ISOな日々の合間に

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慣性モーメントが大きい大企業

2011年02月03日 | 審査・コンサル
今週前半は岐阜県の大手企業の三度目の更新審査を担当しました。この企業は認証取得に際して大手のコンサルタント会社の指導を受けて仕組みを構築し、その後9年が経過しています。

認証取得後5年や6年も経つとビジネス環境が大きく変化し、仕事の仕方も変わります。でも、一度構築し定着したシステムを自らの力で変えることは容易でありません。当初導入したシステムが確りしたものであればある程変更は困難です。

当初の仕組みが時とともに現実の業務の流れから乖離したり、新たな仕組みやルールが出来たにも係わらずEMSにうまく反映されていない場合が多くなります。
しかも、組織が大きくなるとどうしても様々な立場の人や利害が衝突する組織があり、ちょっとした変更も容易ではありません。組織の慣性モーメントが大きいので、審査で指摘しても現実にマッチした軌道修正に時間がかかってしまいます。

この組織の場合、3年前の2度目の更新審査のトップインタビューの席で直接社長に問題点を指摘し、納得した社長の鶴の一声で変革に踏み出しました。

その時に意図した変革が、3年間の審査と何がしかのアドバイスにより漸く定着してきました。各部門が常日頃抱える業務上の問題点を把握して、それらを解決する環境目標を設定して取り組み始めました。様々な業務改善が結局は環境配慮や環境貢献に繋がると理解したのです。仕組みも一部変更しました。

踏み出すまでに時間がかかりましたが、これからは目に見えた成果に繋がってゆくでしょう。本来力がある組織ですのでこれからが楽しみです。

写真は一日の朝にホテルから伊吹山方面を撮ったものです。夜半に雪が降り、屋根に雪が残っています。今年は例年になく寒い日の審査でした。

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