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今日のためぞう。 2016.11.29

2016年11月29日 18時36分06秒 | -ためぞう の ぼうけん- ダッシュ!
 ダッシュ、開始です。


 それでは、次の問題に答えてください。



ためぞう「!?」



 <問題>


  ・ 三行以内に、

    今日の冒険を答えなさい。



ためぞう「・・・。」


 ためぞうの一句。


 「結局は、

    始まる事ない、

     オレ、ためぞう。」



 惜しいっ!


 「・・・」のくだりがなければ、

 達成でしたねっ。



  ・ ためぞうは、今日も冒険に出られなかった。



ためぞう「どうせ、今のオレは、

     冒険したいとは思っていないので、


     出来れば出発前に、

     甘酸っぱい想い出の一つでいいから、

     この胸に抱いて、旅立ちたい・・・。」



  ・ おおっと、

    突然、冒険の扉は開かれたッ!!


    その扉の吸引力は、

    10万G(重力)を超えそうな勢いだゾッ!!!



ためぞう「やめろーーーッ!!


     ゲームの発売日に、遥か彼方へと、

     オレを飛ばさないでくれーっ・・・。」



   ・ ためぞうさんは、

     何処かの冒険へと旅立たれました。



 おつかいイベントが強烈に多いだけの、

 初心者向けの冒険そうですので、


 早めにクリアして、

 本編の方にも、たまには顔を出して下さいねー。




   - オープニング -


 そこは、鉄のつるぎを手にした人々と、

 モンスターの争いの繰り広げられる世界・・・。



 (中略)



 ・・・そして、一人の冒険者がその大地へと、

 100円玉を握り締めて、今、降り立つのであるッ!!



ためぞう「まず、その鉄のつるぎが、

     買えねーーーYO!!!」



 こうして、様々なおつかいを、

 延々と数ヶ月もの間、繰り返し、


 ためぞうは、道具屋へと行って、

 その日に、ねーさんの家へと帰還するのであった・・・。



ためぞう「・・・流れる時間が違ったのか!?

     これなら、今日の夕食の準備に間い合いそうだ。


     ふっ・・・。」



 即日解決ですかっ!


 ためぞうさん、成長なされましたね。



               つづきます・・・。



ためぞう「出会いのない試練は、もうやめてネ。」
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ダッシュ! 一本目 『もんもん、ためぞう。』 

2016年09月23日 16時29分22秒 | -ためぞう の ぼうけん- ダッシュ!


 ためぞうが、


 『とても、溜まっていて悶々とした日々を送っているらしい・・・。』


 というウワサが町内に流れています。



◇ 残りタイムは『30』秒です。


  GOッ!


  29秒・・・。



ためぞう「ちょっ、


     ためぞうが30秒程度で、

     この危機を乗り越えられんのは、認めるッ!


     せめて、もう少しだけ猶予をください!!」



  カチッ!



 ストップウォッチが止まったような音がした。
 
 どうやら、手動で計っているようだ。


 審議で承認されましたっ♪


 はーい。 では「3分」でお願いしまーす。



 ためぞうの冒険ダッシュが始まった・・・。



 ためぞうは、長崎ドラゴンタウンにある、

 エリスねーさんの家にいます。


 ただの、長テーブルとなったこたつの上に、

 かごに入れられたみかんと湯飲みが二つ。


 一つはおねーさんの物のようです。

 ためぞうのは、有田焼の湯のみに、

 タヌキの絵が墨で描かれています。



 残り2分30秒・・・。



ためぞう「そーゆー、時間の使い方はやめてくれってw」


 エリスねーさんが、お手洗いから戻りました。


エリスねーさん「ためぞうが、色々貯めてるって、

        別にウワサにする事でもねーだろう?


