テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

2016!新春特別企画♪《テディオゲネス・クラブの冒険》その2!

2015-12-31 21:57:45 | 2016!新春特別企画♪
「さあっ、事件なのだ、テディちゃムズ!」

 はい、前回よりの続き、でございますよ。

 2016年まで、あとわずか。
 大晦日のロンドンで
 眉毛をヒクつかせているのは、
 
  

 名探偵テディちゃムズの兄、
 マイクマフト氏。

 世界に冠たるこの大都市でも、
 最もヘンテコ、風変り、と評判高いテディオゲネス・クラブの
 玄関口でモフモフな両足を踏ん張り、

「では諸君、
 テディオゲネス・クラブへ入りたまえ!
 話はそれからだ!
 おぉっと、ただし!」

 マイクマフト氏が、
 名探偵テディちゃムズと、
 ユキノジョン・H・ワトソン博士、
 そして虎くんを
 きりりっと見据えて言うことには、

「よいかねっ、テデォゲネス・クラブ内では――」

  

「私語禁止じゃ~っ!」
「ぐへッ?」

 あららっ?
 突如、マイクマフト氏を押しのけて登場したこの御方は?

「わしかっ?
 わしは、クマ仙人じゃ!」

  

 ええッ?クマ仙人?クマ仙人って誰ぇ~??
 と、どよめくテディちゃムズとユキノジョン・H・ワトソン博士と虎くんです。
 それにしても、クマぎっしりの画像ですねえ。

「おっほん!
 テディオゲネス・クラブの設立者にして名物支配人、
 クマ仙人とはわしのことじゃ!
 よいかっ、皆の衆!

 クラブ内では決して喋るな!口を利くな!

 それが、我がテディオゲネス・クラブの鉄の掟じゃわい!

 一度でも喋ったら、三ヶ月の出入り禁止!
 二度目で永久除名処分じゃ!

 談話室以外では、ひとっ言も喋ってはならん!」

 では談話室へ案内するぞ!
 ついてこい!
 とクマ仙人に引っ立てられるように、
 テディオゲネス・クラブの扉をくぐるテディちゃムズ一行は、
 建物内部の静けさに驚きました。

 ロンドンの中心部にあるとは思えない、
 針の落ちる音さえ聴こえてきそうな静寂ですよ?

  

「……ここ数日、平和で静かなこのクラブのあちこちで
 摩訶不思議なる出来事が相次いでおるのだよ、
 テディちゃムズくん!」

 談話室に着くや、
 クマ仙人は説明を始めました。
 話は私が、とマイクマフト氏の前が身を乗り出すのを
 肘で押しやり、

「厨房から、食べ物がちょいちょい消え失せる。
 椅子の背にかけておいた膝掛けが見当たらなくなる。
 シルクハットは、目を離した瞬間にどこかへ行ってしまう。
 飲みかけのミルクティーは、いつの間にやら空っぽになり、
 閉じていたはずの天窓が、
 ハッと気付けば開いている。

 だがな、
 いろいろな不思議が起こる一方で、
 金銭の紛失はないのだ!
 1ポンド、いや1ペンスたりと、
 お金は盗まれておらんのだよ!
 
 これはいったい、どういうことだっ?」

  

「ははァ!」

 名探偵テディちゃムズの眼が
 ぴかりん!と光りました。

「まどッ! それにィ、もうふッ!」

 おやおやおや?
 もしや、テディちゃムズ……?

「なぞがァ、どんどんッほどけてェきたよゥ!」

 よっしゃ、話していただきましょう♪
 摩訶不思議なる事件の真相を!


   ~その3!へ続く!~

 
 
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2016!新春特別企画♪《テディオゲネス・クラブの冒険》その1!

2015-12-30 21:58:35 | 2016!新春特別企画♪
 いざや、良き年を迎えん!
 祝おう、新年を!
 2016年がやって来る――

 と、そんな歓声が街角のパブから聞こえてくる、
 ここは大晦日のロンドンです。
 はい、皆さま、お久しぶりでございます。
 大勢のクマたちがわいわい盛り上がっている
 トラファルガー広場には、

「ふうゥッ!
 まさかのォ、きんきゅうゥじけんッ?」
「こまったもんだ!」
「がるぐるる!」(←訳:でも急ごう!)
 
  

 おお!あれは!

 名探偵テディちゃムズ!
 シロクマのユキノジョン・H・ワトソン博士!
 彼らの友人の虎くんです!

