ダークフォース続き(仮)新規 Twitterは@14ayakosan です

ダークフォースDFと続きに仮セカンド。Twitterは @14ayakosan 新規とDF追加再編です

午前のログイン 7・30

2010年07月30日 11時25分55秒 | 日記
こんにちは、井上です。

ゆうりさん、どもです。^^


えっと、レミル(メビウス)は、
本来のエストレミルに、
かなり近いです~。

弟のレオクスが見たら、

「姉上!!」

と、叫んでしまうような感じです。

本来の力を、エストの方に持っていかれている為、

覇王姫エストレミルとしての、
神々しさは持ち合わせていませんが、

エストレミルは、
同じLV100のレオクスより、
強いので、
本来なら、彼女が次期覇王になる予定でした。

しかし、神にも等しい
覇王エストレミルが、
この世界に君臨してしまえば、

世界の進化は、止まってしまいます。

ヤマモト(剣皇トレイメアス)もそうですが、
過去の大戦の後、
強い戦士のほとんどが、
歴史の表舞台から消えています。

エグラート世界は、
その自らの世界を守り抜く為に、

戦い続けなくてはなりません。

強力な戦士を、
多数、揃えておかなければ、

異界の神々に、
瞬く間に滅ぼされてしまいます。


そこで、レオクスと
エストレミルは眠りにつきます。

エストレミルは、その力が強大すぎて、
その彼女の力を押し込める為に、
塔が建設されています。

また、彼女クラスになると、
本体が眠りについていても、

分体として、
生活を送り、
その目で歴史を見続けることも出来ます。

その分体こそ、レミルで、
不老の力を持っているので、
それを隠す(老化しない姿)術には長けています。

また、やさしい性格である為、
その分体としての姿、
レミルとして、

度々、世界を救っています。

レミルの存在を、
ヤマモトは知りません。

ヤマモトは、父サードラルの『剣皇』であり、

レミルは、次期覇王の剣王(剣皇)は、
バルマードであると、考えました。

レミルは覇王になる気はありません。

エストレミルに戻ったその時は、
わかりませんが、

自分のように、甘い性格の人間が、(優しすぎる為)
世界を背負うのは、向いていないと考えています。

『犠牲』を強いる事が出来なければ、
世界を守ることは出来ないのです。

自身が、その犠牲となるような性格の持ち主である、
彼女、レミルが覇王なら、
その世界は、早い時期にその覇王を失うでしょう。


ちなみに、
レミルの容姿は、エリスより上です。

滅茶苦茶美人で、清楚です。

髪は、長い髪でエメラルドのような煌きを放ち、
とても端正な顔立ちで、

身丈も、170cmくらいあります。

理想を形にした、究極のボディラインの持ち主です。


戦士LVは、一応96ですが、
本来の力を持たずとも、LV100の実力が出せます。

自分も本来の姿ではないので、
同じ境遇の凛花を気遣っていたりもします。

凛花は、その事を知らないので、
彼女のそのやさしい目線には、
気が付いては、いませんが。


だいたい、こんな感じです。^^


ではでは、
  またです。^^
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今日の日記 7・28

2010年07月28日 22時07分41秒 | 日記
こんばんは、井上です。


ゆうりさん、コメントどもです。^^


自分で書いてて言うのも変ですが、
ウィルローゼの登場が予想より早すぎたです。^^:

ローゼ、滅茶苦茶強い予定だったので、

エストさんがピンチな時にでも、
ウィルハルトが秘めた力として発動する、

必殺武器みたいに考えていたのですが、
先に出ちゃったので、
エストさんのピンチは、
なくなりました。

エスト「な、なくなっちゃったの?」

・・・後で、エストさんは
復活予定ではあります。

エスト「い、いつ、
 表舞台に帰ってこれるの!?」

・・・。

・・・ネタばれになってしまうのですが、
剣王四天王のメビウス将軍が、
実は、『エスト』です。

えすと「えーー、
 私、ここにいるよ!!
 あれ、名前が「えすと」
 になってる!?」

剣王四天王の仮面の将軍メビウスは、

本名を『レミル』といいます。

本来の形での、彼女『エストレミル』
を取り戻す為の、鍵となる人物です。

本当なら、
彼女、レミルが封印を解いて、
エストレミルとして復活する予定でしたが、

スレク公が、先走って開放した為、
受け皿を持たずに、
中途半端に、復活しています。

えすと「あの、
 クソジジイーーー!!!」

本来のエストレミルは、
とてもおしとやかで、丁寧な言葉を使う、
綺麗な人です。

えすと「・・・私をばっちいみたいに、言わないで。
 あと、エストと呼んでくだされ。」

というわけで、
エストさんは、まず復活します。
花のように可憐な人、レミルさんに負けなければ。

エスト「負けるものですか!!!」

ちなみに、バルマードは、
レミルの事をレオクスには、秘密にしています。

レオクスは、才能はありますが、
経験が浅い為、
彼を、急かせないようにとの配慮です。

それで、ローゼの話ですが、

エスト「あれ、なに!?
 あんなの、いらないわ!!」

ローゼ「あら、
 いらない子だなんて、
 言わないでください。」

エスト「げっ・・・。」

ローゼ「ヒーローは、
 アレスティル君に決まっているでしょう?

 残るは、
 ヒロインだと思いません?」

エスト「そっち枠、狙いか!!」


ローゼさんは、ヒロインとしては、
最恐級の実力者です。

何といっても、
エグラート世界に存在する、
何者よりも強い存在だからです。

エスト「・・・。」

ローゼ「エストさん、
 剣王国の半分くらいなら、
 あなたに差し上げましょうか?」

エスト「私を、ダークヒーローにして、
 勇者レースに参戦させる気!?

 ヒロインがいいのッ!!
 もてたいのよっ!!!」

ローゼ「そうね、
 沢山の殿方から花束を受け取るのは、
 わるい気はしないわ。

 でも、私、
 お父様の贈り物なら、
 一輪の『野ばら』でも、
 嬉しくってよ。」

エスト「・・・。
 花でご飯は食べられません。

 おにぎりこそが、
 生きるための活力なのです。」

ローゼ「私の調理スキルは、
 ウィルハルトの磨いた100だから、
 おにぎりを、握ってあげましょうか?」

エスト「マジですか・・・。
 その上、料理も得意ですか。」

ウィルローゼは、
 ほかほかのコシヒカリを握り出した。

ウィルローゼの、
 ハイクオリティ発動!!

『ゴールドおにぎり』が、
 三個出来た。

エスト「・・・。
 それ、食べられるのですか。」

ローゼ「ええ、
 ただの金箔おにぎりですから。

 味は食べてからのお楽しみですが、
 お父様は、喜んでくださるわ。」

エストは、
 なんとなく、一口かぶった。

エスト「・・・美味いんですけど。
 涙、出そうなくらい、美味いんですけど。

 十年ぶりに、里に帰って、
 お母さんが握ってくれたおにぎりくらい、
 言葉が出ないんですけど。」

ローゼ「それは、褒めすぎですわ。
 私、お父様がそれを口にするイメージで、
 おむすびを握りましたの。

 どんなに失敗した時も、
 お父様は、「美味しい。」
 って言ってくださるの。」

エスト「・・・。
 地味にいい話を振られている。」

ローゼ「金箔は、銀紙の代わりですわ。
 そのまま、口に出来ますもの。

 金など、ただ重たいだけで、
 他に使い道が思い当たらないわ。」

エスト「地味にイヤな人で、
 助かります。」

ローゼ「そうね、
 私は確かに、良い人ではないかも知れないわ。

 人の良さは、
 あのダメ王子に
 吸われてさえいる気がするから。

 あっ!?
 もうすぐ魔法が解けて、
 ダメ王子に戻ってしまいそうだわ。」

そう残すと、
ローゼは、スタタタッと、
その場を後にした。

結構、早い。

エスト「王子に戻るんなら、
 この場に留まっててくださいよッ!!」

エスト「・・・。」

エスト「先に、
 王子の部屋に忍び込んでおいた方が、
 良さそうね。

 ヒゲパパに捕まらないよう、
 気をつけなければ。」

エスト「では、みなさま、

 また、来週!!」


エスト「・・・会えたら、
 嬉しいです。
 生き残りたいと思います。

 ではでは、おやすみなさい。
 またです。^^」


ではでは、
  またですーーー。^^
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今日の日記 7・25

