「まあ、ワシもこうして倒れとるし、
 はた目から見れば、
 悪の魔女の前に全滅した、
 パーティといったところかのう。

 バルマードに見せてやりたい光景じゃて。」

ローゼさま「ウフフ・・・。
 お父様の名前を出せば、この私を揺さぶれるとでも、
 思っていらっしゃるの?

 それなら、とても残念としか言い様がありませんわ。

 あなたのバカ息子の『たぬぞう』さんくらい、
 ガッガリですわよ。」

ヤマモト「・・・息子には、苦労しておる。
 そこは、適度にスルーしてやっておくれ。

 教育係に、閃光のリリスを付けておるのに、
 まるで効果がない。

 姉のエリスの方を付けるべきであったかのう。
 しかし、セバリオスを監視させておるからのう。」

ローゼさま「あなたの黒メガネはもういらないから、
 あなたの軍団を頂けると、嬉しいわね。

 伝説の覇王が従えし軍団に、匹敵する質があるもの。」

ローゼさまは、偉大なる戦士能力である、
歴史の改ざん能力をお持ちの為、
その能力の副産物で、全知の書を持っています。

それは、本の形に具現化も出来る、
キラキラのホログラムシールの輝きを持つ、
レアなブックです。

ローゼさま「だからといって、
 あなたの朝食、昼食、夕食、夜食まで
 事細かに知ることが出来る、
 便利アイテムでは、なくってよ。

 別に知りたくもない情報は、
 記載しないように制約してありますので。」

ローゼさまは、自分で言って気になったのか、
たぬぞうさんのページを見た。

ローゼさま「・・・あきれるほど、真っ白だわ。」

ヤマモト「ほうほう。」

たぬぞうの記録→

れべる93。

スイカBAR(アイス)を食べた。

BIGモナカ(アイス)を食べた。

家で、ごろごろしている。

夏の宿題は、放置だ。

ローゼさま「・・・。
 あまりの重要性の低さから、
 くだらない履歴が、載っているわ。

 これを見た後に、私はきっと、
 無駄な時間を費やしたことに、
 後悔するわけね。

 この姿で在る時間は、
 限りなく貴重で、有限ですのに。」

ローゼさまは、魔法が解けると、
悪の魔女から、絵に描いたような王子様へと戻るのです。

ヤマモト「はよ、解けろ。」

ローゼさま「よろしくって?
 ウィルハルトでは、
 あなたの戦闘不能を回復することは、
 出来なくってよ?」

ヤマモト「優しいウィルちゃんなら、
 教会に連れて行ってくれるじゃろ。

 ワシ、無駄にレベル高いから、
 寄付金をたんまり持っていかれそうじゃがの。」

確かにヤマモトは、
床に赤い文字で、「教会よろ。」と記してある。

ローゼさま「そんな縁起でもないもの、
 書かないで下さるかしら。」

と、ローゼさまは、
ヤマモトの赤いメッセージを、
靴の先で踏み消した。

ヤマモト「な、何をするんじゃい!!」

ローゼさま「ヤマモトサンは、
 沢山の武勇伝をお持ちですから、
 そろそろ、平成生まれに道をお譲りなさいな。

 若手育成も、大事な事だと思うのです。
 人を感動させるのも難しい事ですが、
 笑わせるのも、同様に難しい事だと思うのです。

 若手芸人の行く手を照らす、
 あの星になるのです。

 そこには、きっと『愛』がありますから。」

ヤマモト「・・・。
 セリカみたいなことを言うのぅ。

 ローゼよ、そなたもお笑いが好きなのか?」

ローゼさま「『博多』が付く前から、
 花丸さんとダイ吉さんは、応援していますわ。

 お笑いではないかもしれないけど、
 アタック24も、見ていますわよ。」

ローゼさま「アタックゾーーン!!

 お見事デス!!

 何故、隅っこを取らない!!

 など、それはまさに人生の縮図。」

ヤマモト「じゃが、彼らは、
 福岡出身のプロデューサーの方が気を使うほどの
 ベテランの方じゃと思うのじゃが。

 ちなみに若手は誰を押しておるのかの?」

ローゼさま「良いですか、ヤマモトサン。

 誰を押すなど、それは愚問です。
 可能性を見ているのに、結果を求めるように、
 急いてはいけないこともあるのです。」

ヤマモト「何気に、誤魔化されておる気がする。」

ローゼさま「正直申し上げて、即答は出来ません。

 気が付いていたら、笑顔になっていたって、
 きっと、素晴らしい事だと思うのです。(レーナのセリフの丸パクリ。)

 この意地の悪い私にも、
 平等に、笑いの神様は降りてこられるのです。」

ヤマモト「なるほどのぅ。
 ローゼの趣味は、お笑いとクイズ番組じゃな。」

ローゼさま「ええ、的を得てはいますわね。

 私、お父様の笑顔を見られるのなら、
 どんな道化になっても構わないと、
 そう考えますのよ。

 意地の悪い私など、
 薄ら笑いは得意でも、
 大好きな人を笑顔にする術は、
 持ち合わせてはいないのです。

 私は、知力が100ということになってはいますが、
 この便利な全知の書にも、
 際限なく人を笑顔にする術は、
 記されてはいないのです。」

ローゼさま「お笑いは、旬があるのです!!

 同じ知識(ネタ)の乱用は、
 ある意味タブーなのです!!

 もちろん、例外は多々ありますが。

 アホの坂多師匠の
 偉大なるアホは、
 容易に超えられる壁ではないのです。」

ヤマモト「そう来たか!?

 ローゼよ、確かにお前さんのその情熱は受け取ったぞい。

 じゃからして、そろそろ戦闘不能を回復しては、
 下さいませんかのぅ?」

ローゼさま「・・・。

 猛暑のこの私までが、
 少し、熱くなってしまっていましたわ。

 解説の人も、この猛暑でかなり、
 やられているみたいだけれど。

 そうですわね。
 ヤマモトサンの頼みを聞いて差し上げましょう。」

ヤマモト「え、マジかの!?

 言ってみるもんじゃのぅ。」

ローゼさまは、
ヤマモトに、回復の魔法ⅩⅩⅠを唱えた。

ヤマモトは、体力が全快した。

ヤマモトに、物理防御付与!!

ヤマモトに、魔法防御付与!!

ヤマモトに、自動回復の効果!!(一秒ごとにHP300回復。)

ヤマモトに、ヘイストの効果!!(素早さ1.3倍の効果。)

ヤマモトに、アタックの効果!!(攻撃力が、時々2倍になる。)

ヤマモトに、魔法剣の効果!!(光闇火土雷風水無の最も有効な効果の発動。)

ヤマモトに、分身の効果!!(身代わりが、100回ダメージを受け流す。)

ヤマモトに、地形無効の効果!!(あらゆる地形ダメージが0になる。)

ヤマモトに、先制の効果!!(不意打ちに対しても、先制が取れる。)

ヤマモトに、浮遊の効果!!(足場に左右されなくなる。)

ヤマモトに、女神のキスの効果!!(戦闘不能を一度だけ回復する。)

ヤマモトに、HP+10000のボーナス!!(回復することは出来ない。)

ヤマモトは、回復魔法を一時的に使えるようになった。(ローゼの50%の範囲。)

ヤマモトは、5体のアバターを得た。(ヤマモトのシャドウがオートで戦闘参加する。)

ヤマモトに、取得経験地2倍の効果!!

ヤマモトに、レアドロップ2倍の効果!!

ヤマモトは、ダイスの数字を誤差+-1で操作出来るようになった!!

ヤマモトは、戦闘不能になってもグラサンを失わなくなった。(一回限定。)


ヤマモト「うおーーーーっ!!
 なんじゃい、このマッハログは!!

 どんだけ、高性能の魔法が使えるんじゃい。」

ローゼさま「気に入っていただけたかしら。」

ヤマモト「・・・。
 こんな魔法使われたら、
 ゲームバランスもクソもないぞい。」

ローゼさま「回復費用は、一万円になります。」

ヤマモト「カ、カネ取るの!?

 ・・・じゃがしかし、取られたとしても、
 格安な気がする。

 ワシの蘇生なら、一回100万ゴールド以上はかかるからのぅ。」

ローゼさま「金銀など、幾らでも余ってはいるのですが、
 やはり、奉仕に対する対価を頂いていなくては、
 私、無限に、人に頼られてしまう気がするの。

 円高の今に、一万円はお高い請求額なのかしら。」

ヤマモトは、ローゼさまにお金を支払った。

ローゼさまは、
そのお金を大事にブタの貯金箱にしまった。

ローゼさま「外貨に換えて預金するのも、良いかも知れないわ。」

ローゼさまの所持金は、一万円増えて、
25万6千円になった。

ローゼさまの資産は、時価9801兆ゴールド(Kg)になった。

ローゼさま「さて、
 では、気を取り直して、
 デュエルの続きと参りましょうか。」

ヤマモト「ちょ、
 こんだけハンデもらって負けたらワシ、
 傷付いちゃうよ!?

 勝っても、ちっとも嬉しくないんじゃよ!」

ローゼさま「あと十回ほど貯金に協力して頂きたいのに、
 戦う気がないのですか?」

ヤマモト「やるんなら、
 このいらんゴージャスな付与を、
 全部取っ払ってくれい!!」

ローゼさま「!?

 私に、九千円もキャッシュバックしろと?」

ヤマモト「蘇生は、千円やったんかい!!」

ローゼさまは、考えます。

これでは、十回倒しても、
所持金はたいして変わりません。

それどころか、あと九回も倒さないと、
一万円にならないのかと思うと、
とても、面倒な事に思えてきました。

ローゼさま「ヤマモトサン、
 スナックに戻って、
 楽しく飲んで、歌っててくださいな。

 私の事など、どうかお気になさらず。」

ヤマモト「・・・。」

ローゼさま「私は、
 これからダイアリーを記さなければなりませんので、
 どうか、お引取り下さい。

 また、変に元気になったヤマモトサンの前で、
 魔法が解けて、ウィルハルトに戻ってしまうと、
 激しく身の危険を感じますので。」

ヤマモト「別に、付与を解いても、
 金返せとかいう気ないから。」

ローゼさま「ヤマモトサン。

 その好意には感謝いたしますが、
 次回から倒しても千円+黒メガネでは、
 正直、しんどい事なのです。

 私、番外編で本気を出すほど、
 真剣には取り組んでおりませんので。」

ヤマモト「・・・。

 別に、やられてやる気はないからの。」

ローゼさま「私の気持ちの問題なのです。

 苦労したお金だからこそ、
 お父様に、喜んでいただける贈り物を
 送りたいとそう思うのです。

 ヤマモトサンと戦うくらいならば、
 もっと地道に真面目に稼ぎたいのです。

 一気に十万円カモれると思った時には、
 少しやる気も出たのですが。

 よくよく考えますと、
 もっと気持ちのこもったお金で、
 お父様に喜んで欲しいのです。」

ヤマモト「・・・。

 ローゼよ、資産は山ほどあるじゃないかの。」

ローゼさま「私の資産を運用したら、
 世界経済が一気に崩壊して、せっかく貯めたお金も、
 その輝いを失ってしましますわ。

 私にとって、金など重たいだけで、
 何の価値もないのです。

 愛するお父様の剣王国に金融危機を招くような
 使い方は、私、出来ませんもの。

 世界の全てを金で買って、
 お父様との楽園を築けるならば、楽なのですが、
 私の所持する金に対して、
 世界の物資が不足しています。

 結果、インフレを招いて、
 重たいだけのモノになってしまうのです。」

ヤマモト「・・・。」

ローゼさま「時間は有限なのです。
 私、この容姿が目立ちすぎますので、
 内職便りにお金を貯めているのです。

 私の高速スキルならば、
 常人の十倍以上の内職をこなせるのです。

 今もその時間が、ヤマモトサンとの、
 素敵な会話で、失われていると思うと、

 悲しい事ですが、私の能力を発動して、
 過去を改ざんし、
 ヤマモトサンの記憶をたぬぞうさん程度に書き換え、
 戦うにも満たない、バカ野郎さんに、
 して差し上げたくもなるのですが。」

ヤマモト「ん!? 急な法事を思い出したわ!!

 この勝負、一時、預けておくぞぃ!!」

ヤマモトは、消えた。

ローゼさま「さて、
 私も、やるべき事を済ませてしまいましょう。」

ローゼさま「・・・。

 何か、忘れていますわね。」

ローゼさま「・・・。」

ローゼさまは、エストに回復魔法をかけて、
エストに、自室に戻って寝るように、
暗示をかけた。

ローゼさま「エストさん、
 ヒゲに囲まれた、暑苦しい夢を、
 自室に戻って見るのです。

 ご自分の口の周りに、
 油性マジックでヒゲを描いておくのもよいでしょう。」

エスト「・・・。

 はい、帰って寝ます。」

ローゼさまは、
エストに、油性マジック(太字)を手渡した。


ローゼさま「それでは、みなさま、
 おやすみなさい。

 ごきげんよう。」


解説の人「でわでわ、
      おやすみなさい~~~。
        またです~~~。^^」
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エストさんの日記? 8・24

2010年08月24日 21時07分44秒 | 番外編(かなり番外地です。)
『姫将軍エスト』

第一話 旅立ち。


 昔、あるところに、
 それは美しいお姫様がいました。

 お姫様の名前はエスト。

 草原を吹き抜ける
 爽やかな風のように、
 その髪は、鮮やかな緑色をしています。

 お姫様は、隣の国いる、
 赤い髪をしたとても麗しい王子様が好きでした。

 でも、どんなに彼を想っても、
 隣の国の王子様が、
 お姫様に振り向いてくれることは、
 ありませんでした。

 なぜならば、
 隣の国の王子様は、
 お姫様の存在を知らないからです。

 お姫様は、悩みます。
 どうすれば、隣の国の王子様に、
 自分のことを知ってもらえるのでしょう。
 ・・・と。

 そこで、お姫様は、
 盛大な舞踏会を開く事を考えます。

 そこで、素敵な自分を見てもらえれば、
 きっと二人は結ばれるに違いないと、
 そう思ったのです。

 舞踏会の為に、
 遠い大きな国から、一流の仕立て屋を呼び寄せ、
 最高のドレスを作らせました。

 誰よりも華やいで目立つ事で、
 隣の国の王子様の気を引くことが、
 お姫様の目的です。

 舞踏会は、盛大に行われました。
 財政担当大臣が、
 悲鳴を上げるほどの絢爛豪華なものです。

 お姫様の目論見通り、
 隣の国の王子様は、
 いっぱい集まりました。

エスト姫様「い、いっぱい???」

 会場を覆い尽くすほどいっぱいの、
 隣の国の王子様が、
 お姫様の元へ集まってくれたのです。

 お姫様の国は、
 たくさんの国と繋がっていた為、
 隣の国もいっぱいあります。

 お姫様は、
 あまりの王子様の多さに、
 目的の赤い髪の麗しい王子様を、
 見つけることが出来ません。

 結構な予算をかけた割には、
 舞踏会は不発に終わりました。

エスト姫様「どんだけあるねん! 隣の国!!」

 ですが、たくさんの人々が集まったので、
 城下町も、下町も、
 オリンピック並みの経済効果は受けました。

 財政担当大臣も、
 これなら、毎年催しましょうと、
 おおはしゃぎです。

エスト姫様「うかれてんじゃねーーよ!」

 国民も、おおはしゃぎです。

エスト姫様「うかれてんじゃねーーよ!!!」

 国中が、笑顔で満たされていきます。
 仕事の後のビールは、
 とても美味しいのです。

エスト姫様「未成年の前で、
 そんなに美味そうに飲んでんじゃねーーよ。」

 大臣たちも、美味しいビールを口にして、
 お姫様に、「ありがとう!」と、
 おおわらわです。

エスト姫様「・・・。
 私だって、はしゃぎたいわよ!!」

 お姫様は、悩みます。

 どうすれば、憧れのあの王子様を、
 振り向かせる事が出来るのでしょう。

 そこに、白い髪をした魔女が現れて、
 お姫様に、こう言います。

魔女「隣の国が、一つになればよいのです。
 隣の国を、一つにしてしまえばよいのです。」

 悪い魔女は、
 お姫様に、他の全ての国を
 滅ぼしなさいと、そう言うのです。

エスト姫様「・・・。
 魔女って、『ローじぇ』さん?」

 魔女は、消え去った!!

エスト姫様「はや、」

 こうして、お姫様は、
 悪い魔女の言葉に騙されて、
 他の国を滅ぼそうと考えるようになるのです。

エスト姫様「考えてねーよ!!
 やったら、私、悪者じゃん!!」

 大臣たちも止めます。
 特に、熱心に止めたのは、
 財政担当大臣です。

 ビールが美味く、儲かってるのに、
 何の不満があるのです!! と。

エスト姫様「とか言って、
 ソロバンはじきながら、
 戦に勝った時の事、考えてるんじゃねーよ。」

 大臣は止めます、
 国民も止めます。

エスト姫様「だから、やらねーーーって!」

 お姫様は、何かに憑り付かれたように、
 戦いへの道へと歩み、
 その手にずしりと、
 バトルライフルを握ります。

 予備弾倉も十分です。

エスト姫様「そこは、『剣』を握っとくとこだろ!!」

 軍曹は言います。

軍曹「いいか、お前ら!!
 姫様を見習って、武器の手入れは怠るなよ。
 弾詰まりと、予備のマガジンには気をつけておくんだなっ!!」

 軍曹は、兵士を叱咤します。

軍曹「戦場で、女神に微笑んでもらうには、
 度胸以外にも払わなきゃならないもんがあるってのを、
 よーく、憶えておくんだな。」

 そういうと、軍曹は葉巻に火を付けます。

 厳しいようですが、
 それも彼なりの愛情表現なのです。

軍曹「姫様! 我々は、姫様の仰る場所なら、
 例え、それがどんな戦場であろうと、赴き、
 最善(ベスト)を尽くします。

 戦争ってのは、始めるのは簡単ですが、
 終わらせるのがやっかいなものです。

 話し合いで解決できる事を、
 心より願っています。」

軍曹「行くぞ、お前ら!!

 姫様にトリガーを引かせるようなマヌケは、
 俺様の蹴りに注意しておくんだなっ!!」

 軍曹は、忠義者です。

エスト姫様「ぐ、軍曹って、誰!?
 てか、大臣どもは、何処行ったのよ!!」

 大臣は、居留守を使っています。

 物事が優勢になったら、集まってきそうです。

エスト姫様「他力本願じゃねーか!!

 てか、軍曹も攻めるな!!
 ファンタジーだからね!!
 剣と魔法のスペクタクルだからね!!」

軍曹「姫様からの通信。
 火器の使用を禁ずる、以上。」

兵卒「マジですか、軍曹!?
 俺たちは、素手でエイリアンどもを、
 相手にするんですかい!?」

軍曹「命令は絶対だ。

 ・・・だが、そんなことを仰られる姫様ではないはず。
 上層部の連中は、一体、何を考えているんだっ。」

エスト姫様「・・・。
 もう、わけわからんのですが。

 エイリアン相手って、
 何処の星の、隣の国よ。
 まったく。」

 こうして、
 お姫様の、姫将軍としての戦いが、
 幕を開けるのでした。

 第一話 完

エスト姫様「悪の魔女のローじぇさん、
 連れて来いよ!

 話、着けてやるからよ!!」


『姫将軍エスト』

第13話 全国制覇。

あれからお姫様は、
4000国の国の頂点を目指し、
勝ち抜いて行きました。

エスト姫様「多すぎだろ!!
 一日一国勝っても、10年以上かかるだろが!!」

これも、軍曹たちの努力の賜物です。

エスト姫様「オチが見えたから、もうやめ!!
 どうせ、ウィルハルト様が、
 最後の敵とか言うんでしょ?

 この私が、美味しい目に会うなんて、
 ありえないからねっ!!」

 ・・・。

 ・・・。

 ・・・最後の敵は、
 悪の魔女、ウィルローじぇ様です。

エスト姫様「やっぱり、オチだったか。」

悪の魔女は、お姫様にこう言います。

魔女「世界の半分をあげましょう。
 だから、私と共に闇の世界を歩みなさい。」、と。

エスト「あと残り1国なのに、
 半分あげるもクソもあるかい!!

 くれるんなら、
 あの赤毛の麗しい王子様をくれんかい!!」

 大臣たちも、お姫様の意見に賛成です。
 数だけで言うなら、
 むしろ半分もっていかれるからです。

エスト姫様「黙れ、大臣ども!!」

 お姫様は、大臣たちの意見に耳も貸さず、
 魔女の言葉に、心を揺さぶられました。

エスト姫様「ローじぇさんを倒す!!」

エスト姫様「解説は、無視だ!!」

 魔女は、言います。

魔女「フフフ・・・。

 いいわ、かかっていらっしゃい!!」

 勝負は、一瞬でした。ローじぇさんは、つよ・・・。

エスト姫様「解説だまれ!!
 オリャオリャオリャオリャオリャ!!」

エスト姫様「完全撃破!!」

 なんと、お姫様は、
 ローじぇ・・・もとい、
 悪の魔女を倒したのです。

エスト姫様「うりゃあ!!

 これが、姫の実力じゃき!!」

 魔法は、解けます。

 悪の魔女にかかっていた、
 悪の魔法は解け、
 そこには、倒された、
 赤毛の麗しの王子様が横たわっていました。

 戦闘不能状態です。

エスト姫様「ダ、ダメだろっ!!」

 ついに、全国制覇を成したお姫様に、
 大臣たちも、おおわらわです。

エスト姫様「しばくぞ、貴様ら!!」

 激戦を潜り抜けた、軍曹や兵士たちも、
 お姫様の下に集まってきます。

軍曹「・・・長い戦いでした。

 ですが、戦いはまだ始まったばかりです。
 兵たちの気が緩まぬよう、努力します。」

 軍曹はそういって、葉巻を取り出しました。
 大臣たちは、ビールです。

エスト姫様「誰か、王子様の戦闘不能状態を、
 治してやってかださいませんかの?」

 魔女を倒してしまったので、無理な話です。

エスト姫様「・・・。
 端から、期待はしてねーけど。」

 そんな、アナタに朗報です!!
 万能薬『エリクサー』が、
 今ならなんと、

エスト姫様「通販っぽいフレーズが聞こえる。」

 魔王軍を倒すと、手に入るのです!!

