ダークフォース続き(仮)新規 Twitterは@14ayakosan です

ダークフォースDFと続きに仮セカンド。Twitterは @14ayakosan 新規とDF追加再編です

今日のためぞう。 2016.11.29

2016年11月29日 18時36分06秒 | -ためぞう の ぼうけん- ダッシュ!
 ダッシュ、開始です。


 それでは、次の問題に答えてください。



ためぞう「!?」



 <問題>


  ・ 三行以内に、

    今日の冒険を答えなさい。



ためぞう「・・・。」


 ためぞうの一句。


 「結局は、

    始まる事ない、

     オレ、ためぞう。」



 惜しいっ!


 「・・・」のくだりがなければ、

 達成でしたねっ。



  ・ ためぞうは、今日も冒険に出られなかった。



ためぞう「どうせ、今のオレは、

     冒険したいとは思っていないので、


     出来れば出発前に、

     甘酸っぱい想い出の一つでいいから、

     この胸に抱いて、旅立ちたい・・・。」



  ・ おおっと、

    突然、冒険の扉は開かれたッ!!


    その扉の吸引力は、

    10万G(重力)を超えそうな勢いだゾッ!!!



ためぞう「やめろーーーッ!!


     ゲームの発売日に、遥か彼方へと、

     オレを飛ばさないでくれーっ・・・。」



   ・ ためぞうさんは、

     何処かの冒険へと旅立たれました。



 おつかいイベントが強烈に多いだけの、

 初心者向けの冒険そうですので、


 早めにクリアして、

 本編の方にも、たまには顔を出して下さいねー。




   - オープニング -


 そこは、鉄のつるぎを手にした人々と、

 モンスターの争いの繰り広げられる世界・・・。



 (中略)



 ・・・そして、一人の冒険者がその大地へと、

 100円玉を握り締めて、今、降り立つのであるッ!!



ためぞう「まず、その鉄のつるぎが、

     買えねーーーYO!!!」



 こうして、様々なおつかいを、

 延々と数ヶ月もの間、繰り返し、


 ためぞうは、道具屋へと行って、

 その日に、ねーさんの家へと帰還するのであった・・・。



ためぞう「・・・流れる時間が違ったのか!?

     これなら、今日の夕食の準備に間い合いそうだ。


     ふっ・・・。」



 即日解決ですかっ!


 ためぞうさん、成長なされましたね。



               つづきます・・・。



ためぞう「出会いのない試練は、もうやめてネ。」
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日記 2016.11.29

2016年11月29日 17時22分52秒 | 日記
 こんばんは、井上です。


 なんとなく、日記ですー。


 いたって、平凡な日々が続いていますので、

 日記は単調です・・・。



 趣味のゲーム1~2時間(時々延長あります。)

 と、アニメ一本(約30分)くらい見て、


 小学校の宿題の作文みたいに、

 文章を書いている次第です。


 寒波が至り、もうすぐ師走ですねっ、

 と言えてしまう時期になりましたねー。


 気が早いですが、もう30幾つ、

 日を数えると、お正月です。


 更新間隔、結構あいてますね・・・。^^:


 今年もまた、頑張りが足らなかったなぁーと、

 自覚はしております。


 「まだ、12月があるじゃないかっ!」


 とはいっても、明日やろうと思った事を、

 次の日には忘れる性分ですので、


 その忘れっぽさを、来年も引きずってしまうと思われます。



 ◇ とりあえず、何か書こうと構えてみたっ。(Φ ω Φ)<ピキーン!!!


   ・ しかし、何もひらめかないっ!!



 ・・・。



 <では、本日のごはんリストです。>



  朝ごはん 菓子パンと菓子パンです。


  昼ごはん パンと銘菓黒棒です。


  夕ごはん ニラ玉とビーフシチューの予定です。



 黒棒が甘くて美味しいですね。

 アルカリ食品? などと理由を付けて、

 よくおやつに食べたりしてます。


 以前は、お湯を入れるカップめん(特にそば)が主流でしたが、

 最近は、何だかパン食になって、

 銀チョコとか、あの生クリームが好きです。



 野菜を前より食べるようになって、

 健康が話題に出来る年頃になりました。


 ほうれん草をおかずに、ごはんを食べたりして、

 美味しいなぁ~って、思ったりしてます。


 あと思いつきで、メモった、

 「ためぞうの冒険 ダッシュ!」を更新しておきます。


 しょぼくて、短いです・・・。



    では、またですーーー。 ^-^  
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『秋の日のエリスねーさん。』 パートIV

2016年11月21日 18時49分43秒 | -ためぞう の ぼうけん。- (仮)
   『秋の日のエリスねーさん。』 パートIV



 そろそろ、このタイトルも、

 エリスお姉さんが一つ奮起して、

 脱いで勝負ッ!! 

 くらいのインパクト見せないと、


 おねーさんの出現率が、

 弟さん(ためぞう君)並になってますョ。


 えっと、純情路線の方向なので、

 夏みたいに、ヒモみたいな、きわどい水着は困ります。


エリスねーさん「そんなん、着けた事ねーし、

        勇気もねぇよッ!!」


 とにかく、適度な感じの露出でお願いしますね、


 ・・・やや冬っぽくなってはおりますが。


エリスねーさん「・・・。

        てか、あたしはいいから、

        ためぞうの方を、

        よろしく頼むよ・・・ホント。」



  ・ おっと、ためぞうは、独立出来ないっ!!


     → エリスねーさんは行き送れた・・・。



 それでは、夜露誌苦(ヨロシク!)みたいな事で、

 いいすか、姐さん?


エリスねーさん「いまどきの、

        平成・第二世代のヤングな十代に、

        どんだけ、そのあいさつが通じるんだよ。


        2000年生まれも、もう16才・・・。


        でも、あたしは23才だと思います。

        23才ですよねッ!?


        あたし、旧世紀世紀末覇者伝説とかに、

        記憶ないんだけど、名前とか出てるよね?


        とりあえず、2000年生まれが、

        ティーンを卒業して、20代に突入しちゃう、

        2020年・五輪ピックの頃には、


        一定の成果を(レオクスさん辺りで)、

        あげていれればいいなぁ、と願っています。



        2020年頃のあたしは、

        一体、何と戦ってるんだろうね・・・。」


 まず、エリスさんのその23才の輝きですが、

 詐称の疑惑を払拭してからの、スタートですなぁ・・・。


 何より、おねーさんは、

 言葉の表現が、『昭和』ですからね、


 ・・・道のりは、決して楽なものではないでしょう。


エリスねーさん「早く、話の続きに戻りなさいってw

        あたしをカモにして、いつもみたく横道にそれまくって、

        時間稼ぎしないでよぉ・・・。


        あたしの事はいいから、

        ためぞうをよろしくお願いねッ!!」


 誤魔化された感はありますが、

 世の老若男女さん達に、美魔女として、

 夢を与え続けているエリスさんの、

 その秘密のすっぴんの素顔で、皆さんをガッカリさせる前に、


 続きに戻るのが、一番ですねッ。


エリスねーさん「だったら、

        このくだらねー、この冒頭部分はいらねぇよッ!!


        毎度、ネタが無くなって来ると、

        こうやって、あたしとかいじるのを止めれば、

        もっとスマートな展開で進むんだよ。」


 肩からぶら下げる、あのデカイ携帯から、

 最新のスマホにチェンジしたエリスさんは、

 何もかもが、変わってしまったのですね・・・。


 あのバブリーな、

 出会いに溢れたディスコの中で、

 扇子振り回しながら、ボディコン達で盛り上がってた黄金時代・・・。


 エリスねーさんは、

 薄いディフェンダーを突破した、

 あの芝の豪華なゴールエリアで、


 キーパーまで前に出過ぎて、

 いなかったのに、

 何故、ゴールを決められなかったの!? と、


 ・・・エリスさんの後悔が、目に浮かぶようです。


エリスねーさん「その頃に生まれてるの認めたら、

        あたしがガチで、年を誤魔化してる事になっちゃうだろッ!


        頼むから続き行って、

        ためぞうも、ちゃんと出してやってネ・・・。」


 ねーさんの熱い思いが伝わったところで、

 舞台は、対戦ゲームで白熱する、

 ネクサスビル、1Fのアリーナ(ゲームセンター)へと、

 移ります。


 まず足腰にきますから、段差に気をつけて、

 階段、早めに降りて来て下さいネッ!


エリスねーさん「・・・。

        乗せられない、乗せられないの術で。」


ツキノさん「流石ですッ!