 トラファルガー広場から西へ、
 住所のメモを片手に、
 とことことこ、と歩みを進める三人。
 
 いったいどこへ?
 何事なんでしょう?
 大晦日だというのに、事件ですか?

「あッ、ここだよゥ!」

 三人が立ち止ったのは、
 とある建物の前でした。
 
 その周辺は、
 もう少し西へ行けばバッキンガム宮殿!
 セント・ジェイムズ宮殿もある!
 王宮の衛兵交代パレードを見物する観光客さんと、
 観光客目当てのお土産物屋さんも出ていて、
 けっこうな人通り!
 のはずですが……

「テディちゃムズ!
 なんだかァ、おかしいぞ!」
「ぐーるるがるる!」(←訳:シーンとしてる!)

 ユキノジョン・H・ワトソン博士と虎くんは、
 高まる警戒感に毛を逆立てます。

 華やぐ街にぽつんとひとつ、
 異様なほど静まり返っているこの建物の、
 所有者は……?

「しんぱいィいらないよゥ、ふたりともォ!」

 案ずるふたりに、テディちゃムズは言いました。

「ぼくはァ、わかッちゃッたきがァするよッ!」

  

 えっ? 分かっちゃったんですか?

「こたえはァ、ひとつゥ!」

 ムクムクな茶色い指先を、
 ピシリ!と建物へ向ける名探偵テディちゃムズ!

「おにぃちゃんだァ~!」
 
  

「ほ~っほっほぅ!」

 あらあらあら、御登場ですよ。
 タイミングよろしく、
 いえ、今か今かと登場の機会を窺っていたのか、
 扉を開いて現れ出たのは、
 名探偵テディちゃムズの兄、
 マイクマフト氏です!

「待っていたぞよ、テディちゃムズ!
 ユキノジョンくんも虎くんも、
 ようこそ!

 我がテディオゲネス・クラブへ!」

 えっ?ここがあの?

 ロンドンでいちばん風変わりなクラブ、
 テディオゲネス・クラブ!?!

 人付き合い、
 いえ、クマ付き合いが嫌いなクマばかりが集う、
 《静謐》を金科玉条とする
 へんてこりんなクラブが、ここ?

「おう、そうだとも!
 喧騒を何よりも厭い、
 ロンドンの全クラブ中もっとも無害であり、
 愛すべき我がクラブで、
 しか~し、不可解な事件が続発しておるのだ!

 テディちゃムズ!
 まさに名探偵出馬の時であるぞよ!
 クラブに平和を取り戻し、
 穏やかな新年をもたらすべく、
 電光石火で謎を解くのだー!」
 
「はいはいィ、わかッたよゥ、おにぃちゃんッ」

「こらっ!
 ハイは一回でよいのだぞよっ!」

「はァ~いッ!」

 テディオゲネス・クラブで事件、ですって?
 名探偵テディちゃムズと仲間たちは、
 はたして、新年の鐘が鳴る前に
 謎を解くことが出来るんでしょうか……?



   ~ その2!に続く ~
 
 
 
 

 
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2015年のBEST BOOKを探せ!⑤

2015-12-29 21:37:10 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もうゥそろそろォ、かうんとォだうんッ??」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!近付く大晦日!)

 こんにちは、ネーさです。
 2015年のBEST BOOK探しも、
 今日がフィナーレ!
 ということは……

  

「ふァいッ! これがァ、べすとぶッくゥ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:最高の一冊だよ!)

 いざ、発表です~!!
 
  


           ―― 忘れられた巨人 ――


 著者はカズオ・イシグロさん、
 原著は2015年に、日本語版は2015年4月に発行されました。
 誰にも文句は言わせな~い!
 イシグロさん10年ぶりの長編作品は、
 読み手をぐんぐん“彼方”へ運び去る、
 プラチナストーリー!

「どきどきィ、でしたでスゥ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:怖いほどの美しさ!)

 しらじらと明けてゆく
 空と野に満ちる光。
 イシグロさんの《言霊》に触れたなら、
 何年先になろうと、
 この“道行き”の数々の場面を
 あざやかに想い起こせることでしょう。

 さあ、次はこちらの2作品も!

  


            ―― 琥珀のまたたき ――


 著者は小川洋子(おがわ・ようこ)さん、2015年9月に発行されました。
 そして、同じく小川さんの、

  


             ―― ボタンちゃん ――


 2015年11月に発行されたこちら↑は、
 小川洋子さん初の絵本作品となります。
 ちいさな可愛いボタンちゃんを主人公にしたものがたりは、
 読み手の年齢を超え、
 りんりんと響く!