2010年07月25日 22時12分49秒 | 日記
こんばんは、井上です。


暑い日が続いてますね、

僕的には、かなり体力を持っていかれてます。

アクエリアス飲んで、
踏みとどまっているって感じです。

皆さんも、熱中症対策には、気をつけてくださいね。


えっと、
画像は、一応、
『アレスティル』のイメージで描いてます。

アレスティル君は、
今後、

アセリエスさんと、
ウィルハルト(ローゼさんの方)に、
弄ばれる感じです。

ウィルハルトの(ローゼさんでない時に)方も、
アセリエスさんに、
しっかり弄ばれていそうな感じです。


第三章の中編も、
まだまだ途中なので、
早く、先を進めたいなって思っています。

早めに、
ヤマモトのおっさんを、
ローゼさんに、
やられさせたいと思います。

その辺で、
凛花とハインウィンドを、
出せればなぁって、考えています。


最近、
ヒゲおやじの中で

ヤマモト株、下落

バルマード株 上昇

な感じです。

エストはいずれ、
上げに転じる予定ですが、

おっさんたちに巻き込まれ、
株価は、やや下がり気味です。


余談ですが、
このまえ日記に書いてた、
ジュエルオブライフのキャラで、

早めに出てきそうなのが、
『セレン』と、
『ネティア』です。

二人は、ある使命によって、
今は、ノウエル帝に仕えています。

二人は、戦士としてのLVは
そこそこですが、

特別な能力を持っているので、
かなり強いです。

天使の力にも似た、
『守護』の力が使える、
極めて数少ない戦士で、

味方に防御力付与のボーナスを
持っています。

この能力を持っていた戦士は、
かつて、覇王の妃であった、
セリカの姉、『オーユ』ただ一人です。

なので、
セレンや、ネティアは、
単身でセバリオスとも戦うことの出来る戦士です。

彼らの防御力は、ラグナロクの一撃を前に、
微動だにしない鉄壁を誇りますので、

この二人が、誰に付くかで、

後の展開が大きく変わりそうです。

ちなみに、
セレンは、華奢な美少年風で、
ネティアは、世間知らずのわがままお嬢様という感じです。

二人とも、

かつて、偉大だったおっさん。
ヤマモトの、

その軍団を、エリスやリリスと一緒に支えていた、
剣皇軍の師団長でした。

何気に、ヤマモトのおっさんは、
あちらこちらに弟子がいます。

その、ただ一人の息子である、
『ためぞう』君は、
もはや、風前のともし火ですが。


主人公であるウィルハルト(ローゼ)に、
勇者のアレスティル君までいるので、

出番は薄そうです。
立場もうっすらです。

美形という要素を持たず、
親からもらった遺伝子だけで、
労無く、LV93にもなった
ためぞう君は、

マイオストのように、細かい営業が
必要なようです。


がんばれ、ためぞう!!

がんばれ、エスト!!!


君たちを救うのは、
地道な、『努力』だ!!


エスト「ためぞうなんかと、
 一緒にするなーーーッ!!」

ためぞう「おや、
 緑の髪の人。
 番外編どころか、
 場外篇で、お会いしそうですな。」

エスト「会ってたまるか、ボケーーッ!!
 自ら、敗北宣言なんて、
 私は、しないわっ!!!」

ためぞう「そう、熱くならずに。
 世の中、熱中症の話題で盛り上がっておりますので、
 クールに、のんびりと行きましょう。」

エスト「それは、クールとは呼ばんわッ!!
 三バカの『バカ』がうつってしまうわ。

 『アホ』姫とか言われ出されてるのに、
 その上、バカまでいらないわッ。」

ためぞう「正攻法が駄目ならば、
 芸で天下を取りますかの。

 三つのバカに、+1のアホで、
 これはもう、かなりの破壊力では?」

エスト「裏の裏は、表っていうけど、

 バカの裏は、やっぱりバカよ!!

 このままでは、いけないわ。
 ・・・ヒロインとして、
 もっと学力を上げなくては。

 ドリルの刑なんかで、足止めを喰らっていては駄目。

 100点満点の問題で、
 120点を取るくらいの気合を見せなくては!!」

エスト「ためぞうさん、
 悪いけど、あなたの相手はこの算数ドリルよ。
 在庫は山ほどあるから、
 せいぜい、がんばりなさい!!」

ためぞう「えーーーーっ!!
 オレ、学生じゃないのに、
 宿題するのーーー!!!」

エスト「運に期待してたら、
 花が咲くのが何年先になるか、
 わかったもんじゃないわ。

 私は、伝説の知力100を持つ
 名軍師にも負けない
 知恵者になってみせるわ。」

エスト「そして、
 わたしは、こう言うの。

 『アホ』は、あなたよ!! と。」

エスト「じゃあね、ためぞうさん。
 ドリルから逃げたら、
 あなたを、アホのためぞうさんと、
 呼んであげるわ。」

ためぞう「ひでーー。」

エスト「あなたは、もてたいんでしょ?
 試練から逃げ出すあなたを見て、
 可愛いあの娘は、どう思うかしら?」

ためぞう「なるほど、
 逃げ道がふさがれましたな。」

エスト「では、また会いましょう。

 場外ではなく、
 ちゃんとした本編で!!!」

ためぞう「・・・。」

ためぞう「・・・八月末くらいまでには、
 仕上げておくよう、頑張ります。」

エスト「・・・あまり、時間はかけられないわね。
 ためぞうさんには悪いけど、
 勝たなくては意味がないのよ。

 私はヒロイン。
 世界で咲く花でありたいの!!

 というか、ぶっちゃけ、
 色々あれこれ欲しい。

 15ラウンドを戦い抜いて、
 最後に立っているのは、この私よ。

 セコンドに、タオルなんて
 投げ入れさせない!!

 セコンドや、レフリーごとぶっ倒して、
 栄光をこの手にするのよ!!」

エスト「ためぞうさん、
 あなたと本編で出会うことはないかもね。

 いい事を教えておいてあげるわ。

 よく、水分補給をしておくことね。
 長く戦える事は、戦術の基本中の基本。

 砂漠では、
 『水』を手にしたものが勝者なのよ!!!」

エスト「・・・。
 私も、冷感グッズ買おうかしら。

 そんなに毎日、『うな重』を食べれるほど、
 私の財布は重くはないわ。

 でも、明日は、うな重の日かも知れないわ。
 じゅるり・・・。」



では、今日の日記。

朝は、緑のたぬきでした。

お昼は、そーめんです。

夜は、お弁当でした。


明日は、うな丼とか食べたいですね。


ではでは、

  またですーー。^^
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お昼のログイン。 7・20

2010年07月20日 14時19分00秒 | 日記
こんにちは、井上です。

r_nateさんへ。


あ、いえいえこちらこそ。^^

忘れてたのを思い出せた感じで、
いい感じです。


そうですね、

レダは、

『魔神 レダ』として、

登場します。

戦士LV600の、異次元の戦士です。


その正体は、
『覇王 サードラル』

ということになっています。


六極神、第一位

『聖王 バルエリナス』の

従神が、魔神レダで、


バルエリナスの正体は、

かつて、
サードラルの妻であった人、

『覇王妃 オーユ』です。


ではでは、

   またですーー。^^
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今日の日記 7・19

2010年07月19日 20時11分42秒 | 日記
こんばんは、井上です。


r_nate さんへ。

レス遅れてすいません。^^:


どうも、はじめまして。(^^)



はい、『ジュエル オブ ライフ』ですね。

間違ってたらすいませんけど、
とりあえず、あらすじ書いてみますね。


ジュエルオブライフは、
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの
三作品になります。


まず主人公の名前が、
『セレン』です。

セレンの父は、
有名な戦士で、

『守護者』

と、よばれています。


セレンの父の失踪から、
ストーリーは、始まります。


セレンは、妹の『ネティア』が、
不治の病である事を悩んでいました。

そして、
その国の王様も、

お姫様の『エリナ姫』が、

同様の病であることに頭を悩ませていました。

原因不明の病である為、
医者ではそれを治すことは出来ません。

そこで、
王国の賢者である、イオル大臣が、
セレンの元を訪れます。

イオルは、いいます。

古の塔にあるとされる、
奇跡の宝石

ジュエルオブライフ(生命の石)

