明治・大正の町並みを訪ねて

2017年2月14日
僕の寄り道――明治・大正の町並みを訪ねて

昼休みを利用して文京ふるさと歴史館まで、区制70周年記念事業 ふるさと歴史館 収蔵品展「明治・大正の本郷を訪ねて-『新撰東京名所図会』展2-」を見に行ってきた。目当ての頁に収録された絵がしっかり見られて目的は達した。

明治・大正時代の写真を見ていると、文京区内のどのあたりを写したものかおおよその見当はつく。大きな震災と戦災と経済的人災ののちに現在の町並みがあるわけで、大きく変貌していることは驚くに当たらない。

それでもやはりびっくりしてしまうのは、明治・大正の写真に写っている町にはなんと商店が多いのだろうということだ。あんな裏通りもこんなに商店が建ち並んでいたのかと驚く。平成のいま、軒並み店をたたんだシャッター通りを見て昭和の時代を懐かしむように、昭和の時代の人たちも明治・大正時代の面影を偲んで往時を懐かしんだに違いないと思う。

おそらく個人が争うように開いた店が通り沿いに並び、物品を商って生活を支える暮らしは明治維新から大正にかけて爆発的に増え、震災・戦災・人災を挟みながら昭和・平成とずって衰退を続けているのだろう。

そう思ってみると商店が消えた今の町並みは明治維新の大衆的狂乱以前に戻っただけのようにも思える。そんなことを考えながら、バスの本数も個人商店も減った本郷通りを通って帰ってきた。午後一時をちょっとまわっていた。



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