 岡田千晶(おかだ・ちあき)さんによる絵もまた、
 文章と分かちがたく、
 《かつてたしかに存在した世界》
 を描き出しています。

「ぼたんちゃんッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:ぼくらの星!)

 5回に分けて2015年のBEST BOOKを追いかけてまいりましたが、
 さて、
 貴方の《星》は、
 ここに御紹介した作品の中にあったでしょうか?

 なんか気になるわ!という一冊が目に留まったら、
 年末年始のお休みに、
 或いは忙しさも一段落したその後にでも、
 本屋さんでちょっと探してみてくださいな♪

「ことしもォ、いちねんッ!」
「がるぐるるがる!」(←訳:本に感謝の日々!)

 著者さんに、挿絵家さん装幀家さんに、
 デザイナーさんや編集者さんにも拍手を!
 そして、拙ブログを訪問してくださった皆さま、
 ありがとうございます!!
 2016年もガンバって良い本を探すぞぉ~!

「えいえいィッ!」
「ぐるーっ!」(←訳:おおーっ!)

 次回からは、
 恒例の新春企画が発動いたしますので、
 どうぞよろしく~♪♪
 
 
 
 
 
 
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2015年のBEST BOOKを探せ!④

2015-12-28 21:49:07 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おおそうじィ? ぱすッ!!」
「がるる!ぐるるがるー!」(←訳:虎です!ボクもパスー!)

 こんにちは、ネーさです。
 バタバタで既に疲労困憊の年末なんですけれど、
 本!と耳にすればちょこっと元気も盛り返すかしらと、
 さあ、本日も2015年のBEST BOOKを探しますよ。
 アート→コミック→海外篇と来たら、
 今回は……
 
  

「じゃぱァ~んッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:国内篇です!)

 2015年に出版された日本の作家さんのBEST BOOK、
 どんどん御紹介いたしましょう~♪
 
  


           ―― 中野のお父さん ――


 著者は北村薫(きたむら・かおる)さん、2015年9月に発行されました。
 
「ぷふふッとォ、わらえちゃいましたでス!」
「がるるぐる!」(←訳:愉快で渋い!)

 次は、こちらを!

  


        ―― 有頂天家族 二代目の帰朝 ――


 著者は森見登美彦(もりみ・とみひこ)さん、2015年2月に発行されました。

「ぶたいはァ、きょうとォ!」
「ぐるるるがるぐる!」(←訳:ぽんぽこ一家再び!)

 京都好きにはグッと胸迫る力作のお次は……

  


            ―― 惑星カロン ――


 著者は初野晴(はつの・せい)さん、2015年9月に発行されました。
 待望の《ハルチカ》シリーズ最新作~!!

「こんかいィもォ~!」
「がるるぅるぐる!」(←訳:チカちゃん奮闘!)

 吹奏楽の余韻に浸りつつ……次は、こちらも!

  


          ―― 戦場のコックたち ――


 著者は深緑野分(ふかみどり・のわき)さん、2015年8月に発行されました。
 ミステリの枠に留まらない壮大なエンタ作品でしたわ!

「たくさんッおどろかされましたでスゥ!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:著者さんに感謝を!)

 次は、ヒットメーカーさんのあの作品も!

  


        ―― あの家に暮らす四人の女 ――


 著者は三浦しをんさん、2015年7月に発行されました。
 三浦さん版『細雪』は……脇キャラがスゴイのなんの!

「すごすぎてェ、もうゥ~!」
「がるぐっるる!」(←訳:呆然だったよ!)

 そうそう、ハードボイルド系も忘れちゃいけませんね。

  


          ―― アンタッチャブル ――


 著者は馳星周(はせ・せいしゅう)さん、2015年5月に発行されました。
 ノワールエンタなら馳さんに任せろ!な痛快作です。

「さいしょからァ、さいごまでッ!」
「ぐるるるがるるるるる!」(←訳:飛ばしに飛ばしてます!)

 次は、ファンタジック系!

  


             ―― 鵺の家 ――


 著者は廣嶋玲子(ひろしま・れいこ)さん、2015年6月に発行されました。
 どこか懐かしい、この雰囲気がたまらない!

「こわいけどォ~…」
「がるぐるぅ!」(←訳:可憐ですぅ!)

 さあ、次はノンフィクション作品です!