ならば、

エリナ姫も、
妹のネティア殿も救えるかも知れないと、


王国の勇者であるセレンの父は、
その任を受けて旅立った後、
失踪しています。

そこで、イオルは言います。

「ネティア殿の看病は、
 この私にお任せ下さい。

 セレン殿には、
 父上同様に、
 塔の探査をお願いしたく参ったのです。」


セレンは、その話を受けます。

確かにセレンは、父にも迫る実力を持つ、
優秀な剣士で、
城の兵士などとは、
次元の違う強さを持っています。

セレンは、イオルの導きで、

王へと謁見し、

エリナ姫と会う許可をもらいます。

王は言います。

「勝手な言い分なのは、
 わかっているが、
 宜しく頼む・・・。」、と。

そして、
時々、姫に会って、
彼女の心を癒してもらえればと、
セレンに、お願いするのです。

セレンは、
妹の病を見てくれる、
王や、イオルたちに感謝し、

古の塔へと旅立ちます。


そこで、町を出る時、
セレンに旅の同行を求める、
仮面の剣士がいました。

仮面の剣士の名は『レダ』で、
とても腕の立つ剣士でした。

レダは、セレンの事を、
『守護者』と呼びます。

レダは賢く、
戦いにおいても
セレンの上を行く剣士なので、
セレンは、彼に大いに助けられます。

彼の目的も、
その、ジュエルオブライフである事を、
セレンに語り、

仮面をしているのも、
この国の人々に、
あまり自分は良い印象を、
持たれてはいないことを、説明します。

セレンとレダは、
町へと戻ると、
その理由から、別行動を取っています。


古の塔には、
厳重な封印が施されており、

その時に、セレンの力は役立ちました。

王も、イオルも、レダも、
彼を特別な意味を込めて、

『守護者』と

英雄のように呼んでいます。


塔の攻略が進むにつれ、

セレンとエリナ姫は、
少しずつ、仲良くなっていきます。

エリナ姫は、セレンにいいます。

「どうか、ご無理をなさらないで。」、と。

エリナ姫は、病弱でしたが、
とても心の優しいひとでした。

自分のために、誰かが犠牲になっているのは、
とても辛いことでしたし、

沈んだ顔をする父王を見て、
それを、悲しく思っていました。

ですが、セレンは、
期待以上に成果を上げ、
王を喜ばせ、

その父王を見て、エリナ姫は心を救われ、
セレンに感謝をし、

そして、彼の無事を祈りました。

妹のネティアも、
賢人であるイオルの看病を受け、
前とは、見違えるように
元気を取り戻していきます。

こうして、
順調に、塔の探索は進んでいきます。


レダの知恵は、古の塔を謎解くのに、
とても力を貸してくれます。

セレンはレダに、
ジュエルオブライフを何故、
必要とするのか?

そんな質問はしませんでした。

レダなら、それに答えてくれるだろうし、
それを聞くのは、気が引けました。

彼は、王国の民から、
嫌われているらしいからです。

レダの協力なくして、
古の塔の攻略は、不可能とさえ言えました。

それほどに、彼は優秀でした。


王国の姫、エリナ姫も、

事が、順調なのを喜びました。

みなが、笑顔に満たされていくような
そんな気がしたからです。


ある月の日の夜、

エリナ姫は、人目を忍んで、
セレンと逢います。

セレンは、心優しきお姫様に、
その心を惹かれていましたし、

エリナ姫は、
身の危険をかえりみず、
塔の攻略を続けるセレンに、
好意を抱き始めていました。

初めは、
妹の病を救う事が目的でした。

エリナ姫も、その事は十分、承知しています。

でも、
いつしかセレンは、

この、美しく可憐な人の為に、
戦っている自分に気が付きます。

セレンは、不器用です。

エリナ姫も、病もあってか、
自分に自身を持てる性格ではありませんでした。


この日の夜、二人には
特に何も進展があったわけでは、ありません。

でも、特別な月夜の日であったことには、
違いありませんでした。


そして、
ついに、セレンは塔の最上階にて、

秘宝『ジュエルオブライフ』を、

強大なる敵を倒して、
その手にします。

レダは、その目的を達成した時点で、
彼、セレンの元を去ります。


セレンは、
見事、その命の宝石たる、

『ジュエルオブライフ』を、

王宮へともたらします。

王は、期待に応えたセレンを讃え、

エリナ姫は、彼の無事に安堵します。


ですが、一番それを喜んだのは、
イオルでした。

セレンが、その生命の石をイオルに手渡した時、

彼はこう言います。

「封印を解いてくれてありがとう、
 守護者・セレン。」、と。


刹那、王宮の雰囲気が一転します。

セレンも、
エリナ姫も、

その変化に戸惑います。

彼らに向かって、イオルは言います。

「まずは、自己紹介をしよう。
 私の名前は、レダ。

 『魔神・レダ』と、いう。」

セレンはその言葉に、
驚きを隠せない様子です。

王は、反応が無く、
まるで彼はレダの傀儡(人形)のよう。

レダは、言います。

「あの、忌まわしい塔の封印を、
 解除してくれた事には感謝する。

 それと、君の妹だが、
 あれは、病ではない。

 私のかけた、呪いだ。」

ネティアは、病などではなかったのです。

レダは、さらに続けます。

「君の父上を倒したのは、私だ。
 彼は、私に協力などしてくれるハズもないからね。

 扱いやすい君の方を選んだのだよ。」

レダは、そう言って、
エリナ姫の方に近寄ります。

エリナは、事態を察してか、
セレンに、こう言います。

「逃げて!!!」、と。

でも、もう遅いのです。

ジュエルオブライフが、
本来の意味を取り戻そうとしています。

レダは、歓喜の声で、こう言います。

「セレン、君には伝えておこう。
 ジュエルオブライフは、
 万能薬のような、そんな便利な代物ではない。

 我が主、
 破壊神『バルエリナス』の、
 肉体から分離されたその、力の結晶なのだ。

 塔の封印が解かれていけば、
 当然、エリナ姫は、本来の力を取り戻していき、
 元気になったようにも見えただろう。」

エリナ姫は、叫びます!

「早く、この場から離れて下さい!!」、と。

レダは言います。

「セレン、君たちの一族は、
 我らが主を封印してきた『守護者』なのだ。

 つまり、倒してきたモノどもは、
 塔の守護獣というわけだ。

 守護者の血がなくては、
 この私でも、
 あの塔を進む事はできない。

 私は、『時』を待ったのだよ。

 我が主が、本来あるべき、
 美しき姿を取り戻す瞬間を、

 君は見ることなく、
 王国と共に消え去ることだろう。」

レダは、そう言って、
セレンに剣を向けます。

「君の相手など、
 この私で十分過ぎる。

 この国を滅ぼす程度、
 魔神である、この私の力で十分に事足るのだから。」

エリナの心は、
次第に、ジュエルオブライブによって、
かき消されて行きます。

エリナが、
本来の姿を取り戻す頃には、

世界の終焉の道筋を、
魔神であるレダが、描いてくれている事でしょう。


レダとセレンでは、
実力の差が、圧倒的です。

ですが、この時、
奇跡をエリナが起こします。


失われていく自分を引き換えに、
エリナは、セレンを助けようとするのです。

ジュエルオブライブの力が、逆流します。

そして、セレンに、
『守護者』としての、
真の力を、覚醒させるのです。


力を手にしたセレンは、
魔神・レダを打ち破ります。

レダは、言います。

「バルエリナス様、
 従神としての任を果たせず、
 申し訳ありません・・・。

 セレン、君が私を倒す事が、
 何を意味するのか、
 わかっておきたまえ・・・。

 破壊神である我が主に、
 『力』を行使させるということが、
 どれほどに破滅的であるのかを。

 破壊神は、在る事に意味がある。
 その力は、行使ではなく、
 他への抑制だ。

 セレン、君は私に倒されていた方が、
 幸せだったろう。」


この時、エリナとしての人格は完全に消え去り、

セレンの前に、

『破壊神 バルエリナス』が、立っていました。


セレンは、
世界をその厄災から救う為に、

愛しい人と、同じ姿をした、

その、破壊神に立ち向かうのです。


こうして、世界が何も知らないうちに、
危機は去り、

セレンの前から、

エリナは、去りました。


『破壊神 バルエリナス』

という、抑止力を失って、

世界は、混乱へと向かっていきます。

レダの予測した、魔神たちの反逆。


当時、最も力を持った魔神である、

『アルテオス』が、

その魔神たちを統べる、神の座を奪い、
世界を自分の為に、

破壊し、

創造しようと動き出します。

その、アルテオスに立ち向かうは、

魔神・レダです。


さらに、アルテオスの脅威が去った後、

異界から、最悪を招き入れます。

その、最悪に立ち向かうのが、

『セラ』と『オーユ』の姉妹で、

異界の敵、『エクサー』に立ち向かいます。


これが、

だいたいの、

『ジュエルオブライフ』のお話です。




ではでは、
  またです~~~。^^
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今日の日記 7・15