      エリスさんに付いて行きますっ。」


ファルさん「・・・私も付いていきたい方です。」


エリスねーさん「・・・何でもかんでも、

        筒抜けで聞こえちゃってるのね。


        廊下は走らず、階段はゆっくり注意してねっ。」


ツキノさん+ファルさん「はーいっ。


 水平線にお日様が消え行く、そんな時刻。

 街には、一斉に街灯が灯り、

 繁華街の中、一際煌くネクサスビルの明かりが、

 街行く人々を引き寄せます。


 壮絶なバトルアリーナと化した、

 地域最大級のアミューズメントセンターは、

 いつにない盛り上がりを見せ、

 かなりの混雑を見せているようですっ。


 店の内外を彩る様に飾られた、

 幾つもの曲線のディスプレイに投影される、


 その決戦場に立つのは、

 白銀の甲冑を纏う、一人の銀髪の乙女。


 そして、

 その彼女を、絶体絶命の危機へと追い詰める、

 空に浮かぶ、巨大な蒼黒の破壊兵器。


レミーアさん(!? 私、・・・スルーされてる。)


 と、銀髪の乙女を支える、

 美しき、一人の美少女スナイパー。


レミーアさん(付け足し感、ハンパないですが、

       とりあえずOKっす。)


 さあ、集え勇者達よッ!!

 あの白銀のワルキューレと共に、

 勝利の二文字を掴む為にッ!!!



   シーン・・・。



 ・・・。

 えーっと、参加希望者さん、

 会場にいらっしゃいませんかー?


 激しく盛り上がって、

 歓声を上げられていらっしゃるのは分かりますが、

 今ならなんと!

 サフィリアさんチームの台、

 なんと、3台も空いてますよーーーっ。


サフィリアさん「・・・。

        すみません、私の力不足のようです。」


レミーアさん「サフィリアさんは、立派にやってるっすッ!!


       ・・・でも、あの一方的な戦いの後に、

       皆さんにお願いするのも、

       正直、気が引けちゃいますね。」


 ここは男を上げる大チャンスですが、

 それなりに実力のように見えた、迅速のA氏と重厚のB氏、

 そして、あのしぶといJ氏の大爆散を目の当たりにしては、


 筐体自慢の、衝撃のコクピット体感モードをオフにして、

 バトルだけに専念出来るとは言っても、


 うっかり参加しようものなら、

 逃げる隙すら与えられず、

 コツコツとカスタマイズを積み重ね続け、

 鍛えに、鍛え上げた、

 想い入れの強いマイマシーンを、



  シュンッ! 



 っと、一瞬にして、

 塵へと変えられて、終わりなのです・・・。


 新たなマシンは、自動的に支給されますが、


 パンチもない、移動も遅くて耐久も低い、

 でも、戦場への投入コストだけはバツグンに安い、

 量産型の『機動ロボ・歩(ふ)1式』で対戦しなくてはなりません。


 目的に合わせて、機体をポイントでカスタマイズするか、

 数ある一流メーカーの中から、

 自分にあったもの(かわいい、カッコイイなど好みでも可。)

 を選択し、大量のポイントを消費して、

 ロールアウトするかの二択です。


 皆さん、参加したい気持ちに、

 満ち満ちてはいるのですが、

 愛する機体を失うリスクとの葛藤で、

 どうしても、あと一歩が踏み出せません。


 と、そこに少し遅れて、

 エリスねーさんたちが上の階からやって来ます。


エリスねーさん「おおーーっ!!

        何かイベントやってたの!?


        すごい盛り上がりじゃんっ。」


 ゲームコーナーの脇にある幅の広い階段から、

 降りてきた三人の美女組に、

 観衆たちは、一斉に振り返りますっ。


サフィリアさん+レミーアさん「エリスさんッ!!!」


 ねーさん達の登場で、

 ますますこの戦いへの、参加の意味が高くなりますっ!

 戦うその勇姿は、きっと彼女たちの胸に、

 届くことでしょう・・・。


 セバリオスさんとか、速攻で来ちゃいそうですが、

 仕事用のノートパソコンで、LIVE中継を楽しんでいる、

 事務で秘書のセリスさんに、


 いい様に口車に乗せられて、

 まだお仕事を頑張っていたりします。


 セバリオスさんが、この盛り上がりを知らない以上、

 ご親友のレオクスさんも、

 同じく、この大きなイベントを取りこぼしています。


 黒髪美人のオフィスの華、秘書セリスさんは、

 これからのバトルの展開を、

 ややこしい物にして、暇つぶしをするつもりでしたし、


 プライベートな遊びならともかく、

 これだけ盛り上がった多くの人々の前で、

 自身の上司で、主のセバリオスさんが、

 負けでもしようものなら、

 彼女の、その大気圏を突き抜けるくらいに高いプライドが、

 プチっと切れて、


 全ての人々の記憶を改ざんし、

 何も無かったように、流れた時間ごと消し去ってしまうでしょう。


 苦戦させるだけ苦戦させ、

 勝利が見えない消耗戦に持ち込んで、


 ピンチになったくらいに、

 エリスねーさんの方に、助け船を出すついでに、

 抱き付きに行こうと思っています。


セリスさん(この何とも言えない寸止め感は、

      いつ感じても、素敵なものです。


      エリス様が十分にお楽しみになられて、

      満足なさる事を、

      陰ながら見守らせていただくとします。)


 セリスさんの不思議な拘束力のせいで、

 エリスねーさん、この熱いバトルに参加出来ません。

 勝てない勝負は出来ないのです。


 ねーさんは、とーってもセリスさんに、

 気に入られています。


エリスねーさん「うおっ!?

        どーして、あたし参加出来ないの?」


 どんなにねーさんが、ゲームカードを入れてようとも、

 頑張って、筐体にかじりついても、

 エラー表示で、プレイ出来ないのです。


ツキノさん(・・・この悪魔的な、策略レベルは、

      一体、何ですかッ!?


      やられたら怖いですが、

      もし我らが陣営に得られれば、

      天下統一も、叶わぬ夢ではないでしょう。


      つ、強者ばかりですね。

      さすがは、あの絶対的なアリス様の、

      本拠地ですね、アハハ・・・。)


エリスねーさん「・・・うにゃん。」


上の階のセリスさん(勝てる算段を得られるまでは、

          エリス様を送り出すわけには、行かないのです。

          おろおろおろ・・・。


          我が主とレオクス様を遠ざけているのは、

          あらゆる完璧さを備えながらも、

          女性に対する想いが、ダメなほど優柔不断だからです。


          今でも三人の女性に振り回されっぱなしですし。

          中原のガイゼスから来た、月下美人に、

          またも惑わされて、


          選択のパラドックスを余計に面倒にするのも、

          どんなものかと思いますし。


          そうですね。

          いずれ出会うにしても、

          この私が、主導権を握っている状況でなければ、

          つまらないですものネ。


          さて、散り行く勇者さんたちでも見ながら、

          お茶にでもしますか。)


 人一倍、熱い闘魂を持つ、

 突撃ガールのエリスねーさんですが、

 肩を落とすように、しょぼんと諦めて戻って来ると、


 一転して、応援モード全開になりましたっ!

 その切り替えの速さは、まさに天下一品ものです。


エリスねーさん「サフィリアさんとレミーアさん、

        がんばれーッ!!


        観客席から応援してるからねーっ。」


 ねーさんのその叫びに、

 二人の乙女たちは、今夜のお泊り会確定を確信し、

 ねーさんのみなぎる闘魂を注入されるのですッ!!


 パジャマなどのお泊りセットは、

 常に準備万端なのです。


サフィリアさん「はいっ!

        頑張ってみますっ。」


レミーアさん(負けてもお泊り会が、決まりだと思えば、

       一機や二機失っても全然、平気っすよっ!!)


 レミーアさん、ゲームのやり込み度がハンパないので、

 幾つものカスタムマシンを、

 戦場に合わせて使いこなしています。


 ハイランカーになればなる程、

 獲得ポイントが多くなるので、

 様々なマシンを揃えたり、

 一機だけに集中して、膨大なコストを投入したりと、

 色々と楽しめるようになっています。


 対戦相手の大型マシーンは、

 そのコストを一挙に投じられて、

 あの破壊的な強さを手に入れたのでしょう。


 一極集中タイプのマシンは、

 失うリスクは計り知れませんが、

 それだけの自信がある証拠だとも言えました。


 観衆の輪の中に、ねーさんたちが加わった事により、

 活躍して得られる羨望の眼差しは、

 より魅力的になって来ました。


 勝ちに貢献すれば、それは勇者の証として、

 乙女たちを、大いに興奮させるでしょう。


エリスねーさん「ツキノは、ゲームやらないの?」


ツキノさん「あ、それなんですが、

      ロンドンのマンションから、

      ゲームカードが入った荷物が、

      まだこちらに届いていませんので、


      エリスさんの代わりに、

      出る気持ちだけは、あったのですが・・・。」


ファルさん「迅速丁寧の宅配屋の古蔵さんに、

      頼んでみましょうか?