  


          ―― キャパへの追走 ――


 著者は沢木耕太郎(さわき・こうたろう)さん、2015年5月に発行されました。
 2013年刊『キャパの十字架』と対をなす、
 ロバート・キャパさんの“撮影地”を訪ねる旅の記録です。

「じかんのォ、へだたりをォ、こえてェ~…」
「ぐるるるる!」(←訳:その場所へ!)

 以上が独断と偏見で選ぶ国内のBEST BOOK、なのですが、
 えーと、前回の海外編の追記として
 
 ジェフリー・ディーヴァーさん著『スキン・コレクター』

 こちらも、ぜひのおすすめ作品です!

「じかいィはァ~…じゃじゃんッ!」
「がるる!」(←訳:ついに!)

 ええ、2015年のBEST OF BEST発表ですよ。
 次回もよろしくお付き合いくださいね~♪♪


    
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2015年のBEST BOOKを探せ!③

2015-12-27 21:47:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふくぶくろッ、はやくもォ、はつばいィしてまス!」
「がるる!ぐるるっ!」(←訳:虎です!気が早っ!)

 こんにちは、ネーさです。
 えーと、その気が早いヤツってのが、ここにひとり……。
 他でもありません、私ネーさでございますが、
 はい、福袋の内容については
 いずれお喋りすることにして、
 本日も、2016年のBEST BOOK探索は続きます。 
 今回は……

  

「かいがいィ、でスよゥ~!」
「ぐるるがるるるるぐる!」(←訳:外国の作家さんの作品!)

 前々回記事ではアート、
 前回記事ではコミックス、
 そして、2015年に訳出刊行された海外作品のBESTは、
 まずは、こちらから!

  


         ―― アルファベット・ハウス ――


 著者はユッジ・エーズラ・オールスンさん、
 原著は1997年に、邦訳版は2015年に発行されました。
 この作品と、近々御紹介予定の『特捜部Q―吊された少女』も併せ、
 やはり盤石!
 
「ほうおうのォ、まえすとろォ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:なおも進化中!)

 巨匠の貫録さえ漂わせる名手のミステリの次は、
 新星さんの↓こちらの作品も!

  


           ―― 神の動物園 ――


 著者はケン・リュウさん、
 日本オリジナルで編まれた短編集は2015年4月に発行されました。
 SF、あるいはファンタジーのジャンルに属する作品ですが、
 ほぼ文芸作品といっていいかもしれませんね。
 
「えいがにィなッたらァ、いいのになッ♪」
「がるるーるぐるるるるがるる!」(←訳:ピクサーに映画化してほしい!)

 では次に、ノンフィクション作品も!
 
  


       ―― ナポレオンに背いた黒い将軍 ――


 著者はトム・リースさん、
 原著は2012年に、邦訳版は2015年4月に発行されました。
 文豪アレクサンドル・デュマさんと同名の父、
 アレクサンドル・デュマ将軍の生涯を追ったこの作品は、
 読めば必ずナポレオンを大っ嫌いになってしまう?驚きの一冊!

「びッくりィ、したのでス!」
「ぐるるるがる!」(←訳:歴史秘話だよ!)

 文豪デュマさんのファンの方々に
 ぜひ読んでいただきたい労作ですので、
 本屋さんで、図書館で、探してみてくださいね!

 そして、↓こちらは……!
 
  


         ―― ナイアガラの女王 ――


 著者はクリス・ヴァン・オールズバーグさん、
 原著は2011年に、邦訳版は2015年9月に発行されました。

  


        ―― ハリス・バーディック年代記 ――


 著者は同じくクリス・ヴァン・オールズバーグさん他、
 原著は2011年に、邦訳版は2015年8月に発行されました。

 上の2作品は、アートのジャンルの御本かしら?とも考えたのですが、
 敢えて、ここで!
 小説作品と一緒に並べてみました。
 両作品とも、とにかく!
 
「ひゃくぶんはァ、いッけんにィしかずゥ!」
「がるるぐるぅ!」(←訳:見れば納得ぅ!)

 千のCGも、
 1本の鉛筆に敵わない。
 オールズバーグさんが描く奇跡の画を、
 活字マニアの皆さま、
 絶妙な日本語訳文で味わってくださいませ~♪

「ふゥ~、あしたもォ~」
「ぐるるるる!」(←訳:飛ばします!)

