テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ またしても、秋は名作の再読を! ~

2021-10-31 23:34:13 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぴきィ~はろうィんッ♪」
「がるる!ぐるる~る!」(←訳:虎です!どろろ~ん!)

 こんにちは、ネーさです。
 お家でハッピーハロウィン!な本日は、
 ええ、そうです、
 『獄門島』『犬神家の一族』を再読したからには、
 この作品もね!という次第で、
 ↓こちらの御本を、どうぞ~♫
 
  


 
   ―― 横溝正史自選集《3》八つ墓村 ――



 著者は横溝正史(よこみぞ・まさし)さん、
 2007年3月に発行されました。
 さあ、皆さま、
 横溝さん版『バスカヴィル家の犬』の世界へ、
 ようこそ~!

「でんせつゥ!」
「ぐる!」(←訳:呪い!)

 コナン・ドイル卿作
 《シャーロック・ホームズ》シリーズの中でも
 名作の呼び声高い
 『バスカヴィル家の犬』――

 はあ?
 横溝さんの『八つ墓村』と関係あるの?
 あちらはイングランドで、
 こちらは日本で、
 ぜ~んぜん別のお話じゃない?

 と考える方々もおられるでしょうが。

 この2作品、
 観方によっては
 さながら双子のようはありませんか。

   大都会から離れた、
   とある地方の、旧家……

   先祖の為した忌まわしい所業が
   子孫たちを懊悩させ……

   いまだ呪いは続いていると
   村人たちが噂する中……

   若き相続人がやって来る……!

「そこへェ、じけんッ!」
「がるるぐるるる?」(←訳:頼りにするのは?)

 ヘンリー・バスカヴィルさんが
 シャーロック・ホームズさんを頼ったように、
 寺田辰弥(てらだ・たつや)さんが頼ったのは、
 金田一耕助さんでした。

 ええ、そもそもの始まりは――

 昭和23年5月のこと、
 辰弥さんは自分を探している者がいると
 知りました。

 訪ねていった弁護士事務所で
 聞かされたのは。

  ……ある人があなたを探している……

「うううゥ! ふあんッなのでス!」
「ぐるがるる!」(←訳:悪い予感が!)

 突然現れた”縁者“は、
 辰弥さんを父祖の地へと
 連れてゆきます。

 そこへ行かぬ、
 という選択は、
 辰弥さんには与えられていません。

 なぜなら、
 辰弥さんは
 弁護士事務所を訪ねたその時を境に、
 事件に巻き込まれていたのですから。

「だれにもォとめられないィ?」
「がるるるぐる!」(←訳:高速展開だよ!)

 著者・横溝さんは“仕掛け“ます。

 『バスカヴィル家の犬』に
 よく似た筋書き――
 と、見せかけて。

 贋作でも、
 模倣でもなく、
 いうなれば
 《本歌取り》を目指すのです。

 昭和13年、
 実際に岡山県で起きたという、
 恐ろしい事件を、
 作品中に取り込むことによって。

「ふぃくしょんッなのにィ、のんふぃくしょんッ?」
「ぐるるがるぐるるる!」(←訳:怖くて膝がガクブル!)

 金田一さんは、
 辰弥さんは、
 混乱と不幸の連鎖を
 断ち切ることが出来るのか。

 『獄門島』とも、
 また『犬神家の一族』とも異なる、
 金田一探偵の推理劇を、
 皆さま、ぜひ~♪
 
 

 

    ではここで、オマケ画像を特別に!
   
    ↓こちらは、『黒ネコショコラパフェ』で、
   
    ↓こちらは、『おばけかぼちゃのプリンタルト』です。
   
   「みなさまァ、おうちでェたのしくゥ~」
   「がるるぅるぐるるる!」(←訳:ハロウィンナイトを!)


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~ 秋は 工芸美術の名品を♪ ~

2021-10-30 23:05:40 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もねちゃんッ、おかえりなさァ~いッ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!菅波センセ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 最終回を迎えた『おかえりモネ』に拍手~!
 鮫好きな菅波センセ、
 いっそ島にサメ博物館を作って
 館長さんに就任したらどうでしょう?
 なぁんて想像したりしながら、
 さあ、本日は読書……をサボって、
 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  


 
   ―― ブダペスト国立工芸美術館名品展 ――



 東京・港区のパナソニック汐留美術館にて、
 会期は2021年10月9日~12月19日
 (水曜休館、ただし11/3は開館し、
  11/5と12/3は夜間開館を催行予定)、
 『JAPONISM AND ART NOUVEAU』と英語題名が、
 『ジャポニスムからアール・ヌーボーへ』
 と日本語副題が付されています。

「ほわわわァ~♪
 いろあいィがァ、すばらしいィ~!」
「ぐるがる!」(←訳:ほぼ宝石!)
 