      たぶん、音速超えて届けてくれると思いますっ。」


エリスねーさん「ああ、古蔵がいたなぁ。

        頼んでみる?」


ツキノさん(うっ!?)


 ツキノさん、ピンチみたいです。


 最近、ためぞうという、

 トラップ回避のエキスパートが、

 あまり姿を見せない、このドラゴンタウン周辺には、


 本来、ためぞうが受けまくるハズの試練が、

 街中に溢れかえっています。


 そのせいか、スーパーな実力を誇る、

 あの、プラチナの髪の麗人のローゼ閣下ですら、

 紺の帽子を深く被り、マスクでその正体を隠して、

 なんと腕利きの清掃員さんとして、

 このゲームセンター内にいたりします。


ローゼ閣下(・・・コホンッ。


      九州場所も始まり、

      我輩も頑張り所と意を決して、

      ビルの清掃で、お掃除スキルを磨いていたわけであるが、


      降りてきたら、こんな修羅場になっており、

      害を免れようと、外に出ようとしても、

      何故か出口にまた戻って来て、

      この1階にて、足止めを喰らっている始末である。


      我輩は、自らの館に戻りて、

      大相撲をLIVE視聴しながら、

      熱き力士たちの取り組みを、

      同士たちと大いに語りたい所であったが、


      こういったトラブルを避ける為にも、

      ためぞう君にも、早く戻って来て欲しいんだな。



      ・・・。

      って、どこまでハードル上げた展開を、

      皆さんが楽しいひと時を過ごすべき、この場所で、

      どうして、繰り広げているのですかっ!!


      ・・・私だって、のこのこと現れて、

      Jさんみたいに、やられるのは怖いですし、


      変に関わったりすると、

      エストさん並に、試練まみれになりそうで、

      想像するだけで、お、恐ろしい事ですわ・・・。)


 と、ゲームセンターの片隅で、

 息を潜めるローゼさんでしたが、


 うかつにも、そのほのかに香る、

 素敵なピュアローズの香りを、

 ねーさんたちに、嗅ぎ付けられてしまうのです。


ツキノさん「何だか、とてもいい香りが漂ってきますね。」


エリスねーさん「あ、ローゼさんのいい匂いがする。

        ローゼさん、さっきまで居たのかな?」


 ツキノさんとファルさんは、チラッと一度、

 ローゼさんの清掃員姿を見ましたが、


 ねーさんに合わせて、ローゼさんに気を使っているようです。



  ◇ さあローゼさん、お待ちかねの選択肢ですよっ!


ローゼさん(ま、待ってないです!!)


 まあ、そうおっしゃらずに、

 気軽に選んでくださいネッ♪



     → ・ お気遣いに感謝して、

         潜伏任務、続行しますっ。


       ・ やっぱり、安全第一!

         近寄らずに、楽しく観戦♪


       ・ 花嫁修業は大事なことです。と、お掃除に専念。

         (ローゼさんの持ち合わせの華麗なテクで、

          1階は隅々まで、ピカピカに磨かれていますが。)



ローゼさん(こ、これは、

      どれ選んでも負けですわね・・・。

      内容的に、一択になってますわよね?)


 と、ローゼさんは見えない、

 選択ボードなど無視して、


 一度ロッカーに戻ると、

 最近、バーゲンで手に入れた服に着替え、

 控えめな感じに仕上げて、表へと出て来たのです。


 それでも持ち合わせの、絶世のその美貌は、

 (次点ですが。)

 簡単に隠せるわけも無く、


 周囲の野郎どもの視線を、

 一身に集めずにはいられません。


 天が与えたゴージャスなそのナイスバディを、

 大きめでゆとりのある、

 ベージュのワンピースで、誤魔化しているのですが、


 逆にそれが、飾っていない感じを漂わせて、

 彼女の清楚さを、より一層アピールしています。


 純情路線に変更してるというウワサは、

 ホントだったんですね! と、


 それが余計に殿方の恋心をくすぐり、

 ゆるふわ愛されロングのプラチナの髪が、一度揺れると、

 稀に見ぬ極上のお姫様の、

 その優しい雰囲気と香りで、周囲を癒しまくるのです。


おばば様「おお・・・、

     ウワサは真であったかっ。


     - 白金の髪の清き乙女が舞い降りし時、

        この地に奇跡を起こし、

         人々を勝利へと導くであろう・・・。 -


     この勝負、すでに決まったようなものじゃ。」


おばば様のお孫さん「!?」


 と、満足気に作り話を語る、

 おばば様とそのお孫さんは、

 言いたい事を言って、スッキリしたような顔をして、

 すぐ上の階の、健康マッサージコーナーへと、

 エレベーターで向かって行きました。


野郎ども「・・・あれが伝承の!?」


 ローゼさんのハードルが、

 とんでもない高みへと持ち上げられますっ!!


 これは何か貢献しておかないと、

 きっと皆さん、口にしなくても、


 心の中で、忘れられないくらい、

 ガッカリなさる事でしょう・・・。


ローゼさん(・・・。


      逃げてはダメよっ!!

      ここは、何か良い所を、

      一つくらいは見せておかないと、


      ますます見えない迷路へと、追い込まれてしまうわっ。


      ですが私、この対戦ゲーム自体、

      まったくの未経験なわけですが・・・。)



 こうしてローゼさんは、

 エリスねーさんたちの輪に、

 半ば強引に、組み込まれて行くのでした。


エリスねーさん「おお、これは!?


        ためぞうがお世話になってる、

        ローゼさんが居てくれるなんて、

        何だか、心強いよっ!!


        あたしも状況とか、

        よく分かってないんだけど、

        仲良くしてねーっ。」


ツキノさん「なるほど・・・、

      そういうご関係でしたか。


      (これほどの、高い知略と洗練された武勇を合わせ持つ御方を、

       味方に付けているなんて、流石はエリスさんですッ!!


       何かの変な効果で、

       その神の如きの実力が、封印されているようですが、

       封印されてて、

       ・・・この迫力ですか。


       間近に見ると、

       お胸が、とっても大きいですネ・・・。)


      初めまして、ローゼさん。

      私、エリスさんにお世話になってる、ツキノです。」


ローゼさん「あ、はいっ。

      こちらこそ、よろしくお願いしますっ。


      (私の持っている、中途半端に色々と書き込まれてある、

       そこそこ便利な本、

       『全知の書・やきいもスティック味』が告げるのです。


       この方は、驚異的な、

       恐るべき破壊竜の如き力を、

       その微笑みの下に、押し込めているのだと。



       ここは、出来るだけ摩擦の起こらないよう、

       注意しておくとしましょう。


       今の私では、デコピン一発でやられてしまいそうですから。)」


 ファルさんとローゼさんは、以前から、

 親友と呼べるほど、仲良くお付き合いしているので、

 お互いの置かれた状況を、同じ気持ちで共有しています。


ファルさん(私で、出来ることがあればいいですが。)


ローゼさん(ファルさんがいて、心強いですっ!!)


 美人さんグループの輪に、

 高嶺の花の、薔薇姫のローゼさんまで加わり、


 ここは野郎どもとしても、

 引くに引けない窮地へと追いやられます。


 彼女たちのその至高の笑みは、

 おとなしく空気になろうとしている野郎どもに、


 「参加しないの?

  見てるだけ?


  別に何かをいう気はないんですが、

  サフィリアさんと、レミーアさんが、

  酷い目にあっても、


  それでいいんですね。

  ふ~ん。(この辺の男どもは、ここが限界かぁ。)」


 っと、聞こえないはずの、

 美女たちの査定の声が、

 さあ、行きなさいと背中を押して来るのですっ。


 ここて逃げたら、挽回のチャンスなんてありません。


 そもそも、こんな大会クラスの戦いの席が、

 激しい地区予選もなしに、

 三つも空いているなんていう事が、

 普段なら、まず有り得ないからです。


野郎D「オレは行くぜッ!」


野郎E「先は、越させねえッ!!」


会社員さんF「フフッ、実力を見せる時が来たようだね。」


 気持ちで追い込まれた野郎どもを、

 女神たちは、業火の待つ戦場へと駆り立てますっ♪


 ものすごい勢いで、

 サフィリアさんチームの、空いてる三台の筐体に、

 野郎どもが川の字となって、

 綺麗な隊列を成して行くのです。


サフィリアさん「す、すごいっ!!」


レミーアさん「さすがは、エリスさんですっ!」


 こうしてメンバーがチャージされた、

 サフィリアさんチームは、

 次のラウンドへと挑みますッ!!!