2010年07月15日 17時09分13秒 | 日記
こんにちは、井上です。

いっぱい、雨が降って、
座布団とか、湿気でやられちゃって、
その掃除とかに追われてました。

除湿剤(ぞうさん)を、
もっと、買わなくては、
なのです。

リモコン付きの扇風機は、
なかなか好調で、

リズム風が、良い感じです。

風鈴とか、団扇とかも、
買ってこようかなー、って思ってます。

今度は、暑くなるそうなので、
熱中症とか、気を付けたいなって、
そう思います。

みなさんも、水分補給とか、
気をつけてくださいね。^^


今日の朝食は、
昨日にぎってもらった、
「おにぎり」でした。

一日経ってはいましたが、
おにぎりさんは、タフなので、
ちゃんと、美味しかったです。

混ぜ込みわかめに、
鮭と、しそが入っていました。

かしわおにぎりも大好きですが、
混ぜ込むおにぎりも、いいなあって思います。


ええっと、
画像の人は、
一応、ルフィアさんのイメージです。

えらい前に描いたヤツのリサイクルで、
申し訳ないのですが、

剣王家の凛花が、成長すると、
こんな感じになるかなぁ、って思っています。

落書きで描いたものなので、
雰囲気が、若干違いますが、

魔王ディナスの管理の下、
第一の月「ファールス」で、

眠りについている方の
ルフィアが、
髪の色的にも、こっちに近いです。

ルフィアも、
凛花(黒髪のルフィア)も、
性格は、善良ということに、なっています。

ルフィアは、元は最強の六極神、
『美髪王 ルフィア』で、

その色彩は無限のようで、
あらゆる色を、その髪と瞳に宿らせることの出来る、

超絶『LV 550』の存在です。

闇世界でのLV限界500を超えたのは、
特別な二人を除いて、彼女一人だけです。

LV500とLV501では、

圧倒的なまでの戦闘能力の差が付きます。

闇世界でさえ、その全ての
質量とエネルギー(ダークフォース)
を使ったとしても、

最大でLV500が限界なのですが、

ルフィアはそれを、50も多く超えています。

強さだけなら、『エクサー』より上です。


ですが彼女は、最高神の地位を望むわけでもなく、
人間の世界、
『エグラート』へと旅立つ道を選びました。

ですが、あまりに莫大な力を持つ為、

「アレスティル」のように、
一つの器に収まらず、

本体の、眠りについた
 桜色の髪の乙女『ルフィア』と、

分体である、
 黒髪の乙女『凛花』

(分体である為、
 彼女の域にまでは成長できていない。
 『年齢』等も含む。)


とに、分かれて存在しています。


本来、分体の凛花は、
ルフィアに吸収され、
その知識と戦闘経験を彼女に渡して、
消えてしまう存在なのですが、

そこら辺は、
そのお話しに近づいた時に、
決めようかなって思っています。


凛花と、
ハインウィンドは、

今後の展開に出てくる予定なので、
出来るだけ、出したいなと思っています。

凛花は、ヒゲのパパに
その小さい胸を恋焦がす、おぼこ娘で、

ハインウィンドは、
普通に、バルマードを良いと思っている感じです。


バルマードと、その二人の会話の中で、

凛花が、年を重ねていくバルマードに、

「どうして、バルマード様は、
 不老の力をお使いにならないのですか?」

と、そんな問いをした。
凛花は、器用な生き方の出来る方ではないし、

好奇心は、旺盛だが、
敏感な年頃の彼に、全く悪意など持たずに、
それを、聞いたのだ。

大好きな人のことであれば、
色々と知りたくなるのは仕方ない。

バルマードは、

「あはは・・・っ。」

と笑って、少し困った様子を見せたが、
彼女を傷付けたくないバルマードは、
言葉を濁そうとする。

そんな中で、
ハインウィンドは、歯に衣着せずに、
凛花にこう言ってやった。

「大陸最強の剣王さまが、
 その上、不老不死だと、
 色々と都合の悪い諸侯も多いのさ。」、と。

確かに、
バルマード王の代が、半永久的に続いたら、
世界は、剣王のモノになってしまう。

凛花は、素直に納得する。

ハインウィンドは言う。

「だから、賞味期限は、
 そんなに長くはないと思うよ。」

凛花は、言った。

「大丈夫です!!
 歳の差なんて、克服してみせますから!!」

ハインウィンドは、
バルマードの耳元でこう囁く。

「軍師、曰く。
 じじいになって、隠居した後、
 一気に若返ってしまえば、
 この小娘の目もくらませましょう。」、と。

ピュアな瞳で見つめてくる凛花を見て、
バルマードは、ハインウィンドにこう返した。

「それ、冗談だよね?
 すごく、後味が悪そうな感じなんだけど。」

ハインウィンドは、フフッと笑って答える。

「私が知っていればよいだけの事です。
 その気がないならないで、
 態度をハッキリとなされた方が、
 良いと思います。

 彼女なら、
 特に『正室』でなくても良い
 という事を口にしそうですが。

 東方のかの国の女子は皆、
 慎ましく、賢く、可憐であり、
 従順でありましょう。

 私といたしましても、同様に
 そのような美男子を囲うのは、
 夢のようでもあると思いますが。」

ハインウィンドが、
凛花に悪い知恵を付けそうになるのを、
嫌ったバルマードは、

凛花を、自慢の家庭菜園へと誘った。

喜ぶ凛花を横目に、
ハインウィンドは、
小さな声でこう呟いた。

「チッ、
 ・・・逃げられたか。

 まあ、でも陛下の灰色の髪が、
 真っ白になる頃までには、
 沢山、時間はあるのだから。
 有効に、楽しませていただきましょう。」、と。

それは、
バルマードにはしっかりと聞こえたようで、
その去り際、バルマードは、
ハインウィンドに向かって、

「いい見合い相手を探しておいてあげるからッ!!」

と、声を大にして言った。


後日、
ハインウィンドは、
送られてきた、
銀髪に、スーツ姿のにやけた男の写真を見て、

その写真にマジックでヒゲを描き加え、
それを、凛花宛てに郵送する。

「まあ、髪も灰色か白くらいの差だし、
 光線の具合では、こう見えないこともないわ。

 ヒゲでも付けてれば、
 少しは、面白がって見てくれるでしょう。」

送られてきた写真を見て、
凛花は、慌ててバルマードの元を訪れると、

「見合いなどせずとも、
 私の心は、あなた様の物です!!」

と、絶叫し、バルマードを困らせた。

たまたま、
隣に居合わせたハインウィンドは、
自分が仕掛けたイタズラを目にして、
こう思う。

(この子、
 本当に、『ヒゲ』しか見ていないの・・・。)

、と。



ではでは、

  またです~~~。^^
コメント (1)
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剣王国四天王  優美候 ハインウィンド

2010年07月13日 16時29分59秒 | 登場人物紹介
名前 フィオーラ = ハインウィンド

性別 女性

年齢 不詳(見た目は、二十代前半。)

髪  金髪ブロンド

瞳  青

武器 通常は、アダマンサーベル。
   (召喚時 魔剣『ダークソウル』。) 

奥義 暗黒剣 カオスブレイク


戦士レベル  94

レベル限界 ???