 次回は、そろそろ
 国内篇BEST BOOKを探す頃合いでしょうか。
 お付き合いのほど、どうかよろしくお願いします♪
 
 
 
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2015年のBEST BOOKを探せ!②

2015-12-26 21:57:22 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わふゥ! いちやにィしてェ~」
「がるる!ぐるるるがーる!」(←訳:虎です!お飾りがどーん!)

 こんにちは、ネーさです。
 一晩でサンタさんやトナカイさんのディスプレイが
 お正月のお飾りに変身しちゃった今日は、
 2015年のBEST BOOKの……

  

「こみッくすゥ、でス!」
「ぐるがる~!」(←訳:漫画だよ~!)

 前回記事ではアートのジャンル、
 そして今回は、さあ、マンガのジャンルから
 BESTな作品を探しましょう♪
 まずは、こちら!

  

 
          ―― ダンジョン飯 ―― 


 著者は九井諒子(くい・りょうこ)さん、2015年1月に発行されました。
 そ~し~て~!

  


          ―― ダンジョン飯 2 ――


 こちらの『2』は、2015年8月に発行されました。

「だんじょんでェ、ごはんッ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:地下迷宮食道楽!)

 今年、私ネーさがいちばんに推したいコミック作品は、
 海賊たちの冒険物語でも
 ちょっとお休み気味の農業学校青春物語でもなく、
 剣と魔法とゲテモノ喰いのダンジョンファンタジー!

 ……お腹が空いてるときに読むと、危険です。
 スライム、食べてみたくなります。
 マンドラゴラもバジリスクも、
 焼いたらけっこう美味しいんじゃ?と……

「うきゃわわッ、それはァ~!」
「ぐるるるがるっ!」(←訳:カンベンしてっ!)

 アイディア勝ち!の第1巻、
 奇想にさらなるヒネリをきかせた第2巻、
 絵もキャラさんも魅力的!
 第3刊の刊行が本当に楽しみな意欲作を、
 未読の方々は、ぜひ!

 そして、次は……

 読書タイムでのご紹介はまだなのですけれど、
 
  


         ―― 女の友情と筋肉 ――


 著者はKANAさん、2015年1月に第1巻が発行され、、
 6月には第2巻、そして第3巻はこの12月に発行されたばかりの
 コミック作品です。

「ちょこッとォ、かわりだねッ、なのでスよッ!」
「がるっるーるぐるる!」(←訳:ツイッターで公開中!)

 Web上での配信が行われた後、
 書籍化されて本屋さんに並ぶ、という形式のこの作品は、
 基本的には4コママンガ。

 しかし、主人公さんたちが破格です。

「つよいィぞッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:怖くないぞ!)

 身長195㎝、握力97kgの村上イオリさん。

 身長189㎝、100m走10秒8の神田ユイさん。

 身長186㎝、ソフトボール投げ85mの小西マユさん。

 筋肉ガッチリな彼女たちは、
 実は、“とってもキュートで優しい女の子達”です。
 強くても、可愛いものが好き。
 プロテインが好き、だけど美味しいものも好き。
 
 それだけなら、
 コメディとしては珍しくないよねえ、と思う貴方!
 30話あたりから、
 《化け》が始まりますよ!
 いえ、《大化け》といってもいいでしょう!
 40話を過ぎると、
 SF?シュール?
 70話では、児童文学??

「ぷふふふッ♪」
「がるるる♪」

 ツィッターで、つまり
 PCやタブレット、携帯電話が手許にあれば
 無料で楽しめますから、
 とりあえず覗いてみてはいかがですか?
 今後も《大化け》が続くことを期待してしまう傑作です♪

 ……このマンガ、実写化してくれないかなぁ~?
 アニメじゃだめなのよね、
 実写で!
 筋肉パンプアップなおねえさんたちの御姿を拝見したいんですけど~!

「えッとォ~、あのォ~」
「ぐっぐるるっ!」(←訳:じっ次回もっ!)

 はい、次回も2015年BEST BOOKを探します。
 お付き合いくださいね~♪
 
 
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2015年のBEST BOOKを探せ!①

2015-12-25 21:42:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぱんぱかぱァ~んッ!」
「がるる!ぐるるぅ~る!」(←訳:虎です!ぱんぱぁ~ん!)

 こんにちは、ネーさです。
 華麗?なファンファーレとともに、
 今年もやってまいりましたよ。
 2015年に出版された御本の中から
 これがBESTだ!を探すシーズンが♪
 第一回の本日は……

  

「じゃじゃんッ!」
「ぐーるがる!」(←訳:アートです!)

