ハリ天狗の日々奮戦

天狗のごとく山を駆け、野を走る(かな^^;)。 東京は西の端・青梅発、全国行き。日々鍼を打つランニング鍼灸師の奮戦記。

2019佐渡国際トライアスロン

2019年09月05日 | 大会レポート



9月1日、晴れ。佐渡トライアスロン。
今年は10月のIronman Championshipに出られることになった場合を想定しての最終調整用レース。そういう位置付け。
ってことで初のBタイプエントリーだったのだ。

いつものAタイプ(S4.0km/B190.0km/R42.2km)は朝6時スタート。Bタイプ(S2.0km/B108.0km/R21.1km)は7時半スタート。時間的な余裕たっぷり。もちろん距離もいつものおおよそ半分だと思うと実に気が楽。直前に慌てた腰痛も踵痛も何とかクリアされている。
「DNSか?」のち「何とか大丈夫そう」のち、、、夏の間、特に朝感じていた変なむずむず感的だるさも実は佐渡入りの2日前くらいからすっかりなくなっていて、スタート直前にはもしかしたら結構走れるかもしれないという気もないこともなかった。(終わった今だから言えるけど)

【SWIM/2.0km】0:46:06(219位)
ケアンズを経験しているので全然ビビりもないけど、ちょっと波(うねり)があってAタイプの選手達が苦戦しているらしい。アップゾーンで散々待ってようやくスタート。いつものように大外から。
干潮気味でしばらくは泳ぎ出せない。50m程歩いてから泳ぎだす。
Aタイプの選手が苦戦していたようだけど、確かに次々と迫り来る波が意外にいやらしい。水も濁っていて視界がよくない。横から突然腕が突き出される。前方にいきなりキックを打つ足が現れる。後ろからのしかかられる。バトルという程でもないが避けても避けて小競り合いがずっと続く感じ。周りの選手の泳ぎも安定していないようだ。
波でブイも見にくい。進んでいるのか?入水の手が空を切ることも度々。何だか泳いでいる感じがしないぞ。さらに、いつものスタート直後の不安に覆い尽くされるような嫌な感覚があって、それは今回も同じ。でもボケっとしているとぶっ飛ばされそうな海なので我に帰って必死に手足動かした。
こんな状態でもやがて沖合900m地点の第1ターン。
右に曲がり200mで第2ターン。今回は1周回だからあと900m戻ればいいだけだ、と気分は楽だけど泳ぎは波に翻弄されたまま。酔う人がいないか心配してしまう。
ヘッドアップして陸上の建物からゴール地点を見極め、なるべく選手の塊から離れて泳ぐ。
ギリギリまで泳ぎ、立ち上がってウエットの上を脱ぎながら時計に目をやると44分。もう1時間くらいかかったかのような錯覚を起こしていた。それほど苦戦。泳いだという気が全くしない不思議で壮絶な時間だった。ようやくスイムゴールへ。やれやれだ。



【BIKE/108km】3:38:33(125位)
トランジットエリアをざっと見渡せば、まだかなりのバイクが残っていてそう悪くはない位置だ。
妻の応援を受けて慌てずにバイクスタート。





走り出しの心拍数はケアンズの時のようにやっぱり高めだけど、今回時計の数値はほぼ無視することに決めていた。これまで培ってきた感覚勝負。走れただけで丸儲け的な状況なのだからせこい計算などせずに大胆に、思うように行け!と我に向かって。
走り始めは臀部が突っ張っていたけどやがて消失。追い風に乗ってグイグイと進む。ただし、人に引っ張られないよう、それだけは意識して。まずは今の自分ありきだ。
佐渡島の中央部を西から東へと横断。ほぼ追い風で当然タイムも素晴らしい。このまま行ったら、、、いい記録が出ちゃうぞ。
って、こういう美味い話はないわけで、反対側の海岸線に出た途端風向きは変わる。いつものAタイプならやっと半分、大佐渡終了だ。
マイペースで、というがマイペースをきっちりと会得出来ているかどうかが大きなポイントなんだよな、そんなことを始終考えながら8割くらいの感覚でペダルを回す。
50km表示とかあっという間で、この感覚が思っている以上に気を楽にさせてくれた。
途中ペースもペダリングもメチャクチャなんだけどやたら頑張る若い選手と抜きつ抜かれつ(こっちは意識していないのだけど)が気分転換になった。
向かい風は厳しいけどずっと海岸線は美しい。エイドでは水ボトルだけを貰って飲み、残りを腕と頚にかける。結構ひとり旅が続き、途中ダレそうにもなったけど、すると後方から勢いのある選手が来るので追わせてもらって乗り切った。
小佐渡のラスボス・小木の坂でみんな喘いでいるが、昔からここは調子がいい。グイグイと抜く一方だ。
しかし下りで安全運転してるとバンバン抜かれる。おぉ怖っ。
後半は小木の坂の後も結構なアップダウンが続くのだったということを思い出した。かなりきつい。でも今のペースは最後まで保てそう。
妻はバイク残り5kmあたりの所にいてくれることになっている。買ってもらったバイクでようやくまともな走りを見せられる。
街場へ入ってから気合いを入れ直した。ランに備えて足を貯めておくべき付近だけど、、、行け。出し切ってはいけないがギリギリまでは走ろう。佐渡博物館前に妻がいた。待たせることなく予定通りの登場だぜ。