エスト姫様「ほへ?」

 こうして、お姫様の戦いは、
 第二幕を迎えるのです。

軍曹「姫様、指示を!!」

エスト姫様「つ、続くの??」

 次回、『姫将軍エスト Ⅱ』

 第一話 魔王四天王との戦い。
     たぬぞうさん編。

エスト姫様「・・・。
 別の治療法探すので、続かなくていいっす。」

エスト姫様「マスオストさんやら、
 たぬぞうさんと戦っても、
 意味はない気がするから。」


エスト姫様「それでは、皆様、
 ごきげんよう。

 おやすみなさいませ。」


でわでわ、
  またです~~~。^^
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今日のエストさんの日記 8・20

2010年08月20日 20時02分59秒 | 番外編(かなり番外地です。)
エスト「こんばんは、
 緑髪の愛らしい少女の、
 エストです。」

エスト「遠慮して、
 少女に『美』は付けませんでしたが、

 心の中では、
 常にそうありたいと思っています。」

エスト「昭和生まれですが、
 歳の方は、『16』才くらい
 ってことになっていますので、
 宜しくお願いします。」

エストは、そう言って、
自分の手の甲を見た。

ヒールで踏まれた後のようなものが、
残っている。

エスト「フッ・・・。
 世界は変わりましたね。

 テレビは薄くなりましたが。
 私まで、薄くなるつもりはありません。

 もし、薄くなってしまっているとしたら、
 『レミル』さんという人に、
 良い成分を持っていかれたせいだと、
 そう、思います。」

昔、フロッピーディスクを
頻繁に使ってた時代。

エストさんは、ピンで、
『ヒロイン』でした。

でも、DVDからブルーレイの時代へと、
変わりつつある現在では、

レミルさんという、双子の姉のような人に、
エストさんは、
いいところをほとんど持っていかれてしまい、

残されたわずかな部分で、
一生懸命に、生きています。

エスト「一生懸命に、生きてます。

 慎ましく、静かに、
 野に咲く一輪の花のように、
 健気に上を向いていたいと思います。」

エストさんは、
心にもないことを言っていますが、
一生懸命なのは、本当です。

エスト「笑顔の中にいると、
 自分も笑顔になれる気がします。

 これは、レーナさんのセリフの
 丸パクリですが、

 想いを言葉にするならば、
 私もそんな風に言えたらと
 思っています。」

エストさんは、微笑んでいたいのです。
笑顔の中心で、
自分だけ、格別に、
高笑っていたいとそう願っています。

エストさんの望みは、
自分を中心としたトゥルーエンドです。

エスト「今は、何も持ってはいないですけど。

 いつか、誰かのために、
 何かを出来る自分がいたら、
 素敵な事だと思います。

 小さなことでも、
 少しずつ積み重ねて、

 そんな自分を見れたなら、
 頑張ったねって、言ってあげます。」

エスト「自分が、希薄でちっぽけな存在だなって、

 あの、大きな夜空に輝く太陽を見上げたときに、
 気が付いちゃったんです。」

エストさんは、そう言うと、
左手の甲を見つめた。

エストさんのいう太陽とは、
『ウィルハルト王子』の事のようだ。

数日前、エストは彼の部屋に夜這いをかけ、
返り討ちにあっていた。

エスト「ウィルハルト様の、
 微笑む姿は、まさに太陽のように
 輝いておられ、

 それはまた、
 天使の微笑みのようでもありました。」

エストさんは、おヒゲのパパではなく、
ウィルハルト王子自身に、
漆黒の闇へと突き落とされたことで、
オイルショック以来の、
衝撃を受けています。

エスト「オイルショックなら、
 トイレットペーパーを制すれば、
 何とかなります。

 でも、あの気高くも、
 可憐で美しい、毒気にあてられては、
 ショックを受けない方が無理です。」

王子様のいる部屋に、
ロッククライマー魂でよじ登り、
その頂に手をかけた瞬間、
左手を、ヒールのかかとで踏まれたエストさん。

それは、彼女の
ヒロイン転落劇を思い起こさせるような、
ワンシーンでした。

エスト「現実は小説よりも奇なり、です。

 薔薇の王子様の、その洗礼は、
 私に、足元を見るようにと
 そう促した、尊い教えのようにも、
 感じられたのです。」

クリアー寸前のセーブデータを
失ってしまったような、
甘酸っぱい(苦い)経験が、
エストさんに、
初心に帰る大切さを思い出させた。


・セーブしますか?

 ・はい
 ・いいえ


エスト「『はい。』
 こまめにセーブをして、
 カートリッジの扱いには気を付けたいと、
 そう、思っています。」

エスト「そうですよね、
 今から、始まったと思えば、

 出会いもまた素敵なものに
 なりますよね。」

エスト「私、一生懸命がんばります!!

 自分の為に、がんばります!!」

エストさんは、そう言うと、
カリカリ梅を取り出した。

エスト「カリカリ・・・。

 熱中症対策です。
 剣王国も、百年に一度と言われる
 猛暑にみまわれているので。

 水は豊富な国なので、
 ミネラルウォーターは飲み放題です。

 昔、私の住んでた国では、
 500mペットで150円くらいしてましたが。
 タダなので、がぶ飲みです。」

エスト「みなさまも、
 熱中症には、気をつけてくださいね。

 解説の人も、少々、バテ気味です。
 私は、バテませんが!!」

エスト「ってゆーか、
 この前の、ウィルハルト様、
 何あれ?

 答えなさいよ、解説の人!!」

エストさんは、
いつもの調子を取り戻したようだ。

エスト「まあ、梅は効くからね。
 塩飴だって、舐めまくっているわよ。

 そんなこと、いいから、
 さっさと答える!!」

エストさんは、
清純路線をあきらめた。

あきらめの悪いくせに、
そういう所は、サッパリしているようだ。

エスト「いま、色んな自分を試して、
 『萌え』要素のアビリティを模索してるの。

 勿論、王子様をあきらめる気はさらさらないけど、
 ヒゲパパの追撃をかわして、
 折角、ゴールまで行ったのに、
 あの落ちは納得できないわ。」

エストさんは、『落ちた』と、
『落ち』をかけて言っています。

上手い事やったと、ほくそ笑んでいます。

エスト「かけてねーよッ!!

 いくらオッサン成分混ざってるからって、
 そんなの言わんから。

 はよ、言いなさい。」

では、説明します。

今日の朝ごはんは、みそ汁とごはん+おにぎり一個です。

エスト「・・・。」

エスト「・・・。」

あの夜、
ウィルハルト王子は、
魔法にかかっていたのです。

エスト「・・・。
 昼ごはんの話、ふって来るかと思ったわ。」

悪い魔女、ローゼさんの魔法で、
いじわるさんに、なっていました。

エスト「ああ、
 あの『ローじぇ』さんね。」

そう、
そのローぜさんです。

エスト「深く突っ込まないわ。
 出てこられるとやっかいだし、

 あの人、裏設定の人なのに、
 ポップ高めだし。

 ウィルハルト王子本人なら、
 ポップは、歓迎。」

王子様は、今回出ません。

エスト「まあ、
 私が、番外地で美味しい目に
 会うなんて、考えられないし。
 それでいいけど。」

エスト「魔法かぁ。

 ローじぇさん、多芸やね。」

エスト「出てくると、
 マスオストさん以上にめんどいので、
 日記の続き、どぞ。」

目玉焼き→おにぎり 以上です。

エスト「簡潔じゃね?

 それじゃ、今回は私が書いとくわ。

 ちゃんと、塩分と水分取っときなさいよ。
 バテ気味の解説の人。」


エスト「エスト姫さまの、
 優雅なる日々、日記。

 ・・・言ってて、変だわね。

 三食、きっちり取ってますーー!!」

エスト姫の日記。

  完。


エスト「はええよ!!

 ・・・まあ、
 そんなにイベントあったわけじゃないから、
 書く事もないちゃーないけど。」


エスト「それでは、
 みなさん、おやすみなさーーい。^^

 またですーーー。」


エスト「・・・。
 で、OK?」

・・・OKです。

エスト「ほっ・・・。
 ローじぇさんとか出てこなくて良かったわ。

 マスオさんとか来る前に、
 失礼しますーーーー。^^

 うん、久しぶり、長く喋れて良かったかも。
 さて、ちゃっちゃ消えますかね。」

エストは、おじぎをした。

エスト「おやすみなさい。^^」


それでは、
 またです~~~~。
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ウィルハルト・・・さん。

2010年08月16日 20時04分28秒 | 番外編(かなり番外地です。)
ウィルハルト「こんばんは、
 ウィルハルトです。

 『旧』主人公である、
 たぬぞうさんや、

 『旧』ヒロインである、
 エストさんに成り代わり、

 『新』主人公として、
 頑張らせて頂きたいと、
 そう思っております。」

ウィルハルトは、
その艶やかで長い、
薔薇のように赤い髪を肩へと垂らし、
剣王国正式王子用寝間着を着ている。

寝間着は、白とピンクの
可愛らしいデザインだ。

彼の薄桃色の頬の輝く、
黒い瞳は、とても魅惑的に輝いているが、
どこか、虚ろにも見て取れる。

ウィルハルト「いい国つくろうの精神で、
 邪魔者どもを排除し、

 穢れなき、美しき楽園を、
 この地上に築きたいと、
 心より、願っております。」

ウィルハルトはそう言うと、
ペロッと、軽く唇に舌を滑らせて、
その桜色の唇を潤わせた。

ウィルハルト「さて・・・、

 誰から食べてしまいましょうか。
 ウフフフフッ・・・。」

ウィルハルト「あら、
 呼びもしないのに、
 獲物が私(わたくし)の元へとやってきたみたい。」

ウィルハルトは、
王城ドーラベルンの中にあって、
一際、清楚で美しい個室にいた。

荘厳なる王城と並ぶように立つ、
その塔の中の一室は、
人が一人通れる程度の連絡通路で、
城へと繋がれている。

レトレアの薔薇姫と呼ばれた、
今は亡き、レイラ王妃の部屋だ。

その塔をよじ登る、
とび職ばりの黒い影がある。

王城の白い壁に反射した月明かりに、
淡く照らし出されたその影の主は、
黒のほっかむりを被ったエストだ。

ウィルハルト「えいっ!!」

ウィルハルトは、
這い上がるエストの手を
踵の高いヒールの先で、踏みつけてやった。

エスト「うぎゃ~~~~~!!」

エストは、
どうしてー!? っといった顔をしながら、
闇の中へと堕ちていった。

エストには見えたのだ。

まるでアリを踏みつけるかのように、
尊大で、無慈悲なウィルハルトの笑みが。

エスト「助けてぇ~~~!!!」

周囲には、そんなエストの叫びが、
残響となって響いていた。

ウィルハルト「あらあら、
 私、誤って何かを踏んでしまったかしら。

 ウフフッ、こんな暗い場所で、
 慣れないヒールなど履くものでは、
 ないわね。

 ・・・。
 寝間着に、ヒールという、
 このアンニョイな組み合わせは、
 どうかしなくては、いけませんわね。」

ウィルハルトはそう言うと、
魂の抜けたような瞳をして、
靴箱からスリッパを取り出した。

何故か、ウィルハルトは、
スリッパを握ったまま、
それを履こうとはしなかった。

ウィルハルト「・・・。

 この私に、スリッパを使えと。

 リボンの付いたパンプスとか、
 入っていないのかしらね。」

その、つかの間、

侵入者その2が
王城の高い位置から、グライダーを使って、
王妃の個室へと飛び乗って来た!!

ヤマモト「ウィルちゃん!
 会いに来たよ~~!!

 さあ、愛を・・・」

パシッ!!

ウィルハルトは、手にしたスリッパで、
ヤマモトのおっさんを叩き落した!!

まるで叩かれたハエのように、
ヤマモトは、闇の中へと堕ちていった・・・。

ヤマモト「な、なんで~~~~!?

 うぎゃぁぁぁぁ~~!!」

ウィルハルトは、
ヤマモトのグラサンを手に入れた。

ウィルハルト「・・・。
 また、黒メガネを手に入れてしまいましたわ。」

ウィルハルトは、
興味本位で、そのグラサンをかけてみた。

ウィルハルト「魅惑の黒薔薇、
 シークレット・ローゼ!!
 ここに、見参ですわっ!!

 ゴールドのゴージャス視線と、
 プラチナの髪を優雅に揺らし、
 悪をムチ打ち、爆破させ!!

 高笑って差し上げますわっ!!」

ウィルハルト「・・・。

 誰かに見られでもしたら、
 抹殺しなくてはいけませんね。」

すると、連絡通路の方に、
マイオストがいる。

マイオスト「や、やぁ・・・。

 何も、見てもいないし、
 聞いてもいないよ。」

ウィルハルト「・・・。

 あら、いやだ。
 全てを見透かしたような目をした、
 にやけた銀髪のお方。

 まるで、私の心の中まで、
 お見通しのようですわね。」

ウィルハルトは、
連絡通路ごと、マイオストを爆破した!!

マイオスト「うぎゃぁぁぁあ!!」

崩落する瓦礫と共に、
マイオストの姿も闇へと消えていった。

ウィルハルト「・・・。

 結構、寄って来ますわね。
 まるで、甘い蜜を垂れ流しにしているような、
 吸引力ですわね。

 早速、三人も消せて
 嬉しいのには違いないのですけど、
 何やら違う部分で、憤ってしまいそうですわ。

 ボケ王子は、とても人気者なのかしら?

 ・・・普段の私って、そんなに枯れているのかしら。」

連絡通路も壊れ、
外観が気になったウィルハルトが
ケータイで修理業者を頼もうとした
その刹那、

何処からともなく、
伝説の勇者、アレスティル君がやって来た。

アレスティル「あ、あれ・・・。

 すいません、道を間違えてしまったようです。」

ウィルハルト「あらまあ、
 聞く以上に、イケメン勇者ですこと。

 ちなみに、私、
 どう道を間違えれば、
 ここへとたどり着けるのか、
 その壊れた通路を見ると、
 不思議でなりませんわね。」

アレスティル「・・・。」

ウィルハルト「まさか、
 夜這いをかけているわけでは、
 ありませんわよね?」

アレスティル「そ、そんな、
 レーナさんに知られたら、
 立場がなくなるような真似、
 す、するわけないです!!」

アレスティルは、
その雪のように白い頬を、
ほんのり赤く色付かせ、
全力否定した。

ウィルハルト「確かに、
 見れば見るほど、美しい勇者様だこと。

 そのきめ細かな肌に、
 一度、触れてみたい気になりますわね。

 私が、お父様以外の殿方を賞賛することなど、
 滅多にあることでは、ございませんわよ。」

アレスティル「そ、そうですか。

 ありがとうございます、綺麗な赤毛の女性(ひと)。」

アレスティルは、
ウィルハルトの性別を知らない。

その勘違いは、
ウィルハルトの口元を微かに緩ませた。

ウィルハルト「ウフフ・・・。

 既成事実を作ってしまえば、
 レーナさんという方に、
 言い訳が立ちませんわよね。

 それでも、
 何もなかったと言い切る器量が、
 伝説の勇者様には、御ありかしら?」

アレスティル「えっ、えーーーっ!!」

ウィルハルトは、魅惑的な腰付きで、
アレスティルとの距離を詰めていった。

外見上、ウィルハルトは、
壁に飾ってあるレイラ王妃の肖像が、
まるで3Dで飛び出したように
美しく可憐だ。

目は、虚ろだが・・・。

アレスティル「ちょ、ちょっと、
 待って下さい!!

 ・・・ど、どうして、
 ロゼリアさんに会いに行ったのに、
 ここに来ちゃったんだ!?」

切り立った崖の方へと、
追いやられるアレスティル。

刑事ドラマなら、
もうクライマックスのシーンだ。

ウィルハルト「ロゼリア?

 あら、薔薇は同じでも、
 名前が少し違うようですわね。

 ローゼとお呼び下さったら、
 少しは私も、良い気分になったのでしょうけど。

 今は、多少、
 イタズラ心の方が、勝っておりましてよ。」

ウィルハルトの料理!!

ウィルハルトの料理スキルは100だ!!

ハイクオリティの効果→

『ゴールドカツ丼が、
      三個出来た。』

アレスティル「カ、カツ丼!?」

ウィルハルト「心に染み渡る、
 このゴールデンなカツ丼を
 お召し上がりになって、

 迷える心をお決めになって下さい。」

アレスティル「た、食べるの?」

ウィルハルト「中には、それを見ただけで、
 取調べに応じてくださる方もいらっしゃいますが。

 どうせ、取り調べられるなら、
 ガツガツ、お召し上がり下さいませ。」

アレスティル「と、取調べ受けてるーー!!」

ウィルハルト「さあ、告白するのです。

 レーナさんとやらに、
 この私との甘い夜のメモリーを。」

アレスティルは、
踵がもう崖にかかっている!!

ウィルハルトは、
その虚ろな瞳に微笑みを浮かべながら、
密着寸前まで、距離を詰めてきた!!

ウィルハルト「フゥ~。

 吐息がかかるこの距離で、
 アレスティルさんの乱れた呼吸を感じますわ。

 さあ、思う存分、
 劣情に、その身を任せるのです!!」

そう言うと、
ウィルハルトは、両手を広げ、
天使の微笑みを見せた。

アレスティル「ああっ!?」

アレスティルは、足を滑らせ、
そのまま、深い闇の中へと堕ちていった。

アレスティル「ち、違うんだっ、
 レーナさーーーん!!」

勇者様の叫び声が、
残響となって響き渡るのを、
酔いしれるように聞くウィルハルト。

そして、ウィルハルトは言った。

ウィルハルト「・・・でも、
 甲斐性なしですわね。」

ウィルハルトは、
残ってしまったゴールドカツ丼を
一つ、スプーンで食べながら、
残りの二つを、冷蔵庫にしまった。

ウィルハルトは、
食べ物を粗末にする人ではないが、
自分で作っておきながら、
その感動的なまでの完成度に、
その心を、満たされていた。

ウィルハルト「ゲプッ・・・。

 一つ食べれば、満腹ですわ。

 今日の日記、晩御飯は、
 『ゴールドカツ丼』でした、と。」

ウィルハルトは、そう独り言を言って、
何やら、メモを走らせた。

ウィルハルト「・・・。
 ですが、もう勇者君まで倒してしまうとは。

 予想以上の戦果に、正直、
 驚いています。

 倒せるのでしたら、
 倒せるうちに、たくさん倒して、
 楽園の早期実現を目指しましょう。」

すると、
言った端から、新たな影!!

ウィルハルト「・・・。
 自分が、何かのホイホイみたいに、
 なってしまった気が致しますわね。」

ウィルハルトは、
スリッパの二刀流による高速(光速)攻撃!!!

バチバチバチバチバチバチバチバチ!!!

ウィルハルト「さて、次々、
 行きますわよ!!」

そうして、
粉塵の中から姿を現したのは、
ボロ雑巾と化した、バルマードの姿だった!!

ウィルハルト「お、お父様!!!」

バルマード「・・やあ、
 ウィルハルト・・・。

 自分の身を、自分で・・守れるってのは、
 素晴らしい・・ことだ・・・ね。」

コテッ。

・・・バルマードは、倒れた。

ウィルハルト「お、お父様、
 起きて、お父様ーーーっ!!」

ウィルハルトは、
まるで、雪山の遭難者が、
永遠の眠りに付くのを阻止する気迫で、

バシバシ! バシバシ!!
バルマードの顔を平手打ちした。

ウィルハルト「お父様、
 目を覚ましてーー!!」

その声に、バルマードが応えた。

バルマード「平手打ちで、顔が腫れてて、
 目は開かないけど、
 ちゃんと生きてるから、心配ないよ。」

ウィルハルト「よかったぁ!!」

ウィルハルトは、大泣きしながら、
バルマードの身体を抱きしめた。

ポロポロと零れ落ちる涙が、
銀の雫となって、
バルマードの顔を、少しだけシミさせた。

バルマード「しかし、
 いつの間に、こんなに強くなったんだい?」

ウィルハルト「・・・はい!?」

バルマード「いやー、元気なことは、良い事だ。
 ガハハハハハハッ!!!」

ウィルハルト「・・・お父様。

 私、元々、この強さですけど。」

バルマード「へぇー、そーなんだ!」

ウィルハルト「・・・。

 ボケが、見苦しいですわよ、お父様。
 ぶっちゃけますけど、
 私、『ローゼ』の方ですわ。」

バルマード「?

 ウィルハルトの中の人の事が、
 どうかしたの?」

ウィルハルト「!?

 お父様が、混乱なされているわ!!」

バシバシバシバシバシバシバシバシッ!!!

バルマード「うぎゃあ!!」

ウィルハルト「私、ウィルローゼは、
 普段、ボケ王子がどんな生活をしているか、
 一日体験入学しているだけですわよ。

 この私のオーラが分からないなんて、
 お父様には、有り得ないことです。」

バルマード「ウィルハルト、
 強くなったの分かったから、

 もう、やめて・・・。」

バシバシバシバシバシッ!!

ウィルハルト「!?
 もしや、あなた。

 お父様の名を語るニセモノ??」

バルマード「えぇーーー!!」

ウィルハルト「お父様は、天下の英雄。

 その名を語る不埒な輩も多い事でしょう。

 ニセモノならば、
 あの世ですら味わえない、
 制裁を加えなければなりませんわ。

 『光は消える。
  時の流れに抗いし、
  超質量の引力。

  漆黒をも超えた暗黒、
  あらゆる全ての消失点。

  世界が生まれる場所。
  カタチさえ無意味な、
  それは、原初の宇宙。

  ダークフォース

  その響きの中で、
  無限の時へと返るのです。』

 怖がる事はありません、
 新たな世界の創世時に、
 その身は、世界の一部となるのですから。」

バルマード「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ!!

 本物ですから!!

 よく見てみて!!!」

ウィルハルト「うーん。

 15R戦い抜いた、
 ボクサーみたいに、勇敢な顔立ちになっていますわね。

 ・・・お父様っぽい?」

バルマード「パパです!
 ヒゲパパです!!

 オーラ感じて、オーラ。
 ヒゲオーラを、ねっ!!」

ウィルハルト「・・・。

 では、私のオーラは?」

バルマード「ああ、もちろんさっ!!

 ウィルロージェ!!」

ウィルハルト「じぇ?」

バルマード「可愛い、可愛い、
 ロージェちゃんだよね!!」

ウィルハルト「・・・。

 まあ、私としても、
 紛らわしい事、この上ありませんし、

 『じぇ』の部分は、妥協しましょう。」

バルマード「ほっ・・・。」

ウィルハルト「ですが!