        ほら、ポイントとか商品券とか、

        カードとかゲームとか、色々あんじゃん。」


ためぞう「それ、大声で学園の屋上でいいから、叫んでくんね?」


みかん食べてるエリスねーさん「ん? 別にいいぞー。

               今度、言っとくから。」



 残り2分・・・。



ためぞう「出来れば、1分半以内に叫んでくれないか?」


エリスねーさん「そりゃ、無茶振りだろ。


        あたし、いまジャージだし、

        ちゃりんこでも、すぐは無理だぞ。」


ためぞう「たのむ、オレのピンチを救ってくれっ!!


     ワープすりゃ、間に合うだろ!?」



 残り1分30秒・・・、



エリスねーさん「ちょっと、急かすなよ。

        行くのはいいけど、せめて着替えさせてよー。」


ためぞう「こ、声だけでいいっ!!

     録音して、大音量でオレが再生してくるからっ!!!」


エリスねーさん「そんなん、すぐバレて、

        余計にあやしくね?


        ウワサが気になるなら、消してやっから、

        そんなに慌てるなって。


        ・・・そんなに、堅実に貯めてコツコツしてる事が、

        気になるのか?


        むしろ、あたしとかは誇らしいと思うんだけど。」



 残り一分になりましたー。

 カウントダウン開始しますねっ!!


ためぞう「お願いだから、ねーさんにも、

     そのカウントダウンを見せてやってくれぃ!!」


エリスねーさん「えっ、何っ!?」



 はーい、

 では、デジタル表示で。



 - カウントダウン 『0:50秒』 -



エリスねーさん「な、なんだこれっ!!


        ば、爆発すんのかっ!!!」


ためぞう「・・・おそらく、

     オレのハズカシ固めが、大爆発して、

     ふっ飛んでしまうだろう・・・。」



 『0:45秒』・・・。



エリスねーさん「えぇーっ!


        もしかして、あたしのも、

        一緒に巻き込まれちゃったりするのぉ!!」



 それは、ありませんっ。



 『0:40秒』・・・。



湯のみを持ったエリスねーさん「ずずーっ。

               ちょっと、安心しちゃったぞ。」


ためぞう「何が起こるかわかんねえんだぞっ!!


     またオレ、冒険送りかもしれねぇ・・・。

     そんときゃ、暫しの別れだな。


     おろおろおろ・・・。


     ああ、みじけぇー帰還だったぜ。」



 『0:25秒』・・・。



エリスねーさん「えぇー!!

        折角、あたしに平和が訪れたのに、

        また、エリナ先生たちに、怖え目に遭わされるのかっ!!!



        そ、それは、ちょっと待ったッ!」



 『0:18秒』・・・。



セバリオスさん「主審に「タイム」を要求するっ。」



 ねーさんの危機に、

 セバリオスさんがまるで、

 未来からの来訪者のようなSFX効果で、


 ほぼ全裸に、白のブーメランパンツ一丁で現れます!!!



エリスねーさん「すげーっ、カウント『3:00秒』に戻ってるぞっ!


        てか、さっさと何か着ろよッ!!」


 素晴らしく鍛えられた、

 美術室の彫像のように美しいセバリオスさんの肉体美ですが、

 エリスねーさんが見るには、まだちょっと早かったようです。


 でも、他の女子たちなら、

 キャーキャーもんですぜ、セバリオス先輩ッ!!


セバリオス先輩「まあ、エリスがそー言うならネ。


        急いじゃったから、衣装が遅れたっぽいね。

        サモンヌッ!! ジェントルスーツッ。」


 と、次の瞬間、

 マジカル変身シーンのように、

 白の高級スーツと、ポケットに一本のコスモスを挿した、

 セバリオスさんです。


ためぞう「クッーーー。

     か、かっこいーッ!!


     何すか、そのテクは。」


エリスねーさん「ていうか、

        セバリオスでも止めれるタイマーだったのかよ。」



 エリスねーさんは、

 セバリオス先輩のその神のような実力を、

 まったく理解してはいないようです。



セバリオス先輩「ところで、ためぞう君、

        何か溜まってるのー?


