井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・ノラニンジン3

2018年09月20日 | 日記


ノラニンジンの果実。セリ科ニンジン属。
花後、茎につく大花柄が内側に湾曲して全体が球形(鳥の巣状)になって種子を包む。
種子は長楕円形で稜上に刺が並ぶ。
鳥の巣状の果序の中の種子、風の強い時に飛び出して風に運ばれる。刺が翼の代わりとなり、飛ぶ距離は左程大きくならないが、落下後の転がりは期待出来る。



ノラニンジンの種子。
刺のついた状態の種子は、蒔いてもすぐは発芽しないという。栽培種の種子はノラニンジンと形など同じで、種子の刺は落としておくという。
キャロット・シードというエッセンシャルオイルは人参の種子からも抽出されるが、主としてノラニンジンかr採取される。ドライな香りでストレス解消に有効と言われる。



花序全体が色づく個体。
クイーアンズ・レースのようなⅠ部でなく、全体が薄紅色に色づく個体がある。「ハナノラニンジン」と呼ばれることもあるが、種として安定していないとも言われる。


コメント
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