 本人証明が取れるまで、
 しばらく付き合っていただきますわよ。」

バルマード「えーーー!?」

ウィルハルト「・・・。

 原型をとどめないくらい、
 叩いてしまったのは、私ですが、

 『じぇ』って言われるのが、
 とても、気になるものですから。」

そう言って、
ローゼは、本来の自分の姿に戻り、
ウィルハルトと身体を入れ替えた。

ローゼさんは、
非常にグラマラスなボディをお持ちの為、
バルマードも、痛いやら、
心地よいやらで、
腫れあがった頬を、微妙に赤らめさせた。

ローじぇさん「あ、名前、変になってる!?」

バルマード「すまんのう・・・。
 ちょっと、言葉にキレがなくてのぅ。

 いい、ビンタじゃったよ・・・ほっほっほっ。」

ローじぇさん「・・・。」

ローじぇさん「お父様の事を、
 こんなにも心から愛していると言いますのに、

 他人の空似だったらと思うと、複雑ですわ。

 ・・・このオーラ、
 この、トキメキ、

 お父様に、
 一番に気が付いて欲しいと思っていましたのに。」

バルマード「すまんのう。」

ローじぇさん「カツ丼、食べます?」

バルマード「おおぉ・・・、
 何でも白状しちゃうよ、ワシ。

 ありがとう、ロージェちゃんや。」

ローじぇ「私も頂く事にしますわ。

 だって、『ローじぇ』ですわよ?
 どうして『ロージェ』にならないのです??

 というわけで、
 もちろん、やけ食いです。」

バルマード「おろおろおろ・・・。

 レイラや、あのときゃ、ワシが悪かったよぉ。」

ローじぇ「お父様、
 白状する相手が違うでしょ!!

 ざんげはいいから、
 早く、私の名を正しく発音して下さい。」

バルマード「ローゼよ!

 カツ丼、美味かったぞ!!」

バルマードの体力が回復した!!

ローじぇ「お父様っ!!

 やっぱり、本物のお父様でしたのね!!」

ローじぇ「・・・。」

ローじぇ「・・・名前、直して下さいませ。」


ローぜ「・・・。」

ローぜ「・・・び、微妙。

 まあ、いいですわ。

 お父様の笑顔こそ、
 我が身の至福ですもの。」

ローぜ「今日の日記の、追伸。

 夜食は、ゴールドカツ丼です。」

バルマード「日記をつけているのかい?」

ローぜ「お父様との、
 愛の日記でしたら、

 この身に、深く刻み込んでくださいませ。」


バルマード「レイラ、ごめん。

 娘は、変な娘に育ちました。

 でも、元気です。」


ローぜ「そんな報告、
 しないで下さいっ!!

 もうっ・・・。」
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今日の日記 8・12 と 悩めるローゼさん。

2010年08月12日 21時34分19秒 | 番外編(かなり番外地です。)
こんばんは、井上です。

最近、何やらバタバタとしておりまして、
更新とか、遅れがちです。^^:

お盆までは、
まだ、バタついていそうな感じですので、

その後で、
ちゃんと、更新できたらいいなって、
思っています。

暑い日が続いたり、
台風が来て、大雨が降ったり、
大変ですね。

体調を崩しやすい日々が続いておりますので、
みなさまも、是非、体調管理には、
お気をつけて。

よい、お盆休みをお過ごし下さい。^^


では、また~。


さて、
では、今日の日記です。


ウィルローゼ「・・・。

 文法が、おかしくはありませんか?

 日記の挿入に、無理矢理さを感じるのですが。」


おや、これは、
ウィルハルトの『中の人』。

ローゼさん「・・・もう少し、
 丁寧に扱ってくださいな。」

では、
ウィルハルトの中の『黒い人』。

ローゼさん「ええ、まあ、
 私も、大なり小なり
 悪役に思われていると
 自覚はいたしておりますわ。

 多少、黒に染まるくらいでなければ、
 旧ヒロインの方と、
 大差ない人生を歩むような気が致しますもの。」

エスト「旧ヒロイン、言うな!!」

エストが、現れた。

ローゼさん「まあ、
 なんと可憐な美少女さんだこと。

 白き乙女とは、
 貴女のような人を言うのでしょうね。」

ウィルローゼは、
心にもない事を言った。

エスト「心にもない事を言うな!!」

ローゼさん「あらまあ、
 解説が入ってしまいましたわ。」

エスト「だいたい、あんた、
 前作、いなかったでしょうが!!

 先輩ってものを、
 少しは敬いなさいな。」

ローゼさん「仰る通りですわ。

 では、貴女にこれを授けましょう。」

ウィルローゼは、
懐から、サングラスの詰め合わせを取り出した。

お中元のつもりのようだ。

エスト「いらないわよ!!

 あんた、一体、
 何回、ヤマモトのおっさんから
 グラサン剥ぎ取ってるのよ!!」

ローゼさん「たぬぞうさんと一緒に、
 イメージチェンジをなさって、
 新たな自分を発見なさると宜しいかと。

 お名前は
 『シークレット ガール』でいかが?」

エスト「一緒にすんなーー!」

ローゼさん「おかしいですわね・・・。

 手元の資料ですと、たぬぞうさんも、
 『旧』主人公なはずです。

 『旧』ヒロイン、
 いえ、今も可憐で花のように可愛らしい、
 レミルさんには、
 気に入ってもらえるかと思いましたのに。」

エスト「わざと、名前間違えてるでしょ!?

 あの子(レミル)には、
 ずっとあの、仮面のままでいてもらわないと、
 シャレ抜きで、ピンチなんだからね!!」

ローゼさん「えー、
 ちなみにレミルさんと言う人は、
 本物のエストさんの事で、

 偽者のエストさんに鉄仮面を付けられ、
 今は、無実の罪で投獄されている、
 憐れで、可憐なお姫様です。」

エスト「変な解説すなーー!!

 私、偽者じゃないからね!!

 ていうか、偽者は、
 あなたの方じゃない!?」

ローゼさん「そうですわね、
 私、偽者なのかも知れませんわね。

 現在の主人公を、
 仮に、ウィルハルトのボケとするならば、

 私はそのボケ王子が隠し持つ、
 陰湿で、狡猾なる二面性、

 いわば、裏番。
 ラスボスという他に、ございませんわね。」

エスト「存在そのものが、
 BIGだとでも言いたいんかーー!!」

ローゼさん「では、
 今日の日記、ですわ。」

エスト「無視かーーー!!」

ローゼさん「今日の朝ごはんは、
 緑のきつねですわ。

 沸かしたお湯の残りでコーヒーを入れ、
 五分の時を待ちました。

 七味唐辛子を多めに入れて、
 代謝UPの効果です。」

エスト「嘘付くなー!!

 口元に、イチゴのホイップ付いてるじゃねーか!!」

ローゼ「あら、まあ。」

ウィルローゼは、
左手の薬指で口元のホイップをそっと取ると、
艶めく下唇の辺りに薬指をやって、
舌先で、その甘い指先を舐めた。

エスト「長げーーよ!!

 一言、舐め取ったでいいじゃん!!」

ローゼさん「お昼は、三色おにぎりです。

 おかかさん。
 しそさん。
 わかめさんです。」

エスト「飯粒をほっぺに付けて、
 そんな事は、言えーー!!

 っていうか、あんたが食べたのは
 甘ったるいイチゴタルトでしょ!!
 洋菓子店の包みが、そこにあるじゃない。

 モンドセレクション金賞受賞って、
 書いてあるじゃない!!」

ローゼさん「あら、ありますわね。

 でも、おにぎりも美味しかったですわよ。」

エスト「それ食べたの、あなたじゃないから。

 確かに、お昼ご飯はおにぎりだったけど、
 食べた人、違うからね。」

ローゼさん「私、わかった気が致しますわ。」

エスト「な、何がよ!?」

ローゼさん「エストさんが、
 ヒロイン陥落なさった理由がです。」

エスト「い、いきなり、
 エグッてくるわね・・・。」

ローゼさん「エストさんには、
 『萌え』属性が欠落しているのです。」

エスト「も、もえっすか!?」

ローゼさん「ええ、
 エストさんには、ヒロインとして大切な
 攻略要素が足りないのですわ。

 地に足が着いていらっしゃる分、
 おっさんくさいと申しましょうか、

 妙に生存競争にたくましそうなので、
 放っておいても、青々と茂る、

 『雑草』のよう、といいましょうか。」

エスト「ざ、雑草!?」

ローゼさん「せめて、
 野バラ辺りだとよろしかったのに、

 ペンペン草とでも言いますか。

エスト「ペンペン草・・・。」

ローゼさん「まあ、
 でも、仕方のない事かもしれませんわね。

 私、平成生まれですので、
 エストさんの輝いていた時代に、

 萌えという要素が確立されていたかも、
 よく分かりませんし、

 当時は、伝説の世界樹の樹の下で、
 告白するのが、
 流行だったのでしょう?

 古き良き風習だと私も思いますけど、
 私と致しましては、
 告白したその後の生活の方にも、
 重点を置いていますので、

 そうですわね、
 担任であるバルマード先生と、
 高嶺の花、学園のマドンナである私が、
 恋に落ち、

 やがて、人生そのものも、
 教師と教え子のいけない関係で
 転落していくと申しましょうか。」

エスト「最後のほうが、卑猥じゃわい!!」

ローゼさん「そして、
 結婚してまもなく、夫をなくし、
 私は、管理者として、
 とあるアパートを訪れるのです。」

エスト「そっちに、転がるの!?」

ローゼさん「そして、現在の平成へと至るのです。」

エスト「は、話がおかしくない!?」

ローゼさん「エストさん。

 私の悩みを聞いていただけます?」

エスト「あ、うん、
 いいけど。」

ローゼさん「私は、確かに、
 ウィルハルトのボケの、
 影のような存在かも知れません。」

ローゼさん「私、
 日陰の生活に
 何ら不満を持っているわけではありませんの。」

エスト「・・・。」

ローゼさん「ウィルハルトが生まれた時、
 お母様の身が無事で、
 お父様が心から喜んで下さったのを感じたのです。

 可笑しな話でしょうが、
 私は、生まれる前から自分のことが分かっていたのです。

 ですから、私が生を得ることが、
 身体の弱いお母様の身を危険にすることも、
 いずれは、世界に害悪を成す存在へと成長するという事も。

 だって、私は、
 レイラお母様が
 秘めたまま眠らせるハズだったその力を奪って、
 この世界に双子の姉として
 生まれる予定だったのですから。」

エスト「秘めた力?」

ローゼさん「ええ、詳しくは申せませんけど、
 いずれ、エストさんも耳にするでしょう、
 『天使』という名の力です。」

エスト「天使って、背中に羽の生えてる?」

ローゼさん「まあ、そのような感じですわ。

 ただ、私は生まれる前から、
 いろんな事を知らされていて、

 だから、そんな運命に弄ばれるような生き方をするのが、
 たまらなく嫌になってしまったのです。

 生を得る以前から、
 今とさほど変わらぬ意識があるだなんて、
 それは、きっと何か仕組まれた事に違いなかったから。」

エスト「は、話が(む、・・・難しいんですけど)。」

ローゼさん「お母様の胎内で眠る事の
 なんと心地の良いこと・・・、
 素晴らしい、安らぎの揺りかごの記憶。

 だからこそ、
 その眠りを妨げるように、
 フラッシュバックのように現れては消える、
 膨大な知識と、世に生まれ出たいという渇望。
 私は、それを拒絶しましたの。

 その正体が、お母様がひた隠した、
 その戦天使能力が見せたものだと知ったのは、
 生まれてから、随分と後のことになるわ。

 私という個体を得て、具現化しようとした、
 恐ろしい潜在能力。
 心優しいお母様が、それを発現させなかったのは、
 当然のことなのかも知れないわ。」

エスト「(む、むずい・・・。)」

ローゼさん「私は、そんなものに支配されて
 生まれたくはありませんでしたの。

 大いなる意思、エクサーの
 そのお人形さんになるくらいなら、

 お母様と、お父様、
 そして、弟のウィルハルトの幸福を願う方が、
 よっぽど潔く、美しいと、拒絶し、
 弟のウィルハルトに宿木を変えようとしたのも、
 阻止してあげましたわ。

 ボケのウィルハルトは、
 何も気付かずにぬくぬくと育ち、
 お父様だけが、
 無意識のまま生き延び、眠っていた私の
 その意識に気付いてくれましたの。

 そして、
 お母様の冠する大切な薔薇姫の名を、
 『ローゼ』の名を私に下さった・・・。

 お母様の戦天使能力を、
 この私が無意識下で剥ぎ取り、
 その力を私のモノにしていたのに気付いたのも、
 奇跡だと、お父様は感じてくれたようですわね。

 お父様の願う奇跡ならば、
 確立さえも捻じ曲げて、
 いつでも現実に変えてあげるつもりです。

 私の得た能力の
 その力は実に偉大で、
 それを知った私は、興奮したものです。

 『人の記憶を改ざんし、
  時空さえも捻じ曲げ、
  歴史すら塗り替える。』という、

 とてつもない『能力』だったのですから。

 過去に戻れる能力にまで
 開発出来ると素敵なことですが、
 高望みは、その力の前に卑しいだけですわね。

 使用には、
 厳しい条件と制約をともなうのですが。
 能力の強大さからすれば、
 仕方のない事ではあります。」

エスト(・・・。
 わかってるフリをするのよ、私!!
 余裕しゃくしゃくだって、先輩の意地を見せるのよ!)

エスト「まあ、
 私の渡ってきた荒波に比べれば、
 小さい悩みではあるわねっ。」

ローゼさん(エストさんが、
 お話を理解できないからこそ、
 ここまで話せるのです。

 エストさんは、
 とてもよい人のようですわね。)

ローゼさん「手短に申しますれば、
 ウィルハルトの身体(命の器)を、
 ちょっとお借りして、ここにいるわけです。

 エストさんと、レミルさんのように、
 元は一人だったのが二つに分かれたわけではなく、

 私とボケ王子は、ちゃんとした別人なのです。

 ですから、ボケ王子の方は、
 お父様が嫌がらない程度であれば、
 ご自由に手を出して下さって結構ですわ。」

エスト「マ、マジすか!?

 あんな事とか、そんな事とか、
 オッケーなんですか!?」

ローゼさん「・・・。

 結構、エロいですわね、エストさん。

 まあ、私にはダメージゼロなので、
 お父様への配慮さえ怠らなければよいでしょう。」

エスト「おぉ・・・。

 もしかして、ローゼちゃん、いい人!?」

ローゼさん「・・・。

 基準が分かりませんが、
 些細な善悪の差には、
 さして興味はございませんので。」

エスト「それじゃー、

 天蓋付きのベットの上で、
 ネグリジェ姿の状態で、
 横たわって、ウィルハルト王子に戻って下さい。

 ささ、お早く!」

ローゼさん「・・・。

 そういうセッティングは、
 ご自身の力でお願い致します。

 何だか、あなたが
 たぬぞうさんと同じに見えてきたわ。」

エスト「だってぇ、
 いっつも、ヒゲパパに捕まって、
 投獄されて、ドリルの刑だもん。」

ローゼさん「ド、ド、ド・・・、
 ドリルの刑ですか!?」

エスト「そう、
 算数ドリル平均100冊の刑。

 夏休みは、エクストラヴァージョンで、
 国語、社会、理科、工作の追加効果がたまに付く。」

ローゼさん「・・・。

 もっと難易度を上げてもらわないと、
 知力100の私では、
 いぢめてもらえない・・わよね?」

エスト「何か、言いました~?」

ローゼ「いえ、
 何もありませんわ。

 少し、エストさんが
 羨ましく思えてしまっただけの事です。」

エスト「そっか、
 だよねー。

 ローゼちゃんじゃ、
 王子に手が出せないもんねぇ・・・。
 でへへ。」

ローゼさん「ハァ・・・、

 悩みというものは、打ち明けて気が晴れても、
 また、別の悩みがわいてくるものなのですね。」

エスト「それじゃ、
 悪いけど、さっさと王子に戻っちゃって下さいな!

 私の魅力はともかく、
 私はしっかり、王子に『萌え』ておりますからなっ!!」

ローゼさん「・・・。

 ウィルハルトのボケも、
 私のいないところで、
 結構、苦労しているのかしら・・・。」

エスト「ささ、恥ずかしがらずに、
 仲良くやりましょう!!」

ローゼさん「能力を使って、
 エストさんの記憶を改ざんしようかしら。」

エスト「あ、そっか!!」

ローゼさん「?」


エスト「それじゃー、皆さん、
 おやすみなさーーい!!

 またねーーーー!!!」


ローゼさん「え、あっ、

 それ、私のセリフ・・・。」

エスト「それじゃー!
 私たちは、この後も、いつものとこで!!」

エストは、立ち去った。

ローゼさん「・・・。」

ローゼさん「・・・早いですわね。」

ローゼさん「・・・。

 いつものとこって、何処なのでしょう?

 ・・・行ってやる気はありませんが。」


解説「それでは、みなさん、
  おやすみなさーーい!!

  またです~~~。」^^


ローゼさん「・・・。」

ローゼさん「・・・私が、ボケ役に回っていますわ。

 お母様の筆跡を真似て、
 ウィルハルトに置き手紙をしておきましょう。

 内容は、
 『お盆の間は、お父様の傍で、
  いい子にしていますように。』と。

 エストさんには悪い気が致しますけど、
 自分だけいい気になるのは、ズルいですわよ。」


ウィルハルト「うん、
 わかったよ! いい子にしてるね。

 それじゃ、皆さん、
 よい、お盆休みをーーー!!」 ^^


ローゼさん「・・・。

 ぎゃふん。」
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ためさんと、ローゼさん。

2010年08月09日 20時36分43秒 | 番外編(かなり番外地です。)
ためぞう「おっ!?
 こんにち・・・」

そう発しかけた、
冴えない男に向かって、
彼女は、その言葉を遮るように言う。

その容姿は、
ゴールドの瞳とプラチナの髪を持つ、
絶世の美女だ。

ウィルローゼ「あら、XXぞうさん。

 こちら側は、あなたが来てはいけない場所ですわ。」

XXぞう「うおっ、
 なんか、ゴージャスな美女が出てきたが、

 どうして、こっちに来てはいけないんでしょか?」

ローゼさん「そうですわね、

 あなたに言葉を用いてそれを説明するなら、
 一年分のダイアリー程度の厚さが必要でしょうが、

 もっと言葉を、簡潔にして差し上げますわね。
 ためXXさん。」


どうする?

 ・立ち去る。
 ・右へ行く。(出口)
 ・左へ行く。(出口)


ためXX「全部、同じ答えだと思うんですが。」

ローゼさん「まあ、話の早い。

 お分かりいただいて、嬉しく思います。」

ためXX「追い出されている・・・。」

ローゼさん「それは、人聞きが悪いですわ。

 確かに私、人に悪く言われるのには、
 多少、なれてはおりますが、

 これでも、ためきちさんのこと、
 コホン、XXきちさんの事を思って、
 優しく言って差し上げているのです。」

XXきち「伏せられてる上に、名前かわってるんですけど。」

ローゼさん「些細な事を気にしてはいけません。

 これでも私、一応、ファンタジックな世界に、
 その身をおいておりますので、
 たぬぞうさん、
 いえ、XXぞうさんのように、

 幻想的でないお名前の方は、
 どうお呼びしてよいものやら、困惑してしまうのです。」

XXぞう「名前、伏せてる意味ないからね!!

 オレにはれっきとした
 『エルランゼ』という横文字な名前が!!」

ローゼさん「・・・。

 『タヌゾウ』と、カタカナにすれば、
 良いというわけでは、ありませんのに・・・。」

XXぞう「聞いてねーーーーし!!

 いや、聞いてて言っているな!?」

ローゼさん「いいですか、ダメランゼさん。

 私としては、有効的に
 このページのテキストを消費したいと考えております。

 スペース、改行等を含めて、
 10000字と決まっているのです。」

ダメランゼ「一万もあるなら、
 せめて、400字くらい!!」

ローゼさん「ウフフ・・・。

 それでは、40文字程度で、
 あなたの人生に決着を着けて差し上げましょう。」

 ローゼさんの本気!!

 大魔王より、強そうだ!!!

ダメランゼ「ちょ、ちょ、
 ワガママ言ってすんませんでした!!

 『立ち去る』の、
 選択肢を選べばいいんですよね!?」

ローゼさん「あら、
 とても、物分りが良いようですね。

 少し、関心いたしましたわ、タメさん。」

タメさん「細く、長く生きたいと思っております!!」

ローゼさん「あらあら、
 嘘はよろしくなくってよ。」

ローゼは、何処からか資料のようなモノを取り出した。

ローゼさん「あらあら、
 大きく出たものですわね。

 『酒池肉林絶倫計画』

 ですか。」

タメさん「・・・。

 人から口にされると、
 気恥ずかしいもんですな。」

ローゼは、その細くしなやかな左手の中指を、
ペロッと舐める仕草をみせる。

タメさん「・・・。

 何気に、エロいですな。」

ローゼさん「そうでしょうか?

 私、森の熊さんから貰った、
 ヒアルロン酸入りハチミツを舐めただけですが。」

タメさん「熊さん、・・・漢字なんだ。」

ローゼさん「熊田養蜂場さんから、
 サンプルで頂いた、新商品ですのよ。」

タメさん「どこが、幻想世界なんですかい!?」

ローゼさん「ウフフ、
 それは、些細な事ですわ。

 女性にとって、美と健康は、
 永遠のテーマですもの。

 ああ、お父様の手に塗られた、
 この特製ハチミツを舐め取る事が出来たなら、
 どれ程の悦楽を私は得ることができるのでしょう。」

ローゼは、妄想に耽っている。

タメさん「・・・。」

ローゼさん「これは、私とした事が、
 人前ではしたない。

 というわけですので、
 無かった事に致しますので、
 私に、倒されて下さい。

 痛くはしませんので。」

タメさん「ハッ!?