 ・・・。


 そして、一時間後・・・。



レミーアさん「マジすかーーっ!!」


 あれほどの数の野郎どもが、

 激しい勢いで火花を上げて、戦場に散っていったのですッ!!


 野郎どもの勇気と男気は、

 おねーさんたちに見届けられます。


 そして、あっという間に数を減らした野郎どもは、

 もう、数名も残されていないのです。


ファルさん「・・・もしかして、

      追い込まれているのは、私たちの方なのでは。」


 そうですっ!

 残った野郎が全滅すれば、

 自動的に、ねーさんたちの番が回って来るのですッ!!


エリスねーさん「やばいよーっ!

        あんなの絶対、無理だよーっ。」


 僅か一時間の間に、100ラウンド以上の勝負が行われ、

 光の速さで爆散していく、

 その紅蓮の花火大会のような、凄惨な戦場の光景を、


 やたらリアルな高輝度ディスプレーで、

 ずーーーっと、ねーさんたちは、

 見せ付けられて来たのです・・・。


 もちろん、ねーさんも皆さんも

 参加したいわけなどありませんッ!!!


ツキノさん「ここに、

      ゲームカードさえあれば・・・。」


 とりあえず、ツキノさんはセーフみたいですね。


ファルさん「私は、

      その、・・・持ってます。


      (や、やばいわッ!!

       私のポイントって、ほとんどが、

       あのジェネシス言ってるおっさんが、

       稼いでくれたものだものッ!


       私って、プレイの腕のわりに、

       格好ばかり付けて、

       凄く性能のいい新型のロボットを持っていますが、


       エリスさんと楽しくワイワイするのに、

       欲しかっただけで、


       あのおっさんが居ても、絶対に危険な場所になんて、

       乗り込んで行く為の物では、ないんですッ!!)」


       ローゼさんは、参加者が居なくなる事は、

       わかっていたらしく、


       もうすでに、

       新しいゲームカードを登録して来ていました。

       始めたばかりなので、負けてもダメージ0です。


 これでプレイを出来る人で残されたのは、

 エリスねーさんと、ファルさんと、ローゼさんになりました。


 今回は、エリスさん、

 前回の話よりも、輝けてますねっ!


エリスねーさん(輝くってそれ、

        大爆発するって事じゃんッ!!


        そういう輝きはいらないんだって。

        個人的には、きらめきな感じの出会いとか、

        そういう展開を期待してるわけだから、


        派手にやられたいとか、全く思ってないってッ。)


 ついに、残された最後の野郎たちが倒れました。


エリスねーさん(ま、マジかーーーッ!!)


 ねーさん的に、そろそろこの時間くらいになると、

 カラオケとか歌いながら、ピザとか食べたいかも知れませんが、


 ここまで、しっかり見ておいて、

 サフィリアさんと、レミーアさんという、

 可愛い妹分たちを、見捨てたりはしませんよね?


エリスねーさん「!? 順番来ちゃったのッ?


        アハハ・・・、

        もちろん、行くしかないよねーっ。」


ファルさん「・・・お役に立てるといいんですが。」


ローゼさん「新人ですが、頑張りますっ!!」


 こうして、ねーさんたちは、

 サフィリアさんチームへと参加することになりました。



  ・ おおっと、参加出来ないッ!!



エリスねーさん「あれ、おかしいな。

        私のゲームカードが、まだ弾かれてるのかな?」


 そのおかげなのか、

 ファルさんと、ローゼさんも同じく、

 プレイヤー登録が出来ないでいます。


 これは、エリスねーさんに付いてた、

 大人の病気みたいなのが、

 横にいた二人にも、くっ付いたみたいですねっ。


エリスねーさん「大人の病気って何だよッ!!」


 えっと、その・・・。


 詳細は申し上げられませんが、

 もしのその状態で殿方に接すると、

 お相手にテンペスト級の災厄をもたらす、感じでしょうか?


 寒くなって参りましたので、風邪同様に、

 予防が、とっても大事ですねっ♪


ファルさん「えっ、ええっ・・・!?」


ローゼさん「大人でない(16才)私にも、

      くっ付いちゃったんでしょうか・・・。」


エリスねーさん「ぜってぇ、ちげーだろッ!!


        何か、おかしな事になってんだよ、コレッ!」


 エリスねーさんは、参加出来ないその理由を、

 ムキになって、必至に探しています・・・。


 おねーさんの『誇り』の問題なのですっ!


 ですが残念な事に、ヒミツを解くことは、

 エリスねーさんの今の知力では、

 とっておきのとんちを使っても、絶対に出来ないのですッ!!


エリスねーさん(ハッキリ言うなよーッ!!)


ローゼさん(・・・。


      先ほどの登録時に、

      発動したので気が付いたのですが、


      エリスさんに、何らかの策(付与)がかけられている事を、

      申し上げることは、

      はたして、差し出がましい事なのでしょうか・・・。


      ハッキリとした事は申し上げられませんが、

      『まず、100%勝てる勝負以外、戦わない。』ような?

      感じの、護身系の効果が発動しています。


      かなり良い付与効果ですので、

      このまま行けば、私たちの負け確定なのは、

      間違いないのでしょう。


      素人の私と、足元が震えているファルさんが、

      慣れない勝負をしようとしているのですから、

      本来の力の発揮出来ない戦いに、

      何かのプライドがかかっているのでしたら、

      避ける事は、賢明な事です。


      情けない事に、実家にいた時より、

      大幅にパワーダウンしている、この私では、


      謎めいたのこの一計を(おそらくは、アリス会長さんか、

      セリスさんのどちらかでしょうが・・・。)

      看破するだけの力はありません。


      ですが、わざわざ無理までして、

      よい効果は、解かない方が、

      ゆっくり時間をかけて、勝利の方程式を探れますので、

      便利な点では、計った策士さんと同意です。


      問題は補充のメンバーが枯れている事ですが、

      参加出来ないという理由が、それらから私たちを、

      守ったその事実は、実に素晴らしい事ですわ。


      メンバーの組み合わせ次第で、

      解ける策なのでしたら、

      勝てるチーム編成が、効率よく探れるはずですので、


      私やファルさんまでも、

      絶大なる付与効果が守ってくれるという、

      なんとも有難い、素敵な効果ですね~。)