  

 19世紀後半、
 日本の美術工芸品が
 ヨーロッパに持ち込まれ、
 日本ブームが巻き起こりました。

 その影響が強く見られるのが、
 19世紀末に流行した
 アール・ヌーヴォー様式の美術品たち。

 この展覧会では、
 19世紀末~20世紀初頭までの
 工芸作品から、
 日本の美術・工芸品が
 どうのような影響を
 西洋世界に与えたのか、
 探ってゆきますよ。

「ようこそォ、でスねッ」
「がるるるーぐるがぅるるる!」(←訳:ハンガリーからジャポンへ!)
 
  

 出展されるのは、
 ブタペスト国立工芸美術館に所蔵される
 エミール・ガレさん、
 ルイス・カンフォート・ティファニーさんたちの、
 花器、香水瓶、
 ティーセット、彫像などなど、
 約170件(約200点)。

 ガラス工芸好きな方々は、
 うっとりしちゃいそうなラインナップですね。

「ゆッくりィ~じッくりィ~」
「ぐるがるるるぅる!」(←訳:拝見しましょう!)

 なお、10月31日、11月2日と4日には、
 オンラインギャラリートークも
 予定されています
 (詳細は方式HPをご覧くださいね)。

 念願のお出掛けが
 ようやく出来るようになった秋です。
 楽しいアート散歩を、ぜひ♪
 

 
    では、ここで美味しいオマケ画像も! 
   
    ネットショッピングしてみましたら、
    コストコ系のお店から届いたのは……
    『リンツ』さんの看板ショコラ、
    《リンドール》がドーンと!
   「たくさんッあるゥ~!」
   「がるるるるる!」(←訳:いただきます!)
    Happy Home Halloweenで、
    皆さま、穏やかな休日をお過ごしくださいね♫
    
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~ 名場面の、名台詞! ~

2021-10-29 23:48:25 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ことしもァ、はじまッたのスゥ!」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!毎年恒例~!)

 こんにちは、ネーさです。
 2021《読書週間》(10/27~11/9)がやって来ました♪
 さぁて、何を買おうかな~?
 でも、もう本棚には全く隙間がないんだけど~?
 と、全活字マニアさん共通の悩みに頭を抱えつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


 
 ―― 大河ドラマ『青天を衝け』人生を拓く名言集 ――



 作者は大森美香(おおもり・みか)さん、
 2021年10月に発行されました。
 今年度のNHK大河ドラマ
 『青天を衝け』作中の、
 《名言》を編んだムック本です。

「あわわゥ! いよいよォ~」
「ぐるるがるーる!」(←訳:ラストスパート!)

 2021年の放送スケジュールは、
 オリンピック・パラリンピックのために
 5回の休止があり、
 話数も短縮されることになり、
 私たち『青天を衝け』ファンは
 本当にしょんぼりしております……

 が、こうなったら、
 残り2ヶ月分の放送を
 存分に楽しまなくては!

 というわけで、
 この《名言集》をもとに
 《名場面》をプレイバック!ですよ。

「みィ~んながァ、めいぜりふゥ!」
「がっるるる!」(←訳:語ってます!)

 物語の主人公は、
 吉沢亮さんが演じる
 渋沢栄一さんなのですが、
 《名言》の紡ぎ手は
 栄一さんひとりではありません。

 栄一さんの母――
 ”かっさま”は、
 幼い栄一さんを諭します。

 《あんたがうれしいだけじゃなくて、
  みんながうれしいのが一番なんだで》

 栄一さんと同じく
 武州多摩の百姓だという
 土方歳三さんは微笑みます。

 《おぬしと違って
  後悔は少しもない。
  日の本のために
  潔く命を捨てる
  その日まで
  ひたすら前を向くのみだ》

「かッさまァ、すてきィ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:土方さんもね!)