もう一段ギアを上げてラストスパート。今年からコース変更となった細い路地を1人で飛ばしバイクゴール。

【RUN/21.1km】1:51:08(58位)
トランジットエリアに入ると隣にバーンと1台のバイク(後で知ったが、先着していたのではなくスイムリタイアの選手だった)。ぐるり見渡せば近所にはポツポツしか見当たらない。結構いい位置であることは間違いない。こういう光景を目にするとやる気がポンと湧き出る。
ランではソックスを履き、シューレースも丁寧に締める。ランスタート地点のエイドで水をかぶり、飲み、梅干しもらってスタート。
まだ足がついていかない感覚だけど、ガーミンの表示では4分35〜40秒ペース。あれまぁって感じ。フルなら少し自重する所だけど、Bタイプは1周回のハーフマラソンだ。行っちゃえ行っちゃえ。心拍は気にしないことにしているので全て自分の感覚頼り。
走れている感じではないのだけど、ペースは悪くない。その証拠に次々と前を行く選手に追いついていく。狭い路地コースを抜けると妻が待っていてくれた。このままガッツで行けそうだぜ。



ちょっと先回りで田園コースでもう一度声援を受ける。





それでも前に目標となる選手がいるとかでもなく、淡々とした1人走りで徐々にペースが落ちていた。上り坂で踏ん張ると痙攣もチラチラ準備万端の様子。気をつけなければとまたペースやや落ち。
折り返してくる選手の中に、多分60-64歳トップがいた。思っている以上に差があるし、ピッチもいい。これはちょっと無理。
折り返し地点手前で多分エイジ2位の選手とすれ違う。やはり全然ヘタれていない。
折り返し地点のエイドにいて先にスタートした選手も同じエイジか。やはりいいピッチで颯爽と前を行く。よし、とりあえず追いつこう。目標が出来た。
5分半くらいまで落ちていたペースが俄然上がる。が、その差は一向に縮まらない。むしろこのペースでは少しずつ開いているのか。
エイドの度に勢いつけてその差を縮めた。何度かの小刻みなアップダウンを粘り倒し、平坦な田園地帯へと入った残り8km付近でやっと併走。相手も気にしている感じだったので思い切って60歳ですか?と尋ねてみた。まだ59歳、一つ下のエイジだった。ホッと一安心。競り合わなくてもいいとなったら気分も楽になり、少しの会話で足まで軽くなり、その追いついた選手に頑張って!と背中を押されたような気がしてまず第一ロケット自動噴射。再び前のエイジ2位の赤い選手を追う。
ピッチよく追いついたと思ったら人違いで、目指す獲物はまだ先にいることを知る。残りは5kmを切っている。
エイドは最短時間で通過すること。冷たい氷水をかけてもらい、水とお茶を飲み、最後はコーラを少しと梅干しだけ。距離を縮める絶好のチャンスは逃さぬように。
徐々に前を行くエイジ2位選手の後ろ姿が大きくなって来た。自分の方が勢いがあることは明らかだけど、差が縮まらない。大柄な選手でストライドの差なのか。
さて、ゴールまで残り2.5kmほどの最後のエイド。ここで一気に追いついた。とにかく先にエイドを出る。後ろは見ずに第2ロケット噴射!
よしっと思って振り返ると追ってくる迫力はない。しかし油断出来ないのでペースも気持ちも緩めずゴールを目指して突っ走った。
商店街を抜け、角を曲がると妻がおーいと両手を振っている。速かったじゃないと言われてようやくにっこりだ。



同伴ゴール待機エリアのマーシャルの方が妻のカメラを奪い取るようにしてちょっと止まって止まってとシャッターを押して下さった。後ろから迫られてなくてよかったσ(^_^;)



午後2時前、元気にフィニッシュ。6時間19分33秒。総合85位(男子80位)/60-64歳の部2位。



狙うどころではなかった状況からの100位以内とエイジ2位。久々良い方の「まさか」をゲットだ。
そしてこの日何より嬉しかったことは3種目ともダレずに頑張り抜けたこと。これが一番!
総合順位で言えば219位(スイム終了時)→125位(ランスタート時)→85位(フィニッシュ)と完全に尻上がりで、特にランはトライアスロンのランで初めてネガティブ(56’53”/54’15”)で走れたことは大きな自信になった。
ケアンズでボロボロにしてしまったけど、トライアスロンシーズンの最後をしっかり締めることが出来、これで心置きなくマラソンシーズンに入れるぞってことに!

緑風堂鍼灸院WEBSITE
ハリ天狗マネージャーの笑顔いっぱい!

コメント
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