 はい!
 アートのジャンルの中から、
 まずは、こちらの作品を、どうぞ~!

  


            ―― 風立ちぬ ――


 著者は宮崎駿(みやざき・はやお)さん、2015年11月に発行されました。
 『宮崎駿の妄想カムバック』と副題が付されたこの御本は、
 宮崎さんが監督した映画『風立ちぬ』の、
 そもそもの原点!
 
「すいさいえのぐのォ、うつくしさッ!」
「がるーるーるぐる!」(←訳:ストーリーも大胆!)

 我こそはジブリファンと自認する方々は、
 どうか映画の前に書籍版『風立ちぬ』をお読みくださいね。

 さて、次は――

  


    ―― くらべてわかる 世界の美しい美術と建築 ――


 著者は五十嵐太郎(いがらし・たろう)さん、2015年10月に発行されました。
 絵画作品と建築を対比させれば、
 呼応し合う“美”の道筋、骨格が視えてくる!
 
「きりりッとォ!」
「ぐっるるる!」(←訳:すっぱりと!)

 粋でオシャレでチャレンジャー!
 特に建築好きさんはマストリードな一冊です♪

 さらに――

  


      ―― 北欧の挿絵とおとぎ話の世界 ――


 解説・監修は海野弘(うんの・ひろし)さん、2015年11月に発行されました。
 挿絵好きな活字マニアさんたちのハートをつかみ、
 今年も刊行されましたね、《世界のおとぎ話》シリーズ!
 最新作は北欧がテーマです。

「もりとォ、みずうみィとォ~…」
「がる!」(←訳:神話!)

 北欧のアート&インテリア好きさんは
 書店さんのアート本コーナーで探してみてくださいな。
 絵本好きな御方も、一読されたし~♪

 で、次はいきなり、写真集です!

  


            ―― 動く森 ――


 著者は佐々木蔵之介(ささき・くらのすけ)さん、
 2015年7月に発行された写真集……なのですが、
 旅行記であり、演劇論であり、シェイクスピア論でもありましょうか。

「むゥ~、やくしゃさんはァ、やぱりィ!」
「ぐぅっるがるるる!」(←訳:シュッとしてるよ!)

 シェイクスピアさんの戯曲『マクベス』について
 これほど深く考えさせられた御本はなかった!
 と、この際ですから言い切ってしまいましょう♪
 演劇マニアさん、読むべし!


 では、次はちょっとスペシャルな、こちらも!

  

 2015年12月をもって、
 『資生堂』さんの企業誌『花椿』が、
 紙を用いての刊行を終え、
 2016年からはWeb上での刊行のみに切り替わります。

 つまり、書籍(冊子)の形の『花椿』は、
 ↑こちらの12月号が、ラスト……。

「かなしィでスよゥ!」
「がるるるるー!」(←訳:止めないでー!)

 写真、詩、文学、絵画、映画、評論――
 数えきれない“うつくしいもの”を
 私たちに届けてくれた紙版『花椿』に、
 心からの感謝を。
 
 まだ『花椿』2015年12月号を入手していない御方は、
 今なら間に合うわ!
 資生堂のお店に行き、
 勇気を出して(男性諸氏も)、
 おねだりしてみましょう!

「くださいなッ!」
「ぐる!!」(←訳:花椿!!)

 次回は2015年BESTコミックを探します。
 どうか皆さま、お付き合いのほどを~♪




  
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~ 小石の孤島 ~

2015-12-24 21:49:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 めりィーくりすますゥなのでス!」
「がるる!ぐる・がるーる!」(←訳:虎です!ボン・ナターレ!)

 こんにちは、ネーさです。
 国境も信教も言語もぴょーんとひとっ飛びして、
 あらゆるイノチの上に穏やかな聖夜が訪れることを願いつつ、
 さあ、読書タイムです♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



          ―― 琥珀のまたたき ――



 著者は小川洋子(おがわ・ようこ)さん、2015年9月に発行されました。
 ええ、もう!
 この作品を御紹介しないことには
 2015年を締めくくれませんよね!
 待望の、小川洋子さんの最新刊ですよ♪

「だいめいィがァ、うつくしいィでス!」
「ぐるるぅ~…!」(←訳:琥珀かぁ~…!)