 私ネーさ、
 個人的に大好きなのは、
 徳川慶喜公の、

  《私は…輝きがすぎるのだ》

 から始まる、
 悲痛といえるほどのモノローグです。

 そして、
 医師・高松凌雲さんの

  《医者はどこにいようが、
   相手が誰であろうが、
   平等に正しい
   治療をするのみ。
   その真心を、この地で
   見つけられた気がする》

 という、
 パリでの言葉も。

「どれもォ、わすれがたいィ!」
「がるぐるるる!」(←訳:名言なのです!)
 
 ドラマを毎週観ている方々には
 いずれも感銘深く、
 しみじみと考えさせられる言葉たち。

 『青天を衝け』ファンの方々に、
 歴史好きな方々にもおすすめの一冊は、
 写真も多数収録されているので、
 推しの俳優さんをお目当てに
 眺めてみるのもアリですよ。
 本屋さんの新刊コーナーで、
 ぜひ、探してみてくださいな~♪
 
 

 
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~ お江戸の、チャリリ~ン! ~

2021-10-28 23:33:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ちゃりィ~んッ?」
「がるる!ぐぅるるる!」(←訳:虎です!ちゃりりん!)
 
 こんにちは、ネーさです。
 ああ、もうすぐ神無月も終わりますね……
 会社さんによっては、
 ウチは10月末が決算なんだ!
 と大忙し中の方々もおられることでしょう。
 そこで、本日の読書タイムは、
 お金をテーマとする
 こちらの御本を、どうぞ~♪

  



      ―― 江戸のお勘定 ――



 著者は大石学(おおいし・まなぶ)さん、
 2021年8月に発行されました。
 私たちの知らない世界……
 それは、江戸の物価。

 お江戸の時代、
 食品は、
 生活必需品は、
 ささやかな娯楽費は、
 いったい《おいくら?》だったのか。

 著者・大石さんのガイドに従って、
 さあ、覗いてみましょう♫

「おおばんッ、こばんッ!」
「ぐるが~っる!」(←訳:ハウマ~ッチ!)

 序章『江戸時代のお金』では、
 江戸の貨幣の基本が
 四進法であったことが解説されています。

 換算レート図が掲載されていて、
 これがものすっごく分かりやすいわ!

 当時のお金を、
 生活感覚を加味して、
 現在のお金に
 置き換えてみると……

 一文は、約30円。
 金一両は、約12万円。

「ふわァ! じゅうにまんえんッ??」
「がるるぐるがるる……」(←訳:実感がいまひとつ……)

 ええ、当時の金銭感覚を
 実感するために、
 第一章から第五章は、
 【生活篇】【食事篇】【娯楽篇】
 【意外篇】【再生篇】に分け、
 モノのお値段が紹介されています。

 家賃一ヶ月分は、800文(2万4千円)!

 お風呂屋さん(湯屋)は、
 大人10文(300円)!

 駕籠(かご)は、
 日本橋→新吉原が
 金2朱(1万5千円)!

「わッ! かごッてェ、たかいィ~!」
「ぐるるるがる!」(←訳:庶民にはムリ!)

 寺子屋さんの入学金は、
 金1朱(7千500円)。

 一日がかりのお芝居見物は、
 土間1升が25匁(5万円)と、
 まさに大掛かりな”お遊び”。

 子どもの絵本は、一冊4文(120円)。

 浮世絵は、一枚16文(480円)。

「うんうんッ、それならァ~」
「がるるるぐるるる!」(←訳:推しカツできそう!)

 さまざまな《江戸のお勘定》の中で、
 異質っぷりが
 ひときわ目立つものは……
 はい、こちら!

 朝顔・万年青は、
 1鉢1千両(1億2千万円)!

「ひいいィ!」
「ぐるるがるぅ?」(←訳:お花が1億ぅ?)

 江戸時代、
 大ブームとなった
 万年青(おもと)や
 変化朝顔(へんげあさがお)については、
 小説のテーマになったりしていて、
 活字マニアさんはよく御存知でしょうけれど、
 はぁ~…
 鉢ひとつが1億って……
 そりゃ皆さん育成に走るワケよね~…
 納得しました……

「めずらしいィいろとォ、かたちィ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:垂涎の的でした!)