 その頃、自らのかけた策が、

 発動したのに気が付いた、セリスさんは、

 上手いこと、セバリオスさんをけしかけて、

 ネクサスビルの外に追い出した後、


 虚ろな目をした、仕事上がりの社員さんたちを、

 まるで召使いのように操り、


 セバリオスさんのリッチな社長の椅子の上で、

 まるで女帝のように膝を組んで、くつろぎながら、

 豪華なティータイムの過ごしていました。


セリスさん「あら、シーンがこちらに移ってしまったんですねー。


      誤解しないで下さいね、

      毎回、こんな事やっているわけじゃないんですよ。


      今日はたまたま、エリス様がいらっしゃるので、

      なんとなく楽しみながら、見守っていただけなんですー。


      社員のみなさん、

      元は、私の実家で執事やメイドをやってくれていたので、

      そういうノスタルジーな気分に浸りたい時もあるんだと、

      思うんですよっ。


      みなさん、大変まじめで、

      良い方ばかりなので、助かってますーーっ。」


 虚ろな目をした、社員の皆さんたちは、

 初めてセリスさんに褒められたのか、

 感動の涙を流しながら、

 心の限り、より一層のご奉仕に励みます。


 フロア内に飾られた、豪華な調度品の棚の中から、

 極上品のワインが用意されると、

 オフィスに併設された、奥のキッチンでは、

 専属の一流シェフが大いに腕を振るい、


 贅の限りを尽くされた、果実や料理の数々が、

 セリスさんの元へと、準備されて行きます。


セリスさん「みなさーん、

      そこまでなさらなくても、良いのですよ。


      それらの食事は、日頃のご褒美として、

      みなさんで、召し上がってはいかがでしょう?」


 セリスさんのその言葉に、

 社員さんたちもシェフさんも、

 深々と一礼して、言われるままに、

 社員用の長いテーブルへと座ると、


 自然の恵みに祈りを捧げて、

 ご褒美の晩餐を始めました。


 目の感じは、元に戻っていましたので、

 初めて食する、豪華な宮廷風の料理を前に、

 どきどきしながら、楽しく味わっているようです。


セリスさん「ふぅ~~。

      いきなり振らないで下さいねーっ。


      主を追い出して、油断してたわけでは、

      ないんですよーっ。」


 セリスさんは、さらっと元の自分のデスクに戻って、

 何も無かったかのように、ノートパソコンで、

 1階のLIVE中継の続きを見始めます。


セリスさん「あらまあ、予想以上に、

      あっさりと予備さん達、全滅しちゃってますね。


      これって3チームで、

      3つの対戦を同時に行っているんでしたね。

      サフィリアさんたち以外の、のこりの2チームさん、

      よく補充もなしで、ここまで持ちこたえているものですねー。

      名前、しっかり覚えさせていただいちゃいますっ。


      でも突破されるのも、時間の問題でしょうか。

      そろそろ、次の一手を打たなければいけませんねっ。


      のこのこと私が出て行って、相手を一掃しちゃったら、

      エリス様が、今後一緒に遊んでくれなくなるようで・・・。」


 実はセリスさん、

 こういうゲームでは、ほぼ最強です。


 その胸ポケットの中のカードケースには、

 エース級の機体のレアカードが、

 何枚もキラキラ輝いていて、とっても眩しいです。


 セバリオスさんの目の届かない所で、

 次々に数多のモノを獲得して、

 その影響力を、こっそりと広げているのです。


 ちなみに、上司のセバリオスさんは、

 親友のレオクスさんと一緒に、

 冬のコーデの発表会を見学に行っています。


 そこでは様々なブランドの服に身を包んだ、

 モデルたちのランウェイが行われていて、


 エリスねーさんの知らない間に、

 これまたちゃっかりとモデルをやって、

 お小遣いを稼いでいる、


 桜色に髪色を染めた、エリナ先生が、

 沢山のフラッシュをその身に浴びながら、

 殿方の視線を一手に集めています。


 実は、ためぞうもそこにいて、

 エリナ先生のお手伝いをしているのです。


ためぞう「有難いバイトだと、思っております。

     いやー、冬になる前におこづかい貯めておかないと、


     冬シーズンの暖かなイベントを、

     出来るだけ、取りこぼしたくないので。」


セバリオスさん「連絡ありがとね、ためぞう君っ。」


レオクスさん「こんな貴重なオータムイベントを、

       危うく取りこぼす所でした。


       ありがとう! ためぞう君っ。」


 別の大きなイベントを絶賛、取りこぼし中ですが、

 今のためぞうは、欲張りではないのです。


 小さな幸せを、コツコツと積み上げられれば、

 それで、いいーーんですっ。


 何も知らないお二人には、

 せめて今を、幸せであってもらいましょう・・・。


 ネクサスビルの方では、22Fの通路で、

 ゲームセンターも経営している、ビルのオーナーの亀吉さんに、

 セリスさんが、こんな提案をしているところでした。


亀吉さん「確かにそれは、面白そうじゃ。」


セリスさん「きっと出来ると思っていましたので、

      よろしくお願いしますねーっ。」


亀吉さん「こげな美人さんに、頼まれちゃ、

     いっちょ、張り切らば行かんバイねーーっ!!」


 こうして、階下に下りていった亀吉さんとセリスさんは、

 激闘が続く対戦コーナーで、オーナー側の提案を行います。


 それは、3チーム同士の対戦を、

 一つの大きな戦場へと移し、

 一挙に、総当たりで決着を付けようというモノでした。


 その提案は、店内チームも、

 対戦側チームにも、快く受け入れられます。


 そういう大規模な対戦に、参加出来るチャンスは、

 なかなか巡ってくるものでは、なかったからです。


バイトのリナさん「おおっ、

         初めての大規模戦ですっ。


         サフィリアさんたちみたいな、

         ハイランカーさんのいるチームと、

         一緒に対戦出来るなんて、

         何だか一人のゲーマーとしては、とっても嬉しいですーっ。」


サフィリアさん+レミーアさん「こっちも、何だか、

               心強いですっ!!」


 味方の数が三倍に増えたことで、

 エリスねーさんの参加制限が解除されます。


 後ろで、セリスさんの目が光っているので、

 野郎たちは、何が何でも、

 ねーさんを守りぬかなければなりません。


エリスねーさん「おおっ!!

        参加出来るように、なったじゃんっ。


        ほらね、大人の病気とか、

        付いてなかったんだって。

        カード、ちゃんと読み込みされてるし。」


 ありもしない濡れ衣が取れて、

 笑顔が弾けるエリスねーさん。


 後方で見つめるセリスさんは、

 無邪気なその姿に、頬を赤らめて悦に入っているようです。


セリスさん(いつ見ても、素敵ですっ!

      ああ、微笑むエリス様の、何と美しい事でしょう。)


 そんなセリスさんに、

 圧倒的なプレッシャーをかけられている、

 ツキノさんは、策を弄した黒幕さんの登場に、

 少々、ビビッている様子です。


ツキノさん(・・・あの方の仕業でしたか。


      その仮面の下に隠された、

      凍りつくほどの恐ろしさは、

      かつてに感じた事もない、凄まじいものがありますね・・・。


      最大限の注意を、気取られぬように張っておかねば。)


 そんな武者震いをするツキノさんに、

 セリスさんが、のん気な感じで近付いて来ます。


ツキノさん(!? 気取られたっ・・・。)


エリスねーさん「おー、セリスじゃん。

        今日、セバリオスはくっ付いて来てないのー?」


セリスさん「そうなんですよー、

      レオクスさんと一緒に、何処かに遊びに行っちゃいました。


      私は、こちらに興味があったので来て見たのですが、

      エリス様とご一緒出来るなんて、

      とっても嬉しいですーっ。」


 エリスねーさんに、すっかり懐いてる感じのセリスさんの様子に、

 ツキノさんは、ホッと胸を撫で下ろします。


ツキノさん(お、お味方でしたか・・・。


      さすがは、エリスさんっ!

      素晴らしい大賢者を連れていらっしゃるのですねっ。

      尊敬しちゃいますー。)


 と、なごやかモードに入ろうとするツキノさんに、

 セリスさんは、一枚のゲームカードを手渡すのです。


セリスさん「これ、妹さんのアヤノさんから預かっていた、

      ツキノさんのゲームカードです~。


      いつもいい仕事の古蔵さんが、

      ダッシュで届けてくれたもので、

      早くお渡ししなければと思っていましたが、

      ここにいらしたんですねーっ。」


ツキノさん(えっ!?

      もうアヤノの事まで、ご存知なのですか・・・。


      今、カードを届けてもらえたのは、

      大変、有難い事ですが、


      ・・・私の予想の先の先を、

      行かれる方なのですね。


      アハハ・・・。)


エリスねーさん「古蔵も、頑張ってんのなっ。


        アイツ、もうあのレスラーマスクいらないだろうに、

        律儀に被り続けてるんだよなー。


        エライよ、古蔵っ。」


 こうして、ツキノさんも参戦することが決まりますが、

 何故か、エリスねーさんと違うチームに配置されちゃうのです。


ツキノさん(エーーーーッ!!)


 でも、舞台は同じなので、

 上手く立ち回って、一緒に楽しめるといいですネッ!


 対戦の舞台には、

 これまでより一回り大きい空中母艦、一隻で運ばれますが、

 部隊の投入地点に、かなり距離がありますので、

 頑張って下さいねーっ。


 チームメンバーを見捨てると、

 すぐにでも合流できますよっ!


ツキノさん(そんな事、出来るわけないじゃないですかっ!

      ・・・味方の勝利の為に、貢献するだけです。


      それがエリスさんの喜びに繋がるのであれば。)


 さすが、分かってますねー。

 中原最強の剣士の実力に、大いに期待してますっ。




 今回、ためぞうさん出れてよかったですねっ!

