ドロノキの樹皮、ヤナギ科ヤマナラシ属。
淡褐色に緑色を帯びてヤマナラシによく似ている。
菱形の皮目もあって、樹皮だけでヤマナラシと見分けるのは大変難しい。
ヤマナラシ属の学名はポプルス、ポプラの仲間を示す。参考書によっては「ハコヤナギ属」と呼ぶのもある。
ドロノキは、樹皮が泥のようだからとか、材が泥のように柔らかいからという語源説もあるが、松前藩の時代から「デロ」と呼ばれていたというから、それが一番説得力のある語源説といえる。
ドロノキの冬芽。
ヤマナラシの冬芽が長卵形であるのに対してドロノキの冬芽は紡錘形、細長くスリム。
ヤナギ属の冬芽は芽鱗が1枚だが、ドロノキの冬芽、芽鱗は3~4枚。
冬の樹木ウォッチングでは、ヤマナラシと見分けるポイントは冬芽となる。
ドロノキの葉。
ドロノキの葉は広楕円形でスペード形のヤマナラシとははっきり異なる。春~夏の樹木ウォッチングでのヤマナラシと見分けるポイントとなる。葉脈は表面側では凹み、裏面側では突出する。葉裏は白っぽくなる。
ヤマナラシとの違いは葉柄にもある。ヤマナラシの葉柄が扁平であるのに対して、ドロノキの葉柄は円柱形で上面に溝がある。