  ティヴァーテ剣王国四天王、
  第三軍・『サードニクスの軍』の将。

  通称 『優美候 ハインウィンド』

  または、『賢者 ハイン』


 剣王家に代々仕える、
 ハインウィンド侯爵家の才女。

 彼女が侯爵家を継いで、十余年の歳月が経つか、
 一向に、老いる気配を見せない為、

 それを妬む者たちから、
 『若作り』などと言われているが、
 本人はあまり、気にはしていない様子。

 剣王国・四天王家の中では、
 実戦から、かなり遠ざかっており、

 実は、彼女が侯爵家を継いで、
 第三軍は、戦いと呼べるものをまったくしていない。

 些細な揉め事など、副将であるミーアに任せ、
 彼女は、遊興に耽る怠惰な日々を送っている。

 四天王家は、剣王バルマードの代からは、
 色々と隠し事のようなモノも増えたが、

 彼女もまた、例に漏れず、
 色々と隠し事を抱えているようだ。

 彼女は、王城ドーラベルンから、
 故意に離れないような仕草を見せる。

 実戦レベルで、
 彼女がどれ程の能力を発揮出来るのか?
 という将軍たちの問いに対し、

 彼女は、

「そんなの聞いてどうするの?
 知りたければ、かかって御出でなさいな。」

 と、挑発めいた言葉を言う。

 実際、四天王の軍に仕掛けるというのは、
 剣王バルマードに挑むという事と同義である為、
 その言葉の前に、将軍たちは次の言葉が出せない。

 将軍たちの夢は、諸侯として数えられる彼らの家を、
 名門と謳われる四天王家の一員にすることでもある。

 隣国に目立った強国もなく、
 皇帝の支配下で、その優劣を競うくらいなら、
 最強を冠するこの
 『ティヴァーテ剣王家』で、
 立身を目指す方が、
 よほど権力に近づけるし、
 大きな発言力を得ることが出来る。

 将軍に数えられる者たちは、
 そうして、王家の事を熱心に思っている。

 皆の情熱に少し困っていたバルマード王に、
 ハインウィンドは、言う。

「野心を持たぬ家臣など、
 かえって不気味でありましょう。」と。

 と、同時に、こうも言った。

「実績のある、グライト将軍や、
 家臣から熱烈に支持されている凛花殿に比べれば、
 やはり、私の存在は、それには劣るのでしょう。

 強いて言えば、それら公爵家とは違い、
 我が家は、王家とは血でつながらぬ、
 『侯爵』であります故。」

 ハインウィンドは、
 あまり戦を好む性格ではなかった。
 彼女の言葉でいうならば、
 それは、

「めんどくさい。」

 行為であるからだ。

 武を以って成る、剣王家の
 重臣中の重臣とも言える、彼女にとって、
 その言葉は、まさに、
 他の将軍たちを憤怒させるような言葉である。

 バルマードは、彼女の事をよく、
 『賢者殿』と呼ぶ。

 遊興に日々を費やす彼女を、
 我らが剣王陛下は、そう呼ぶのだ。

 ならば、その才たるものを見せて欲しいと、
 半ば、言い掛かりであるが、
 各軍団の長である将軍たちは、
 彼女に、その知恵を見せることを要求したのだ。

 この時、バルマードは、
 そんな熱心な彼らを見て、
 苦笑うかのように、

「やめた方が、いいと思うよ。」

 と言った。

 ハインウィンドとしても、
 一度、彼らに灸を据えるのも一興かと、
 その申し出を快諾してやった。


 王城ドーラベルンの北、
 100キロに位置する平原で、
 ハインウインドは、模擬戦をする事を提案する。

 平地ならば、数に勝る方が優位である。

 この時、ハインウィンドは、
 一万の兵を第三軍から出し、
 堂々と、平原のど真ん中に布陣した。

 対する将軍たちの軍勢は、十万である。

 将軍たちの軍は、第三軍を包囲するように、
 布陣した。

 この時点で、勝敗はすでに決していると、
 将軍たちの誰もが確信していた。

 問題は、
 誰が、この減らず口の賢者さまから、
 その功を挙げるかという事である。

 ハインウィンドは、
 各将軍の動員できる兵数に応じて、
 第三軍の数を意図的に減らしていた。

 ハインウィンドは、言う。

「戦うなら、さっさと御出でなさい。
 退屈すぎて、寝てしまいそうだわ。」

 そう言って、
 ハインウィンドは、彼らを挑発すると、
 その第三軍の指揮を、副将のミーアに任せ、
 第三軍の将たちと、トランプを始めた。

 馬鹿にするにも程があると、
 各将軍たちは、一斉に総攻めを仕掛ける!

 ハインウィンドの陣営には、
 外側と、内側にそれぞれ柵がしてあり、
 外側の柵など、十万もの兵に押されれば、
 一気に踏み潰される程度のものである。

 相手は、あの剣王に
 『賢者』と呼ばせるほどの人物である。

 さすがに、各々の将軍たちも、
 無警戒に突進したわけではなかったが、

 その外側の柵には、何の仕掛けもされてはいなかった。

 第三軍の副将ミーアは、
 円陣を組んで、総攻撃に耐えている。

 さすがは、第三軍といった兵の錬度で、
 その円陣は中々切り崩せない。

 各将軍たちの目の前にいるハインウィンドは、
 それでも、内側の柵の中で、
 第三軍の将たちと、札遊びに興じている。

 ミーアは善戦するが、
 やはり数の差が圧倒的である。

 円陣は次第に小さなものへとなってゆき、

 ハインウィンドの顔がよく見える位置まで、
 各々の将軍たちは、突出して来ている。

 ハインウィンドは、
 軋む鎧の音や、剣が火花を上げる只中、
 その雑音の中でも聞き取れるような声で、
 こう言った。

「あらまあ、
 負けそうだわ。」、と。

 まるで他人事である。

 彼女を守る、その内側の柵も、
 決して頑丈に作られたような物ではない。

 副将のミーアが、必至に守り抜いているだけで、
 その陣も、もう崩壊寸前だ。

 ハインウィンドはそれを見て、
 カードを空に放り投げると、
 頭を掻きながら、こう言った。

「どうやら、私の負けのようね。」、と。

 次の瞬間、総攻撃が止んだ。

 各々の将軍たちは、得意げな顔をして、
 何が賢者なものかと、
 彼女の事を鼻で笑う仕草を見せた。

 ハインウィンドは言った。

「静かになったことだし、
 もう一勝負と行きましょう。」

 そして、ハインウィンドは、
 再びカードを切り始める。

 ハインウィンドは、カードに負けた話をしていたのだ。

 この間に、各々の将軍たちは、
 兵たちと引き離され、
 副将ミーア率いる第三軍の円陣の中に、
 まんまと押し込まれていた。

 副将のミーアは、将軍たちに向かって言った。

「これで、我が軍の勝利を
 お認めいただけるでしょうか。」、と。

 この時、将軍たちが、
 ミーアの防戦が演技であることに気付くのには、
 たいした時間は必要なかった。

 第三軍は、ほとんど無傷で、
 彼らを取り囲むように悠然と布陣していたのだ。
 そこには、一縷(いちる)の隙もない。

 確かに兵は、
 第三軍の囲いによって分断されているが、
 数は第三軍の十倍いるのだ。
 将軍たちは皆、高い能力を持つ戦士たちである。
 一点突破も、難しくはないだろう。

 さらに言えば、
 大将のハインウィンドは目の前である。

 彼女さえ倒せば、そこで決まる事だ。

 将軍たちが、そんな話をしていると、

 また負けたと言わんばかりに、
 ハインウィンドがカードを空へと放り投げる。

 するとハインウィンドは、
 不愉快そうな顔をして、徐に立ち上がると、
 将軍たちに向かって、こう吐いた。

「賢者、賢者、うっとーしい。
 大体、そんな『賢者』さまが、
 何度も無様に、
 カードで負けると思っているのかい!?」

 ハインウィンドの態度が一変する。

 享楽的であるが、
 その中に優美さも備える
 ハインウィンドが、

 腰のアダマンサーベルを抜いて、
 血に飢えた目をして
 こちらへと向かって来る!!