        熱く激しくスパークしたいって事なの。


        あと「先輩」っていらないから、

        ふつーで、お願いします。」


ためぞう「いや、

     自分でも、いきなりカウントダウン始まっちゃって、

     何の事やら。


     確かに、キュンキュン甘酸っぱい、

     キラメキ青春イベントには飢えておりますが、


     個人的には、燃え上がるようなものではなく、

     もっと、ゆっくり少しづつ、


     和やかにほっこり出来るというのが、希望ですね・・・。」



恋愛番長セバリオスさん「・・・余計な「通り名」いらないから。

            次、付けたら10億ボルトだからネ。


            でも、ためぞう君らしいねぇ。

            さすがに、5千と16年生きてるだけの事は・・・。」


ためぞう「な、何を仰る、セバリオスさんっ。


     自分、まだピュアで冴えない16才の学生ですよ。」


エリスねーさん「ためぞうとの想い出は、16年しかないぞ。


        ためぞーの前世でも語ってるのか?」


セバリオスさん「あ、そーだよねー。


        (エリスの記憶、操作してるの?

         変なことしたら、怒りますから。


         エリスには、いつも微笑んでいて欲しいと願う、

         セバリオスです。


         例え、結ばれる相手がサフィリアさんや、

         エリナ先生だったとしても、


         そこは、変わりません。)」



 セバリオスさんがいるので、

 カウントダウン出来ません。


 話が進まないのですが、

 ためぞう君の冒険ダッシュ! は、

 一本目、失敗でいっスか? 


セバリオスさん「あ、用事があるんで、

        今日はこの辺で。


        はい、エリス。

        コスモス、一本しかないけど良かったら。」


エリスねーさん「お、おう、

        最近、気が効くよな、セバリオス。


        みかん、何個か持っていけよ。」


セバリオスさん「ありがとー!

        2個、もらって行きます。」



 ガラガラーっと、エリスねーさんが玄関を開けると、

 セバリオスさんは、道に横付けされた白にリムジンに乗って、

 行ってしまいました、


 みかん、一個は車内のセリスさんが受け取ったようです。

 運転手さんは、代わりに中華まんを一個、受け取って、

 お辞儀をしていました。


 残り時間3分という、一時の安らぎの時間が訪れます。



エリスねーさん「お花っていいよな。」


ためぞう「騙されるなよ、ねーさんっ、

     3分なんて、あっという間にチン! だぞっ。」


エリスねーさん「そんときゃ、

        また、セバリオス、来るんじゃね?」


ためぞう「だから、それじゃ、

     延々と終わらないからっ!」



 『2:35秒』・・・。



エリスねーさん「おぅ!

        カウントダウン見えると、

        何だか急かされるな。



        でもタイマーが無いのは、

        無いで、分からんのも困る。」


ためぞう「てか、オレがどーして「もんもん」してるわけよ?


     オレって、結構ー、そば打ちやら、学業やら、

     バイトで充実はしてるんだが。」



 『2:10秒』・・・。



ためぞう「こまめに表示して、数秒無駄に使うんじゃねーYO!


     だが、どうするためぞう?

     何を達成すれば、オレの変なウワサは消えてくれるんだっ。」



   ピンポーンッ!



ためぞう「お、行ってくる。」



 すると、たずねて来たのは、

 最近よく会う、アリス会長さんでした。



アリス会長さん「こんにちはー。」



 秋の晴れ渡る空に、草原を駆ける風のような、

 心地よさを運んでくれる、

 甘い香りのする、アリス会長さんです。


 学園のブレザー姿ですが、その美少女っぷりは、

 ためぞうの眼力程度て受け止められるほど、

 甘っちょろい光輝ではありません。


 正直、眩しくて何も見えない、ためぞうでした。



 カウントダウンが、『99:99:99・・・世紀』の値で、

 完全に停止しています。



エリスねーさん「おお、会長さん、

        これは、珍しいですね。」


アリス会長さん「これは、エリスおねーさん。

        妹のシオンが、お世話になりました。


        今、女子力を再教育中ですので


        (ためぞうにあてられて、

         アニメとゲームにハマリ過ぎたので、

         適度にやるよう、シオン君の将来の為、

         主に気品を磨かせています。)