 昔むかし、或るところに
 三人のきょうだいがおりました。

 それぞれ、
 オパール、琥珀(こはく)、瑪瑙(めのう)と
 鉱物や化石の名を戴いた三人が暮らすのは、
 平和な森の中の、
 小さなお城――

 であったなら、どんなに良かったことでしょう。

「むゥ? ここはァ、おしろじゃァないのでスゥ!」
「がるるるぐる?」(←訳:平和でもない?)

 姉の“オパール”、
 弟の“琥珀”、
 末弟の“瑪瑙”。

 三人には、別の名前がありました。
 いえ、前の名前、というべきでしょうか。

  《今日を限り、前の名前は忘れましょうね》

 そうママに言われなければ、
 今でも、その名で呼び合っていたのでしょうか。

「えッ? なまえをォ、わすれるゥ??」
「ぐるがる?」(←訳:なぜまた?)

 三人きょうだいには、もうひとり、
 妹がいたのです。
 しかし、その生命は、
 “魔犬の呪い”により失われてしまいました。
 
 嘆き悲しんだママが向かうのは、
 パパが残した別荘。

 呪いなどない、そこは平和な、閉ざされた世界。

「……なんだかァ、じわじわァ~とォ~…」
「がるるっるるる……!」(←訳:怖くなってきた……!)

 閉ざされた世界の内側にも、
 外の世界と同じように時は流れます。

 静止しているようで静止していない世界で、
 オパールの、琥珀の、瑪瑙の、
 そしてママの上にも
 時間は流れ、
 歪みを貯め込んでゆきます。

 外と内を隔てる頑丈な塀も、
 歪みは確実に切り崩してゆく……

「どんどんッ、こわくなるゥ~!」
「ぐるがるるる!」(←訳:怪談みたいに!)

 三人のきょうだいを見舞う、
 これは怪談なのか、
 たとえようもなく温かく貴いお伽噺なのか――

 琥珀の目線を中心に語られる、
 美しい言葉の宇宙は、
 題名が示すように、
 鉱物と化石が縁取る深闇のようでもありますが。

「ながくてェ、みじかいィ~…」
「がるるぐるがる!」(←訳:遠くて近い宇宙!)

 小さな石たちを、
 ひとつ積み、ひとつ重ねては、
 天上へ届く高さにまで
 磨きあげてゆく。

 読み終えてすぐ、よりも、
 読んで何日か経ってから、
 何ヶ月も経ってから、
 なぜかしら文章や場面が頻りと思い出されてしようがない、
 そんな強いチカラを持った作品です。

 未読の御方は、
 この冬休みの読書リストにぜひ、加えてみてくださいね。
 全活字マニアさんにおすすめの一冊です!



 追記!
 次回からは2016年のBEST BOOKを探す特別編です。
 年末でバタバタなんですけど~!
「ひろォ~いィこころでッ!」
「ぐるるるるがるるる!」(←訳:おつきあいください!)

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日本に生まれ、そしてパリで。

2015-12-23 21:45:37 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もふもふゥ~ほりでィ~♪」
「がるる!ぐるるがるがる!」(←訳:虎です!寒くてモフモフ!)

 こんにちは、ネーさです。
 モフモフ着込みたい寒さの祝日は、
 読書タ~イム!をちょいっとサボって、
 映画情報をお送りいたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



         ―― FOUJITA ―フジタ― ――



 監督・脚本は小栗康平さん、2015年に製作・公開されました。
 はい、映画情報といっても
 公開されたばかりのあのSF大作ではございません。
 
「あーとォ、なのでス!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:画家さんなのです!)

  

 2015年10月の東京国際映画祭コンペティション部門に正式出品、
 11月には皇后さまもご鑑賞されたという、
 現在公開中の映画『FOUJITA』。

 アート好きさんには、
 あらためて説明する必要もありませんよね、
 オダギリジョーさんが演じるのは、
 1920年代のパリ画壇で寵児となった
 藤田嗣治(ふじた・つぐはる)さん(1886~1968)。
 
「れじぇんどォ、でスよゥ!」
「がるるるぐる!」(←訳:不世出の画人!)

  

 フランスに帰化して後の洗礼名は、
 レオナール・フジタさん。

 レオナールとは、フランス語読みの“レオナルド”。
 レオナルド・ダ・ヴィンチを敬愛するがゆえに、
 藤田さんはこの名を洗礼名に選んだともいわれています。

 イタリアに生まれ、フランスで没したレオナルドさん。

 日本に生まれ、
 パリ郊外の墓地に眠るフジタさん。

 小栗康平さんが描く藤田=フジタさんの生涯とは――?