 副将のミーアが止めに入るが、
 ハインウィンドに軽くあしらわれる。

 ミーアの実力は、将軍クラスだ。
 その彼女でさえ、寄せ付けない
 ドス黒いオーラを、
 ハインウィンドは、殺気満々で、放ちまくっている!!

 頭に血が上って、
 これが演習であるのを、
 すっかり忘れてしまっているようだ!!

 ミーアは、第三軍に道を開ける様に指示を出す。

 ミーアは、将軍たちに言う!

「早く、この場から退いて下さいッ!!」

 ミーアはそう言ったが、各々の将軍たちは動かない。

 というより、動けないのだ!!

 単身での実力なら、
 ミーアは、ここに並ぶ将軍たちの誰よりも高い。

 そのミーアが触れることさえ出来ない相手に、
 策無く立ち向かうのは、あまりに無謀だ。

 しかも、すでに演習の域を超えてしまっている!!

 剣王の四天王たちの実力は、未知数である。

 しかも彼女は、公爵である凛花将軍をおいて、
 さらに上位である『第三軍』を任されている。

 侯爵でありながら、
 マクスミルザー公爵の名を持つ、
 凛花将軍の上にいるのだ。

 ハインウィンドから感じるその驚異的圧力は、
 剣王バルマードのそれに近い!!

 つまりは、『大陸最強』クラスなのだ!!

 将軍たちの頭の中では、
 すでに『賢者』という名など吹き飛んでいる。

 目の前にいる彼女は、
 人の形をした、『化け物』なのだ。

 刹那、
 ハインウィンドと将軍たちを遮るように、
 剣王バルマードが、割って入った。

 丘の上で、成り行きを見守っていたバルマードが、
 ミーアからの救援に応じて、
 その場に現れたのだ。

 バルマードは、各々の将軍たちに言う。

「君たちもこれで、分かったろう?
 彼女は『賢者』なんだよ。

 分かってもらえないと、
 私としては、貴重な将軍を失う事になってしまう。

 あと、
 今見た彼女の事は、
 あまり、触れ回らないほうが身の為だよ。」


 こうして、
 十倍の兵を撃破したことにより、

 ハインウィンドの
 『賢者』としての名声は、
 一段と高まった。

 後に、彼女に言わせれば、

「あんな事、
 カードをするより、容易いことです。」

 と、なる。


 彼女には、
 昔馴染みという者も多く、

 その中の一人が、

 『魔王・四天王』の一人である、

 彼、マイオストである。


 マイオストは、言う。

「賢者とか呼ばれて、羨ましいね。
 私なんか、三バカの一人だよ。」

 ハインウィンドは、
 マイオストにこう答える。

「そうね、
 賢くありたいなら、まず本を読みなさいな。」

 ハインウィンドはそう言うと、
 教材である『社会』の教科書を手渡した。

 マイオストは、その本を片手に、
 ハインウィンドにこう尋ねる。

「あのさぁ、
 もっと知力を、ガツン! と上げる、
 『指南書』かなんか、ないの?」

「あなたは、まず、
 人に名前を間違われないようにする方が、
 先かもね。

 いっその事、
 『マスオ』さんにしなさいな。
 そして、最高のマスオさんを目指すといいわね。」

 マイオストは、少し考えるようにして、
 彼女にいった。

「それじゃ、君のところに婿入りしようかな。
 そして、君の名前は、
 『フィオーラ=ガイヤート』
 になる、わけだ。」

「なるか、ボケーーッ!!」

「受け答えが、
 大『賢者』さま、っぽくないんだけど。

 君の知力って、一体、何ぼなん?」

「あーもう、
 ウッサイわね。
 これ聞いたら、さっさと帰る事。

 いい、
 私の知力は『100』よッ!!」

「正直な所を、
 聞きたいのですが。」

「・・・。

 『59』よ。

 悪かったわね!
 『賢者』名乗ってて!!」


 こうして、
 ハインウィンドに叩き出される、
 マイオストであった・・・。
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ウィルローゼ (仮)

2010年07月10日 01時03分57秒 | 登場人物紹介
こんばんは、井上です。^^


ゆうりさんへ、

コメントどうもです。^^


なんとなく、ウィルローゼを描いてみましたので、
アップしておきます~。


えっと、

ウィルローゼの設定は、

『内から、世界を崩壊させる者。』

です。

ウィルハルトと、
同じ身体を共有してはいますが、
存在そのものは、
まったくの、別人です。


『ギーガ』など、外敵に対し、

この世界が抱える、

内なる『敵』という感じです。

内側から、
外敵さえも喰らう!!
という雰囲気の、ワイルドさんです。


プラチナの髪に、

ゴールドの瞳。

ということになっています。


強さ的には、

エグラート世界最恐クラスで、
すでに、セバリオスより強いです。

凛花は、そのウィルローゼの護衛を、
(ウィルローゼから、世界を守る。)

賢者、ハインウィンド
(金髪碧眼の姐さんです。)と、
二人でやっています。


ウィルローゼは、
この世界にあって、
『ダークフォース』を
自在に操れます。


性格は、アセリエスによく似ており、

狂喜に満ち満ちています。

欲しいモノは、手に入れる性格ですが、

ヒゲパパを、
とても深く愛しておりますので、

ヒゲのパパなどを、欲しがっております。

今のところ、ヒゲパパの言う事には、
従順です。


法王国では、
アセリエスと、
とても気の合う、
仲良しさんになりそうな感じです。


現時点での、

ウィルローゼの強さですが、

『LV100+』 です。

まだ、成長し始めたばかりの強さです。


ヤマモトに、

『女帝(エンプレス)』

と、呼ばせるほどの脅威さです。

何の為に、ヤマモトの兄さん、
伝説の覇王さんが、

この世界に『ルフィア』を残したのか、

ヤマモトさんは、その身をもって、
思い知っているところです。


ヤマモトさんは、

攻撃力 100,000,000
素早さ 99,999,998
防御力 1

ですが、

ウィルローゼは、

攻撃力 100,000,000+
素早さ 100,000,000+
防御力 500,000,000+

です。
(理論値なので、異世界でないと、
 本領発揮は出来ません。
 質量不足の為です。)