        また、お世話になると思いますので、

        ご挨拶に参りましたっ。」



 っと、アリス会長さんは、

 有名な洋菓子店の、なかなか買えないお土産を手に、

 その洒落た紙袋を、ねーさんに渡しました。


 あのお菓子大好き会長さんが、

 人にそのお菓子をあげる何て事、


 会長さんをよく知る人たちにとって、

 有り得ない行為でした。


 その知恵を出したのは、

 お隣の女子高生のレイカさんですが、


 会長さんに協力しておく事が、

 今後の学園青春ライフがアゲアゲになるとか、

 そんな下心はありません。


 エリスおねーさんを共有すると、

 誰もが心豊かになれると、

 ご近所の女子さんたちは、信じて疑わないのです。


 そのねーさんのカリスマ性が、殿方を遠ざけ、

 ねーさんの婚期を遠ざけるだと気付いていても、

 寝覚め立ての、ふんわりほかほか毛布のような居心地の良さから、

 言えないでいる方もいたりします。



遠くのレミーアさん(う、言えねーっw)


同じく一緒にいるサフィリアさん(ご、ごめんなさい。まだ、学びたいのですっ(>ω<)!!)


 
 ダッシュ!


 が、止まってしまった、

 エリスねーさん家ですが、


 そんな中、アリス会長さんが、

 にこやかな表情で、こう言ったのですっ!



アリス会長さん「噂は聞き及んでおりますっ。


        正直、自信はないのですが、

        おねーさんのお役に立てるのなら、


        私、好感度ゼロ設定ですので、

        ためぞうさんとは、何があっても関係が変わる事はありません。


        (おねーさんには、気に入られたいですし、

         もしかしたら、『好感度設定』が発生しちゃうかも♪)


        私がこの身の全てを尽くして、

        ためぞうさんの、もんもんを受け止めますので、

        安心して、スッキリしちゃて下さいねっ!!


        ねっ、ためぞうさんっ!!」



 その会長さんのとんでも発言に、

 ねーさんも、ためぞうも凍ったように固まっています。


 自分でも、よく意味のわからない事を言った、

 会長さんですが、

 これは、となりの女子高生のレイカさんも、

 慌てて、こっちへとやって来ちゃいます!!



 今、この世界のすべてに時が停止しています・・・。



レイカさん「時を止めちゃって、何やってるんですかっ、


      アリスさんともあろうお方が。

      まったく・・・。」


アリス会長さん「えっ、


        私は、妹のアリサに、

        そうアドバイスを受けてですねっ。」


レイカさん「ハァ・・・、疑う事すら知らないとは、

      そこまで、ピュアピュアなのですか・・・。


      少しは、知っておいた方がいいと思いますので、

      ごにょごにょ・・・。」


アリス会長さん「・・・。」


 それはもう、その美しい顔を真っ赤にして、

 そのままうずくまってしまった、会長さんです。


 と同時に、会長さんとレイカさんの見えないレーザーサイトが、

 アリサ副会長さんの、ビデオカメラを持つ姿を捉えたのです。


 時はしっかり止まっています。


 この瞬間、うっかりアリサさんは、

 無限の時の牢獄に捉えられたのですっ!


 黒幕が分かったところで、

 ダッシュ! 一本目は終了です。



アリス会長さん「さて、出ておいでなさい・・・。」


 いつもと空気が180度違う、

 見たことも無い、深淵の闇を見せる会長さんです。



レイカさん「ほぉ、これがあの絶対者さんですか。


      迫力、ハンパ無いですね。^^:」



 この宇宙一、恐ろしいラスボス的、

 暗黒と光輝の両方を纏う、ブラック・アリス会長さんの降臨です・・・。


 その瞬間、何もかもが消えるように視界から無くなり、

 星空の海の上に、アリス会長さんと、レイカさん、

 そして、アリサ副会長さんと、


 ちょっと遠くに、セバリオス先輩と亀吉さんの姿があります。



セバリオス先輩「だから、先輩って、言わないでねっ。」


亀吉さん「ど、どげんなんちょるとー!!(何が起きてるのー。)」


 レイカさんが、お二方にお辞儀をすると、

 空気を呼んで、見ないフリをするセバリオスさんと亀吉さんです。


アリス会長さん「アリサさん、

        私の言いたいことは、分かりますね?