 えっと、何かいいましたか。
 熊さんのとこから、話が飛んだ感じですが。」

ローゼさん「まあ、お上手。

 そうですわね、ハチミツは身体に良いという、
 お話、でしたわよね。

 あなたとは、何だか
 気が合いそうな感じがしてきましたわ、
 タメさん。」

タメさん「どうも、恐縮です。」

タメさん「・・・。
 話が戻ってアレなのですが、

 どうして、オレがこっち側に来てたら、
 まずいんしょ?」

ローゼさん「そうですわね、

 幸い、今、ここには私とあなたしかいませんし、
 少し、話してみるのもよいでしょう。」

タメさん「どもっす。」

ローゼさん「では、言わせていただきますけど。

 私は、あなたの立場がよくわかりませんの。」

タメさん「ほうほう。」

ローゼさん「えっと、酒池肉林絶倫計画ですか。

 卑猥な響きですが、ようするにハーレムですわね。

 薔薇色に染まりし、夢のパラダイスと、
 仰りたいのでしょう?」

タメさん「はい。」

ローゼさん「それには、幾つかの問題があります。」

タメさん「何ですと!?」

ローゼさん「私としては、
 仮に、それを手にしたとしても、

 すぐに、それに、
 飽きてしまうと思うのです。」

タメさん「そんな、飽きるハズもない!!」

ローゼさん「ウフフ・・・。

 だって、そこには『愛』がありませんもの。」

タメさん「いや、世界中の美女を愛す心が、
 このオレの小宇宙の中には!!」

ローゼさん「私、愛の数にどうのと、
 申し上げるつもりはございませんが、

 私、個人的には、愛は不変であると、
 そう考えますのよ。

 飽きたから、新しい愛を探すという、
 そんな生き方もあるのでしょうけど、

 私には、
 あなたがその『楽園』を手に入れたとしても、
 燃え尽き症候群になって、
 灰になっている姿が容易に想像できますの。」

タメさん「灰になると、
 蘇生が大変そうだ・・・。

 でもオレは、
 灰になるまで、戦い続けてやるぜッ!!」

ローゼさん「なるほど。
 そう在れるとよいですね、タヌさん。

 きっと、あなたの背中には、
 夕焼けと、スタッフロールが流れていることでしょう。」

タヌさん「・・・。」

ローゼさん「果てしなく険しい道でしょうが、
 計画達成目指して、頑張りましょうね。

 そして、問題点、
 その2です。」

タヌさん「その2!?」

ローゼさん「正直申し上げて、
 あなたの立場は微妙です。

 主人公には、『勇者』こそ相応しいと。

 私、固定概念に囚われがちなもので、

 ですが、現在のあなたの能力で、
 その合格ラインを超えるのは不可能でしょう?」

タヌさん「グハッ!?」

ローゼさん「ため吉さんには、
 酸素濃度の薄すぎる標高まで、
 来てしまったみたいだわ。

 頑張って、ため吉さん。

 では、選択肢です。」

どうしましょう?

・下山。
・キャンプ待機。
・酸素を買う。(有料)

ため吉「・・・、酸素を買うで。」

ローゼさん「その意気です。

 一本、五万円です。(二時間分)」

ため吉「背に腹は変えられん・・・、

 買うしかないということで。」

ローゼさん「そうですわね、

 多少、所持金が不足してはいますが、
 その気持ちに応えて、
 一本、100円でお譲りしましょう。」

ため吉「原価は、いくらだッ!!」

ローゼさん「些細なことで、
 立ち止まってダメです。

 これは失礼な言い方になってしまうのですが、

 私など、無限の酸素に満たされておりますので、
 それを詰めてお譲りしているだけの事です。」

ため吉「そこはかとなく、
 いい香りがする。」

ローゼさん「薔薇と椿の香りですわ。

 先ほど、湯浴みをしていた時に、
 その香りのする入浴剤を使いましたので。

 お中元とは、よい風習ですわね。」

ため吉「ゆ、湯上りの空気なのかーーー!!

 スハスハ・・・、ウーーーーン。」

ローゼさん「そんなに、変態っぽく喜んで頂けるなんて、
 嬉しい限りですわ。

 でも、お父様はきっと、
 石鹸のほのかな香りの方をお好みになるわね。」

ため吉「酸素は買いました。

 もっと買ってもいいくらいです。

 割のいい、選択肢を下さい。」

ローゼさん「そこは、本当は自分で考えなくては、
 ダメなところなのですけど、

 知力3のあなたでは、
 すこし酷かも知れませんわね。」

ため吉「ち、知力3なの!?」

ローゼさん「はい。
 でも、1じゃないですから。

 どちらにしても、
 計略一発で、昇天なさるのには変わりございませんが。」

ため吉「3・・・、
 それでも、考えろ、オレ!!

 ゆ、勇者君のライバルってのは、どう?」

ローゼさん「そうですわね、
 知力3にしては、頑張りましたね。

 ですが、勇者アレスティルさんのライバルには、
 ウィルハルトのボケがいるでしょう?」

ため吉「ウィルハルト王子かーー!?

 ダ、ダメだ、全てにおいて負けている。」

ローゼさん「そうなのですか?

 ウィルハルトなど、ダメランゼさんでも、
 楽勝でしょう?

 さっさと片付けてもらえると、
 私としては、嬉しい限りなのですが。」

ダメランゼ「か、勝てるの?」

ローゼさん「周囲から邪魔が入らなければ、余裕でしょう。

 ダメランゼさんでも、簡単に勝てるはずです。

 但し、彼を懲らしめた後、
 変な気を起こしては、なりません。

 おさわり厳禁です。」

ダメランゼ「い、いくらオレでも、
 男には、興味ねーーよッ!!」

ローゼさん「断言、出来ませんでしょ?」

ダメランゼ「・・・。」

ローゼさん「回答は、即答でお願いしますわ。

 (ウィルハルトは、
  お母様ソックリで、本当に困ったものだわ。
  お父様のお気持ちが、私に向かないのも、
  きっと、性格まで似ているせいだわ。)」

ローゼさん「それでは、
 知力100である、この私が、

 あなたに、叡智を授けましょう。」

ダメランゼ「おぉ!!
 天才軍師級の知力だ!!!」

ローゼは、ポケットから、
ヤマモトから奪った、サングラスを取り出した。

ローゼさん「このグラスには、
 武力+5 知力+10程度の力があります。(嘘)

 あなたは、このグラスを装着し、
 第三の男となるのです。」

ダメランゼ「おお、すげーーーーーっ!!」

ためぞう(ダメランゼ)は、ヤマモトのグラサンをはめた。

ためぞうは、強くなった気がした!!

ローゼさん「そうですわね、
 名は、『シークレット』にでも
 しておきましょうか。(適当)

 暗殺者(アサシン)のように、
 的確に獲物を捕らえ、
 ボケ王子を、やっつけてしまうのです。」

シークレット「かっけーーーぇ!!

 ヤバいぜ!! 魂がシャウトしそうだ!!」

ウィルローゼの暗示の効果 →

ためぞうは、その気になった!!

ローゼさん「くれぐれも、
 ボケ王子を倒しても、
 変な気を起こさない事です。

 クールさが失われて、
 暑苦しさがアップして、
 転落します。

 (お父様以外が、この身体に触れるなど、
 背筋がゾッとさせられます。

 まあ、この私の身体と、ボケ王子の身体は、
 厳密に申しますれば、
 平行して存在していますので、
 手を出されても、私の身体にはダメージゼロですが。

 ですが、お父様が愛するモノならば、
 例えそれが、ヘタレた王子でも、
 ある程度は守ってあげないといけないのです。

 お父様の至福こそ、
 我が身の至福なのですから。)」

ローゼさん(なので、ため吉さん。

 くだらない事をしたら、
 塵も残さず、ダークフォースの闇へと、
 沈めてあげますわよ。)

シークレット(ため吉)「で、
 勇者(アレスティル)もやっつけた方が、
 いいんですかね?」

ローゼさん「勇者には、二種類あります。

 ただの『勇者』と、
  真の『勇者』です!!」

シークレット「おーーー、
 なるほどーー!!」

ローゼさん「違いを知るのです。

 その違いが理解できれば、
 彼、勇者の存在さえも、
 その懐に抱えることも出来ましょう。

 (あなたでは、勝てません。)」

シークレット「さすが、知力100!!
 言う事が、違うぜッ。」

シークレット「では、
 オレにこの力と勇気をくれた、

 天才軍師のあなた様を、
 何と、お呼びすればよいですかねッ?」

シークレット「XXンジョ様?」

ローゼさん「しばきますわよ。」

ローゼさん(・・・。
 そこまで、考えてなかったわ。

 私、本当に知力が100もあるのか、
 少し、心配になって来ましたわ。)

シークレット「シークレット(S)の、マスター(M)で、
 SMの女王様など?」

ローゼさん「安易なので、却下します。」

ローゼさん(困りましたわ。
 これでは、私が悪の秘密結社の、
 首領みたいな展開ですわ。

 ・・・めんどうなので、
 ため吉さんを消して、
 無かった事にしようかしら。)

ローゼさん(いえ、
 それは、ダメなことですわ。

 『リセット』を繰り返すような真似をしては、
 恥ずかしくて、お父様に顔向けが出来ませんわ。)

ローゼさん「そ、そうですわね・・・。

 では、『管理者』とお呼びなさい。」

シークレット「管理者さぁぁ~~ん!!

 うん、いい!!

 まるで、何処かのアパートを管理してる
 お姫様みたくって、
 実にいい!!」

ローゼさん「やっぱ、ダメ!!

 ダメですわ、ため吉さん。」

シークレット「では、オレも、
 大学受験に備えて、
 浪人生から、始めてみるか!!

 展開的に、
 上手く行けば、お姫様と、
 トゥルーエンドだぜッ!!」

ローゼさん(・・・。
 聞いちゃいないわね。

 私って、横の力に弱いのかしら。

 言い訳をすれば、
 泥沼にはまっていく気がするから、
 流した方が良さそうだけれど。

 ハァ・・・。
 自分の言葉に責任を取る事も、
 きっと、大切なことなの、ね。)

ローゼさん「それでは、
 頑張ってくださいね、ため吉さん。

 向こう岸から、応援していてあげますので。」

シークレット「もう一度、言って下さい!!」

ローゼさん「・・・嫌な予感がしますわ。」

ためぞうは、録音の準備態勢。

シークレット「もういっちょ!!」

ローゼさん「向こう岸から・・・。」

シークレット「違ぁ~~~う!!」

ローゼさん「・・・。
 でしょうね、私も絶対違うと思っていたから。」

シークレット「お願いしますよ、管理者さぁ~ん!!」

ローゼさん「・・・。」


ローゼさん「 ガ ン バ ッ テ ク ダ サ イ 」


シークレット「もう少し、
 抑揚付けて欲しかったけど、
 後で、ホーネルに頼んで編集してもらうか。

 データは、ゲットしたしなっ!!

 うひょひょひょひょひょひょひょ!!!」

シークレット「んじゃ、
 自分の星に、一旦帰りまーす!!

 友達に、ファイル渡さないといけないんでー。」

ためぞうは、一瞬の内に消えた。

ローゼさん「・・・はやっ。」

ローゼさん「・・・。」

ローゼさん「・・・手元の資料には、
 三バカの一人って書いてあるわね。

 ・・・まだ、増えるのかしら。」

ローゼさん「あまり、
 知らない殿方の出入りが増すと、

 お父様に、いけない娘だと思われてしまいそうで怖いわ。

 いえ、
 それ以上に、何か大切なものを、
 少し失った気がするわ・・・。

 それは、決して、
 安っぽいサングラスなどでは、ないのだけれど。」

ヤマモト「安っぽくって、悪かったの!!」

突然、ヤマモトがポップした。

ローゼさん「あら、ヒゲの人。

 でも、私の会いたいヒゲの御仁とは、違うわ。」

ヤマモト「メガネ、返せッ!!」

ローゼさん「さようなら、
 ただの、ヒゲの人。

 メガネが欲しいのでしたら、
 そこにある金と、プラチナの眼鏡を差し上げましょう~。」

ヤマモト「ま、待たんかっ!」

ローゼさん「待ちません。

 魔法が解けて、ボケ王子に戻ってしまうと、
 身の危険を感じますので~。」

ヤマモト「人を、変態みたいに言うなッ!!」

ローゼさん「あら、まあ・・・、
 ヤマモトさんは、
 この私に、
 本気の力を出せと、そう仰るのかしら。

 今なら、120%くらい出せる自信がありましてよ。」

ヤマモト「・・・この、
 派手な眼鏡、もらっておくとするよ。」

ローゼさん「ウフフ・・・。」

ヤマモト「それじゃーの、
 『管理者さん』。」

ヤマモトも、消えるのは早かった。


ローゼさん「あーーーーっ!!

 もうっ!!」


怒った顔の方が、普段より可愛い、
ウィルローゼさんであった。

ローゼさん「解説、やめーーーっ!!」
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ダークフォース 第三章 中編 Ⅰ

2010年08月09日 20時36分07秒 | ダークフォース 第三章 中編(仮)
   Ⅰ

 ティヴァーテ剣王国には、
 『花』のように可憐で、美しい王子がいる。

 レトレアの薔薇姫と謳われた、
 その母さえ凌ぐ美貌を持ち、
 剣王国の人々は、彼のことを愛した。

  『ウィルハルト=マクスミルザー王子』である。

 彼、ウィルハルト王子は、
 現在、エグラート大陸の『皇帝』の座にある
 ノウエル叡智王(ノウエル帝)と、
 父王である、
 バルマード王との間で交わされた約束により、
 その身を『人質』として、
 皇都レトレアに置く必要があった。

 神聖不可侵とされたスレク公国を、
 フォルミ大公国が攻め滅ぼした、

  『スレク公国の乱』。

 そのフォルミに対する制裁措置を論議していた、
 御前会議の最中、
 断罪されるべきフォルミと、
 その国の戦士である『リシア』を擁護するような発言を、
 大国の王である、
 バルマード王が口にした事にそれは起因する。

 会議はその後、
 ウィルハルト王子の身を無事、
 この皇都へと送り届ける手段と、
 その期日について話し合われたが、

 王子の護衛を、
 剣王国から直に出させれたでは、
 他の諸侯たちが納得はしない為、
 会議は一時、紛糾した。

 大陸最強の名を冠するティヴァーテ剣王国の、
 その王国の至宝とも呼べる、
 ウィルハルト王子の警護の任である。

 バルマード王は柔軟で穏健だが、
 その配下の将軍たちは、皆が勇猛で、豪気だ。
 『人質』という言葉に息巻いた将軍たちが、
 警護という名目の下、
 どれ程の精鋭部隊を送り込んで来ることか、
 想像するだけでも、諸侯たちはゾッとさせられた。

 ティヴァーテ剣王国は、剣王バルマードは勿論だが、
 各々の将軍たちの実力も驚異的であり、
 万人隊長格(戦士LV85以上)の強者たちで、
 玉座の周りは固められている。

 剣王国に発言など許せば、
 おそらく、その将軍たちの命により、
 戦術級の戦士(千人隊長格 戦士LV80相当)が、
 百名近くは派遣されるであろうし、
 兵の列だけでも、ゆうに万は越えて来るだろう。
 国の二つ、三つ、
 いつでもなぎ払える大戦力である。

 そんな大部隊を、
 皇都レトレアに招き入れたりしては、
 大陸の情勢など一夜にして決してしまう。

 そこで、法王国の女教皇・アセリエスの名が出てくる。
 女教皇の治める、セバリオス法王国は、
 王子のいるティヴァーテ剣王国と、
 この皇都レトレアを結ぶ、その中間に位置する。
 多数の諸侯が列席し、少し慌しさを見せ始めた、
 御前会議のその中、

 セバリオス法王国の女教皇、アセリエスは、
 その純白の美しい法衣姿で徐に立ち上がると、
 慇懃無礼なまでに、丁寧な言葉を選んで、
 「皇都レトレアまでの道中、
  大事なる御身をお守り申し上げたい。」
 と、皇帝と剣王の双方に向かって、やんわり話を持ちかけた。

 ノウエル帝としては、
 いずれは孫娘のエルザ姫を、ウィルハルト王子の妃に、との願いから、
 王子の心象を少しでも良くしたいという考えがある。
 護衛を派遣するなら、女教皇の法王国からなどではなく、
 この皇都レトレアから直接、叡智王家の精鋭たちを送りたいというのが本音だ。

 彼、ノウエル帝の、
 ウィルハルト王子に対する好意は紛れも無いものだ。
 何しろ、かの王子は、
 我が娘同然に愛し育てたレイラ姫の、その忘れ形見である。

 しかし、単に政治目的で、ウィルハルト王子に姫を差し出し、
 強大なる剣王家の後ろ盾を得たいという諸侯は、少なくはない。
 二心なきを示したいバルマード王が、
 即座に、女教皇の申し出に快諾した為、
 王子を護衛する衛士は、法王国が派遣するという運びになった。

 また、各国の諸侯たちもそれで納得した。
 理由は簡単だった。
 「現皇帝の叡智王家と、大陸最強の剣王家が結ぶくらいなら、
  かの麗しき女教皇様に、
  その間を掻き回してもらった方がやり易い。」、と。
 アセリエスとしても、しっかりと掻き回してやるつもりで、
 いつもの如く、場を取り繕っただけのだけの微笑みを、
 列席する諸侯たちへと向け、「フフフッ」、と浮かべていた。

 こうして、ウィルハルト王子が、
 生まれ育った祖国を後にするその期限が、
 この女教皇の手に握られたのだが、
 彼女は、特に急ぐ様子もなく淡々と準備を進め、
 王子には十分な時間を与えてやった。

 結局、この後、アセリエスがその護衛の使節を剣王国へと派遣するのは、
 スレク公国が滅んで一年もの月日が経った、
 大陸暦4096年の、初夏となる。

 皇都レトレアでの会議を終えたアセリエスは、
 その帰途、実に満足気な表情であった。

 会議に先立って行われた、
 ガルトラント王を相手とした御前試合を、
 見事に引き分けて見せたことにより、
 ガルトラント王の面目を保ちつつ、
 屈強なる彼、ガルトラント王と一対一で渡り合える、
 優秀な駒を擁することを、
 諸侯たちの間に宣伝し、
 その発言力を増すことに成功した。

 その時、アセリエスは、
 口にこそ出しはしなかったが、
 この程度の駒なら、
 幾らでも用意出来るといった、
 余裕の表情を見せていた。
 彼女は意図的にそう微笑んだのではなく、
 諸侯たちが勝手にそう、
 思い込んだだけなのだが。

 法王国の人材の豊かさを示す、
 その結果を出せたことに加え、
 麗しいとされる、
 かの、ウィルハルト王子に、
 公然と関わる権利も獲得出来た。

 これは、彼女にとっては嬉しい手土産となった。
 本当ならば、会議を掻き乱して、
 無理矢理開戦へと追い込んでやっても良かったのだが、
 それよりも、遥かに面白い事を彼女は手に入れた。

 彼女は、美しいものを何より好む。
 異様なほどに、彼女の美への執着心は高い。

 誰も見ていて気付きはしなかったが、
 彼女はとても高揚し、ざわめく興奮が、
 その細く美しい指先から零れそうなほど、
 愉快な気持ちでいた。

 彼女はその異なる、ルビーとエメラルドの瞳を、
 まるでオモチャを手に入れた子供のように、
 無邪気に、そして恍惚と艶めかせていた。

 その僅かな機微を気付けるだけの繊細さを、
 レーナが持ち合わせていたならば、
 彼女に対して、こうも後手後手に回ることもなかったであろう。

 道中、アセリエスは、
 教団の戦士の実力を示した功労者であるレーナに、
 護衛の一件を、一切語らずにいた。
 彼女なりに言わせれば、
 「聞かれたならば答えた。」
 といった方が、より正しいが。

 アセリエスは、法王国の聖都へと辿り着いたその足で、
 真っ先に、セバリオス大神殿の中層部へと向かい、
 深緑の髪のエリスの姿を探した。

 アセリエスは、大衆の目など気にもせず、
 白という色があまりにも眩しい、
 目立ち過ぎる純白の法衣姿で、
 エリスの前へと姿を現したのだ。

 エリスはその事をまず驚いたのだが、
 次の瞬間、

「エリス様、お話しがございます。」

 と、アセリエスは声に出して、
 エリスの名を『様』付けでそう呼んだ。

 不意を付かれたエリスだが、
 これはさらに彼女を慌てさせた。
 アセリエスの言葉に、
 周囲の誰もが不思議そうな視線を、エリスの方へと向ける。

 たとえ大神殿内とはいえ、
 上層部に比べれば華もない中層部などに、
 無数の薔薇で満たされた、
 絢爛豪華な白亜の園の主である女教皇様が、
 のこのこと単身、お供の列も従えずに現れている。

 それだけでも、十分、奇妙な光景であったが、
 その彼女は今、動き回るのには、
 やや不便な格好をしている。

 公務の時にしか用いない、
 レトレア織の重たい法衣を着用しているのだ。

 彼女は、皇都から戻るその旅路では、
 数頭の馬に引かせた立派な馬車の中で、
 動きやすく肩の凝らない、仕立ての良いドレスを着ていた。

 聖都に入って、
 その厳(いか)つい法衣に着替えたものと思われるが、
 もっと動きやすいシンプルなものもある。

 アセリエスは、時折、見え透いた奉仕活動も行うが、
 その時も大抵は、略装の軽い衣である。

 それだけでも、アセリエスのこの立ち姿は、
 辺りの目を引いているのだが、
 何故、そのような格好をしているかの理由は、
 彼女にしかわからない。

 さらには、その尊大な女教皇様に正装させ、
 敬語を使わせる相手など、
 この地上にあっては、
 『皇帝』以外には考えられない。

 多くの者は、空耳かも知れないと思っただろうが、
 アセリエスは、エリスと呼ばれるその女性を、
 確かに、『様』付けで呼んだ。

 たとえ相手が、大国の王であろうとも、
 彼女が、その尊大な態度を変えることなどないという事を、
 誰もが知っている。

 アセリエスは、象徴(シンボル)としての、
 『神』や『皇帝』には、
 礼節を重んじるような姿勢を見せるが、
 それ以外の者に対しては、至って冷ややかな態度を取る。

 今、そのアセリエスが、
 エリスよりも一段低いその位置で、
 礼節に適った美しい立ち姿勢を保っている。

 女教皇のその姿は、
 厳かで気品に満ちており、神々しくもある。

 アセリエスは、周囲の視線など、
 まるで気にしていない様子だ。
 彼女にとって、意味を成さない人々の存在など、
 空気と何ら変わりはないのだから。

 だが、さすがに、周りの視線を辛く感じたエリスは、
 アセリエスを人気のない路地裏へと、
 強引に引っ張り込んだ!!