 水道代は?
 牢屋での小遣いは?
 貸本料は?
 甘酒一杯は?
 カツオは?
 マグロは?
 伊勢神宮で祈祷をお願いしたら、
 おいくら?

 貨幣が広く全国に流通したのは
 元禄時代であった、と
 著者・大石さんは述べています。
 
 その経緯や理由が記されている
 『あとがき』まで、
 全編読みどころ盛り沢山の
 お江戸マネーガイドは、
 歴史好きな方々に
 おすすめの一冊ですよ。
 ぜひ、手に取って、
 ほほぉ!と唸ってみてくださいな~♪
 

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~ 秋は 名作の再読を!  ~

2021-10-27 23:29:11 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こんざつゥしてましたでス~!」
「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!行列でした!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい! 今日の午後は
 期日前投票に行ってきましたよ。
 予想外の混雑に驚かされましたが、
 はい、無事に投票を済ませたあとは、
 疲れを癒す読書タイムを、
 ↓こちらの御本で、さあ、どうぞ~♪

  


 
  ―― 横溝正史自選集《4》犬神家の一族 ――


 
 著者は横溝正史(よこみぞ・まさし)さん、
 2006年12月に発行されました。
 先日ご紹介しました『自選集《2》』の
 『獄門島』に続き、
 今回、久しぶりに手に取ってみたのは
 『犬神家の一族』!

「ぶたいィはァ、せとないィかいィからァ~」
「がるる!」(←訳:信州へ!)

 金田一耕助さんが探偵をつとめる長編作品は、
 発表順に、
 
 『本陣殺人事件』(1946)
 『獄門島』(1947)
 『八つ墓村』(1949~1951)
 『死仮面』(1949)
 と来て、
 『犬神家の一族』(1950~1951)

 となっていますから、
 『犬神家の一族』は
 長編作品の第5作にあたります。

 『獄門島』と同じく、
 たびたび映像化されている『犬神家の一族』は、
 コントのネタにされちゃうほどで、
 つまりはそれほど人気が高く、
 ”有名な事件”ということですね。

 ただ、
 『獄門島』と『犬神家の一族』、
 このふたつの作品は――
 
「ふんいきィ、ちがうゥのでスゥ!」
「ぐるるるるがっるる!」(←訳:違い過ぎてビックリ!)

 執筆の期間は
 そう離れていないはずですが、
 作品に流れる空気には
 明らかな違いがあるようです。

 第二次世界大戦中、
 ミステリはいわば”禁制品”でした。
 捕物帖を執筆してはいたものの、
 横溝さんの悔しさ、
 落胆と焦燥は
 いかばかりだったことか。

   戦争が終わって、
   晴れてミステリを、
   英米流の探偵小説を
   堂々と発表できる!

 その喜びが、
 『獄門島』の底流となっていました。

 そうして、
 『犬神家の一族』に到ると。

「きんだいちィさんッ、いきいきィしてまス!」
「がるぐるる!」(←訳:本職だもん!)

 探偵こそ我が本職、
 天職であると、
 金田一さん、
 『獄門島』や『八つ墓村』の事件を経て、
 確固と思い定めたのでしょう。

 那須湖のほとり、
 日本の生糸王といわれた
 犬神財閥の創始者・
 犬神佐兵衛(いぬがみ・さへえ)の
 相続人をめぐる怪事件に
 敢然と挑みますが……?

「わうううゥ!」
「ぐるるがる?」(←訳:次から次へ?)

 犬神家にひそむ魔とは。
 美しき相続人の心のうちは。

 『獄門島』より
 いっそうエンターテインメント度を増し、
 横溝さんは語ります。
 金田一探偵の新たな冒険を。

「いよッ! せんりょうゥやくしゃッ!」
「がるる!ぐるる!」(←訳:やんや!やんや!)

 巻末に収録されている
 『作者の言葉』他の
 付録資料も併せて、
 ミステリ好きな活字マニアさんは、
 ぜひぜひ、再読してみてくださいね~♪

 

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~ 街を、鳥の目線で ~

2021-10-26 23:45:26 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 さすけェ~ッ!」
「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!名はサスケ!)

 こんにちは、ネーさです。
 ああ、白土三平さんが旅立ってしまわれました……
 ご冥福をお祈りし、
 忍者の世界の過酷な戦いや、
 大好きな『サスケ』の空と風を想いつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの写真集を、どうぞ~!