「おだぎりさんッ、にてまスゥ!」
「ぐっるるがるぅ!」(←訳:そっくりだねぇ!)

 東京を中心に公開が始まった映画『FOUJITA』は、
 今後、長野や新潟、沖縄など各地で上映される予定です。
 
 あのSF大作、
 あのド派手スパイ映画はパスして、
 でも良い映画を観たいんだ~!
 という御方に、おすすめですよ。
 各映画館の上映時間を調べてから、
 お出掛けしてくださいね♪
 




   ではここで、パーティーシーズン向けオマケ画像も!
   
   『キリン』さんの
   《午後の紅茶 ハニーレモンスパークリング》!
   「おほッ♪ぷーさんッ!」
   「がぅるるるる!」(←訳:キャラ画つき!)
   チビっ子ちゃんたちはこのままで、
   カクテルのベースとして大人さんたちにも
   使い勝手が良さそうな炭酸飲料です。
   お試しあれ~♪



 
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気魄の、疾走!

2015-12-22 21:49:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ほりでィ~しィ~ずんッ、なのでス!」
「がるる!ぐるるがるーる!」(←訳:虎です!冬休みカモーン!)

 こんにちは、ネーさです。
 都下の小学校は今日で授業は終わり、なのかしら?
 たくさんの荷物を抱えるチビっ子たちが
 午後の通学路を歩いてましたよ。
 では、活字マニアの皆さまも
 こちらの御本で楽し~い冬の読書タイムを、どうぞ~♪

  


 
         ―― アルファベット・ハウス ――



 著者はユッシ・エーズラ・オールスンさん、原著は1997年に、
 画像の日本語版は2015年に発行されました。
 原題は『ALFABETHUSET』、
 《特捜部Q》シリーズで母国デンマークはもちろん、
 英語圏、ドイツやオランダ、そして日本でも大人気の
 著者・オールスンさんによる、
 “戦争小説ではない”戦争小説です。

「えッ? せんそうゥ??」
「ぐるぅるるる?」(←訳:Qじゃないの?)

 この作品は、1997年――
 《特捜部Q》シリーズ第一作『特捜部Q―檻の中の女―』(2007年刊行)よりも
 前に書かれた長編小説作品です。

 経験と勘を頼りにしぶとく捜査するデンマークの警察官さん、
 不思議な粘り強さと機智で
 事件の核心に突進してゆく部下さんたちも 
 この物語が書かれた時点では
 まだ生まれていません。

 しかし、彼らの誕生を予見させるかのような、
 奇怪な、それでいてひどく骨太で壮大な
 ドラマが展開します。

 背景となっているのは……

 第二次世界大戦。

「たたかいィのォ、まッただなかァ!」
「がるるる!」(←訳:最前線だ!)

 英国軍のパイロット、
 ブライアン・ヤングさんと
 ジェイムズ・ティーズデイルさん。

 1944年1月、
 クリスマス休暇を早めに切り上げさせられ、
 ふたりはドイツの航空機工場を爆撃する作戦任務に
 讃歌することになりました。

 ドイツへの、長く危険な空の旅。
 そのはてに襲い来るのは
 予想もしなかったトラブルと
 ドイツ空軍のメッサーシュミットの機影……!

「うわわわァんッ!」
「ぐるるぅ!」(←訳:敵機だぁ!)

 ふたりの乗ったマスタング機は、
 うなり、しなり、墜落してゆきます。
 かろうじて機を脱出、
 パラシュートで地上に降り立ちましたが、
 そこは……

 敵国・ドイツの領土。

「とおいィのでスゥ!」
「がるるぐるるがる!」(←訳:英国ははるか彼方!)

 生き延びるため。
 帰還するため。

 ブライアンさんとジェイムズさんは、
 奇策に打って出ます。

 SS将校に、なりすます――

「………ええええェッ??」
「ぐるぅ!」(←訳:うそぉ!)

 奇策の結果は?
 ふたりの運命は?

 《特捜部Q》とは異なるものの、
 ミステリの気配をまとった戦争の、
 いえ、戦地の物語は
 読み手をぐいぐい引っ張ってゆきます。

 遠くで近い、昨日。
 消そうとしても消せない戦禍の中へ。

 2段組みで550ページ超の、
 気魄にみちた著者・オールスンさんのデビュー作品、
 《特捜部Q》ファンの方々は必読です。
 ぜひ、一読を~♪

 
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