 周囲の人々には、
 突然二人の姿が消えたようにも映ったが、
 あの女教皇様の事なので、
 不思議がるような者も特にはいなかった。

「あんた、あたしをからかって、面白がってるだろッ!!
 人前であんたに、『様』付けされて呼ばれた日にゃ、
 ここでのあたしの立場ってもんが、
 なくなっちまうだろーがッ!!!」

 アセリエスは、
 顔色一つ変えずに、フフフッと笑う。

「笑ってんじゃないよッ!!
 まったく、・・・こっちゃー、息が切れそうだよ。」

 ぜいぜいと息を乱すエリスに向かって、
 アセリエスは言う。

「私(わたくし)、ジラ様とお話しをしていると、
 とても自然に、言葉を話せる気がするのです。」

「『ジラ』とも呼ぶなーーーッ!!
 ますます、タチが悪いわっ。
 ・・・頼むから、
 せめていつも通りに「エリスさん」くらいで頼む。
 ていうか、何で今日に限って、
 格好が『ロゼリアちゃん』じゃないわけよッ!?」

「これは、私としたことが、
 変装する事も忘れていたとワ。」

「ワ、じゃねーよっ!!
 あんた、絶対、ワザとやってんだろうがッ!!!」

「ウフフフフ・・・、
 確かに、冗談でございます。」

 熱くなっていくエリスの姿を、
 ただ、じっと観察するように眺めるアセリエス。

 ロゼリアの格好をしていないアセリエスは、
 感情の起伏を表に現さない為、
 エリスとしても、少々やりにくそうだ。

「ったく、もう。・・・お喋りがしたいんなら、
 一回、出直しておいで。
 あたしゃね、そーやって、
 からかわれるのは大嫌いなんだ。
 あんたはね、あたしの数少ない、
 まともな話し相手の一人なんだよ。
 頼むから、あたしの妹が苦労させられてる、
 どっかの馬鹿息子や、
 マスオなマスオストさんと話してるような、
 空気にしないでおくれよっ。」

 アセリエスはフフッと、笑う。
 嫌味なほどに、
 ワンパターンの表情しか彼女は作らない。

「まったく、・・・何考えてるのか、わかりにくい子だよっ。」

「ウフフ・・・、
 私としても敬愛するエリス様のその想いを、
 是非にも受け入れたいのですけれど、
 残念ながら、今の私では、
 こうする事しか出来ないのです。」

「だから、何だっていうんだい。
 ハッキリしなッ!!」

 特に怒っているわけでもないのだが、
 エリスの言葉遣いは激しい。

 逆に、アセリエスの口調は、
 棒読みとまではいかないが、
 淡々と台詞を読み上げるように語り掛けてくる為、
 この日の二人の姿は、
 いつになく対照的に見える。

 と、アセリエスは、次の言葉を述べる前に、
 エリスに深々と一礼した。

 この、自尊心の塊のような存在の女教皇様が、
 他者に対して頭を垂れるなど姿は、
 そう滅多に見られるものではない。

 アセリエスのその慎ましやかな姿を見て、
 さすがのエリスも少し時間(とき)が止まった。

 アセリエスは、言う。

「私は、エリス様の事を心より尊敬致しております。
 たとえ、信仰の対象で無かったとしても、
 貴女様へのその想いが、
 変わることなどございません。
 故に、礼を欠くのを承知で、
 このような言葉を口の端に上らせることを、
 お許しいただきたいのです。」

 アセリエスはそう言うと、
 一呼吸置くように、その胸を撫で下ろす。
 彼女が、そんな仕草をみせるのは、
 とても珍しい。

 エリスはただ、アセリエスの言葉を待った。

「この身の想いを、
 『アセリエス』として、
 この口から、直接、
 エリス様にお伝えしたく、
 最低限の礼節ではありますが、
 せめて、衣だけでもと思い、
 この姿にて、参じた次第にございます。」

 エリスを前に、そう述べた彼女は、
 凛として、他に並ぶものの無き、
 その女教皇の、品位と風格を漂わせていた。

 そして、
 次に彼女の口から発せられた言葉を、
 エリスは受け止めた。


 初めて、彼女から、
  アセリエスから、
    頼られたような気がしたからだ。


 後に、エリスは、
 ティヴァーテ剣王国へと派遣されるという、
 その一団に加わる事になる。

 
 そして、
   時はその大陸暦4096年の初夏へと移る。
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ダークフォース 第三章 中編 Ⅱ

2010年08月09日 20時35分27秒 | ダークフォース 第三章 中編(仮)
  Ⅱ

 ティヴァーテ剣王国は、
 他国に比べ南方に位置する為、
 春が過ぎれば、一気に澄み切った青空が広がり、
 その日差しも長く、白くて眩しい。

 地平には夏雲の姿も見え、
 そのスカイブルーと雲の綿菓子のコントラストが、
 鮮やかである。
 土地も肥沃であり、
 その気候は温暖である。

 時は、大陸歴4096年の初夏。

 王城『ドーラベルン』を中心に栄える、
 百万都市、
 剣王国・王都『モーリアン』。
(王城を含め、単にドーラベルンと呼ばれる事も多い。)

 その周囲には、
 華やかなる王都を、涼しく取り囲むように、
 豊かな森と水源が存在しており、
 まさに、水の都と呼ぶに相応しい様相である。

 王都には荷車も行き交うが、
 都中に整備された水路により、
 船による交易も盛んだ。

 水路は、運河によって
 海にも開けているので、
 洋上には大型船の姿も、
 チラホラと見ることができる。

 王城防衛の為、
 都の中心へと向かうように水路は細くなり、
 大型船が停泊出来る港へは、
 幾つもの水門を超えていく必要がある。

 夏の期間は長いが、
 水気を十分に含んだ南風と、
 木々の恵みのおかげで、
 極端に暑くなるような日は少なく、
 その暮らしは快適である。

 剣王国は、広大な領土と資源を保有する為、
 その国力は他の国を圧倒している。

 故に人口も多く、民の生活も豊かだが、
 それだけに『大国意識』も根深い。

 剣王国民に圧倒的に支持を受けている
 『ウィルハルト王子』を、
 幾ら相手が皇帝とはいえ、
 何故差し出さねばならないのか!

 という声が、
 この王都の中では、
 いや剣王国中に渦巻いていた。

 戦争回避の為のバルマード王の英断に、
 彼らは、一応の納得はしていたが、
 王子を取られる事が、
 ひいては剣王国の未来を奪われるような思いがした。

 その時期が近づくにつれ、
 国民の不満の声は募り、
 ついには一戦交えて、
 我が剣王国の強大さを見せ付け、
 「皇帝にすら侭ならぬ事があるのだと
 思い知らせてやればよい。」
 などといった、
 強行的な意見を口にする者たちも、
 現れるようになる。

 バルマード王は、
 そんな彼らを納得させるのに
 余計な労力を費やされていた。
 「皆の言うことの分からぬではないが、
  一番辛いのは、
  最愛の我が子を差し出さなければならない、
  私なのだよ。」、と。

 それは、強力な軍団を幾つも所有する、
 剣王国ならばこその悩みといえた。

 ティヴァーテ剣王国は強い。

 大陸最強の名は、
 まさにこの国の為にあるといっていい。
 第一線級の精鋭戦士の数が千人を超え、
 十万もの兵を
 幾年にも渡って、運用出来るだけの国力がある。

 バルマードとしても、
 皆の言葉が愛国心から来るものだけに、
 なるだけ慎重に言葉を選び、
 また他国を刺激しないようにも努めた。

 
 そして、微妙に疲れた顔をしたバルマードが、
 癒しを求めて訪れたのは、
 最愛の我が子の待つ、
 家庭菜園(強引に城の一角に造園した)だった。

「あ、パパッ!!」

 照りつける白い日差しが、
 菜園の果実をみずみずしい緑や赤に照らす中、
 あきれるほどに美しい王子様、
 ウィルハルトは、菜園の中、
 父王である、バルマードのその姿を見つける。

 麦わら帽子に、
 白のドレス姿のウィルハルト。

 肩から背へと流れる、
 そのしなやかで美しい長い髪を、
 陽射しの下、赤や、ピンクへと艶めかせ、
 ドレス仕立ての作業着の裾を揺らしながら、
 冷えた麦茶の入ったボトルを手に、
 ヒゲパパの元へと駆け寄っていった。

 ヒゲパパの趣味で着せられているワンピースは、
 確かにとてもよく似合っているが、
 そのヒゲパパの意図には、
 当の本人はまったく気付いてはいない。

 ウィルハルトは、疑うことを知らず、
 あまり社会常識がある方ではない
 『箱入り息子』な為、
 農業の格好など知らないし、
 農作業用の袴である『もんぺ』の存在すら知らない。

 知っていれば、
 好んで、もんぺとゴムの長靴を履いて、
 土と戯れたウィルハルトであったろうが、
 バルマードの趣味に、
 知らず知らずの内に押し切られている。

 麦茶がステンレスボトルなのも、
 ヒゲパパのせいだ。
 これで奥義『回し飲み』という名の、
 間接キスが出来るのだ!!

 何処からどう見ても、
 完成された美少女である
 その可憐な立ち姿に、
 エストなどは、
 バルマードに「グッジョブ!!」
 と親指を立てただろう。

 彼女、もとい彼、ウィルハルトならば、
 シックなもんぺ姿だろうが、
 何だろうが、きっと似合ってしまうに違いなかった。

 健気な姿で、ウィルハルトは、
 ボトルのフタの部分に麦茶を注ぐと、
 切り株の上に腰を下ろす、
 灰色の髪のヒゲパパにそれを手渡した。

 バルマードは頑健な大男である為、
 座ったその姿でも、
 視線の高さがウィルハルトと、
 あまり変わらないようにも感じられる。

 実際は、切り株の高さを微妙に調整して、
 ベストショットが拝めるようにと、
 このバカ親が仕組んでいたのだが。

「ありがとう、ウィルハルト。
 そういえば、エストちゃんはいないのかい?」

 バルマードはそう言いながら、
 遠い目をして、そのほどよく冷えた麦茶を、
 ゴクリと飲み干す。

 お昼過ぎの直射日光は、
 そのヒゲパパの至福の表情を眩しく照らし出した。

 バルマードは、プハーッ!と一息ついて、
 可憐な我が子を見てこう思う。

(別に、あの娘さんがいなくてもいいや。
 むしろ、たまには居ない方がいいや。)、と。

 そんなヒゲパパのバルマードに、
 ウィルハルトは、にっこりとこう言った。

「エストは、ヤマモトのオジサマと
 ちょっと買出しに出かけたよ。
 いつ、戻るのかはわからないけど、
 ちゃんとパパの分も
 おやつ買ってきてねって言ってあるから。」

 その天使のような微笑みに、
 バルマードは心癒されるが、
 今日は、アホ娘の他に、
 あのグラサン師匠もこの菜園に来ているのかと思うと、
 内心、ちょっとガッカリした。

 ・・・勿論、口には出せないが。

 ウィルハルトが、
 その空になったコップ代わりのフタを受け取ろうとすると、

 その麦わら帽子がバルマードの髪の辺りに、
 コツン! 
 と当たって小さな日陰を作る。

「あ、ごめんなさいっ!?」

 と、そう頬を赤らめて謝るその姿は、
 まるで遠い日の初恋のあの娘(妄想)のようだ。

 間近にすると、これはもうどう見ても、
 まさに、天上から舞い降りた天使のようにしか見えない。

 咲き誇る薔薇よりも艶やかな赤をした、
 そのシルクのように光流れる髪に、
 きめ細かな白い肌の上には、
 桜色に潤った唇と、わずかに朱に染まる頬。

 上目遣いで彼を見つめるその黒の瞳は、
 吸い込まれるほど魅惑的で、

 同じ黒とはいえ、バルマードの瞳とは、
 その階調が違うのがハッキリとわかる。

 バルマードは、フッと想う。
 この最愛なる我が子と、
 しばらく離れ離れにはなるが、
 こうしてその別れを惜しむ時間を、
 十分に与えてくれた女教皇には感謝している。

 ノウエル帝ならば、一昨年の会議の後、
 即座に使節を送ってきただろうし、
 まず、一年近くも大事な決め事を、
 放置しておくハズもない。

 そしてバルマードは、
 灰色の髪の頭を掻きながら、
 同時にこうも思った。

(若い頃には、
 私も随分と可愛がられた(からかわれた)ものだが、
 あのいやらしい性格をした
 アセリエスのお姉さんは、
 きっと、私の国の民たちにも考える時間を与え、
 皇帝陛下と、剣王国との仲が、
 こうやって時と共に、ギクシャクするのも、
 織り込み済みで、
 こうも焦らしてくるのだろうねぇ。)、と。

 そんなことを考えて、
 少し苦笑うバルマードを見て、
 ウィルハルトは、
 吐息のかかるそんな距離で、
 心配そうな顔をして言った。

「難しい顔をして、どうかしたの?」

 可愛い我が子のその問いかけに、
 バルマードは、理性など投げ捨てて、
 はぐはぐしてあげたいなどとも思ったが、
 それだけ別れが辛くなると思い留まり、

 フハハハッっと笑って、
 麦わら帽子の上から、
 ウィルハルトの頭を撫でた。

「なーに、これから植える果物や野菜を、
 一緒に食べれんのが残念だと思ってなぁ。」

 バルマードがスッと立ち上がって、
 切り株の横にある鍬を手に取る。

 すると、その影にウィルハルトが
 すっぽりと隠れてしまう程、
 二人の体格が違うのがわかる。

 バルマードは言った。

「さて、まだ時間はあることだし、
 一緒に土いじりでもしようか。
 ところで、今日のオススメは何かな?」

 バルマードのその問いに答えるように、
 ウィルハルトは、
 菜園の隅の方にみずみずしく育った
 キュウリを指差し、こう言った。

「スイカはまだ早いし、キュウリの方がいいかな。
 形は不ぞろいだけど、
 いま食べたらきっと美味しいよ。
 もろみ味噌も、ちゃんとあるよ。」

「では、皆の分も合わせて取るとしようか。
 家臣たちにも、
 お前の作る果物や野菜は評判がいい。
 というより、
 ひとり占めは妬まれるだろうし、なぁ。
 私は、キュウリの浅漬けも大好きだぞ。」

 ウィルハルトは、
 手さげサイズの竹製のかごを
 奥の方から持ってくると、
 バルマードにこう言った。

「そうだね、
 みんなの分もかごに取っておいて、
 ボクたちはここで頂こうよ。
 やっぱり、野菜も果実も、
 もぎ立ては格別だからね。
 あと、浅漬けも作るから、
 いっぱい食べてね。」

 こうして、
 二人が畑仕事に取り掛かろうとすると、

 案の定、お邪魔虫の二人が
 買い物袋をぶら下げて帰って来た。

 バルマードは、
 我が子を執拗に付け狙うグラサンの師匠と、
 その腹黒さを、
 笑顔の下に隠し持った小娘に向かって、

(我が子の旅立ちの日も
 間近に迫ってるんだから、
 親子水入らずなこの雰囲気を、
 もっと楽しませてネ。)

 と、言ってやりたくなった。

 が、その最愛の我が子は、
 屈託の無い笑みを浮かべて、
 元気良く二人に向かって手を振る。

 バルマードとしては、
 やはり愛しき我が子の笑顔がなの一番だから、
 こういうベタな展開も仕方ないといった感じで、
 二人に向かって、
 ニヤッと愛想笑ってやった。

 もちろん、その二人からも、
 バルマードに対し、
 ニヤーッとした笑みが返ってくる。


 抜け駆けなんか許さない、

 遅れるヤツは置いて行け! の精神で。
 

 そんな平和な日々が、
 今日も当たり前のように流れている、

 ティヴァーテ剣王国、
 王城、ドーラベルンであった。
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ダークフォース 第三章 中編 Ⅲ

2010年08月09日 20時34分59秒 | ダークフォース 第三章 中編(仮)
  Ⅲ

 法王国からの使節が、
 このドーラベルンに入るには、
 まだ、少しだけ残された時間がある。

 確かに女教皇は、
 大神殿から精鋭を選りすぐり、
 使節を派遣したが、
 その動きが鈍いのだ。

 バルマードとしては、
 一国の王として、
 出来るだけ早い時期に、
 彼らを受け入れたいとも思ってはいたが、

 本音から言えば、
 最愛の我が子との別れが惜しい
 といった感じではあった。

 バルマードは、王として、
 あまりに人間味溢れる性格というか、

 政治の駆け引きよりも、
 人々の絆を優先するような、
 優しい性格であった為、
 義に厚く、
 同時に不器用な人間であった。

 そんな性格の彼が、
 『王』として、
 その座に君臨していられるのも、

 このティヴァーテ剣王国が、
 『最強』である
 からの一言に尽きる。

 もし彼が、小国の王であれば、
 彼のその甘さは、
 国を危うくし、
 民に災いをもたらしたであろう。

 剣王国の家臣たちには、
 バルマード王の、
 「ウィルハルト王子に対する
  教育が甘い。」
 と声にする者も、
 決して、少なくは無かった。

 武を以って成る
 『剣王家』の、
 その、ただ一人の王子である、
 ウィルハルトが、

 将軍どころか、
 百人隊長程度の戦士より、
 武芸にて劣るというのは、
 誰もが、不安に思うところであろう。

 ティヴァーテ剣王国には、
 万人隊長格(将軍クラス)の戦士が
 十名以上もおり、
 その軍団数は、十二である。

 軍団数の上では、
 他国のそれと大差ないが、

 軍団長全員が、
 将軍クラス(内、一名がマスタークラス。)
 の戦士であり、 
 質の上で、他国を圧倒している。

 第一軍、『ダイアモンド』の軍は、
 バルマード王の直轄であるが、
 その兵数は、700と少ない。

 そして、
 第二軍から、第五軍までが、
 剣王国の軍団中、最恐と恐れられる、
 『四天王』の軍となる。

 各、四天王が所有する兵力はともかく、
 彼らの、その戦士LVは、
 公(おおやけ)にはされていない。

 その実力が、
 あまりに高すぎる故に、だ。


 第二軍 『ガーネット』の軍

     忠義候 グライト将軍 

     戦士LV 91

     兵数 30000

 第三軍 『アレキサンドライト』の軍

     優美候 ハインウィンド将軍

     戦士LV 94

     兵数 25000

 第四軍 『サファイア』の軍

     慈愛候 凛花(リンカ)将軍

     戦士LV 98

     兵数 20000

 第五軍 『ルビー』の軍

     威厳候 メビウス将軍

     戦士LV 96

     兵数 18000

 の以上が、四天王の軍勢である。

 各々の軍団が、
 一国の軍隊と対等に渡り合える
 もしくは、
 それ以上の戦力を有している。

 四天王の各々は、
 剣王の意に従順であるが、
 その四天王たちの実力すら
 知らされていない、他の将軍たちは、
 やはり、気が気ではない。

 その苦言も、
 臣下として国を思えばこそのものである。

「皆の言うように、
 私はきっと我が子に対して
 甘いのだろうね。」

 と、バルマードは家臣たちを前に言う。
 そんな真っ直ぐな彼の姿勢は、
 家臣たちにそれ以上の言葉を言うのを躊躇わせた。

 バルマード王自身は、
 確かに人望も厚く、
 何より、偉大なる
 『大陸最強の剣王』と称される人物である。

 しかし、その名が偉大すぎる故に、
 それを継ぐウィルハルト王子には、
 結果、多大なる負荷がかかる。

 家臣たちはそう口にしたかったのだろうと、
 バルマード自身も頭では理解はしていた。


 王城ドーラベルンの謁見の間を
 少し奥に行くと在る、王の居室に、
 バルマードと、
 彼の師であるヤマモトはいた。

「バルマードよ、
 お前さんは物事を少し難しく
 考えすぎとるんじゃないのかい?」

 バルマードの入れた
 香り高いコーヒーを口にしながら、
 ゆったりとした感じで、
 革張りのベンチシートに腰を下ろすヤマモト。

 ヤマモトは、
 少しは気を抜いたらどうだ?
 といった表情で、
 彼に向かって、そう言ってやった。

「確かに、
 師匠の仰る通りであると、
 私自身も感じては、おります。」

「最高の剣士、
 最高の師にはならずと、そういう事かの。
 まあ、ワシ自身、
 お前さんにも他の弟子たちにも、
 良い師であったかは分からんがの。」

 バルマードの趣味趣向で固められた室内は、
 荘厳なる王城ドーラベルンの
 その王の個室にしては、
 やや緊張感に欠ける作りというか、
 一見、アンティークを基調した
 古き良き、喫茶店のような雰囲気である。

 バルマードは、
 王としての誇りや権威に
 固執する性格ではないが、

 独り身の生活が長く続くと、
 部屋の方も趣味の方も、
 段々と、埋め尽くされていくようだ。

 雑多な物が色々と置いてはあるが、
 部屋自体はキチンと片付いている。
 ウィルハルトが、
 まめに掃除に来てくれるせいだろう。

 ヤマモトは、その室内で
 ウィルハルトが焼いたという
 色んな形のクッキーを口にしながら、
 彼、バルマードに向かって
 こう言った。

「嫁としては、
 完璧な教育は出来ておるな。
 まあ、仮にウィルちゃんが、
 次期王として相応しくなくとも、
 お前さんが長生きして、
 次の代まで守り抜けばいいだけじゃからの。」

「恐れ入ります。
 しかし、それでは
 あまりに無責任と言いましょうか、
 やはり、可愛い子には
 旅をさせろというのが、
 親としての選択でありましょうか。
 私も、早く子離れをしなくてはいけないと、
 反省はしているのですが。
 ・・・なかなか、いや。」

「無理じゃね?
 ぶっちゃけ、あんだけ可愛いと、
 ワシ、お前さんより、
 親バカになる自信があるぞい。
 とゆーかの、全ての国を打ち滅ぼしてでも、
 愛するウィルちゃんの為の
 王国を作ってやるがの。」

 話しがウィルハルトの事となると、
 やや熱を帯びてくるヤマモトだが、
 そういえば、今日は一日、
 その麗しき『王子様』を見ていない事に気が付き、
 ヤマモトは、おヒゲのパパに
 それを尋ねてみる事にした。

「ところで、バルマードよ。
 ウィルちゃん、何処?」

 その問いにバルマードは、
 いれたてのコーヒーを、
 まったりと口にしながら、こう答えた。

「まあ、昨日焼いたものではありますが、
 お菓子の在庫は十分ありますので、
 どうか、ご心配なく。」

 そう言って、バルマードは微笑んだが、
 正直、ヒゲパパのスマイルなど
 どうでもいいヤマモトは、
 別にお菓子の事を聞いているわけではないと、
 バルマードに言った。

 それを知ってか、バルマードは、
 あえて話を逸らそうとする。

「そういえば、師匠。
 何処かに良い、スイカの苗がありませんか?
 三日くらいで育つと、
 個人的に嬉しいのですが。」

「三日で育つスイカなど、
 知るかーーッ!!
 ワシの事、からかっておるのが
 見え見えじゃわい。」

 グラサンの奥の瞳をギラつかせて、
 身を乗り出すヤマモトに、
 まあまあ、抑えてといった感じでバルマードは、
 にこやかに微笑んだ。

 この時、バルマードは、
 扉の奥で聞き耳を立てている
 エストの存在に気が付いていた。

 玉の輿狙いの小娘にしろ、
 我が子を付け狙う困った師匠にしろ、
 いくら、ウィルハルトの旅立ちが
 間近に迫っているとはいえ、
 功を焦るように、こうも食い付かれると、
 さすがに、