  



    ―― 世界の不思議な街の空から ――



 編者はパイ インターナショナルの皆さん、
 2021年8月に発行されました。
 『The Cities of Wonders from the Sky Around the World』
 と英語題名が付されています。

「じょうくうゥからァ、はいけんッ!」
「ぐるがるる~!」(←訳:街のカタチ~!)

 近年、
 カメラを搭載したドローンの活用によって、
 山や森などを
 上空から撮影することは
 難しくなくなりました。

 とはいえ、
 市街地エリアでは
 飛行制限がありますからね、
 ここはプロのカメラマンさんにまかせて、
 のんびり遊覧飛行にお出掛けしてみましょう。

「わおォ! どこかァ、なつかしィ~!」
「がるるぐる!」(←訳:こんな街が!)

 上空から眺める街……と聞いて、
 思い出されるのは、
 『魔女の宅急便』に登場した
 海沿いの街。

 『紅の豚』の、
 アドリア海沿岸の街も
 目が覚めるような美しさでした。

 この御本では、まさにそんな
 イタリアやギリシャの
 海沿いの街々の写真が紹介されています。

 表紙になっているのは、
 スペインのバルセロナ中心部を
 空撮した写真ですが、
 バルセロナも海に面した都市なのよね。

「こッ、ここはッ?」
「ぐるっるる!」(←訳:SFっぽい!)

 ロシアのサハ共和国の都市、
 ミールヌイ。

 ロシアで一番の
 ダイアモンド採掘都市だというそこには、
 巨大な鉱山の採掘跡の穴が……!

 急激な下降気流が発生する採掘跡穴周辺は、
 飛行禁止区域に……!

「こわいィ~…!」
「がるるるぅ!」(←訳:怖すぎるぅ!)

 これ街なの?
 と驚かされるのは、
 アフリカ最大の水上都市、ガンヴィエ。

 海沿いというより、
 海の中の街の歴史はとても古く、
 16世紀に遡ります。

 つまり、
 日本では戦国時代――
 『サスケ』の頃から
 ここにある街なのだと思うと、
 感慨深いものがありますね。

「ここもォ、びッくりぽんッ!」
「ぐるるる?」(←訳:超人工物?)

 星の形に造成した城郭都市、
 といえば、ええ、
 函館の五稜郭(1864年完成)。

 その五稜郭とそっくりなのは、
 オランダのバウルダンゲ。
 クロアチアのカルロヴァツ、
 ロシアのサンクトペテルブルクも。

 『星型要塞』と呼ばれる
 これらの街もまた長い歴史があって、
 建設は15世紀半ばから始まり、
 ヨーロッパ各地へと広まりました。

 世界のあちらこちらに
 星の形をした街がある……
 ううむ、
 なかなかの不思議っぷりですね。

「よォ~くゥ、さがせばァ~」
「がっるぐるるるがるるる!」(←訳:もっとたくさんありそう!)

 海の街、
 山の街、
 砂漠の街。

 建築好きさんにも、
 地図好きさんにも、
 歴史好きな活字マニアさんも、
 ほほう!
 と感嘆の声を上げるに違いない
 ファンタジックな写真集です。

 飛行機、いえ、
 飛行船に乗った気分を味わえる一冊を、
 皆さま、ぜひ♪
 
 
  
 
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~ 名作は、嵐の予感 ~

2021-10-25 23:37:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ええッ? しずまないィのでスかッ??」
「がるる!ぐるがぅるるる?」(←訳:虎です!関東じゃないの?)

 こんにちは、ネーさです。
 ドラマ『日本沈没』をちょっとだけ拝見したら……
 あら?
 関東沈没予想MAPの中で、
 ここ八王子はしっかり生き残ってる?
 そんなのアリ~?と、
 ホッとしたり苦笑いしながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
    ―― 横溝正史自選集《2》獄門島 ――



 著者は横溝正史(よこみぞ・まさし)さん、
 2007年2月に発行されました。
 たびたび映像化される横溝さんの作品の中でも、
 最も有名なものが、この――

「ごくもんとうゥ!」
「ぐるがるるる!」(←訳:孤島ミステリ!)