        でなければ、私の世界に貴女は必要ありませんし、

        この無駄な時間も必要ありません。」


 宇宙空間のど真ん中で、

 強烈な狂気を、嵐のように巻き上げるブラック・アリス会長さんです。


レイカさん「まあまあ・・・、


      猛省しているようですし、

      少しはアリスさんもお勉強になったので、

      お許しになってはいかがですか?


      仕切り直せばすむことですし、

      アリサさんのこれまでの、

      ためぞうさんへの軍師としての貢献度も評価してですね。」



アリス会長さん「何処かの大宰相のレイカさんが、

        そこまで仰るなら良いでしょう。


        しかしあのまま、何の知識もなく、

        無様に終わったのだとしたら、

        その後悔は計り知れないものだったでしょう。


        そういう知識をレイカさんがお持ちであれば、


        私に、その実力だけで、

        銀河が取れるだけなるまで、

        徹底的な、鍛練が必要なようですね・・・。」


レイカさん「そんなの、有りませんってっ!!!


      それに、ピュアが売りのアリスさんが、

      そんな凄テクを身に付けてたら、


      ためぞうさんでなくても、どん引きですっ!!」



ちっちゃくなった(妹の)アリサさん「お、お許しを・・・。」



 再び、みなさん地上に引き戻されると、

 アリス会長さんからは、完全に闇が抜け去り、


 レイカさんと口裏を合わせたように、

 再度、エリスねーさん家にやって来た、

 アリス会長さん。



 そのシーンからの再会ですが、


 とっくにウワサは消滅してますし、

 エリスねーさんも、ためぞうも、


 その記憶ごと、何も無かった事になっています。



セバリオス先輩(・・・。


        エリスもエリスなりに、苦労しているのだな。

        いいように、無かった事にされるとは。

        その数も、どれ程なものなのか・・・。


        それに比べ、先輩如きで煩うのは、

        実に些細な事だ。


        エリスっ、

        ちゃんと応援してるからねーっ!)



 この後、アリス会長さんは、

 失ったような何かを取り戻すように、

 充実した一日を送ります。



 ダッシュ! 一本目は、

 ためぞうに経験値を与えることはありませんでした。



アリス会長さん「久々に、ハネを伸ばせました~っ。


        では、またですー。 (^-^)」




エリスねーさん「・・・、

        何か失った気がするが、

        一体なんなんだろう。


        あ、みかんがちょっと少ないのと、

        なぜかコスモスが一輪飾ってある・・・。


        会長さんもご機嫌だし、

        き、気にしない、気にしないの方向で。」



 ◇ ためぞうの現在のダッシュ能力。



   ・ 50m  5、00秒(ファーストからのタイム。)


   ・ 100m 9,87秒(セカンドからのタイム。)



   代走には、うってつけです。
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今日のためぞう。 2016/9/15

2016年09月15日 21時38分44秒 | -ためぞう の ぼうけん- ダッシュ!

 ためぞうの朝は早い。


 普段、居候中のエリスねーさん宅には、

 よく女の子がお泊りをしていたりするので、

 ためぞうは、縁側に近い庭にテントを張って、

 夜はそちらで寝ています。


眠りの中のためぞう(まあ、オレの部屋って二階なんだが、

          トイレは共有で階段の下のすぐそばで、


          特に夜なんかに、

          なんとなく、ねーさん以外の人と、

          はちわせると思うと、

          すんごい気まずい気配すんのよ・・・。


          なので、その時は、

          近くの公園の方のを使ってます。


          夜もそこそこ浅いなら、オレも中にいるんで、

          その時は、遠慮なく使っていますが。


          ぐぅぐぅ・・・。)