(私だって、最愛なる我が子との
 残された時間は、
 一秒だって、惜しいのですヨ。)

 と、口にも出したくなる。
 とはいえ、その温厚な人柄からか
 そう強くも言えない、バルマードだった。

 バルマード本人としては、
 こんな欲まみれの二人などより、

 むしろ、純粋な気持ちで、
 憧れの『王子様』である、
 我が子ウィルハルトを、
 一目見てみたいと言う、

 エリクとリシアの二人にこそ、
 その貴重な時間を分けてあげたいと思っていた。

 しかし、
 執拗に我が子を追い回す二人に、
 下手な嘘などついて、誤魔化しても、
 余計にたちが悪くなられるのも困ると、
 そう感じたバルマードは、

 それとなく、
 その理由について話してやる事にした。

 確かに、この日、
 ドーラベルンの中でウィルハルトを見かけたものは、
 誰一人としていなかった。

 バルマードの部屋の窓から差し込む
 オレンジ色の陽の光から、
 今の時刻が夕方であることが分かる。

 ウィルハルトには、
 こうしてほぼ丸一日を
 誰とも会わずに過ごす日があるのを、
 居候の身であるエストは知っていた。
 知ってはいたが、不思議に思ったことはない。

 不定期に訪れ、
 その事を知らないヤマモトだからこそ、
 変化に気が付けたし、
 それに強い関心も抱けた。

 また、その変化に気が付くほど、
 最近のヤマモトはドーラベルンに入り浸っており、
 彼の滞在期間は、一月の間にも及んでいた。

 ひょこひょこと、
 聖域たる、菜園にも現れるようにもなった。

 それほど長期の滞在は、
 バルマードとしても経験がなかったし、
 いい歳こいて、
 思い出作りに必死なのもよく分かった。

 バルマードは、言う。それとなく、言う。

「いやーー、しかし、
 法王国の使節が来るのが、
 『女の子』の日ではなくて、
 本当に良かったです。」

「んっ!?
 何かの!? それは!!!」

 ヤマモトは、そのバルマードの
 意味深な発言に食いついた。
 扉の奥に張り付き、
 聞き耳を立てるエスト。

 その言葉に二人が敏感に反応したのを
 確認したバルマードは、
 話しの先を、白々しく続けた。

「あ、いえ、
 何でもありません。」

「何でもないことないじゃろうッ!!
 いいから、ワシだけには話せ、バルマード。
 長い付き合いじゃろう・・・のう。」

 そう言って、おねだりするヤマモト。
 扉が微かに軋む音から、
 エストも、うんうん頷いているのがすぐに想像出来た。

 仕方ないといった顔をして、
 バルマードはヤマモトに言った。

「いいですか、他言無用ですからね。
 ウィルハルトは月に一度ほど、
 この城の北側にある神殿で、
 お月見をする日があるのです。
 それは、とても神聖な儀式らしく、
 邪魔をしないようにと、
 この私でさえ、気を遣って
 近付かないようにしているのです。」

 ほうほう、北の神殿と言うとあの建物かと、
 ヤマモトは軽く頷いた。
 その場所は、エストも知っているが、
 信仰になど興味はなかったので、
 行った事はない。

 バルマードは、
 慈愛に満ちた瞳をして、こう語る。

「誰も居ない月夜の神殿にて、
 祭儀用の衣を纏いて神に祈るその姿たるや、
 まさに月光の女神のよう。
 皆の心やすらかなる日々を、
 一心に願うとは、
 我が子ながら、良く出来た子なのです。」

バルマードは、言う。念を押すように、言う。

「なので、
 邪魔してはいけません。
 絶対、近付いてはいけません。」

 その話しに、
 妄想全開の顔をして聞き入る
 ヤマモトさんと、エストさん。

 バルマードは、さらに、
 もう一度だけ、念を押す。

「絶対に、邪魔したり、
 近付いたりしてはダメですよ。」、と。

 ブンブンと首を縦に振るヤマモト(と、エスト)。

 バルマードは、後ろに振り返るふりをして、
 その様子を横目で伺う。

 そわそわとし始めた彼の師、ヤマモト。
 扉の向こうの小娘の落ち着きのない姿も、
 目に映るようである。

 ヤマモトは、少し上擦った声で言った。

「んっ、バルマードよ。
 ワシ、ちょっと急用を思い出しての。
 今日は、親戚の法事があっての、
 行って来なければならん。
 お菓子、美味しかったよと、
 ウィルちゃんに伝えといてくれ。」

「コーヒーは、普通でしたか?」

「いや、コーヒーも美味かったぞ。
 残して、すまんのッ!!
 何しろ、急な用じゃて。
 で、では、バルマードよ、
 またの!!」

「了解です。
 師匠、では、お気をつけて。」

 慌てて席を立つヤマモトを、
 バルマードは引き止める事無く
 笑顔で見送った。

 挨拶をしない分だけ、
 話しを盗み聞いた小娘は、
 スタートダッシュで彼、ヤマモトに勝る!!!

 バルマードは、静かになった室内で、
 コーヒーの良い香りを楽しみながら、
 こう囁いた。


「少しは、
 静かになったかな。」、と。
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ダークフォース 第三章 中編 Ⅳ

2010年08月09日 20時34分28秒 | ダークフォース 第三章 中編(仮)
   Ⅳ

 ティヴァーテ剣王国・王城ドーラベルンには、
 北の神殿と呼ばれる場所がある。

 それは、ドーラベルンの城郭の一部を
 改修して作られたのだが、
 剣王国の民は、神に対する信仰よりは、
 王者の誇りにこそ信念を感じる者が多い。

 だからと言って、
 むやみに神仏を粗末にしているわけではないのだが、

 熱心に『神』を信仰しているわけでもなく、
 どちらかといえば、
 そこは人気の寂しい場所になる。

 歴代の剣王が常に強者であり、
 また剣王国が『大国』で在り続けた為に、

 皆が、列強の脅威などにも怯える事無く、
 暮らしてきたせいもあるのだろう。

 ちなみに、北の神殿に祭られているのは、
 その、セバリオス教の
 『主神・セバリオス』ではなく、

 『戦いの女神・ジラ神』である。

 剣王国の民は、
 戦の女神にこそ惹かれるが、
 故に、祈りを捧げるのも
 戦時である事が多い為、

 平時の今は、そこを訪れる影もまばらである。

 しかし、王子のウィルハルトだけは、
 その場所をよく訪れていた為、
 重臣たちは、戦いの女神を奉ずる
 王子の姿勢には感心していたし、

 だからこそ、それを公にすることも避けてきた。

 もし、事が知れれば、
 信仰目的などではなく、
 単に王子目当ての輩が、
 神聖なる神殿内を踏み荒らすことであろうし、

 密かに重臣たちの間で、
『アホ姫』様の愛称で親しみ始められたエストも、
 その頭数に数えられていたことになっただろう。

 今宵は、ファールスの月の満月。

 月明かりに照らされた神殿は、
 人気こそないが、
 その泉には、月の銀光が満たされ、
 揺らめき反射する光は、
 大理石の神殿に美しい波紋の陰影を描き出した。

 北の神殿に至る道筋には、
 数箇所の門と衛兵が配置されているが、

 何者かによって門は破られ、
 また、そこにいた衛士たちも、
 気絶させられていた。

 手口の鮮やかさに、
 侵入者がかなりの手錬であることは窺い知れたが、

 その者たちも、
 それを遠巻きに見つめる、
 一人の男の存在には気が付いていないらしい。

「ほんと、分かりやすい人たちだねぇ・・・。」

 少し困った顔をしてそう呟いたのは、
 灰色の髪の大男、バルマードであった。

 バルマードは完璧に気配を殺している。
 その師である、ヤマモトが気付けない程に、だ。
 (半分、欲に目が眩んでいたとも言えるが。)

 だが、その彼の脇に、
 ふと現れた人物がいた。
 それは、銀髪の男。『マイオスト』である。

「何かの、イベントですか~?」

「ふふふっ、君はいつもいきなり現れるね。
 私の姿に気が付くとは、さすがというか、
 むしろ、修行が足らないのは私の方かねぇ。」

 バルマードはそう言って、
 そのぼさぼさの髪を掻いた。

 やはり並んで立つと、マイオストの方が一回り小さい。

「あー、いえ、バルマード殿。
 重臣方にお尋ねしたら、
 ここだとお聞きしたもので。」

「あー、なるほど。
 まあ、でも、いくら場所が分かっていたとはいえ、
 こうもあっさり見つけられてしまうとはね。
 さすが、マスオスト君だ。」

「一応、言っておきますが、マイオストです。
 それで、一体、
 何を見物なさっていらっしゃるので?」

 バルマードは、そう言うマイオストの肩をポンッと叩くと、
 彼の耳元で、こう囁いた。

「それでは、一緒に見物しようか。
 気配の消し方は君の方が上手だろうし、
 見つかることもないだろうから、ネ。」

 その言葉が引っかかったマイオストは、
 あえて、こう問い返してみた。

「見つかると、何かマズいのでしょうか?」

 マイオストの肩に置かれたバルマードの手に、力がこもる。
 石ころなら、軽く、木端微塵の力だ。

 バルマードは、
 マイオストにウィンクしながら、こう答える。

「ああ、かなりマズいと思うよ。
 ・・・フフフッ。」、と。

 北の神殿の入り口は東西南北に幾つか存在し、
 そのどれもが細長い通路になっている。

 その神殿内の通路には、
 四角いタイルが白と灰色のモノトーン調に敷き詰められており、
 階調の違いで、模様のようなモノも描かれている。
 石材の種類は様々なようだ。

 通路の両脇には、踵が浸かる程度の水路があり、
 その澄んだ水の流れ方から、
 僅かにこの水路が中央に延びて傾斜しているのが分かる。

 水の流れを辿ると、
 神殿中央部にある泉へと辿り着くという造りだ。

 その間、道は何本かに分かれてはいるものの、
 水の流れてくる方向に向かえば、迷うことは無い。

 中央部にある円形の泉は、
 直径が五メートルほどで、
 そこには天窓から注ぐ月の光が溢れており、
 神殿内部を明るく照らしている。

 湧き出る水量も十分で、
 水浴びするのにもちょうどよい深さだ。

 光の屈折を利用した天井の造りから
、中央部には何倍もの明るさが、集められており、
 立ち並ぶ神々の像を厳かに照らし出している。

 神殿内には照明もあるが、
 中央は自然光で満たされ、美しく静かである。
 だが、あまりにも静か過ぎる。

 神殿内には、一人の姿も無い。

 司祭もいない、
 僧侶もいない。誰の姿も見られない。

 その静けさがあまりにも不気味であることに、
 侵入者たちは堪えきれなくなり、
 ついに、お互いの姿を現すことになる。

 神殿内でその顔を付き合わせたのは、
 闇に紛れる黒の作務衣姿の黒メガネのおっさんと、

 淡い緑色の髪を隠すようにフードを被り、
 その身を麻の外套で覆った、
 底浅い悪知恵を持つ小娘であった。

 どちらも、みえみえの扮装で、
 目立たないように努力しているのは分かるが、

 そんな小細工をしている二人が顔を合わせただけに、
 そのやり取りは、当然ぎこちない。

 まず、声をかけたのはマント娘のエストだった。

「あら、奇遇ですね。
 そんな目立たない格好をして、
 一体どうしたのですか?
 『ヤマモト・マリアンヌ』先生!!」

「そんな、いきなりペンネームで呼ばんでくれんかの、
 『ストロング天婦羅』さんよぉ!!」

 エストとヤマモトは、
 にじり寄るように間合いを詰めると、
 今回ばかりは、互いの揚げ足取りをしていても仕方ないと、
 一時の和平協定を結ぶ事とした。

 エストは言う。

「では、お互い、
 抜け駆けはなしで、ネッ!!
 ヤマモト師匠!!!」

「うむ。
 弟子にしたつもりもないが、
 今は、取りあえず手を組んでおこうかの、若いの。」

 こうして、エスト・ヤマモト同盟は、
 神殿中央部の探索を開始する。

 本来なら、もっと早くにやれたハズなのだが、
 互いの気配に気が付いていた二人が、
 牽制し合う形で、にらめっこしていた為、
 その貴重な時間を無駄にしていた。

 二人とも、こうやって北の神殿内を歩くことは初めてなのだが、
 その構造は、思ったよりも複雑だ。

 中央部に繋がる通路は、
互いが入ってきた道以外にあと五つ。

 ヤマモトの推理では、
 水の流れを辿ればこの場所へと至るため、
 他の通路を進んでも、
 神殿の入り口方向へと戻ってしまう事になる。

 その通路が、水の流れで道を示しているならば、
 流れを変えてやるのが手っ取り早いと、ヤマモトは考えた。

 水は高い場所から、低い場所へと流れる。
 何処かに水量を調整する為の装置があり、
 それはこの中央の広間の中で、
 僅かに高い位置にあるだろうと、ヤマモトは言う。

 エストは、むやみにあちこち動き回って
 何か変わりがないかを調べるが、

 喉が渇いたので、
 泉の湧き水を飲んで彼女なりの調査は終了した。

 ヤマモトは、小娘の知恵など初めから当てにはしていない為、
 泉の近くに置いてあった、
 底の平たい柄杓に水を張ると、
 それを床に置いて、傾きのある場所を調べた。

 神殿の壁には、石像を挟んで、
 幾つかのタペストリーが飾ってある。
 ヤマモトがその傾斜の先にあるタペストリーの方に向かうと、

 エストが功を横取りしようと一気に駆け出し、
 その怪しい布切れをめくる!!

「あ、あーーーーっ!?」

 すると、その裏には壁と同じ模様のタイルがあった。

 エストは、ガッカリした様子でそのタイルにケリを入れると、
 ガツッ! と音を立て、
 タイルが少し奥へとずれ込んだ。

 ヤマモトは、
 「同盟など当てにならんのぅ。」とエストの耳元で囁くと、

 そのタイルの底に、擦ったような傷があるのを見つけ、
 タイルをもう少し奥へと押し込んで、横へとずらしてみる。

 そこには、泉の水量を調整するバルブがあった。

 ヤマモトは、バルブをキュキュっと、閉めてみる。

 それによって泉への水の供給が絶たれると、
 円形の泉から各通路に流れ出していた、
 水の流れも次第に止まる。

 その中で、一つだけ水の流れ続ける通路があった。

 ヤマモトは、「なるほどのぅ。」と言った。

 エストにその意味は分からなかったが、同盟の名の下、
 仕方がないので、エストに理由を説明してやった。

「いいかの、若いの。
 この通路だけは、泉の水だけではなく、
 別の場所からも水が流れておるのじゃ。
 円形の泉から湧き出る水と、この通路自体に直接注がれておる水。

 水の出所は、一つとは限らんからの。

 こうして片方の水の手を止めてやればわかる。
 泉の水位を下げると、
 もう一つの水源の水位の方が高くなり、
 この通路へと流れ出す仕組みのようじゃのぅ。

 円形の泉に溢れんばかりに満たされた水は、
 普段はもう一方の水を流さぬよう、
 フタの役割をしておるのじゃ。

 常に両方流しておっては、
 この通路の流れだけが不自然になるからのぅ。

 つまりは、
 この通路だけが水の流れが止まらぬように作られておるのじゃな。」

 ヤマモトの言葉に、
 エストはますます混乱の色を深めたが、
 元は、一国の『公女殿下様』であったアホ姫エストに、
 ヤマモトは、こう続けてやった。

「このティヴァーテ剣王国とて、
 無敵でもなければ、難攻不落でもない。
 力無き、女、子供を逃がす為には複雑な通路と、
 敵に悟られぬ道しるべがいる。

 この神殿も、その王族用の逃げ道じゃろう。
 あえて信仰の薄いティヴァーテが、
 こんな神殿を作ったのも、フェイクなのかの。

 目立たな過ぎて、ワシでも来た事ないくらいじゃし。
 人気が少ない理由も、まあ、わからんではない。

 そして、ここに残った戦士が水位を戻して、敵と戦うのじゃ。
 残る戦士は、さぞかし忠義の士であろうのう」

 そこまで言われて、
 エストは初めて意味を理解した。

 スレク公国で、
 同じように自分を逃がす為に、我が身を盾とした者たち。

 エストは、スレク公国での記憶が曖昧なのだが、
 決死の覚悟で自分を逃がしてくれた数名の騎士たちの顔は、
 今でも、忘れられない。

 彼らのエストに向けた最期の顔は、
 慈愛と笑顔で溢れていたのだから。

 マイオストという無敵の戦士と出会うまで、どれほど心細かった事か。
 そして、彼に出会ったとき、
 エストは堪えきれずにマイオストの腕の中で泣いた。

 ヤマモトは、エストの頭を麻のフードの上から撫でてやると、
 その彼女に、口元を緩めてこう言った。

「ほれ、感傷に浸っておる場合ではないじゃろっ。
 玉の輿に乗って、大国ティヴァーテを切り取って、
 祖国奪還が、お前さんの野望じゃろうが。

 生半可な気合なら、ここに置いて行ってしまうが、
 どうするのじゃ?」

 そのヤマモトの言葉に、
 エストは、まさに清水ように淡く澄んだ瞳を輝かせて、
 こう返す!!

「さあ、行きますよッ! 師匠!!」、と。

   Ⅳ

 ヤマモトたちが去った後、
 泉の在る神殿中央部に訪れたのは、
 バルマードとマイオストの二人だった。

 仕掛けは作動した状態になっており、
 月明かりの注ぐ円形の泉は、
 底が浅くなったせいで、前とは違った光の模様を描き出し、
 それを覗き込んだバルマードの姿を照らし出した。

 マイオストは、バルマードに言う。

「随分と、枯れた泉ですねぇ。
 一箇所、通路へと水が流れ出てるんですが、
 これは私が口を挟んではいけないような、
 王室の秘密とかに当たります?」

 バルマードは顔を上げて、マイオストに言った。

「あー、いやいや。こんなの秘密でもなんでもないよ。
 ・・・むしろ、ワナかな。
 アハハハハッ。」

 彼は笑いながらそう言うと、
 壁側の石像の間にあるタペストリーを捲り、
 その裏にあるバルブをキュッ、キュと回して、
 泉の水位を元に戻した。

 バルマードは振り返って、マイオストに言った。

「いいかい。私に付いて来るのは構わないけど、
 私より前を歩かない事を強く勧めるよ。」

「では、気を付けます。」

 そう返事したマイオストだったが、
 理由はよくわからなかった。

 おそらくは、罠を避けて進むとか、そういう意味だろうと理解した。

 先行するヤマモトたちは、
 サワサワという音の心地よい、涼しい感じのする道しるべに沿って、
 かなり奥の方まで進んでいた。

 通路の分岐点では、やはり違う道には水が流れていない。
 一定量の水が流れないと、
 一段高くなっている方の他の通路には、
 流れ込まない仕組みのようだ。

 それも、言われないと分からないくらいの落差で
 巧妙に調整されている。

 途中、特に罠らしい罠も無く、
 変化といえば、
 自然光より人工の照明の方が強くなってきたくらいの感じである。

 そして、通路の行き止まるその場所には、
 上へと延びる一本の階段があった。

 水の流れがここで止まっていることから、この先は道が一つになっている。

 階段は石造りだが、光を取り込むような窓は設けられてはおらず、
 丸い形に埋め込まれた、白い光を放つ照明が道を照らしている。

 少し、暗い感じのする階段をヤマモトたちが上っていくと、
 その先には頑丈に出来た扉があった。

 ヤマモトは、その扉を見て少し戸惑う。

「おかしいのう、
 どうして外側から閂(かんぬき)が掛けてあるのじゃ。」

 確かにその扉には、外側から閂がしてあり、
 それも鋼鉄よりも硬いアダマンタイト鋼で出来ている。

 するとエストは、ヤマモトが悩んでいる間に、
 その閂を、躊躇わずに外してしまった。

「ちょ、ちょっ。」

 少しは考えろと言いかけたヤマモトを、
 置いて行くぞと言わんばかりに、
 エストはその頑丈な扉を体を当てて押し開く。

「特攻あるのみよッ!!」

「と、特攻って、お前さん・・・。」

 勢い任せで先に進もうとするエストに、
 折れた感じでヤマモトはその後を追う。

 暗い階段のイメージとは一転して、
 そこには、赤い絨毯が中央に敷かれた、
 華やかさで満ち満ちた、
 眩いばかりの総大理石の空間が広がっていた。

 壁には彫刻が施され、
 その室内を照らすのは地味な照明ではなく、
 鮮やかな色をしたステンドグラスの天窓を抜けてくる満月の光と、
 金の細工が見事な、クリスタルが星屑の様に煌めくシャンデリア。

 そこは、神を祭る神殿というより、
 贅の限りを凝らして作った、
 王の為に用意された謁見の間のようである。

 赤い絨毯の左右には、騎士の甲冑が立ち並んでおり、
 その先には、部屋の主の為と思しき絢爛豪華な玉座がある。
 その椅子は、バルマード王のものより遥かに立派だ。

「何じゃ、この部屋は!?」

 ヤマモトの第一声は、それだった。
 光り物の大好きなエストは、
 その装飾に目を奪われ、言葉も無かったが、

 ヤマモトはエストに、
「別に、宝探しに来たわけではないぞ。」と言う。

 とはいえ、広さこそ及ばないが、
 この場所は剣王の謁見の間より、
 造りは遥かに上等だ。

 よく見ると、これまた嫌味なほど贅沢な調度品があちらこちらにある。

 エストはヤマモトの声など届いていない様子で、
 その、あちらこちら室内を物色する。

 緑の生地の張られた椅子が気に入ったのか、
 エストはその上で飛び跳ねている。

 ヤマモトは、ここまで来て人の気配が無いことが気にかかり、
 一度、入ってきた扉の方へと戻ろうとした。

 だが、その時、開いていたハズの扉が閉まっている事に気が付いた。

 さらに目の前で、内側からガチッ、と
 鍵がかかっていく光景を目の当たりにする。

 閉じ込められた!?