 先日(10月9日)には、
 BSプレミアム版『獄門島』(2016年制作)が
 地上波のNHK総合で放送され、
 いろいろな意味で
 SNSが沸き立ちましたけれども。

 なんといっても、
 観る者の目を惹きつけたのは、
 主演の長谷川博己さん!

 すばらしい金田一耕助さんでした!

「かみのけェ、ぼさぼさッ!」
「がるぐるるる!」(←訳:服もよれよれ!)

 ルックスの点では、
 映画版『獄門島』で、
 石坂浩二さんが演じた金田一像を踏襲しつつ、
 長谷川さん版金田一探偵は、
 どこかが違います。

 どこが違うかというと……それは、
 狂気。

 石坂さん版の金田一探偵が、
 衣服は時代遅れでヨレヨレであったとしても、
 その眼に宿る理知の光は
 隠しようがありませんでした。

 一方、長谷川さん版の金田一探偵は、
 戦場の狂気を
 引きずっているのです。

「じかんがァ、ひつようゥなのでス!」
「ぐるがるぐるる!」(←訳:傷を癒す時間が!)

 そう、長谷川さん版金田一探偵が
 狂気を漂わせていたのも
 無理はありません。

 金田一探偵が、
 瀬戸内海に浮かぶ獄門島を訪ねたのは、
 終戦からわずか1年後の
 1946年9月のこと。

 いまだに生々しい
 戦争の記憶が、
 金田一探偵の心身に、
 いえ、日本のあらゆる場所に
 残っているのです。

「だからこそォ、ゆかなくちゃッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:友人の故郷へ!)

 あと少し、
 もう数日で、
 日本に帰り着くというのに、
 帰国する船中で、
 息を引き取った友人、
 鬼頭千万太(きとう・ちまた)さん。

 彼の遺言を胸に、
 金田一耕助さんは
 獄門島行きの船に揺られています。

 《おれがかえってやらないと、
  三人の妹たちが殺される……
  金田一君、おれの代わりに……》

「ちまたくんッ!!」
「ぐっるるがるるる!」(←訳:しっかりするんだ!)

 さて、
 石坂さん版金田一探偵、
 長谷川さん版金田一探偵の、
 そもそもの原型――

 原作小説での、
 金田一探偵像とは。

 《いたって平凡な顔付きである。
  がらも小柄で、
  風采もあがらない。
  年齢は三十四、五歳というところだろう》

「こがらッ?」
「がる?」(←訳:平凡?)

 金田一さんが
 『本陣殺人事件』を解決したのは、
 9年前――昭和12年の秋でした。

 長い兵隊生活は、
 ニューギニアでの日々は、
 金田一さんをどう変えたのか。
 獄門島で、
 彼は何に出会うことになるのか。

 この『自選集』には、
 長編小説『獄門島』はもちろん、
 巻末には
 『作者の言葉』(雑誌発表時)、
 『初版本あとがき』
 横溝さんのエッセイ、
 特別座談会『父・横溝正史を語る』
 なども収録されています。

 小説も映画も楽しみたい!
 という方々にうってつけの一冊ですので、
 ミステリ好きな活字マニアさんも、
 金田一探偵ファンの映画マニアさんも、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 

 
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~ ひと眠り前の、大冒険! ~

2021-10-24 23:19:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひゃああッ! あれはッ!」
「がるる!ぐるがるるるる!」(←訳:虎です!あの女優さんだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日10月24日放送の『ウルトラセブン』第31話には、
 あの松坂慶子さんが!!
 調べてみたら、これがデビュー作だったとか。
 松坂さんファンの方々は、
 明日の再放送(BSにて22:15~)をご覧になってくださいね。 
 では、ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
  ―― ドン・ウッサ グッスリだいぼうけん! ――


 
 著者はキューライスさん、2021年6月に発行されました。
 はい、主人公は換毛期のワンコ……ではありません、
 同じモフモフモコモコ系なんですけど、
 耳は長いし、
 おしなべてシッポは短い――

 つまり、ウサギ目ウサギ科の、
 うさぎさんです。

「おなまえェはァ~」
「ぐーる!」(←訳:せーの!)

 うさぎのおやぶん、
 ドン・ウッサさん。

 彼のフルネームは、
 ウサロ・ニンジーノ・ミミナガ・デ・ピョンヌ・
 ピョンティーノ・デ・ラ・ウッサさん。

 ウサギ界で一目置かれるドン・ウッサさんの、
 現在の悩みごとは、

 眠れない!