 エリスさんも、なかなかの登場率で、

 タイトルも変更なしで、良さそうですねっ。


エリスねーさん「もーちょっと、

        ためぞう、出してあげてねッ。


        これって、『ためぞうの冒険』なんだから。」


 ほら、エントリー受付、もう始まっちゃってますよ。

 しっかり、楽しんで来て下さいね。


エリスねーさん「うっ、

        なんだか、かわされた感じだけど、

        行ってきまーす。」


 こうして、勇者たちは新たな戦場へと、

 旅立って行くのです。


 そろそろ、暖房の準備が必要な季節ですので、

 ねーさんの家のコタツは、使えるようにしておきますね。


エリスねーさん「・・・長く、振り回されてるよなー、

        あたし。」



               では、またー。 ^-^
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『ウィルハルト王子のお姉さんの日記。』 2016.11.13

2016年11月13日 16時18分59秒 | 日記

 今日は、美男子王子様のお姉さんのターンです。



ウィルローゼ王女様「えっと『初めまして』と

          『お久しぶり』です。の、


          どっちがよろしいのかしら。


          ウィルハルト二世王子の姉になります。

          双子なんで、歳は同じ・・・ハズです。


          あ、あと名前の方は、

          今まで通りでお願いします。


          王女、重いのでいらないです。」



 はるか昔のお話です。


 この二人の姉弟の上の、異母兄のウィルハルト一世さんが、


 かつて起こした英雄譚に、端を発します。



 初代『ためぞうの冒険。』の、

 話半ばで、分け入るように、

 颯爽と登場した二人のお兄さんは、


 世界を救うくらいの大活躍で、初代ためぞうさんを影へと追いやり、


 そのまま物語を一つ完結させて、


 ためぞうさんの冒険を、

 計らずして、中途半端に終わらせてしまいます。


 初代ためぞうさんは、辺境の田舎へと追いやられ、

 スマホもない、テレビもない、

 文明とはかけ離れた土地で、ひっそりとその人生に幕を下ろす予定でした。


元祖ためぞう「ちくしょーーー!!!」


 そうして、一人で畑を耕しながら、

 ゆっくりとした田舎暮らしで、そこそこの生活を送り、


 気が付けば、もうおじいさんになっていました。


ためじいさん「わ、わしゃ、

       おなごとも、出会わんまま、

       赤いちゃんちゃんこを着てしもうた・・・。


       めでたいのかの?


       ふつうじゃろ・・・。



       懐かしくて思い出させんが

       『酒☆◇林絶△計画』・・・、


       はて、なんじゃったかのお?」


 ためじいさんは、おだやかに平和に暮らしたとさ・・・。



 ところで、ウィルローゼさんは、

 当初、ウィルローザさんだったとか?



ローゼさん「は、話、飛びましたね。


      はい、今はなんとなくマンションの管理人をしながら、

      造花造りに励む日々を送っております。


      た、ためじい、もとい、

      初代ためぞうさんには、続きがありますよね?


      おじいさんになる年齢ではなかったと、記憶しておりますが。」


 そんな事気にしないで、

 天性の美貌(会長さんの次くらい?)についてでも、

 語り合いませんか。


 華のある話の方が、

 ためじいさんより、楽しいですよね。


ローゼさん「今回の目的は、本編が間に合ってないから、

      ごまかしてるだけの回ですわよね。


      ためぞうさん(初代)をあなたが語りたくないのでしたら、

      この私が、ちょこっとお伝えしますが。


      初代さんいないと、今のためぞうさんが、

      ピンチだと、私の持つ便利な本が告げるのです。」



 初代ためぞうは、女神のようなエリスおねーさんに救われ、

 物語パート2でそこそこ頑張った、以上です。


ローゼさん「・・・。


      タイトルが私の日記になっていますが、

      特に変わりなく、平凡な日曜日です。


      6時くらいから、マンガを見て、

      その後、晩ごはんくらいしかありませんよ。



      最近、ためぞうさん(今の方)の周りには、

      波乱が多すぎて、エストさんのようなワナ避けとなる方がいないと、


      私も、逆風に立たされる自信がございませんの・・・。」



 昔は、悪い魔女さんとして、

 お父さんの、ヒゲのバルマード(王)おじさんや、

 周囲を悪のスパイラルに巻き込み、


 エストさんに、カラオケで三連続100点取るまで脱出できないゲームや、


 ためぞう(NEW)のお父さんの、

 変態グラサンヒゲを、この世から消してしまったりとか、


 ハッスルなされていたようですが、

 若かりし日々の栄光を、まさか黒歴史として、

 封印しちゃんたんですか?


 なんとゆうか、

 気安さと女子力と乙女な感じが、

 今は、漂うお姫様みたくなってるようですが。


 恋に恋する16才とか、言わないですよね。


ローゼさん「は、恥ずかしい事言わないで下さい。


      最近、露出の少ない私の隙を見ての、

      何かのプレイに持って行こうしている予感が。」


 勘が良くて、知力が100(その迫力は今はありませんが。)もある、

 ローゼさんに、そんな事出来るわけがないじゃないですか。


ローゼさん「ささっと、日記済ませましょうね。


      朝ごはんは、鮭とご飯。


      お昼は、銘菓 黒棒三つと、シュワっとコーラです。


      晩ごはんは、まだ準備中ですっ。


               以上です!」


 今さらですが、ローゼさんは、

 海の見える高級のデザイナーズマンションの、

 1Fに、今一人でいます。


 同居人の姉さん気質の金髪美人のハインさんと、


 同じく同居人の、ローゼさん付きの本田の姫の、

 胸のとても薄っすらとした、小中学生にも見えなくもない、

 ちっちゃなリンカさんも、お出かけしています。


 職人気質で、日曜日にも内職をやってる、

 プラチナの髪の美少女、ローゼさんは、

 何処かに行ったりしないのですか?


ローゼさん「スティックノリが無くなったら、

      買い物にいったりしますが、

      割とインドアですよ。


      大きな建物なので、お掃除だけでも、

      一日軽く過ぎちゃいますから。」


 料理、洗濯、掃除など、

 プロフェッショナルなローゼさんは、

 いつでも良いお嫁さんになれますね。


 もう、ファザコン続けてませんよね?


ローゼさん「ウッ! 日記を終わらせない気なの。


      えっと、お父様は私にとって、

      とっても大切な方ですが、


      恋愛対象かと聞かれれば、今は即答は出来かねます。


      って、何を誘導してるんですかっ!!」


 乙女なローゼさんは、

 周囲を見渡したりしますが、


 セキュリティーの高いマンション内は、

 簡単に覗く事も、立ち入る事も出来ません。


 もし何かあれば、

 忠誠心の塊のような、ヒゲの武闘派の家臣たちが、

 10万の軍勢を率いて、ワープアウトして来る事でしょう。


 そのままマンションに入居したいというのが、

 家臣さんたちの望みでしょうが。


  ◇ 近頃、あのローゼ姫様の性格が一転して、

    乙女チックになったらしい。


 というウワサが、広がってしまっているのです。


 性格良ければ、容姿は天下を争えるほどに麗しい、

 ナイスバディなピュアな理想のお姫さま。


 家臣達の支持率が、急速に上がっているらしいですョ。


ローゼさん「・・・上がる理由は、そこですか。


      ああ、お父様のようなカリスマで慕われるように、

      まだたくさんの努力が必要なようです。」


 これ以上、ハイスペックになっちゃうと、

 高嶺の花が大気圏を越えて、逆に相手が勇気を持てないと思われます。


ローゼさん「ひゅるるる~♪


      早くリンカさんの希望の丘計画が、

      成就なさるよう、祈っております。」


 私物のマジカルなステッキで、

 ちょちょいと魔法をかけて、

 これはもう・・・ってくらいの、もりもりにして差し上げては。


 三桁とか激しい感じのサイズに。


ローゼさん「魔法が、何かの拍子に解けたら、

      どーしちゃうんですかっ!


      そんな無責任な事は出来ませんわよ。」


 おろおろおろ・・・、

 この感動的な話を、リンカさんに聞かせてあげたいですねー。


 それでもリンカさん、

 迷わず、チャレンジしそうですが。


ローゼさん「・・・エストさんのような末路を辿る前に、


      では、またですーー。 ^^ 」


 その類稀なるパワーで、

 日記を完結させる、ローゼさん。


 実力は、やはりホンモノのようです。


ローゼさん「こらーーーっ!!」




    では、またですーー。 (^-^)
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『秋の日のエリスねーさん。 パート III 』

2016年11月05日 19時30分55秒 | -ためぞう の ぼうけん。『番外編。』-

   『秋の日のエリスねーさん。 パート III 』



 スーパー強化されたA氏とB氏を、

 一瞬にして、退けた謎の大型マシーン。


 楽しい女子トークに花を咲かせる、

 エリスねーさんたちの知らない場所で、

 熱く激しめのバトルが繰り広げられています!!


 この事をエリスねーさんが知っていれば、

 真っ先に駆けつけて来たのでしょうが、

 何故か普段は、エンジョイには敏感な方の、

 エリスねーさんは、まーったく気が付いていません。


 ちょっと、惜しいですネッ!!

 いいトコ見せる、チャンスですが・・・。


レミーアさん「だったら、さっさと、

       来てくれるように、仕向けて下さいっす!! w」


サフィリアさん「・・・遠のく、久々のお泊り会の夢。

        いつも準備万端に、用意してるんですが・・・。」


 乙女たちのささやかな夢を、

 これは何としても守りたいですね、特攻軍曹さんのJ氏さんッ!!!