 ヤマモトがそう感じて玉座の方へと振り返った時には、
 すでにもう遅かった。

 その美しい細工のなされた玉座の上に、腰を下ろす人影がある。

 赤いドレスにその身を包み、
 プラチナの長い髪を肩に垂らした女性がそこにいた。

 その女性の「ウフフッ」、という薄ら笑いに気が付いて、
 エストも玉座の方を見る。

 とても端整な顔立ちで、その瞳は金色に輝いている。

 ゴールドの瞳とプラチナの髪を持つ、
 彼女のその容姿を形容する言葉が二人には思いつかない。

 それ程までに、彼女のその姿は美しい。

 彼女は、
 その細い指を絡ませるように腕を膝の上に組んで、
 玉座の上からこう言った。

「あなたたちの探している、ウィルハルトではなくてごめんなさい。

 フフフ・・・。
 私の名前は、『ウィルローゼ』。

 この身体の、本当の持ち主よ。」、と。
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ダークフォース 第三章 中編 Ⅴ

2010年08月09日 20時33分59秒 | ダークフォース 第三章 中編(仮)
    Ⅴ

 ヤマモトは、ウィルローゼと名乗る女性が着ている、
 その赤いドレスに見覚えがあった。

 それは、レトレアの薔薇姫と謳われたバルマードの妃、
レイラ王妃の物である。

 彼女、ウィルローゼの姿を見て、さすがのヤマモトも困惑した。
 確かにウィルハルトと同一の人物なのだろうが、
 その姿はまったくの別人である。

 顔立ちも、髪も、瞳の色も、そして背格好もまるで違う。

 彼女が『ウィルハルト』の名前を出さなかったら、
 本当に区別がつかなかったろう。

 そのウィルローゼは、玉座の上から二人の侵入者の様子を伺っている。
 まるで品定めでもするような、尊大でいやらしい目付きだ。

 ヤマモトは、問う。

「ほ、本当にウィルちゃんなのか?」

 ウィルローゼは軽く頷くと、
 ちょっと考えるような仕草を見せて、ヤマモトにこう答えた。

「そう言えば、確かに私も『ウィル』ちゃんで間違いないわね。
 但し、私はウィルハルトを厄介に思っているから、
 そう呼ばれるのは、あまり好まないわ。

 どうして、お父様は私に別の名前をつけてくれなかったのかしら。
 『ローゼ』は良いのだけれど、
 『ウィル』まではいらない気がするわ。」

 ウィルローゼはそう言うと、玉座の腕木に頬杖を付いた。

 今度はウィルローゼが質問する。

「ところで、あなたたちはここに何をしに来たの?
 どうせ、ウィルハルトの知り合いか何かなのでしょうけど。

 とりあえず、聞いてみてるだけだから、
 まあ、答えなくても別に構わないわ。」

 エストは彼女が、
 あのウィルハルトであることが信じられなかった。
 だが、状況から見て、そうである事は間違いなさそうだ。

 エストは、彼女に向かって言った。

「わ、私は、エストです。
 別に、やましい気持ちでここに来たわけではありません。
 そこのオッサンは、やましいですが!!

 ・・・まさか『女の子』の日って、
 本当に女の子になってるだなんて。

 あ、いえ、何でもないです!!」

「ウフフ・・・、
 正直で良さそうな娘だこと。
 なるほど、ではそちらの黒メガネのおじさんが、
 やましい人、というわけね。」

「やましくなんかあるかーーーーッ!!」

 ヤマモトは絶叫して、エストの頭をバシッっと叩いた!!

 エストもヤマモトを叩き返してやろうとするが、
 ヤマモトはそれを素早くかわす。

 ウィルローゼは、クスクスと笑いながら二人にこう言った。

「大体、経緯はわかったわ。
 ウフフ、・・・女の子の、日ね。

 つまり、あなたたちは、私の前で漫才をやりに来たわけね。
 エストさんと、やましい人。」

「ワシの名は、ヤマモトじゃい!!
 やましい人とか言われると、微妙に傷付く年頃じゃからの、
 せめて、名前で呼んでおくれ。」

 そこは譲れないといった感じのヤマモトであった。
 この時、ヤマモトは、
 玉座の上で女王を気取るウィルローゼの、
 その力を冷静に分析していた。

 エストは気付いてもいないが、
 そのプラチナの髪を持つ絶世の美姫は、
 このヤマモトにすら気取られる事無く、
 そこに姿を現したのだ。

 多少、ヤマモトが油断をしていたからといって、
 まんまと部屋に閉じ込められ、
 ここまで後れを取るとはまずあり得ない。

 ヤマモトが強くそれを意識したことは、彼女にも伝わったようで、
 ウィルローゼの次の言葉に、ヤマモトは愕然とする。

「あら、怖い。
 そんなに身構えなくても、よろしいのに。」

 その一言で、ヤマモトは激しくそれを理解する。

 目の前に居るのは、ただ華やかに咲く花などではない。
 身震いするほど底知れぬ実力を持つ、真の王者なのだと。

 彼女は、強い。

 ヤマモトがそれを計りきれない程に!!

 丸腰のヤマモトが今、
 彼女、ウィルローゼに本気になられたら、
 まず、勝ち目は無い。

 ヤマモトは、何故、バルマードが彼女ウィルローゼを封じ込め、
 ウィルハルトとしての人生を選ばせようとしたのか、ようやく理解した。

 制御し得ない力は、暴走しているのと同じである。

 彼女、ウィルローゼはその生まれ持った力を、
 おそらく御しえていない。

 故に、月に一度程度しかその姿を顕現出来ないのだ。

 これを常時、維持出来るように彼女が成長すれば、
 その神の如き美貌と強さを併せ持つ存在になれるであろう。

 ヤマモトは、正直、そこにはそそられた。

 しかし、今の状態では、
 彼女の暴走はヤマモトでも止められない。
 彼は、二本の伝家の宝刀を持ち合わせてはいないのだ。

(オメガと第六天魔王があれば、というのは言い訳じゃな。
 『守りの壁』の発動を感じる・・・。
 転送したくとも、
 これではまず阻止されるからのう。)

 ヤマモトはその美しき、
 『天使』とも呼べる彼女に対する興味を一層強めたが、

 触らぬ神に祟りなしの方向で、
 長いものには巻かれる戦法を決め込んだ。

 ウィルローゼは、
 そのヤマモトを見て、残念そうにこう言った。

「とぉーーーっても強い戦士、
 ヤマモトさんと戦ってみたいと思っていたけれど、

 それじゃ、エストさんが可愛そうだからやめておくわ。
 エストさんじゃ、ここにいるだけで消えてしまいそうだから。」

「え、消えるって!?」

 エストには、ウィルローゼの言葉の意味が理解できなかった。

 ヤマモトは苦笑いをしながら、エストの頭を撫でると、
 知らないほうがいい事もあると教えた。

 確かにそれを知るには、エストは実力不足だ。

「しかし、ウィルローゼよ。
 それだけの力があれば、外の閂など意味はないじゃろうし、
 何故、ここでおとなしくなっておるのかのぅ?」

 そう問うヤマモトに、
 ウィルローゼは口元を少しだけ緩ませてこう答えた。

「それは、ひとえに、
 お父様への愛の成せることですわ。」

「何やら、えらくバルマードの事を、
 高く買っとるよーな口ぶりじゃの。」

 話がバルマードの事に及ぶと
、ウィルローゼは何やら楽しげな素振りだ。

 高飛車だった態度も、少しだけ柔らかくなった感じに見て取れる。

「それはもう、世界の何よりも
 お父様を愛しております。

 私の力が及ばぬばかりに、
 長く、ウィルローゼであることが叶わず、

 ヘラヘラとお父様の側にいるウィルハルトなど、
 いっそ消し去ってやりたいのですが、

 お父様の愛は深いのです。
 お父様を悲しませる事になるのなら、
 ウィルハルトの存在を認める事など、大した痛みではありませんわ。」

「そ、そんなに、バルマードが良いの、かの?」

 熱く語り始めたウィルローゼに、
 ヤマモトもやや押され気味だ。

「将来の夢という言葉があるのは、ご存知?
 私にとってのそれは、

 お父様の『お嫁さん』になることなのです。

 一言で言えば、后ですが、
 別に、正室であることにこだわりなどありません。

 お父様の愛を得られるのならば、順位など無意味です。」

 その言葉には、
 ヤマモトだけでなく、エストも困惑する。

 神々しいまでに美しい人(実の娘)が、堂々とそれを言う。
 さらには、エストに向かってこうも言った。

「あなたもそれを望むなら、私と共に尽くしましょう。」、と。

 エストは、
 早くウィルハルト王子に戻ってくださいと言ってやりたかったが、
 ヤマモトはエストの口を手で塞いで、その言葉を止めた。

 ウィルローゼは、
 娘を持つ父親が聞いたら泣いて喜びそうな(?)事を口にしているが、
 怒ると怖い人でもあるので、ヤマモトもそこは気を遣った。

 ヤマモトの彼女を見つめる視線は、
 いずれは『俺の嫁!!』であったが。

 そうこうしている内に、話はこの部屋の事にまで及んだ。

 ウィルローゼは、言った。
 ここは、確かに以前から存在していた通路であったが、
 それをバルマードが手を加え、美しく改修したのだという。

 母である王妃レイラを追っ手から逃がす目的で、
 現在の部屋が作られたのだが、
 そのレイラが、水の道しるべを必要としないでいいように、
 バルマードは、彼女をよくこの部屋へと連れて来ていた。

 そのレイラ自身は、
 この場所が王族用の逃げ道と知らずに部屋を訪れていたのだが、
 それは、バルマードなりの気遣いであった。

 バルマードは、その言い訳に、

「この部屋は、私の秘密の作戦会議の場所でね、
 だから、謁見の間を模して作らせたんだよ。」、と言うのだ。

 バルマードの言うように、
 確かに、この部屋には時折、
 屈強な戦士たちが出入りをしていたが、
 彼等は、その王妃を守る為に選ばれた、精鋭の戦士たちであった。

 だが、母の王妃レイラが他界した時から、
 この部屋はその意味をなくしたという。

 その追っ手こそ、
 主神『セバリオス』であり、
 バルマードは、全てをかけて王妃レイラを守り抜く覚悟であった。


 だからこそ、
 この部屋には父王バルマードの愛が注がれており、

 気に入っているのだと、
 ウィルローゼは言った。
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ダークフォース 第三章 中編 Ⅵ

2010年08月09日 20時33分28秒 | ダークフォース 第三章 中編(仮)
  Ⅵ

 豪華な飾りのほとんどは、
 後にウィルローゼによって施されたもので、
 部屋中が、贅沢に使われた金銀で煌めいている。

 その中にあって、玉座の主を気取るウィルローゼは、
 まさに、この部屋の太陽とも呼べるほどに、
 神々しいオーラと輝きを放っている。

 少し眩しいくらい煌めいているので、
 グラサン越しに見るのがちょうど良いくらいだ。

 エストは、目をパチパチと瞬きさせながら、
 ウィルローゼの姿に見惚れている。

 この時、ヤマモトは変化に気が付いた。

 部屋に入って初めて見た時よりも、
 彼女、ウィルローゼのその姿がより眩しいことに。

 察しの良いヤマモトに、ウィルローゼは微笑んで見せると、
 徐に、その玉座から立ち上がった。

 ボサッとその場に立っているエストに向かって、ヤマモトはこう放つ!

「やばいぞ、エスト嬢ちゃん!
 出せる全力で、己が身を守るのじゃ!!」

 エストは、ヤマモトの言葉の意味が分からなかったが、
 珍しく動揺する仕草を見せた彼のその姿に、
 さすがのエストも我に返ると、ヤマモトの指示に従った。

 その直後、エストはその意味を理解する。

 ウィルローゼは、言う。

「エストさんは、良い師をお持ちなようね。
 私は、その師匠さんが何者かは知らないのだけれど、
 とても強い人だとはわかっちゃうの。

 もしかしたら、お父様よりも強いのかしら、ね。」

 刹那、
 ウィルローゼの背後に二本の光の柱が、交差するように伸びた。

 光の柱は一瞬で消えたが、
 直後、ウィルローゼ自体が、神秘の光で包まれていく。

 それはエストが、かつて感じたこともないような、強大で圧倒的な力。

 ウィルローゼの表情は、
 次第に緩やかに、優しい表情へと変化していく。

「どうも、レイラお母様の話をしていたら、
 感傷的な気分になってしまったわ。

 そうね、お父様は、お母様のことが忘れられるわけ、ないわよね。

 このドレスを着ていたら、
 お父様が喜んでくれるとばかり、思っていたのだけれど、

 もしかすると、お母様の事を思い出させて、
 辛い思いをさせてしまっていたのかも知れない。

 だとしたら、私はとてもいけない子だわ。」

 ウィルローゼは、笑顔だ。慈愛に満ちた美しい顔をしている。

 しかし、その表情と反するように、彼女から黒いオーラが滲み出して来る。

 エストは、ウィルローゼから発せられる絶対的な圧力の前に、
 今にも潰されてしまいそうだった。

 戦士としての実力も高いエストが、
 床に膝を折ってしまうくらいの強力な圧力がかかっているにも関わらず、

 部屋の中の壁や、床、あらゆる調度品は、
 微かに揺れる事も無く、その場に平然と存在している。

 本来ならば、それらが木っ端微塵に吹き飛んでしまう程の、
 凄まじい力が室内には満ち満ちているというのに。

 ヤマモトは横目でエストの様子を見ると、
 ウィルローゼに向かってこう言った。

「なあ、ウィルローゼよ。
 ワシは、構わんのだが、エスト嬢ちゃんも、
 その守りの壁の中に入れてやってはくれんかのぅ。」

 ウィルローゼは、少しハッとした表情を見せると、
 天使のような微笑みを浮かべながら、ヤマモトにこう答えた。

「あら、私としたことが、
 エストさんを死なせてしまうところでしたわ。

 別に、それでも構わないような気もしますけど、
 それが、お父様を困らせることだとしたら、
 気をつけなくてはいけないことだわ。」

 次の瞬間、エストはその圧倒的な圧力から開放される。

 ガハ、ガハッ、と咳き込んで、エストは石畳の床に手を付いた。

 エストに、ダメージはない。

 それどころか、体中に活力さえみなぎって来る感じだ。

 エストはすぐに立ち上がった。
 あまりに心地の良い空気に我が身が包まれてゆくのを、
 エストは不思議な感覚で味わっていた。

 ウィルローゼが、一段高い場所にある玉座から、
 赤い絨毯の上を降りてくる。

 ウィルローゼの身長は、
 ウィルハルトより握り拳一つ分くらい低い。

 エストと、そこまでは変わらないくらいの背丈だ。

 ゆったりとある赤いドレスを着ている為、その体形は分かりにくいが、
 身体の線は細そうだ。
 胸元は窮屈そうな感じがする。

 立ち姿を見ると、
 まさにウィルハルトとは別人であることがハッキリとわかる。

 ヤマモトは、何食わぬ顔をしてウィルローゼと対峙しているが、
 視線を逸らすゆとりまでないというのが本音だった。

「バルマードが、お前さんを、
 とはいっても『ウィルハルト』の方じゃが、
 鍛えようともせん理由がわかったわい。

 まさか、これ程の力を秘めておるとはのぅ。
 使いこなせているかどうかは、別としてじゃが。」

「そうね、使った事はあまりないから、
 私も良くはわからないの。
 せっかくお父様から頂いた力ですもの。
 上手く使いこなせるとよいのだけれど。」

 ウィルローゼは、そう言ってヤマモトに微笑み返した。

 みえみえの愛想笑いだが、それは余裕の現れでもあると、
 ヤマモトは素直にそう感じた。

(手元に、得物が無いのはさすがに辛いのぅ。
 超が付くほど攻撃に特化したワシやバルマードが、
 いかに丸腰では非力ということかの現れじゃの。
 守るのは、苦手じゃからして・・・困ったものじゃわい。)

 ヤマモトが困っているのは、ウィルローゼにはわかっていた。
 人を困らせるのを楽しむ性格を、彼女がしているからだ。

 ウィルローゼのその金色に輝く瞳は飾りではない。
 ヤマモトのその実力と性質を見極めた上で、そのやり取りを楽しんでいる。

 簡単に言えば、ヤマモトが困るのが分かったから、戦いたくなった。
 おそらく、自分の予想を超える何かを見せてくれるであろうヤマモトに、
 ウィルローゼは、少しだけ背中がゾクゾクとしたのだ。

「前言撤回で、ごめんなさいね。
 私は、ヤマモトさんと少し遊んでみたくなったの。

 でも、これではとても公平とは言えないわね。
 木の枝さえ鋼の刃へと変えることが出来るヤマモトさんでも、

 今は、それすら持ちえてはいないのですから。」

 そう言うウィルローゼに、少し苦い顔をさせられるヤマモト。

 ウィルローゼは、オブジェとして立っている騎士の甲冑が手にする剣を見て、
 ヤマモトにこう言った。

「ウフフフフ・・・、
 ヤマモトさんに、こんな安物の剣を使えというのは失礼な気がしますわ。

 私だって、そんなヤマモトさんと一手交えても、
 つまらないと思いますし。

 では、これでどうでしょう?」

 ヤマモトは、次の瞬間、唖然とさせられる。

 ウィルローゼはその手に、長さの違う二本の剣を取り出したのだ。

「ヤマモトさんが欲しいのは、この立派な太刀かしら。
 それとも、お父様の剣にそっくりな、こちらの剣かしら?」

 それは、ヤマモトの剣、
 『斬刀・第六天魔王』と、『剣皇剣・オメガ』であった。

 さすがにこれには、ヤマモトも驚きを隠せなかった。
 自分しか持ち出せないハズの剣を、その手に差し出されたのだ。

 瞬間、ヤマモトは悟る。
 気を読まれ、その転送法則さえ容易に知られてしまったのだと。

 あり得ないことだが、事実としてそれを突きつけられては、
 もはや納得せざるを得ない。

 ウィルローゼは、楽しげに言った。

「それとも、両方かしら?」、と。

 やられっぱなしでは面白くないヤマモトは、
 堂々とこう放つ!!

「どうせ、お前さん、
 ワシに両方渡して、自分はその安物の剣を使うつもりじゃろう!

 ならば、一本貸してやるから、好きな方を選ぶといいぞぃ。」

 ウィルローゼは、
 ヤマモトに向かって、太刀の第六天魔王の方を放ると、
 彼女はウットリとした様子で、オメガの方を抜いた。

 ヤマモトは、第六天魔王を鞘から抜くと、
 左手に鞘を持ち、右手で第六天魔王を構える。

 ここは、ヤマモトの読み通りだ。

 父バルマードが持つその剣と瓜二つであるオメガを、
 ウィルローゼが選ぶ確立は高い。

 ヤマモトとしては、自分の戦闘スタイルをより生かす為には、
 攻撃的な太刀、第六天魔王の方が扱い易い。

 双方の剣を手にした方が、
 二刀流の達人であるヤマモトには当然有利だが、
 それは、ヤマモトの意地が許さない。

 ヤマモトとウィルローゼの間の距離は、およそ五メートル。

 リーチの長いヤマモトにとっては、この間合いはベストと言えた。

 ヤマモトは、居合いも得意としているが、
 剣への錬気を読まれぬよう、あえて刀身はさらけ出した。

「さて、ではやってみるかの。」

 抜刀直後に、一撃必殺の威力の剣気の錬成を終えたヤマモトは、
 ウィルローゼを挑発するように、
 鞘を持つ左手を真っ直ぐに突き出すと、
 背中の影になるように、太刀の剣先を後ろに構えた。

 ヤマモトは、超が付くほど攻撃的な戦士であるが、
 『ライトフォース』の名で呼ばれる、
 剣へと気を練るその術に、恐ろしく長けている。

 彼の、目にも留まらぬ高速攻撃は、
 その錬気の速さを無くしては成立しない。

 ヤマモトは、突き出したその鞘の長さで一撃の間合いを計っている。
 鞘と太刀の長さの差は、握りの部分の差程度だ。

 後ろに向かって太刀の切っ先を構えるのは、
 その僅かなリーチの差を知られない為である。

 両手持ちに適した太刀・第六天魔王は、握りの部分が長めに取ってある。
 ヤマモトは、その握りの最も下の部分を強く握り締めている。

 ウィルローゼは、只々、流れるように美しい刀身を持つオメガに、
 惚れ惚れとしている様子だ。

 角度によっては、白金にもクリスタルのようにも見える片刃のその芸術品に、
 ウィルローゼは、目を奪われている。

 その様子は、とても戦う姿勢には見えないし、隙だらけだ。

 そんなウィルローゼは、その金色の瞳にオメガの銀光の波紋を映しながら、
 ヤマモトにこう言った。

「まだ、打ち込んでこないのかしら?
 見ていて飽きない剣だから、
 私は別に構わないのだけど。
 ギャラリーのエストさんは、退屈かも知れなくてよ。」

 そう言われて、動かぬわけにはいかないヤマモト。
 次の瞬間、エストの視界からヤマモトが消える!!

 音もなく現れたその刹那、

 大きく太刀を振り下ろしたヤマモトと、
 その太刀・第六天魔王をオメガで軽く受け止める、
 ウィルローゼの姿があった。

 その間、光に迫る速さでヤマモトは、必殺剣と呼ぶべき、

「剣皇剣・覇、第五の太刀『常闇』」

 を繰り出していたのだが、
 打ち込んだその姿勢のまま、二人の姿は制止している。

 ヤマモトは、戦士の最高格である
 『マスタークラス』にこそ、名を連ねてはいないが、

 それは、彼の正体である『剣皇・トレイメアス』が、
 失踪しているという理由に過ぎない。

 ヤマモトの攻撃力は、そのマスタークラスの中、最強である。

 彼の攻撃力を数字に置き換えるなら、その威力は『1000』相当。

 『神剣・ラグナロク』を持つセバリオスですら、
 それが『550』であることから、
 もはや、その破壊力は人智を超えた数字だと言っていい。

 通常、この数字は、
 『1』以上を出せた時点で、
 『戦士』としての称号を得る事の出来るものだ。

 (『1』攻撃力単位は、十万ライトフォースに相当する。
  その破壊力は、百トン程度の岩石なら一撃で粉砕する。)

 ヤマモトは単に中空で止まっているようにも見えるが、
 さらに同じ威力の攻撃を、
 ウィルローゼに向かって放っている!!!