「ぷふッ♪」
「がるっ♫」

 ああ、
 ドン・ウッサさんともあろう御方が。

 大きなカップで
 コーヒーを、
 一杯、もう一杯。

 とってもいい香りにつられて、
 飲み過ぎてしまい、
 
 ぜ~んぜんっ眠れない~っ!

「そんなときィにはァ~」
「ぐるるがる!」(←訳:彼らの出番!)

 ドン・ウッサの子分、
 パッピーノさん、
 ピッピ―ノさん、
 プップさん。

 すわ!
 と、しゃしゃり出、
 いえ、飛び出してきては、
 あの手この手で、
 敬愛するドン・ウッサおやぶんに
 心地良い眠りをプレゼントしようと
 知力の限りを尽くします。

 ……しかし、
 勝利の女神さまならぬ
 眠りの神さまは、
 けっこう手強い?

「かみさまァぷりィ~ずゥ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:おやぶんに眠りを!)

 やさしいドン・ウッサおやぶんと、
 3羽の健気なこぶんたち。
 はたして、
 グッスリだいぼうけんの、
 顛末は……?

 絵本という形式の中に、
 コミック、
 アニメーション、
 水彩画の色調など、
 楽しい要素を
 お弁当のように詰め合わせた作品は、
 大人な活字マニアさんに
 おすすめですよ。

 秋の夜長の、
 ちょっと眠くなってきたかな~?
 という頃合いに、
 皆さま、ぜひ♪

「おやぶんとォ、いッしょにィ~!」
「ぐるるるがるる?」(←訳:すてきな眠りを!)
 
 
 
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~ 《カワイイ》、よりどりみどり ~

2021-10-23 23:17:52 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅつじょうこうゥ、けッていィ~!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!幸あれ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日は箱根駅伝2022の予選が行われ、
 ニュースでも大きく取り上げられましたね。
 出場決定した10校の学生さん
 惜しくも涙をのんだ学生さんたちに
 お疲れさまの拍手を送った後は、
 さあ、本日は読書……をサボって、
 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



       ―― サンリオ 展 ——



 東京・六本木の六本木ヒルズ森タワー52F、
 TOKYO CITY VIEW(東京シティビュー)にて、
 会期は2021年9月17日~2022年1月10日
 (会期中無休)、
 『60TH ANNIVERSARY SANRIO EXHIBITION
THE BEGINNING OF KAWAII』と英語題名が、
 『ニッポンのカワイイ文化60年史』と
 日本語副題が付されています。

「おおォ~♪ きてィちゃんッ!」
「ぐるる~!」(←訳:可愛い~!)

  

 2020年、
 誕生60周年を迎えた『サンリオ』さん。

 ハローキティ、
 マイメロディ、
 パティ&ジミーなどなど、
 『サンリオ』さんから生まれた
 ラブリーなキャラクターは、
 日本のみならず海外でも
 広く知られています。

「おとなもォ、こどももォ~」
「がるるるぐるる!」(←訳:みんなを笑顔に!)

  

 ファンシーな文具や雑貨、
 一流アーティストさんたちが参加した
 『いちご新聞』、
 増田セバスチャンさんが
 この展覧会のために制作した
 シンボリックアート
 『Unforgettable Tower』……

 会場内ではたくさんの
 《カワイイ》アートと
 出会えますが――

「こッちもォ~みてみてッ♫」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:美味しいカワイイ!)
 
  

 展覧会場に隣接されているのは、
 カフェ&レストラン
 『THE SUN & THE MOON』。

 『サンリオ』さんのキャラクターたちを
 モチーフにしたお料理やスイーツの数々が、
 腹ペコさんたちを
 虜にしていますよ♪

「はろうィんッ!」
「ぐるるるるる!」(←訳:クリスマスも!

  

 カレー、シチューといった
 カフェメニューの他に、
 ハロウィン(9/17~10/31)
 クリスマス(11/1~12/20)
 アニバーサリー(12/27~1/10)の
 期間ごとに
 『カワイイアフタヌーンティー』が
 登場します。

 展覧会場を巡った後は、
 美味しいスイーツをいただきながら、
 楽しくお喋りできるって、
 ああ、なんてステキなんでしょ♫♪

「ずッとォ、まッてたのでスゥ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:こういう日常を!)

