井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

樹木ウォッチング冬から夏へ245フジ1

2017年08月08日 | 日記


フジ。マメ科フジ属。
フジは日本の固有種だが北海道には自生しない。
本州では長野県八千穂村のように岩壁の面に野生のフジが見事な花を見せてくれるところがある。
庭にフジ棚を作らずに植えると、イチイの樹に絡みつくなど全くフジらしくない。



フジ棚。
フジは大きな花序を下垂させるから、これを好ましい形で観賞しようとすればフジ棚が必須になる。
現代日本を代表する花と言えばサクラということになるのだろうが、フジは古代日本を代表的する花とも言われる。藤原氏は四姓の一つで、その家紋は「下がり藤」である。



フジの徒長枝。
フジはつる性の落葉樹。
ヤマブドウのような「巻きヒゲ」をもたず、ツルアジサイのような「付着根」ももたず、フジは茎自体で絡みついていくツルウメモドキ型である。
つるの巻き方、フジの場合「左巻き」とされる。この左巻き、右巻きというのは中々難しい。習慣的な言い方では上から見て左に巻くのを「左巻き」というが、下から見る、進む手前側から見れば右巻きとなり、全く逆になってしまう。こうした紛らわしさを回避するために、習慣的左巻きを「S巻き」とし、習慣的右巻きを「Z巻き」とする考え方がある。
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