 ヤマモトを中心にノイズが発生し、
 僅かにその姿が歪んで見える。

 これはヤマモトの錬成した力、
 ライトフォースが安定できずに波打っているせいであった。

 その高威力の斬撃は、ウィルローゼのオメガの前に止められている。

 ヤマモトの第二撃のせいで、ウィルローゼのオメガを握る右手に、
 赤い一筋の線が流れる。

 ウィルローゼの肉体にダメージを与えているのは、間違いない。
 しかし、その赤いドレスの袖には傷一つ入っていない。

 これが何を意味するのかを理解したヤマモトは、
 その体勢のまま、先ほどと同じ距離まで飛び退くと、
 今度は鞘を捨て、太刀の切っ先を突き出すようにして両手持ちに構え直す。

 ウィルローゼは、右手に流れる鮮血をペロリと舐めると、
 嬉しそうに微笑んで、
 そのプラチナの長く煌めく髪を左手で掻き揚げた。

「思ったより、ずっと素晴らしい攻撃でしたわ。
 別に、ヤマモトさんのことを軽んじていたわけでは、ありませんのよ。

 ついつい、この剣の出来の素晴らしさに、
 心を奪われていただけで、
 先ほどは、いたずら心で、軽く挑発して差し上げただけです。

 これでも、すでに私が本気を出していたのをご理解していただいているなら、
 面白い駆け引きが出来そうですわ、ね。」

 そう言って、ウィルローゼはオメガを構える。
 その姿は、まるで戦い方を知らないお姫様が、
 無理矢理、剣を取って構えたような滑稽な様だが、

 彼女が誰からも剣術の指南を受けていないであろうことを考えれば、
 彼女なりに真面目に戦おうという姿勢なのは伝わった。

 ヤマモトはこの時、手加減無用の凄まじい剣気を、
 太刀・第六天魔王に送り込んでいた。

 ヤマモトは久しく全力で、その力・ライトフォースの純度を磨き上げている。
 ヤマモトは、苦虫を噛み潰したような顔をして、
 ウィルローゼの姿を見つめていた。

 もう、目を離すゆとりすら無い。

 ヤマモトは思う。

(・・・暴発する所か、
 完全にその力を制御しておるではないか。

 衣に傷が残らんというのは、
 それさえ完璧に守り抜いておるということじゃ。

 というのに、自らにはその強大な盾ともいえる『守りの壁』を纏わせてはおらん。

 その理由は分からぬが、
 つまりは実力でワシの斬撃を受け止めたということじゃ。

 このウィルローゼは間違いなく『天使能力』を持っておる。
 それも相当に完成された、
 ・・・身震いするほどの、『力』をのぅ。)

 ヤマモトの戦闘経験は、現在のエグラートの戦士の中、最高と呼べる。
 そのヤマモトをして、これ程、その戦士の血を騒がせる相手が、
 このエグラートの歴史に存在したであろうか。

 かつてヤマモトを、そこまで本気にさせた相手など、
 その手にある第六天魔王の持ち主でもあった、
 異界の神々、『六極神』くらいなものであろう。

 伝説の六極神に比べれは、ウィルローゼの力など、
 その最下位に在る『破王・ザーベル』にも遠く及ばないが、

 ヤマモトとて、単独の力では、
 そのザーベルにさえ敵わないのは同じであった。

 しかし、それとはまた、異質の強さを持つウィルローゼを相手に、
 太刀・第六天魔王を握るヤマモトの両の手にも力がこもる。

 ヤマモトは、バルマードのさえ見せたことのない、
 超絶なる練気を行う最中で、
 ふと、ある事を思い出していた。

(・・・なるほどのぅ。
 何故、あれ程の遺産を兄者がこの世界に残したのか、
 理由がわかる気がするのぅ。

 こんな、『女帝(エンプレス)』とも呼べる、
 化け物がこの世に生まれ来るとはな。

 ワシとて立場が同じじゃったら、
 そんな気にもなったかも知れんな。)



(覇王の遺産、
    ・・・『最強のルフィア』、か。)
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夜のログイン 8・6

2010年08月06日 00時34分02秒 | 日記
こんばんは、井上です。


ゆうりさんへ、コメントどもです。^^


えっと、そうですね、

レミルは、DF1と2のエストのイメージです~。

今のエストは、
本来の姿に戻ったときのギャップの差を出す為に、
アホな子として、頑張ってます。

その経験は、エストレミルに受け継がれるので、

かつてのエストレミルが、
神々しかったのに対し、

未来のエストレミルは、その上で柔軟さと
親しみやすさを持った感じに、
成長しているのではないかなぁって、
思います。

思いつきで話を考えてるので、
そうなるといいなって、思っています。


レミル(メビウス)自身は、
覚醒しなくても、十分強いので、
必ずしも、
覇王姫エストレミルとしての復活を
望んでいるわけではありません。

ただ、レミルは、
底浅い弟のレオクスより、

素晴らしい才能と、
カリスマに溢れたバルマードにこそ、

剣皇として君臨し、
 覇王の道を歩んで欲しいと願っています。

バルマードが稀代の剣王である為に、
彼の元に身を寄せたレミル。

実力は本物でしたが、
彼には野心があまりありません。

ただ、他の四天王がそうであるように、
彼には、才気溢れるものを呼び寄せる
魅力のようなものがあるようです。

剣王国四天王は、全員がマスタークラスです。

世界の全てを敵にして、
覇者となるべき戦力を備えています。

レミルの実力は、かなり上位で、
現段階で、

戦士LV96(100) です。

そして、
覇王サードラルと同じ剣技を、
彼から直接、学んでいます。

覇王流の達人です。

伝説の剣である、
『覇王剣 カストラ』を
その手に握る事の出来る、
数少ない戦士の一人でもあります。
(彼女以外で、
 転送コードを知っているのは、
 『最強のルフィア』のみです。)


ヤマモト(剣皇トレイメアス)

ルフィア(元、六極神最高位)

レミル (最強の姫将軍エストレミル)

の隠れ三人が、
運命さえ捻じ曲げる
実力者の予定です。


暑い日が続いていますね。

熱中症など、気を付けたいと思います。

皆様も、お気をつけ下さい~。


ではでは、

おやすみなさい~~~。^^

またです~~。
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剣王国も、真夏日。

2010年08月05日 21時09分16秒 | 番外編(かなり番外地です。)
バルマード「こんばんは、
 ヒゲパパこと、
 剣王国のバルマードです。」

バルマード「暑い日が続いていますね。
 私のいる、ティヴァーテという国も、

 今年は猛暑が二十日ばかり、
 続いております。」

エスト「げ、
 ヒゲパパ・・・!?」

バルマード「・・・。
 ちゃんと聞こえてるよ。」

エスト「コホン、
 これは、剣王陛下。

 こんな場所でお会いになるなんて、
 一体、どうなさったのです?」

バルマード「あの、
 無理に敬語使わなくていいよ。

 本編と直接関係ないから、
 私の好感度が上下することは、
 ないと思うから。」

エスト「それもそう、ね。

 で、なんで今日は私より先に、
 だべってるワケです?」

バルマード「いや、
 ただの暑中の挨拶みたいなものだから。」

エスト「ヒゲオヤジが来ても、
 場は涼みません。

 夏といえば、ギャル。
 ギャルを出しなさい。

 私も一応、
 ピチピチしてるとは思うけど、
 私一人では、間が持たないですわ。」

よく見るとエストは、
白いワンピースの水着を着ている。

無難に、似合っていないこともない。

エスト「無難で悪かったわね!!」

バルマード「可愛いと思うよ、うん。」

エスト「ヒゲパパ目線の可愛いは、
 動物とかそっち系の可愛さでしょ!?

 決して、セクシーとかプリティとか、
 キューティとか、
 夏の女を褒める言葉ではないわ。」

バルマード「そうだねぇ。」

エスト「少しは褒めなさいよ!!」

バルマード「今日も、熱帯夜だね。」

エスト「話が飛んだーー!!

 ええまあ、確かに暑いですよ。

 ですから、ギャルを出して、
 ヒゲパパは、ヤマモトのおっさんとでも、
 スナックとか行ってください。」

バルマード「それもそうだね。
 暑いし、スナックにでもいって、
 ハイボールとか、飲んじゃおうかな。
 カラオケ、歌っちゃおうかな。」

エスト「行く前に、
 ちゃんとギャルか、
 王子様を置いていくこと。

 あと、ドンペリでも頼んで、
 お店、儲からせて、
 王様らしく振舞いなさいな。

 消費は雇用を生み、
 経済を成長させるのよ!!」

バルマード「そうだね、
 それじゃ、代わりに誰か呼ぶから。」

バルマードは、楽々ケータイを取り出し、
誰かに電話した。

プルルルル・・・。

バルマード「うんとね、
 水着きて、ここに来て。」

バルマード「よろしくー。」

バルマードは、
ポケットに、楽々ケータイをしまった。

凛花「お、お待たせしましたーーー!!!」

エスト「はやッ!!」

駆けつけたのは、
スクール水着を着た、
黒髪の美少女、凛花であった。

バルマード「それじゃ、
 後、よろしくー。」

凛花「え!?
 どっか、行っちゃうのですか!!

 ・・・あの、もう少しだけ、
 居てくれませんか?」

バルマード「はい、
 それじゃ、残ります。」

エスト「どっか、行けーーー!!」

凛花は、少し嬉しそうだ。
彼女のイメージは、一言でいうなら、
学園の華、
アイドルと行っても過言ではない。

身体のメリハリは、
エスト同様に控えめだが、

それを補って余りある、
清楚さと可憐さがある。

エスト「私には、ないんかい!」

ありません。

エスト「・・・。
 まあ、いいわ。

 でも、なんでスク水?
 少し、卑怯な気がするわっ。

 ヒゲパパの趣味?」

凛花「あ、あの、
 えっと・・・。

 私、初期では学生という設定で、
 今も、
 『私立 マクスミルザー学院』の
 中等部に通っている三年生です。」

エストは、手元の資料を見た。

エスト「なになに、
 生徒会長で、理事長の親戚で、
 学園トップの成績ですか。

 中等部の女子たちから、
 『お姉様』扱いされていると。」

凛花「いえいえ、
 そんな・・・。」

エスト「それで、
 男子諸君の憧れの君である、
 凛花さんは、

 来年は、高等部に進んでらっしゃるのですか?」

凛花「えっ・・・。」

エスト「まさか、永遠の十五歳で、
 毎年、生徒会長の中等部の三年生?」

凛花「そこは、その、
 大人の事情というものがありまして。」

エスト「留年、決定!!!」

凛花「えーーーーっ!?」

凛花は、倒れた。

バルマード「駄目だよ、エストちゃん。
 折角、来てもらったのに、
 倒しちゃったりしたら。」

と、バルマードは、
凛花を抱き起こした。

凛花「・・・。」

凛花は、
倒れているフリを続けることにした。

エスト「どんだけ、このおっさんが好きやねん!!」

バルマード「え、そうなの?」

凛花は、赤面しながら、
スクッと立ち上がる。

エスト「ヒゲパパさん。

 旗から見たら、
 水着の美少女抱える変質者ですよ。」

バルマード「それもそうだね。」

凛花「バルマード様は、
 変質者なんかではありません!!」

エスト「・・・。
 純情乙女ですなぁ。

 私も、もう少し若かったら、
 そんな風に言えたかも知れませんね。」

バルマード「そうだね。

 エストちゃん、おっさん寄りだよね。」

エスト「思考は、おっさんでも、

 現実的には、お姫様でありたいと、
 そう願ってはいますが、ね。」

凛花「・・・。」

エスト「いいわね、
 凛花ちゃんは、ちゃんとお姫様で。

 私なんか、『姫』の上に
 『アホ』が付くからね。」

エスト「この際、
 ヒゲパパさんに聞いておきたいんだけど。」

バルマード「ほいほい、
 何でしょ?」

エスト「あの、『ウィルローゼ様』っての、
 何!?

 私的には、王子様の方だけいてくれれば、
 いいんだけれど。

 あの超ファザコン姫様は、何とかならないの。」

そこは、凛花も興味があるようだ。

バルマード「うーん、
 双子みたいなものだからねぇ。

 ウィルハルトも、ローゼも、
 我が子だから、愛しておりますよっ。」

エスト「やっぱり、二重人格とかじゃなくて、
 別人なの?」

バルマード「別人だねぇ。
 同じ時間を、一つの身体で生きている、
 って言ってもわかりにくいよね。

 双子として生まれるはずだった。
 だけど、生まれたのは、
 一人だった。

 かみさんが、身体が弱くってね。
 ローゼが、命の器を
 弟のウィルハルトに譲って、

 二人を助けたんだよ。」

エスト「・・・重い話なんですけど。」

凛花「ローゼ姫様・・・。」

バルマード「でも、
 ローゼはたくましいね。

 きっと、本能がそうさせたのだろうけど、
 一つの命の器に、
 自分の領域を僅かばかり構成して、

 その存在を成立させた、というか。

 彼女の魂は、
 消えるには大き過ぎたのだろうねぇ。

 だから、二人とも生きているのがわかって、
 かみさんは、喜んでくれたよ。

 形は、どうであれ、
 生まれてくる事が大切なんだ、ねっ。」

ローゼ「そこまで、
 お父様に絶賛されたのでは、

 出てこないわけには
 参りませんわよね。」

エスト「・・・げっ、出たっ!!」

と、いきなり現れたウィルローゼは、
凛花と同じ、スク水を着用している。

しかし、
ウィルローゼのゴージャスバディに、
スク水は、早くも破れそうなくらい窮屈だ。

凛花は、あまりの凹凸の差に、
気恥ずかしそうにしている。

エストは、完敗だ。

エスト「完敗、言うな!!」

バルマード「おや、ローゼ。
 ローゼも、水着なんだね。」

ローゼ「そうですわ、お父様。

 凛花さんと同じ物でないと、
 勝敗は付きませんもの。

 やや、胸周りが窮屈ですが、
 それもお父様の趣味なら、
 些細な事です。」

エスト「私は、無視かーー!?」

ローゼ「あら、エストさん。

 それを、私の口から仰れと?」

エスト「・・・。
 何でもないです。」

バルマード「ローゼは、いつも元気だね。」

ローゼ「はい、
 お父様と会うときは、
 いつも、笑顔でなくては、
 損な気がいたしますもの。」

バルマード「水着、サイズ合ってないね。」

ローゼ「間に合いませんでしたので、
 凛花さんのモノをお借りしております。」

凛花「えーーーーっ!?」

ローゼ「都合が悪かったかしら?」

凛花「姫様、水着が伸びて、
 もう着れないですよ・・・。」

ローゼ「では、今度、
 プラチナ糸と金糸で編んだ、
 同じ物を届けさせましょう。」

凛花「そ、そんな、気を使わないでください。
 (恥ずかしくて着れないです。)」

バルマード「そうだよ、ローゼ。
 色違いは、校則違反だからね。」

ローゼ「これは、私としたことが。

 ところで、水着など着て、
 これからプールにでも行かれるのですか?」

バルマード「いや、
 最近、暑い日が多いでしょ。

 なんとか涼しくならないかなって。
 今、一工夫中、なんだよ。」

ローゼ「なるほど、
 水着対決というわけでは、ないのですね。

 涼しく、ですか。
 エアコンを使えばよろしいのでは?」

バルマード「ボタン一つというのも、
 どうなんだろうね。」

エスト「私は、エアコン持ってません!!」

ローゼ「では、
 私が、『凍結剣・絶対零度』を放って、
 涼をとるというのは、いかがでしょう?」

凛花「それでは、世界が大寒波ですよ。
 冬物は、まだしまってありますので。
 正直、マイナス273℃はこたえます。」

エスト「常識の範囲で、お願いします。」

ローゼ「水でっぽうで、遊びます?」

凛花「頭に、紙風船とか、
 付けるのですか?」

エスト「本気でやるんかい!!」

ローゼ「注文が細かいですわね、

 では、
 うなぎでも食べます?」

凛花「スタミナは付きそうですね。」

エスト「う・・・うなぎ。
 ゴクリ・・・。

 それでいいの?
 誘惑に負けてしまっていいの?

 考えるのよ、私!!」

バルマード「うなぎは、毎日は贅沢でしょ。
 日々、継続できるものでないと。」

エスト「スナック通いも、
 日々、継続出来たら、
 さぞ財布の重たいことでしょうね。」

バルマード「それは、夢のようだね。」

ローゼ「お父様が、喜んでくれるなら、
 幾らでもご用意させて頂きます。」

バルマード「あ、いや、
 お小遣いは、月三万円って、
 決めてあるからね。」

ローゼ「さすがは、お父様。
 大国の王でありながら、
 何という謙虚な姿勢。」

エスト「私にエアコン、買って下さい。」

バルマード「月、三万だからね・・・。」

エスト「六畳用で、OKです!!」

バルマード「風鈴なら、買ってあげるよ。」

ローゼ「私、とても欲しいです!!

 100均の物でも、一生の宝に出来ますわ。

 お祭りの出店辺りだと、風情もありますわね。」

凛花「わ、私も、風鈴欲しい、です。」

エスト「私は、断固、エアコンです!!
 風鈴は、後回しでOKです。」

バルマード「エストちゃん、
 エアコンは、譲れないよね?」

エスト「夢のようです。」

バルマード「・・・。
 今度、特売のチラシ見ておくね。」

エスト「信じてますから!!」

バルマード「風鈴は、
 今度の縁日にでも買ってくるね。

 都合が付いたら、一緒に買いに行こう。」

凛花+ローゼ「はいっ!!」


バルマード「・・・。

 ということで、今日は炭酸を買って、
 自室でハイボールを飲もうと思います。

 薄めに作って、
 長く、瓶が持つように頑張ります。

 贅沢気分な時に、
 ワンフィンガーで作ります。」

バルマード「これから、
 暑い日々が続きそうなので、

 皆様も、
 お体にはお気をつけて。

 では、
 またです~~~~~。」
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剣王国四天王 威厳候『メビウス』 (日記 8・2より)

2010年08月02日 10時08分30秒 | 登場人物紹介
こんにちは、井上です。

暑い日々が続いていますね。

今年は暑さが長く続くみたいなので、

熱中症対策とか、気をつけています。

ブドウ糖のお菓子とか、食べたりしてますです。

カリカリ梅とか、良さそうですネ。


えっと、
一応、画像はレミルさんです。
(剣王国四天王 威厳候 メビウス将軍。)


本物のエストさんに、なります。

えすと「・・・偽者ネタは、やめて下さい。

 夢は、
 華やかな人生を生きることです。」

レミル「そんな、偽者だなんて、
 私はあなたの事を、
 そんな風に思ったことはありません。」

えすと「うわっ・・・、
 なんかパラメーターで全部負けてる気がする。

 甲冑の向こうのナイスバディに比べたら、
 私なんて、ただの丸太だわ。」

レミル「エストさん、
 共に、この世界をより良く導く為に、
 頑張りましょう。

 そうですね、
 私はあなたを『ライバル』のように、
 思っているかも知れません。

 共に何かを競える相手がいるのは、
 幸せな事だと思いますので。」

えすと「ライバル発言、来たーーーーっ!!」

えすと「いいわ、受けてたとうじゃない。
 だから、名前を『エスト』戻してくれない?」

エスト「フフッ、
 例え色々あれこれ劣ろうとも、
 私は、あなたに勝ってみせるわ!!

 私に奇跡の力が眠っているのなら、
 その眠りを叩いてでも起こして、
 栄光を、握りつぶすくらいの勢いで、
 手に入れまくってみせるだけよ!!」

レミル「・・・。
 エストさん、あの。」

エスト「何!?
 先制攻撃なら、許さないわよ!!」

レミル「あ、いえ・・・。
 共に励みましょうという感じで
 申し上げた言葉なのですが、

 誤解されてる気がします。」

エスト「生まれながらにして、
 そんだけ、立派なモノ持って生まれてるから、
 そんな余裕、こけるのよ!!

 私なんか、あちこち失って、
 それでも必至に王宮で生き残っているのよ!!

 王宮で生き残るってのは、
 とーっても大変なことなの。

 いわば、『戦場』よッ!!」

レミル「・・・何だか、
 たくましい事になっていますね・・・。

 私たちは、そう、
 双子のようなものですから、
 仲良くやりましょう。
 ねっ?」

エスト「双子なら、せめて同じ容姿にして!!

 あなたの方が、明らかに成分を持っていっているわ。」

レミル「え、あ、
 その・・・。」

エスト「そりゃ、あなたなら、
 仮面取って、ドレス着たら、
 モテまくりの、ときめきライフが待ってるでしょうけど!

 私の場合は、王子様から選んでもらう側の、
 数多いる女どもの、その中の一人なの。」

レミル「えっと、
 そういうのは、私は苦手かもしれないです。

 私って、地味ですし、
 その、おしゃれとか、わからないので。
 その、ごめんなさい。」

エスト「何じゃーー!!

 その野郎どもが喜びそうな、
 清純派娘的発言はっ。

 あなたみたいのが、
 隠れヒロインとして、
 横から、油揚げを掻っ攫って行くのよ!!

 あげの乗ってないキツネうどんの気持ちが、
 あなたには、わかると言うの!?」

レミル「・・・。
 あの、正直わからないです。

 でも、ほら。
 みんなが心から笑顔になれるって、
 素敵なことじゃないですか。

 私が何処まで出来るかなんて、
 わかりませんが、
 エストさんも一緒に、
 この美しい世界を守る為に、
 頑張りましょう、ネ?」

エスト「見知らぬ誰かの笑顔より、
 私が愉快に高笑っているほうが、
 よっぽど大事だわ。

 レミルさんは、世間を知らな過ぎなんじゃない?
 世の中、平和になってしまったら、
 勇者様なんて要らないの!!

 努力無くして、真の勝利は掴めないの!!
 困った人がいたら、
 職業安定所を教えてあげるか、
 仕事を探してあげる。

 そうして得たお金は、
 何よりも尊い、自分へのご褒美なの。
 そして、うまいものを食う!!

 生きてるって感じが満ち満ちるのよ!」

レミル「・・・。
 すいません、勉強になります。」

エスト「・・・。
 素直に返されると、ちょっとやりにくいわ。

 もっと、噛み付いて来てもらはないとね。」

レミル「・・・エストさんは、
 お強いですね。

 なるほど・・・、
 という事は私も少し欲を出して、
 王子様を狙うくらいの気概が必要なのですね。」

エスト(ん、それはいかん!!)

エスト「んん、
 個性は大事とおもうわ。

 あなたは、もっとあなたの個性を
 大事にすることよ。

 清楚系のあなたが、
 ガツガツしては、駄目。」

レミル「ほっ・・・。
 そうですよね、
 無理はいけませんよね。

 どう、男の人に声をかけていいかわからず、
 困ってしまうところでした。」

エスト(この人には、
 しばらく仮面のままでいてもらう必要があるわ。

 こんな娘をポップさせようものならば、
 王子もろとも、男を持っていかれかねない。

 ライバルには、
 出来るだけ潜伏状態で、
 そのまま潜伏していて欲しいから。)

エスト「無理はしない、以上。
 いい?」

レミル「そうですね、
 自然体でいることも、大事なことですよね。」

エスト「全然、無理しなくていいからね、
 無理は、身体によくないからね。」

レミル「お気遣い、心入ります。」

エスト「そ、それじゃね!!」

レミル「はい。
 では、また。」



それでは、

  またです~~~。^^
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