ライトフォース約一億と、
ダークフォース約一億(ダーククリスタル使用時)と、
さらに、一億近い、
マスタークラスのボーナス値を持っています。

その上、『天使』能力で、
高レベルの防御力付与を受けています。

戦闘エリアを、
持ち前の天使能力で、
ほぼ完全分割出来るので、

どれほど『力』を使っても、
世界を傷つけない特性を持っています。


魔王ディナス(セリカ)を

『戦天使』

とするならば、

ウィルローゼは、

『堕天使』

という位置づけになりますです。


性格は、いじわるですが、
悪人というほどでは、ありません。

悪を行うと、
ヒゲパパが困るので、

ちょっかいを出さなければ、
わりと、
いい子にしています。


ウィルハルトと、
二人で一つの存在な為、

さっさと乗っ取ってやりたいと、
考えています。


ヒゲパパから、嫌われるのは、
耐え難いことなので、

控えめに、
乗っ取ろうとしています。


ではでは、

またです~~~^^。
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今日の日記。 7・8

2010年07月08日 16時42分15秒 | 日記
こんにちは、井上です。

こちらでは、梅雨の晴れ間が広がっております。

雨のときの湿度も相当すごかったですが、

晴れると、暑さがすごいです。

なので、ミカンとメロンの形の入れ物に入った、
アイスを買ってきました。

近くのホームセンターで、
リモコンの付いた扇風機も、買いました。

2480円です。

いい時代になりました、ネ。


DFの読み物の方なのですが、
現在、筆が止まってて、
節換算で、6~7節辺りです。

アップ時に、レイアウトの確認をかねて、
校正作業をやっていますので、

4節以降は、まだ誤字だらけです。

剣王家の四天王は、
そろそろ出番が近くなったので、

最初に出てきそうな『凛花』だけ、
ピックアップしてみました。

設定だけなら、凛花は、
今のキャラクターの中でも

ためぞう君くらい最初の方に
設定していたキャラになります。


といいますのも、
元々、このページを始める前に、
別のお話を書く予定がありまして、

その主人公が、凛花でした。

舞台を、学園モノといいましょうか、
現代の日本で、DFの世界みたいなのを
書こうかなって思っていまして、

その学園に通ってる女子高生が、
凛花ということになっていました。

その時の凛花の正体が、
『ルフィア』で、

彼女が、もう一人の主人公である少年に、
ある、月夜の日に、
こう言うところから、
物語が始まる予定でした。

「ほら、空を見上げて。」

「二つの月が、
 あなたには見えるはず。」

 確かに、この日の夜、
 月が二つあるのに、
 少年は、気付いた。

 満ち欠けによって、
 一つは満月に、
 そして、もう一つの月は、
 新月になろうとしている。

 この時、少年の身体を、
 恐ろしいほどの違和感が襲った。

「・・・気付いてもらえたようね。

 そう、
 あなたが今、立っているこの場所は、
 もう、あなたの知る
 その『星』では、ないの。」

こんな感じで、地球がすでに消え去っているのを、
その少年は知らされるのですが、

今、立っているその星を、
星屑のカケラから、再構成したのが、

『ルフィア』という設定でして。

凛花(ルフィアの分体)は、
そのルフィアが力を失って、
この星に潜んでいる仮の姿だという、
設定でした。

地球を滅ぼしたのは、
タルスメフィー覇王軍の、
機動要塞『フォーリナ』で、

そのフォーリナを、抵抗軍の一人である、
ルフィアが奪い取り、
要塞の機能で、第三惑星周辺を遮蔽し、

覇王軍の追跡を避け、
星のカケラから、
地球であった星の情報を再構成し、

その質量とエネルギーを、
星の形へと戻した。

そして、
彼女自身(ルフィア本体)は、
同様に再生させた『月』にて
長き眠りについた。
(地球崩壊から、約2000年。)

というものでした。

新月を迎えようとしたもう一つの月が、
その地球、第二の月
『フォーリナ』で、
通常の人の目では、見えないという存在でした。

凛花(ルフィア)は、こうして、
第二の月が瞳に映る人々を探し出し、

覇王軍の辺境派遣軍程度に
抵抗し得る戦力を
地上にて結集する、
『戦士』集めの話です。

ワルキューレの話を書く時に、
戦士集めの話をやろうかな、
と思っていたので、
DF要素を混ぜてやろうかな、
と単純に思った次第です。


でも、どうせなら、
DF自体を完結させようということで、
今の読み物の方になっています。


なので、凛花をDFの方に出そうと思い、
剣王国・四天王の一人にしました。

凛花は、一応、
本物の『ルフィア』ということに
なりますが、

本来の『美髪王 ルフィア』とは異なる為、

バルマードから、
『黒髪のルフィア』と呼ばれています。


彼女とバルマードとの出会いの話は、
番外編になってしまいますので、
作中に折り込めたら、入れようかなって思っています。

一応、『天帝国編』になります。

概要しか考えていませんので、
詳しくは書けないのですが、

天帝国に厄災が起こり、
ほぼ全ての大名家が滅亡の危機に瀕した時、

天帝国よりの使者が、
剣王の元を訪れ、
それに、バルマードが応える。

という感じでの、話となります。


剣王国四天王の実力が、
バルマードの師である、
ヤマモトにさえ秘密にされているのは、
理由があります。

ネタバレになってしまうのですが、
四天王のその力は、
外に対するものではなく、
内に対して向けられているものです。

剣王バルマードを含む、
四天王たちは、

ウィルハルト王子を守る為ではなく、

ウィルハルト王子から、
世界を守る為に存在しています。


かつて、覇王が残した言葉。

『最も美しいモノ』が、
       最恐の敵。

という言葉をバルマードは、
その身を以って知り、

世界で、最も美しいであろう、

『ウィルローゼ姫』

から、世界を守っています。

ウィルローゼは、
狂気に満ちた性格の持ち主で、
欲しいモノは、手に入れる性格です。


現在は、その姫と、
ヤマモト(剣皇トレイメアス)が戦っていまして、

全力を出している彼、
ヤマモトの方が押されています。

ヤマモトの戦士LVは、
限定解除状態で、100で、

攻撃力 100,000,000
素早さ 99,999,998
防御力 1

です。

戦士は、その戦闘能力を、

三つのパラメーターに
振り分けて戦うのですが、

そこは、『戦士LVについてⅡ』
で、紹介したいと思います。

ヤマモトさん、ピンチです。


では、では、

 またです~~~。^^
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剣王国四天王  慈愛候 凛花

2010年07月07日 22時51分51秒 | 登場人物紹介
名前 凛花(リンカ)= マクスミルザー

性別 女性

年齢 不詳(肉体年齢は、15歳。)

髪  椿のような艶を持つ、黒髪のショートヘア。

瞳  茶色。(ダークブラウンに近い。)

武器 名刀・備前長船『大般若長光』

奥義 剣皇剣・隼(ハヤブサ)


戦士レベル  98

レベル限界 100


  ティヴァーテ剣王国四天王、
  第四軍・『サファイアの軍』の将。

  通称 『慈愛候 凛花』

  剣王国四天王中、最強の実力を持つ。


 ティヴァーテ王室に繋がる、
 分家、マクスミルザー公爵家の養女。

 跡継ぎを亡くした公爵家に、
 バルマードが、彼女を紹介したことにより、
 公爵家の養女となった。

 マクスミルザー公爵家は、
 代々、剣王の右腕として仕えてきた。

 故に、剣王の薦めを断りようもなく、
 凛花を養女として迎えたが、

 『異境』の娘である凛花を、

 由緒ある公爵家に迎えるには、
 相当の抵抗があった。

 剣王家や、他の公爵家から、
 迎えるのであれば、
 『血』が絶える事はないのだが、

 凛花の代で、
 剣王家に連なる者たちから、
 婿を取らなければ、
 公爵家は、
 里親である老夫婦が他界した時点で、
 『侯爵』家へと転落してしまうという、
 その不安があった。

 剣王家との血の繋がりが、失われてしまうからだ。

 公爵である老夫婦は、
 凛花の事を、まるで我が子のように
 受け止め、愛した。

 しかし、名門である公爵家の家臣たちは、
 その名にとらわれるが為に、
 凛花を受け入れるならば、
 即時、他の公爵家からの縁組をと、
 人の良い老夫婦に迫ったのだ。

 困り果てた老夫婦に、
 養女となった凛花は言った。

「お義父さま、お義母さまに出会えた事は、
 私の人生で、二番目に幸せな事です。

 一番の幸せは、この出会いを下さった、
 剣王陛下のそのお優しさだと、
 そう心得ております。

 私は、お義父さまを知り、
 お義母さまを知りました。

 そして、公爵家の優しい人たちを。

 私は・・・。」

 と、そう言いかけた凛花の言葉を、
 老人は、止めた。

「ずっと、傍にいなさい。」と。

 その後、マクスミルザー公爵である彼は、
 家臣たちを呼びつけると、
 その瞳に、剣王の血に繋がる覇気をのせて、
 彼らの前で、こう言った。

「異論のある者は、この場にて手を挙げよ。
 即座に、この剣にて討ち取ってくれる。」

 公爵は、
 彼の手にはすでに重たい、アダマンの剣を
 家臣たちの前に突き出して、
 彼らにそう問う。

 その時、全ての家臣が、
 親愛なる老公爵の身を気遣って、
 一斉に、
「異論無し。」と頭を垂れた。

 こうして、マクスミルザー公爵家は、
 彼女、凛花を受け入れたのだが、

 剣王バルマードが、
 何故、彼女を公爵家の養女へと、
 話を持ちかけた理由を、

 凛花が、第四軍の将として、
 剣王国四天王に名を連ねたその時に、
 思い知らされる事になる。

 圧倒的なまでの、
 戦士としてのその強さ。

 彼女は、バルマードに、
 その
 『戦士能力の隠蔽』
 を命じられていたのだ。

 バルマードは、
 公爵家の混乱が長引くようであれば、
 彼女に、その能力を見せるように、
 指示しただろう。

 それよりも先に、
 老公爵が動いた為、
 バルマードはその言葉を口にせずに済んだ。

 第四軍の重臣たちが、
 彼女のその実力を目にしたのは、
 王城ドーラベルンの地下にあるという、
 古の遺産の闘技上にての事だ。

 四天王就任の餞別として、
 バルマードは、凛花に、
 その場での能力開放を許した。

 凛花は、躊躇って、
 その言葉に遠慮したが、
 バルマードは、
 その場にいる全員に向かってこう吐いた。

「一度きりの、サービスだ。
 よーく見ておきなさいッ!!

