「こんにちわッ、テディちゃでス!
せかいじゅうゥからァ~はぴィばァ~すでいィ!」
「がるる!ぐるがるるるるぐる!」(←訳:虎です!いや宇宙中からだよ!)
こんにちは、ネーさです。
今日5月14日は、ジョージ・ルーカスさんのお誕生日!
おめでとうございますの拍手を送りながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの新書作品を、どうぞ~♪
―― ローマ帝国の誕生 ――
著者は宮嵜麻子(みやざき・あさこ)さん、
2024年2月に発行されました。
ええ、パルパティーン皇帝が統べる銀河帝国……ではありませんが、
STAR WARS 世界に於ける『帝国』のモデルになったに違いない、
もしくは、
制作時にルーカスさんたちが参考にしたこと間違いなしの、
本物の『帝国』の歴史700年を
一冊にギュウ~っと圧縮した快作です。
「きょだいなァ、ていこくゥ!」
「ぐるるるがるるっるるる!」(←訳:始まりは小さかったのに!)
地中海に、長靴型に伸びるイタリア半島。
その半島の、ちょうど中程あたり、
川がながれ、なだらかに丘がつらなる土地に、
小さな国家が誕生したのは、
紀元前753年のことでした。
それは実際にとても小さな国で、
パラティヌスの丘を囲った壁の一辺は
およそ400メートル前後であったといいますから、
国立スタジアム1個分くらい?
「ふわわァ~…!」
「がるるるぐるる!」(←訳:ホントに小さい!)
コロッセオならぬスタジアム1個分のミニ国家は、
当初、王が治める王政であったのが、
前509年、王は追放され、
国家は新たなフェーズ――
共和制へと突入します。
元老院をトップとする政治体制は、
意外にも高い機能を発揮し、
小さな国家《ローマ》は
版図を外へ外へと拡大してゆきました。
地中海の東西南北を領し、
新興国を滅ぼし、呑み込んで、
国は、もはや超巨大サイズ。
「おッ、おもいィ~ッ!」
「ぐるるる~!」(←訳:息苦しい~!)
著者・宮嵜さんは、
小さな国家《ローマ》が、
地中海世界を支配するに到るまでを
テンポよく描写してゆきます。
しかし、
第1章から第9章までの、9つの章から成る本文中で、
《皇帝》が登場するのは
最終章たる第9章『ローマ皇帝の出現』でのみ。
つまり、この御本に”主人公”がいるとしたら、
それは冠を戴いた皇帝ではなく、
《ローマ》と呼ばれた国に生まれた
政治家や官僚、将軍や兵士たち、でしょうか。
「ひとりィひとりィがァ~」
「がるるるるぐるがる!」(←訳:巨大国家の構成要素!)
長い序奏を経て、
ついに、皇帝の器たるカエサルさんが
政治の頂点に立った!と思う間もなく、訪れた悲劇。
そして、
カエサルさんの秘蔵っ子アウグストゥスさんに
帝冠は輝くも。
ようやく誕生した《ローマ帝国》は、
”群”ではなく”個”が支配する国は、
どこへ、どう向かおうというのか……?
「だれもォ、しらないィ~?」
「ぐるがるぐるるるる?」(←訳:皇帝にも分からない?)
カエサルさんが早世しなかったら、
《ローマ》はどんな形に完成したのだろう?
彼は、《ローマ》という国の未来に
どんなプランを用意していたのか――
歴史好きな活字マニアさんの
好奇心と想像力を掻き立てる新書作品です。
ノンフィクション好きな方々、
もちろんSTAR WARS マニア諸氏も、
ぜひ、一読を~♪