 テントの中には、快適な眠りを誘う、

 低反発のセミダブルサイズ敷布団が敷いてある上に、

 とてもいい、例えようもない安らぎの香りで満たされています。


 今日のためぞうは、少しお寝坊のようで、

 テントの中には、柔らかな陽射しが差し込んで、

 とっても、いい気持ちなのです。


 ふわふわとした、心地よい感触がする、

 なかなかリッチな雰囲気の中で、

 満たされたような笑みで、すやすやと寝ています。


 暖かな陽光が、木陰になるような感じで、

 ためぞうには、その光があまり届いていません。


夢の中でふわふわな、

ためぞう(んっ!?

     なんだかオレ、寝過ごしてるんじゃないのかっ。


     ふわわっ・・・。

     朝は、ちっこいリンカちゃんたちに、

     新鮮ミルクをお届けしなければッ!!)


 起きようとした、ためぞうですが、

 何故か身体が、金縛りにあったように動けませんっ。


 すごく心地よいのですが、

 ためぞうは日課をこなさなければならないのです。


 優しげな天の声が、ためぞうの心に響きます。

 「そんなに、大切な日課なのですか?」っと。


まぶたが重いためぞう(リ、リンカちゃんの絶壁の胸に、

           希望を届けなければぁ・・・。)


 そう、ためぞうが願った瞬間、

 ためぞうは近年に無い、とても爽やかな目覚めを迎えるのです。


ためぞう「!?」


 目の覚めた ためぞうですが、

 寝てるのと変わらないくらい、やっぱり動けないでいます。

柔らかなシルエットの優しい声「おはようございます、ためぞうさん。」


ためぞう「って!! えええぇぇーーーーっ!!!」


 なんと、ためぞうの優しい木陰となっていてくれていたのは、

 添い寝しながら、立て肘の上でためぞうを見守る、

 絶世の美少女、アリス会長さんだったのです。


ためぞう「うぉう!?

     お、おはようございますです・・・。」


アリス会長さん「おはようございます。」


 プラチナゴールドのそのシルクのように、

 素敵な肌触りの長い髪が、

 ためぞうの頬に掛かっています。


 会長さんの容姿は、見る人の望む理想の女性像として映るので、

 ためぞうと、他の方が見る会長さんのその美貌は、

 十人十色という、とってもマジカルなお嬢様です。


 その、究極の美少女さんとためぞうは、

 ピタッと密着して、

 床を同じくしているのですっ。


ためぞう「おおお、落ち着けオレっ!

     何が、どうなっているんだ、ためぞうっ!!」


 混乱真っ只中のためぞうに、

 会長さんは、その顔を吐息の掛かる距離まで寄せて来ます。


 何とも例えがたい、甘い夢のような香りが、

 そのためぞうの鼻先を抜けると、

 超至近距離まで詰められた、淡いピンクのくちびるは、

 こう、言葉を紡ぐのです。


アリス会長さん「大丈夫ですよ、ためぞうさん。

        だって、私にはほら、


        『好感度』設定そのものがありませんので、

        記憶に残ることもありませんし、


        ご心配されているでしょう、牛乳配達の方は、

        すでに、私が終わらせていますので。」


 ためぞうに押し付けられる、

 二つの形容しがたい極上の感触が、

 ためぞうに、見てはいけない、

 天国への扉を、かなり鮮明に見せ付けています。


 ためぞう、もう昇天してしまいそうです・・・。


ためぞう「オ、オレの冒険も、

     ついに、エンディングの時を迎えようとしているのか・・・。


     この感覚を知ってしまってはもう、

     オレはもう、他の何ものからも、

     刺激を得ることなど、ないのだろう。


     ああっ、会長さん。


     ・・・いい夢をありがとう。

     あ、あの扉の先に、エンディングテロップが、見え・・・。」


アリス会長さん「え、ええっ!?」


 ためぞうが、最期の時を迎えようとした、

 まさにその時ですっ!


