井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・オクエゾサイシン

2021年02月16日 | 日記

オクエゾサイシン。ウマノスズクサ科ウスバサイシン属。

山地~亜高山帯の林縁、林間の生える多年草。ウスバサイシンの近縁でより標高の高い所に分布する。

「日本の野生植物(平凡社)」によりウスバサイシン属(Asiasarum)としたが、カンアオイ属(Asarum)とする図鑑(原色植物図鑑:保育社)もある。

和名で混乱する例はいろいろあるが、オクエゾサイシンの場合は学名でも混乱がある。

オクエゾサイシンの葉。

葉は円心形で基部は深い心形(スペードの形)。短い根茎の先から長い柄のある2枚の葉を対生状にだす。

オクエゾサイシンの葉はヒメギフチョウの食草となる。

サイシンは「細辛」と書き、近縁種の根に辛味があって生薬になる

オクエゾサイシンの花。

葉の陰に隠れるように花をつける。花の付け方が変わっているだけでなく、花の構造も変わっている。

花被(萼)の下半部が合生して壷形になり、子房の下半部は花被より下、上半部は上となる。

それで「子房半下位」と呼ばれる。(普通は「子房上位」か「子房下位」)。

雄しべ12個が子房の周りに並び、6個の花柱には浅い溝がつく。

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