J氏「オ、オレにプレッシャーかけてくんじゃねーよッ!!」


 ゲームに使用されている、一台数千万はしそうな、

 電磁レール方式採用の、360度フル回転稼動機!

 Gや風圧まで本格体感できる、宇宙パイロット養成マシンを、

 対戦ゲーム用にカスタマイズした、


 ネクサス長崎ドラゴン店の誇る、

 20台も設置された、ドーム型の筐体の中で、


 J氏はまるで無重力空間に放り出されたように、

 あたふたと、手足を振って逃げ出そうとしています。


J氏(あんなチートみたいな、凶悪マシンに勝てるわけがねぇ!!

   オレは、リアル思考だから、

   マシンの重力・衝撃体感設定を、


   『戦士たちの夢の衝撃、完全再現!!

    ・・・ハンパないので、ベルトで確実に固定して、

    気を失わないで下さいねっ。


   (スーパージェル採用のエアバック装備で、安心安全。

    ヌルヌルにはなりますが、自動洗浄乾燥モードで10分でピカピカ!

    人体には、まったく影響ありません。)』


   と、強烈に念の押された、

   「リアルショック! 再現モード」に、

   カッコつけて、しちまってるんだよォ・・・。


   ・・・オレの正体は、仮にも、

   謎の体育教師兼、特務エージェント兼、

   ギャラクシー栄誉勲章を7つ貰った、

   ウルトラスーパークラスの特務軍曹・・・。


   永久名誉曹長や、訓練教官校校長のポストまで、

   涙、涙で、迷いに迷って、やっと蹴って、


   さらには、これまでに獲得した7つの、

   スーパーレアなスキルまで全部捨てて、


   ・・・この、美女や美少女たちで溢れる夢の、



    キラキラ☆きらめき、どきどき青春ライフ!!

             - THE セカンドシーズン -



   を、選んだんだよぉ・・・。


   横で白目むきながら、

   魂抜けちまって、泡吹いて気絶している、

   A氏やB氏みたいな、失態は見せられねえッ!!!


   オレへ好感度(期待含む)が、無くなっちまうじゃねーか。)


謎の天の声さん「あ、J氏さんですね、

        いちおう、秘密なんですが、


        とってもキュートで、

        素敵で可愛い女の子からの、

        (そこにいる、レミーアさんの事なんですが、

         現在、好感度89もあったりするですョ。)

        好感度があったりしまーすッ!!


        良かったですね~っ。

        苦労は、報われたりするんですねー。

        以上、システムメッセージでした!!」


J氏(マ、マジかぁーーーーーっ!!!

   いかん、落ち着けオレッ!!


   ためぞう氏や、あの乙女さん二人みたいに、

   ・・・あのショックを、気合を保つ自身が、

   かつての栄光をステータスを捨て去った、今のオレにはねえッ。


   てか、どーやったら民間人が、

   あんなすんげぇインパクトを、耐えられるんだYOォ!!!)



 筐体は安全第一です。

 そんな中途半端な、ベルトロック方式では、

 ナッサ宇宙開発機構に鼻で笑われてしまいます。


 ここは、果てるにしても、

 乙女二人に(特に、レミーア王女様押しですよ。)、

 いいとこ見せて、

 何とか、漢の意地を見せてくださいねっ。


J氏「オレがやらねば、誰がやる!!


   こんな危険な任務に、姫さま二人を、

   巻き込むわけにはいかねぇぜっ」


 そんなJ氏の勇姿が、全ての観戦用ディスプレイに映されると、

 会場は、一気にハイテンションモードです!!


 威勢よく言い放った、J氏の軍曹機は、

 単機で、戦場の最前線へと駆け抜けて行きます。


サフィリアさん「軍曹さんっ!?」


レミーアさん「一機では、危険ですよッ!!」


 そんな乙女さんたちの制止を聞かずに、

 地上を蛇行するように、高速移動しながら、

 敵母艦への射程距離へと到達した、J氏です。


J氏「ようは、撃墜される前に、

   母艦にこのエージェントスナイパーライフルを、

   ぶち込んでやればいいだけの事だぜッ!!」


 J氏は、敵の大型ユニットの攻撃範囲に、

 見事に入っていますっ。


 その巨体からは、奇妙な発光シグナルが発せられますが、

 攻撃の気配はありません。


 その間にJ氏はライフルに、僅か2発しか持つ事の出来ない、

 特殊強化弾を装填し終えていますっ。


 三連勝ごとに一発支給される、この弾丸の威力は、

 あの頭上の巨大マシーンのシールドさえ、貫くほどの威力ですッ!!


J氏「オレの命中力に、ミスの二文字はねぇ、

   行くぜーーッ!!!」


 刹那、反動の衝撃により、

 大きく後方へと吹き飛ばされたJ氏の機体から、

 必殺の一閃が、放たれますっ。


   バシューーーーーーンッ!!!


 その一撃は、見事に敵空中母艦のコアを貫きますッ!!


レミーアさん「す、すごいッ!!」


J氏「ふん、これがプロの仕事ってもんだぜ・・・。」


 と、次の瞬間ですッ!!

 空中の大型マシーンの一部が、激しく爆発して、

 機体に大きなダメージを負いますッ。


 そして、敵の空中母艦は耐久100%で健在です!


サフィリアさん「!?」


レミーアさん「あ、あれは、

       もしや、ダメージ転送ッ!?」


 それは、ごく最近明らかにされ、

 一部の限られたトッププレイヤーでなければ、
  
 知り得ない仕様でした。
  

 このスキルが使用出来るという事は、

 相手がいずれかの大会優勝者である事の証です。

 トップに名を連ねるレミーアさんですら、準優勝が最高なのです。


 なお、このスキル情報を、

 ネットや雑誌などに拡散したプレイヤーは、

 問答無用で、情報共有登録が有効になっているフレンドごとまとめて、

 三ヶ月、もしくは次回バージョンアップまで、

 一時アカウント停止処分で、鍛えたマシンが使用不可になります。


 新規にマシンをロールアウトして、

 プレイを再開するくらいなら、

 強化データの回復を待った方が、楽な方が多いのです。


 観戦のLIVEで得た情報に関しては、

 そのまま、お宝メモリーになります。


 それは、よりゲームの対戦を奥深くする為の、

 観戦している方々にも架せられる、

 暗黙のルールでした。


 運営は、情報が漏洩した時点で、

 使用プレーヤーに、同レベルの新スキルを与え、

 そのスキルを消去します。


 それは、裏で何処かの全銀河覇王協会が、

 自分達の娯楽を健全に守る為に、運営に全面的に協力した結果で、


 その彼らの中には、割とだらだら遊んでる、

 退屈さんが多い事の、証明でもあったりします・・・。


 よね? 古蔵さん。


配送中の古蔵さん「(・・・行き付けの会員制クラブに、出禁喰らった上、

         千年くらいは、協会に追放扱いされるんで・・・。)

         い、言えねぇっすw


         あ、でも最近は、

         会員制クラブとか行かないで、

         けっこうマジメにバイトしてますョ。」


 ああ、そこは意中の想い人への、

 ささやかなアピールなんですね。


 はかないその想い、届くといいですねっ!


 以上、システムメッセージでした♪


J氏「なーに、それならもう一発、

   コアにぶち込んで、上のマシンにキツイ一撃加えてやるだけだぜッ!」


 J氏は、素早い判断で2発目の装填を終えており、

 駆動系にダメージを負って、次の反動を耐えられるかどうかの、

 そのマシンで、

 敵空中母艦のコアを、スコープの中央に捉えていますッ!


J氏「コイツを喰らっても、

   そうやって見下してられるか、試させてもらうぜッ!!」


 と、その時、

 レミーアさんが叫びますッ!


レミーアさん「撃っては、ダメっすッ!!

       トップランカー相手に、簡単に同じ手は通じ・・・。」


 すでにJ氏の弾丸は、そのライフルから放たれ、

 機体は、二度もの反動に耐える代償として、

 両足のフレームが、その強烈な反動で潰されていますッ!!


J氏「フフッ・・・、

   この機体はもう動けねえ。


   あとは沈められるまで、

   残された装備で、残弾を撃ち尽くすだけの事よ。」


 猛烈な速度で放たれた弾丸は、

 再度、空中母艦のコアの中心を貫き、


 凄まじい反動で、ライフルごと右アームが吹き飛ばされた、

 J氏の機体が砂塵の中から姿を現し、

 残された左アームに、予備の中距離ライフルを構える勇姿が、

 中央のスクリーンに劇的に描かれています。


  ウオォォォーー!!!