 光速で、会長さんは上着を着て、

 テントの外に出ると、

 再び、出会いを仕切り直したのです。


アリス会長さん「おはようございます、ためぞうさんっ。」


 それまでの事が、夢落ちで片付けられると、

 外からアリス会長さんの、優しく耳に届く、

 素敵な「おはよう」の言葉が響いて来ます。


 もうすでに、バッチリ目の冴えまくってる ためぞうは、

 「あ、はいっ!!」っと、返事を返し、

 テントの外へと出て行きました。


アリス会長さん「あのくらいの、スキンシップすら、

        許されないのですね・・・トホホ。


        あっ! でも、いわゆる、

        あいさつ的なハグとかはOKですよねっ。


        大丈夫です、私は帰国子女ですので。」


 っと、いきなり元気にためぞうにハグする、

 アリス会長さんの笑顔を横に、

 ためぞうは、再度、天へと召されようとしています・・・。


アリス会長さん「ああっ、もうっ・・・。」


 可愛い感じで、そう不満をもらした会長さんは、

 再度、ためぞうとの出会いを仕切り直します。


 夢遊病のように、ためぞうがまた夢落ちして、

 テントの中へと戻ります。


 この時、エリスねーさん家には、

 そのやりとりを家の中からひっそりと見守る、

 ねーさんと、サフィリアさんと、レミーアさんが居たりします。


 庭のためぞうのテントの前で、

 次の方法を一生懸命考えながら立ち尽くす、

 アリス会長さんに、気付かれないよう、

 三人は、ボディートークを交えながら、

 ひそひそとこう呟いています。


エリスねーさん「・・・なんでか、隠れなきゃいけない気がしたので、

        いきなり隠れて見守ってるけど、


        会長さん、ためぞーなんかに、一体何がしたいんだろう。」


 エリスねーさんは、単純にそう感想を述べますが、

 「それは、会長さんも一人の年頃の乙女さんだからでしょ!」っと、

 ツッこむ事が出来ない、同世代の女子二人でした。


レミーアさん「会長さんも、いつもこっちに居られるわけでもないし、

       副会長をわざわざ二人に増やして、

       学園の校規と世界の平和を守っているわけっすから、


       何かしら、溜まっちゃってるんじゃないすかね・・・。」


サフィリアさん「(・・・私に、あの積極性さえあれば。

         とか、思ってても言えないです。)