 貴重な原画や資料、
 グッズで辿る
 《カワイイ》歴史の企画展は、
 アート好きな方々に、
 キャラクター好きな方々にも
 おすすめです。

 チケットは事前予約制となっていますので、
 展覧会HPなどを参照してから、
 お出掛けしてくださいね♪
 


 
    では、ここで週末のオマケ画像も~!
   
    『シャトレーゼ』さんの
    《杏仁豆腐マスカット》は、
    「ちゅるるんッ!」
    「ぐるるる!」(←訳:ぱくぱく!)
    と、アッという間に完食の美味しさでした。
    皆さまも、おやつタイムでリラックスしつつ、
    どうか穏やかな休日を♫


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~ 体育会系 美術館めぐり? ~

2021-10-22 23:39:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 りきそうッ、げきそうッ!」
「がるる!ぐるる~!」(←訳:虎です!爆走だ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 明日10月23日、
 東京・立川市で開催されるのは、
 箱根駅伝2022予選会……!
 出場する選手さんたちへのエールも込めて、
 本日の読書タイムは
 “体育会系“なこちらの御本を、さあ、どうぞ~♪

  


 
    ―― 全国 山の美術館と博物館 ――



 株式会社G.B.さんより、2021年に発行されました。
 《山》をテーマにしたミュージアム
 50館を紹介するガイドブックです。

 国内の美術館・博物館というと、
 東京や京都の国立博物館や、
 上野の西洋美術館、科学博物館……
 なんとな~く
 “都会“が優勢な気がしますけれど。

「ぶぶゥ~ッ!」
「ぐるるるがるるるる!」(←訳:そうとは限りません!)

 北海道・十勝の、
 豊かな自然の中にあるのは、
 『六花の森』。

 お菓子のお店『六花亭』さんが
 運営する美術館ですね。

 また、
 十勝の“平原”とは反対に、
 “山岳”の風が吹くのは、
 新潟県・上越市の
 『日本スキー発祥記念館』。

 ここは、
 日本にヨーロッパ式のスキー術が
 伝来した記念の場所。

 オーストリア・ハンガリー帝国の軍人、
 テオドール・エドラ―・フォン・レルヒ少佐の
 記念品が展示され、
 日本のスキーの歴史を
 伝えるミュージアムです。

「むむむッ! こッちはァ~」
「がるる??」(←訳:壁だよ??)

 兵庫県には、
 珍しい”崖“のミュージアムもあるようです。

 『神戸登山研修所』は、
 登山に特化した研修施設であり、
 登山に関する国内外の
 書籍や資料も保有する
 アルピニストさんたちのメッカ、
 なんですって。

「ほんきのォ、やまのぼりィはァ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:万全の準備で!)

 私ネーさが個人的に、
 ここだ!と思ったのは。

 滋賀県・東近江市の
 『西堀榮三郎記念探検の殿堂』……!

 第一次南極地域観測隊、
 越冬隊長として知られ、
 真空管の開発にも
 手腕を発揮した西堀さんは、
 アインシュタイン博士が来日した折には
 通訳を務めた科学者さんであり、
 そして、
 一流の登山家・探検家さんでもありました。

 その西堀さんを記念するミュージアムが、
 滋賀県にあるなんて、
 嬉しい驚きですよ。

「しがけんのォひとォ~!」
「がっるぐるがる~!」(←訳:もっと宣伝して~!)

 そうよ、滋賀県の方々!
 もっと西堀さんの功績を、
 滋賀にミュージアムがあるってことを、
 ガンガン宣伝してもいいと思うわ!
 声を大にして!

「あぴィ~るゥ、しようゥ!」
「ぐるるる!」(←訳:日本中に!)

 他にも、
 《北越雪譜》の作者である
 『鈴木牧之記念館』、

 『富士山世界遺産センター』、

 『松本市 山と自然博物館』、

 『宮沢賢治記念館』、

 都内では
 高尾山の麓の
 『TAKAO599MUSEUM』——

 《山》&アウトドア好きな方々の心を
 熱くさせる美術館・博物館と、
 読み応えあるコラムも楽しい一冊は、
 インドア派の活字マニアさんにも
 おすすめです。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね~♪
 
 
 
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