 何しろ、私は簡単に、
 彼女に、
 力の解放を許す気はないからね!!」

 バルマードの声が、
 戦場にいる時のように荒い。
 これは、彼らを事前に身構えさせる為だ。

 さらに、バルマードは、
 挑発するように、彼らにこう放った。

「フハハハハッ、
 これに耐えれぬ程度では、
 どうこう、彼女に言う資格はないね!

 耐えられない人たちは、
 消えてなくなりなさいなッ!!」

 バルマードの叱咤が、
 家臣たちを守る為のものだと、
 すぐに理解した凛花。

 その凛花に、バルマードはこう耳打ちする。

(大丈夫だよ、
 私なりに選んで、彼らを呼んであるからね。)、と。

 刹那、

 凛花のその真の実力が発揮された。

 何という、強大な圧力!

 第四軍の家臣たちは、
 その力に、身動きさえ取れない。

 その、凛花から放たれる
 ライトフォースの煌きは、
 清水のように澄んでおり、
 一点の揺らぎも無い。

 つまり、その圧倒的な力さえも、
 凛花にとっては、
 控えめな、『力』の開放なのだ。

 この場に居合わせた、家臣たちは、
 全てが戦士LV80以上の猛者たちだ。

 その彼らでさえ、
 我が身を圧力から守るのに必至で、
 第四軍の副将である、
 コーデリアのみが、
 何とかその中で、戦士らしい立ち姿を保っている。

 副将・コーデリアは、
 ブロンドの長い髪に、
 青い瞳が印象的な美しい女性で、
 四天王入り出来るだけの実力を持つと、
 公爵家の家臣たちが押す人物だ。

 本人にその気はさらさらなく、
 老公爵を慕う忠義の士であったが。

 その、コーデリアは言った。

「神のような、力だわ・・・。」、と。

 コーデリアの戦士LVは、89。
 他国の将に、
 『戦乙女コーデリア』とありと、
 言わしめる程の人物で、
 これまでの第四軍の実質的運営を担ってきた。

 その彼女をして、
 凛花の存在は、まさに圧倒的であった。

 彼女を喩える言葉は、
 『女王』
 という名しか思いつかなかった。

 その、コーデリアの実力では、
 凛花の、
 今の戦士LVなど知り得る術もない。

 そんな顔をしたコーデリアに、
 バルマードは、涼しい顔でこう言った。

「知りたそうだから、教えてあげるよ。
 でも、他言無用に頼むよ。

 凛花将軍の今の戦士LVは、
 98ってとこかな。」

「98!?」

 その言葉に、誰もが耳を疑った。
 それは、
 大陸最強の剣王、
 彼、バルマードの戦士LVを
 大きく上回っているからだ。

 98ということは、
 天空の神々である、
 『フェルツ神』や『ジラ神』と、
 同じ戦士LVということになる。

 この地上では、存在しないハズの『力』だ。

 そう、その力は、
 神のような力ではなく、
 神と対等の力だといっていい。

 魔界ファールスにおける、
 『魔王ディナス』を除く最高値が、
 魔王四天王中、最強のマベルの97だ。

 彼女の、
 凛花の実力は、
 そのマベルの上をいっているという事になる。

 この時、
 第四軍の家臣たちの中で、
 凛花の存在は、
 『神格化』したと言って、
 過言ではない。

 同時に、こんな疑問も湧いた。

「何故、これ程の実力を持つ戦士を、
 剣王は、ひた隠すのか?」

 その皆の疑問に、
 バルマードは、人差し指を口元に当てて答えた。

「内緒、だからね~。」、っと。

 まるで答えになっていなかったが、
 皆が、そろそろ圧力の限界に入り始めたのを、
 感じ取った凛花は、
 力の解放をやめ、
 その戦士LVを、コーデリアよりも弱い、
 89以下へとダウンさせた。

 神の如き力を、見せ付けられた一同は、
 剣王に対する忠誠とは、
 また異なる『信仰』のようなものを、
 凛花に対して、抱いた。

 バルマードとしては、
 反目しあっているよりは、
 陶酔していた方がマシかな、っと。
 凛花の頭を、軽く撫で撫でしてやった。

 すると、一瞬!

「我らが神に、何をする!!」

 といった視線が、一同から
 バルマードへと浴びせられた。

 それに驚いたのは、凛花の方で、
 慌てて、皆を制止するような仕草を見せると、
 誰もが皆、従順にそれに従った。

「『凛花』様さえ
 我が軍に御座(おわ)せば、
 第四軍のみで、世界をも切り取れる。」

 そんな妄想に恍惚としているのだろうと、
 バルマードは軽く苦笑って見せた。

 凛花は、そんなバルマードに、
 頭を撫でられたのがとても嬉しかった様子で、
 恥ずかしそうに、
 バルマードの顔をチラっと見つめている。

 バルマードとしては、
 家臣たちから、
 余計な敵意を買うのは避けたかったので、

 第四軍の連中の輪の中を目掛け、
 凛花の背中を、ポンッ!
 っと押しやり、

 彼女を、無理矢理、
 その輪の中に投げ入れてやった。

 こうして、
 凛花を中心に、笑顔の花が咲いた。

 つられて笑みを零す、凛花を見て、
 バルマードは、想う。

(みんな、彼女の居場所になってやってくれよ。
 期待しているから、ネ。
 ・・・良かったね、凛花。)


 こうして、凛花は第四軍、
 『サファイア』の軍の将となり、

 第四軍こそ、
 『剣王国最強!!』と、
 兵士たちは意気を揚げた。

 翌年、
 老公爵が他界し、
 凛花が、
 名門マクスミルザー公爵家を継いだ。

 その名を、
 『慈愛候 凛花』とする。

 凛花は、
 愛する義父の別れを悲しむが、
 公爵家全体の事を想い、
 常に明るく、陽気に振舞った。

 時折、
 森の中の静かな場所にある、
 老公爵の墓石の前で、
 花を供える凛花の姿が見られた。

 その時、凛花は静かな表情で、
 こう言ったことがある。

「私の中の一番が、
 変わった事をお知らせします。

 一番は、やっぱり、
 私と一緒にいてくれる、みんなです。
 お義母さまも、やっぱり、一番です。

 でも、剣王陛下も、・・・二番ではないです。

 あの、そのくらい欲張った方が、
 きっと、お義父さまも、
 笑ってくれます・・・よね。」


 凛花は、
 元は、明るく無邪気な性格の
 女の子だったが、

 ある事件をきっかけに、
 言葉少ない少女へとなっていた。

 凛花は、その
 良い意味での自分自身を、
 かけがえのない人々の輪の中で、
 取り戻そうとしていた。


 凛花の本来の名は、
 『本田 凛花』。

 異境と呼ばれ、
 鎖国を続ける東方の島国、

 『天帝国 ジパング』より、

 バルマードに連れられ、
 この地へと至る。


 天帝国は、
 『天帝』
 を頂点とする為、

 エグラート帝国の
 『皇帝』
 の軍門に下るのを嫌い、
 独立を続けている。 

 また、
 それだけの武力を持つ国でもある。 

 その国風が
 『武』を重んじる為、
 同じ気風を持つ、
 剣王家とは、友好関係にある。


 天帝は、
 将軍職ある、
 『豊田』家と、
 五つの大名家によって守護されている。
 (島津、本田、上杉、
  山本、伊達、の五大名家。)

 凛花は、その内の一つ、
 『本田家』の姫である。


 バルマードは、
 かつて一度だけ、

 かの地にて、
 凛花の事を、こう呼んだ事がある。


  『黒髪のルフィア』、と。
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