        そ、そうですよね。

        あれだけの激務を疲れも見せずに、

        頑張っていらっしゃるのですから、


        会長さんだって、たまには、

        ドキドキして、乙女感を忘れないように、

        お試しになってるのではないかと。」


レミーアさん「・・・まあ、ウチらがこんな事してるの知れたら、

       ためぞう先輩みたく、仕切り直されるか、


       もっと、凄い事になって、

       最前線に送られちゃうかも知れないっすけどねっw」


エリスねーさん「お、おっかねーよぉ!!!」


サフィリアさん+レミーアさん「しーーーっ! ですよ。」


 そう言って、目を合わせた三人は、

 会長さんに気付かれないように、

 潜るように窓の下に隠れ、聞き耳を立てました。


 すると、お隣から、

 アリス会長さんの前に、親友のレイカさんがやって来ました。


 レイカさんは、長い黒髪の綺麗な、

 アリス会長さんに次ぐレベルの、爽やか美少女さんです。


アリス会長さん「あら、ごきげんよう、レイカさん。」


レイカさん「ごきげんようです。

      見ていて気になったので出て来ましたが、

      何かお悩みなご様子だったもので。」


 エリスねーさんの家の方が、少しざわつきます。


エリスねーさん「レイカさんって、無敵なのかっ!?」


サフィリアさん+レミーアさん「しーっ! こ、声大きいですっ。」


エリスねーさん「おおっと・・・。」

 どうせ夢落ちにされる運命の三人が、

 少々騒いだところで、会長さんは気にもなりませんでした。


アリス会長さん「レイカさんには、

        何か良い案でもおアリなのでしょうか?」


 その会長さんの問いに、

 関東の名門のお武家さんのご出身の、

 凜とした姿のレイカさんは、こう言うのです。


レイカさん「まず、

      『将を射んとするなら、まず名馬を射よ。』という言葉を、

      私は、早雲おじいさまから言われました。


      異性のハートを射止めたいのなら、

      始めは、あの素敵なエリスさんと、

      まず親しくなるのが、定石かと。


      ほら、アメリカンなお嬢さんのハートを射止める時も、

      まずは、そのビックダディとマブダチさんになるって、

      言われてるじゃないですか。」


 レイカさんのその言葉に、

 サフィリアさんとレミーアさんは、

 一瞬の内に、ねーさんの方へと振り返りますっ。


エリスねーさん「え、ええっ!?」


 アリス会長さんも、レイカさんの言葉に、

 ポンっと納得したように、頷いて見せます。



アリス会長さん「そうですねっ!


        はじまる前から諦めていたのでは、

        きっと、何事も出来ないですよねっ。


        ・・・この私にも、

        夢の『好感度』設定が追加される日が来るといいですねーっ。


        なんだか安心したら、おなか空いちゃいました。


        レイカさん、これから甘味処にでも行って、

        甘い気持ちにでもなりませんかっ。」


レイカさん「そうですねっ、

      新オープンのネクサスビルの中に、

      美味しいパンケーキのお店があるそうですよ。


      朝食は済んでいますが、それは別腹ですものねっ!」


 こうして、寝たふりを続けるためぞうの前から、

 嵐は過ぎ去っていきました。


 それと同時に、サフィリアさんとレミーアさんは、

 瞳が → (Φ ω Φ)こんな感じになって、

 ふらふらと、お布団の方へと歩いていって、

 爆睡します・・・。


エリスねーさん「こ、こええーーよぉ!!」


 あたふたと慌てだす、ねーさんですが、

 何をやっても、なかなか二人が起きてくれません。


 とんでもない孤独感に突き落とされた、エリスねーさんは、

 大声で、ためぞーの名前を叫びますっ!!


 こたつテーブルで、プルプルと震えながら、

 気を紛らわそうと、テレビを大きめの音量でつけ、

 湯のみにお茶を注ぐエリスねーさんです。


 それから数分もしない内に、

 ガラガラ~~っっと、玄関を開けたためぞうが、

 こたつのある居間へと入ってきました。


エリスねーさん「ためぞーーーっ、

        二人が起きないんだよーっ。


        ねーさん、すんげー心細かったぞ。」


 ためぞうは、台所から湯のみを取ってきて、

 テレビの音量を元に戻すと、

 急須からお茶を注いで、一息付くとこう言いました。


ためぞう「二人は心配しなくても、

     ちゃんともうすぐ起きれるよ。


     会長さん相手に、聞き耳なんか立てちゃダメだぞ、

     ねーさん。」


エリスねーさん「さすが、ためぞう、

        動じてないのが、頼もしいぞっ!!

        冒険力も度胸もハンパねえのなっ。


        もう聞き耳なんて、立てないってっ。


        だから、簡単にいなくならないでくれよ、

        ためぞう。


        ねーさん、泣いちゃうからなっ。」


ためぞう「・・・いい切れんが、努力はしよう。

     飛ばされるのは、オレが決めるこっちゃねーし。


     まー、飛ばされても、

     なるだけ最短で戻ってくるよ。」


エリスねーさん「ダッシュで頼むぞっ!!

       ふぅー、落ち着くよなぁ。」


 そうしている内に、サフィリアさんとレミーアさんが、

 起きて来ました。


サフィリアさん+レミーアさん「おはよーございますっ。」


 こうして、エリスねーさん家に、

 少し遅れた朝がやって来たのでした。


 なれた日常って、何となく有難いものですねっ。


エリスねーさん「まったくです。


        では、またです~~~♪」


サフィリアさん+レミーアさん「(Φ ω Φ) < マタデスー! 」
コメント
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