 会場が、沸いていますッ!

 どうして、エリスねーさんは、この興奮のワンシーンを、

 見逃してしまうのでしょう!!


ツキノさん(その償いは、この身に賭けても致しますっ♪)


 ツキノさんは、謎の特殊能力で、

 こっそりとその興奮を味わっています。


 ファルさん・・・。

 ちょっと、組んだ相手が悪かったようです。


ファルさん(・・・聞こえない、聞こえないの術。)


 突然、J氏の機体を中心に大爆発が起こりますッ!!


レミーアさん「!? ダメージ反射ッ!」


サフィリアさん「そ、そんな・・・。」


 会場ごと辺りが静まり返り、暫しの沈黙が流れます。

 この時の1秒1秒が、とても長く感じられる、

 そんな静寂です。


 全スクリーンに、爆発後の映像が映し出されますが、

 そこには、地面を抉るクレーターしか映されていません・・・。


 J氏の機体は、蒸発してしまったのです。


レミーアさん「・・・これは、やりすぎっす。」


 レミーアさんのその怒りが、

 会場の観客たちの感情とリンクします。


 その気持ちが伝わったからこそ、

 誰一人として、J氏の座る筐体を見るわけにはいかないと、

 彼の勇気を称えつつ、

 無惨にも、修復不可能なまでに粉々にされたJ氏の機体への、

 同情を禁じえません・・・。


 中には弔い戦に参加したいと、胸を熱くする者たちも、

 少なくはありません。


 ですが、ルールはルール。


 この戦いは、その圧倒的な相手の数を押さえる為に、

 増援許可のルールが、適用されてはいません。

 こういう危機を、誰も予想していなかったわけではありませんでしたが、


 今、この瞬間、

 そのルールを曲げてでも参加して、未知なる敵にマシンを失う覚悟で、

 参加したいと願うのです。


 その戦場では、敵の巨大マシーンが、

 じっと沈黙を保ち、不気味に残りのタイムカウントを、

 ただ減らしています。


 一瞬にして、勝負を付けられる自信でもあるかのように、

 その巨体に蒼く鈍い光を流し、

 ただ、サフィリアさんたちが前へ出るのを待っているようにも、

 見えたのです。


 戦場に残る、サフィリアさんとレミーアさんは、

 勝算の見えない勝負に、打って出れないでいます。


 あのダメージ転送の仕掛けを攻略しなければ、

 自分たちの攻撃を、そのまま受けるだけでしょう。


 すると、巨大マシーンから、

 空中空母への直接攻撃が行われますッ!


   ビューーーーーーーーンッ!!!


 一度目の直接攻撃より、明らかに高出力のビーム攻撃が、

 明らかに軌道を外して放たれると、

 そのビームの通過後すぐに、

 空間を貫く強力な衝撃波が、母艦ごとサフィリアさんたちを揺らしますッ!!


レミーアさん「・・・なんて規格外の威力。


       弩級戦艦の主砲クラスにも劣らないパワーを、

       あのサイズのマシーンが出せるなんて・・・。」


サフィリアさん「あれを、何度も防ぐ余裕はありませんが、

        その分、隙は大きいようですね・・・。」


 続いて、その大型マシーンのパイロットから、

 こんな挑発めいた通信が送られて来ます。


謎の女性の声「これが、このエリアの最高の部隊ですか?


       そうでない事を願って、

       そちらに、部隊の再編成の猶予を与えます。


       もっと、ワタシを退屈させないメンバーを、

       消えたくなければ、揃える事です。」


 対戦相手の提案により、再度タイムカウントを戻して、

 戦場に入るだけの増援の許可が申請されました。


 屈辱的ではありますが、

 これで、編成時間等のタイムも同時にカウントされず、

 十分に戦列を整え、消耗パーツの交換も可能です。


 観客たちは、それを受け入れる事を望みながらも、

 そこに立つだけの自信を持てるだけのプレイヤーは、

 そうそうにはいませんでした。


 今までの一方的な戦いをイメージに刷り込まれていては、

 仕方の無い事です。


 ここは、役員会を放ってでも、

 参加しとくべきではありませんか?


 変装までして、対戦を楽しんでいたビルのオーナーさんっ。


上層階の亀吉老人「ごほごほ・・・、

         持病の、右足の小指のちょっとした関節痛がッ!?」


 ・・・それは残念な事です。


 しかし、頼りになるプレイヤーは、

 貴方が面倒を見ている、

 名門 吉川家のお姫様のリナさんだけですよ?


 当然、参加希望するであろう、

 義の心に溢れるその彼女まで、


 まさか、

 知らんぷりが出来るのであれば、


 それで、いぃーんですっ!! が。


亀吉さん「・・・今から知り合いば、当たってみるけん、

     ちょっと待っちょきーーーッ!!」


 期待しないで、お待ちしておりますっ♪


 戦場で指揮を取るサフィリアさんは、

 即座にその条件を受諾します。


サフィリアさん「ごめんなさいね、レミーアさん。


        私は、個人的な感情だけで、

        勝ち目のない戦いは、挑めません。


        最低限、引き分けるくらいでなければ、

        引くべきだと、私はそう思うのです。」


 レミーアさんは、そんなサフィリアさんをかばおうとしますが、

 サフィリアさんは、挑発的な敵に対して、

 戦場の礼法に適った凛々しき一礼をして、

 単独の責任として、その提案を受け入れました。


 サフィリアさんの毅然とした態度に、

 人々は闘志を抱き、負けるわけにはいかないという意思を共有します。


 その場は一旦、静まり返ります。


 ここに集うファイターたちは、これまでにない闘争心を、

 強く心で抑えつつ、共に勝てる算段を探しているのです。


 彼らをさらに煽るように、

 敵のパイロットは、こう言い放つのです。


謎の女性の声「ワタシはただ、

       より多くの軍功さえ得られれば、

       それでいいのです。


       今のこの、

       つまらないランキングを塗り替えるには、


       多くを強さでねじ伏せて行くのが、

       最速の手段と言えるでしょ?


       ウフフフフッ・・・。」


 この一言が、戦いそのものを、

 勝たねばならない勝負へと、変えた瞬間でした。


 サフィリアさんやレミーアさんたちと共に勝ちたいという、

 その思いを強烈に掻き立てられます。


 それは、彼女たちとは直接の面識のない、

 ツキノさんにも同じく伝わります。


ツキノさん「あの、もしよかったら私、

      せっかくなので、1Fから見学したいのですが。」


エリスねーさん「あ、そう?

        うん、あたしでよければ案内出来ると思うよ。


        ファルさんも、それでいい?」


ファルさん「あ、はい、

      お願いしますー。」


 こうして三人は席を立つと、エレベーターの方へと向かいますが、

 複数ある、そのエレベーターには、

 すでにちょっとした行列が出来ています。


 三人を取り囲んでいたギャラリーたちも、

 その言葉に、先を急いでいるのです・・・。


エリスねーさん「・・・。


        わたしは、階段とか平気だけど、

        やっぱり、待った方がいいよね。」


 ねーさん、気を使ったつもりが、

 見事に空振りです。


 ツキノさんも、ファルさんも、

 働く女子たちには、階段なんて全然余裕なのです。


ツキノさん「これって、

      誰が一番乗り! とかいう感じでしょうか?」


エリスねーさん「いやいや、

        下りの階段で、かけっことか危ないから、

        普通にいこっ。」


ファルさん「はーい、付いていきますですっ。」


 こうなると、何故か階段の方に人が流れていきます。

 エリスねーさんは、なんだろうなぁーっ

 (ツキノとファルさん目当て?)と、

 思わなくはありませんでしたが、

 そこはあねご肌のおねーさん、優しくスルーなのです。


 ねーさんは、その輪の中心に自分がいるだなんて、

 きっと、いつまで経っても理解する事はないのでしょう・・・。


 そこが、ねーさんの良さではありますが。


ツキノさん+ファルさん(その通りですッ!!!)


 目的地の1Fでは、

 サフィリアさんとレミーアさんが、一生懸命頑張っていますッ!!


 エリスさんも、自分の名前がタイトルなのですから、

 もう少し、頑張りたいですねっ。


エリスねーさん(それを言わないでっw)


 なんとなく季節が、秋から変わり始めていますが、

 そこは、突っ込まないでおきますですっ!


エリスねーさん(それって、

        あのカンペ持ってる人の責任だって・・・。


        てゆうか、あたしも、

        もう少しスムーズに進みたいかなっ。


        ・・・一応、冗談ですよ~。)


 そ、そうですねッ!!! ^^:




               つづきますー。
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