井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・エゾルリトラノオ

2019年10月17日 | 日記


エゾルリトラノオの群落。ゴマノハグサ科ルリトラノオ属。
海岸地帯の草原に生える多年草、大きいものだと100cmほどになる。
エゾルリトラノオは「蝦夷瑠璃虎の尾」と書く。トラノオは「虎の尾」で、動物の尾のように伸びる穂状花序であることを示す。「北海道に生育する」「ルリ色の」「虎の尾状の花」、名前から草姿をイメージしやすい典型例の一つ。



エゾルリトラノオの葉。
葉は長卵形でやや厚手で、対生する。
虎の尾状の花序で同じゴマノハグサ科のエゾクガイソウにイメージ的に似ているが、エゾクガイソウの場合は葉が輪生するのに対して、エゾルリトラノオの葉は対生なので、葉の様子で見分けられる。



エゾルリトラノオの花。
総条花序の花を密につけ、下から上へ咲き上がる。
花には短い柄があり、萼は深く4裂。花弁も4裂。近縁のクガイソウでは全体が筒状になるが、エゾルリトラノオノ花では基部だけが筒状になる。
エゾルリトラノオは近年、ルリトラノオ属からクワガタソウ属に変更する動きがあるという。両属の境界線は大変難しいもののようである。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする