テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 今日も、モモンガの森で ~

2020-06-30 22:32:57 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうゥはァ、なごしのォはらえェなのでス!」
「がるる!ぐるるるる~!」(←訳:虎です!浄めたまえ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日6月30日は《夏越の祓(なごしのはらえ)》……
 身に積もった半年分の穢れを祓う行事の日ですね。
 雨のために茅の輪くぐりには参加できませんでしたが、
 心の中で、祓いたまえ浄めたまえと唱えながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  


 
 ―― 先生、大蛇が図書館をうろついています! ――



 著者は小林朋道(こばやし・ともみち)さん、
 2020年4月に発行されました。
 『[鳥取環境大学]の森の人間動物行動学』と
 副題が付されています。

「せんせェ~いッ!」
「ぐるるるる~!」(←訳:お久しぶり~!)

 公立鳥取環境大学を舞台に、いえ、“現場”とする
 《先生!》シリーズの最新刊であるこの御本は、
 題名にありますように、
 ヘビに関するお話がメイン……
 とは言い切れません。

 《スターウォーズ》に於ける
 ダーズベイダーのテーマのごとく、
 アスファルト舗装の下の伏流のごとく、
 全編を通してのトピックは。

 モモンガの赤ちゃんです。

「ももんがァ??」
「がるぅる??」(←訳:赤ちゃん??)

 冒頭の『はじめに』で詳述されているのは、
 3匹の子モモンガを
 小林先生が飼育するすることになった経緯です。

 お母さんモモンガはいない……
 もちろん、こんなチビたちを森に放すなんて出来ない……
 まだまだ小っちゃなベイビーズなんだから……だから……

 戦いを始めよう、
 モモンガ育児という戦いを!

「まいにちィ、みるくゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:大学でも家でも!)

 懸命な世話の甲斐あって、
 モモンガベイビーズはスクスク育ち、
 小林先生になつきます。

 朝、声をかけながら
 ケージの仕切りを開けてやると、
 ベイビーズは我先にと先生の手に乗り、
 腕をつたって、肩に乗って、
 その様子は……ああ、可愛い♪♫

「つぶらなァ、ひとみィ!」
「がるるるるぐっる!」(←訳:くるくるのシッポ!)

 可愛くも手間のかかる
 モモンガベイビーズのパパとなった小林先生。

 しかし、
 大学生活はスリルとサスペンスに満ちています。
 
 ヘビが水槽から脱走したり、
 アカハライモリに会えなかったり、
 アナグマを案じたり、
 大学のノベルティを制作したり。

 育児とフィールドワークの両方を進めるのは、
 こりゃ大変そうだわねぇ。

「てぬきィ、できませんッ!」
「ぐるるがぅるる!」(←訳:今日もファイト!)

 今日も何かが起こる、
 鳥取の森と、
 大学の研究室――

 ベイビーズのおかけで新たに判明した
 モモンガたちの生態や活動に関する研究報告は
 次に刊行される御本で、
 とのことですので、
 首を長くして次巻を待ってみましょう。

 それまでは、この御本で、
 動物たちとの
 予測不能&サスペンスフルなひとときを、
 皆さま、ぜひ♪

 
 
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~ 気付けば、我が手に? ~

2020-06-29 23:32:02 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おおおッ! あれにィみゆるゥはァ~!」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!トンボ発見~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今朝早く、ジャングルな我が家の庭を
 ふわるん、ふわるん、と飛んでいったのは、
 オハグロトンボくんでした。
 夏の訪れを実感しつつ、
 本日の読書タイムは、こちらの御本を、
 さあ、どうぞ~♪

  


 
     ―― だって 買っちゃった ――



 著者は吉田戦車(よしだ・せんしゃ)さん、
 2020年3月に発行されました。
 『―マンガ家の尽きない物欲―』と副題が付されています。

 2018年10月刊行の『ごめん買っちゃった』に続いての、
 著者・吉田さんの《物欲》シリーズ2作目は、
 ……やっぱり買いまくっちゃってますわね。

「だッてェ~」
「ぐるるっるるるるる!」(←訳:欲しかったんだもん!)

 今回、
 どうしようかな~これ~買っちゃおうかな~、と
 吉田を惑乱させ、
 ついにはお財布の紐を緩めさせたのは
 どんな品物なのか、
 はい、さっそく見てまいりましょう。

 それは、まず、
 エッフェル塔のイラストの上に
 『PARIS』と書かれた
 おフランスみやげのTシャツから
 始まり――

「あるあるゥ~!」
「がるるる~ぐるるるる!」(←訳:あるよね~そういうの!)

 チープカシオに代表される、
 安価な腕時計や――

「あッ、それもォわかるゥのでスゥ~!」
「ぐっるるがるるるるるる!」(←訳:けっこう使えるんだよね!)

 もうマンガをフルデジタルで描くことにしよう!
 iPadProを買って……
 う~ん、目や肩へのダメージが……

 そう、ダメージといえば、
 頭皮ケア商品も必要だな。
 妻が買ってくれた英国伝統の最高級ヘアブラシは、
 わっ!調べてみたらたいそうな値段だが、
 ついでに
 ヘッドスパハンドプロってのも、
 買ってしまえ!

「えェ~とォ、えェ~とォ?」
「がるるぐるぅ~…?」(←訳:大丈夫かなぁ~…?)

 アタリか、ハズレか。

 物欲が止まらない吉田さんの
 お買い物リストの中には、
 しかし、私ネーさも
 これ欲しい!
 と叫んだモノがありました。
 それは……

 炭酸水メーカー!

 冷水にプシュッと、3、4回、
 二酸化炭素を注入すれば、
 炭酸水の出来上がり♪

 ハーブティーも、
 レモン水も、
 あっという間にシュワシュワな飲み物に変身!

「しゅわァしゅわァ、だいかんげいィ!」
「ぐるるがるるる~♫」(←訳:夏には良いよね~♫)

 かくして、
 吉田さんのお家にやってきた
 炭酸水メーカー。

 このお買い物は、
 さて、
 アタリなんでしょうかか、
 それともハズレなのでしょうか……?

「あたりィでェ、ありまスようにィ!」
「がるるるぐるぅ!」(←訳:ハズレは嫌だぁ!)

 衝動買いも、
 計算した上での買い物も、
 なんとな~く買ってしまったものも、
 ふとしたことから転がり込んできたものも、
 みな等しく、
 “欲しい!“
 という気持ちがもたらしたもの。

 楽しい語りと、
 楽しいイラストコミックで綴る
 お買い物漫遊記は、
 つい衝動買いしがちな方々に、
 無駄遣いは決してしないわ!な方々にも、
 ウフフと笑っていただけること保証付きです。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪



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~ 『百珍』リボーン! ~

2020-06-28 23:28:49 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪たららッたんッたんッ♪たららッたんッたんッ♪」
「がるる!ぐっるるるが~るる!」(←訳:虎です!クッキングタ~イム!)

 こんにちは、ネーさです。
 『3分間クッキング』のテーマ曲に乗って、
 さあ、お料理の時間……ではなく、
 読書タイムがやってきましたよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


 
 ―― おいしくアレンジ!まいにち使える 江戸レシピ ――



 著者は奥村彪夫(おくむら・あやお)さん、
 2020年5月に発行されました。
 『奥村彪夫の豆腐百珍 卵百珍』と副題が付されています。

「よッてェらッしゃァいィ!」
「ぐるるがっるぅる!」(←訳:食べてらっしゃい!)

 江戸時代のベストセラー料理帖
 『豆腐百珍(とうふひゃくちん)』は
 天明二年(1782年)の五月に刊行されました。
 
 著者は、
 醒狂道人何必醇(すいきょうどうじんかひつじゅん)さん。

 もちろん、↑これは筆名でございまして、
 では本名は、というと、
 判然としておりません。

「なぞのォ、おとうふゥまにあッ!」
「がるぐるるるる……?」(←訳:何者なんだろう……?)

 プロの料理人にはあらず、
 おそらくは文人さんであった――
 つまり、現代でいうエッセイストのような御方が、
 豆腐をテーマにしたクックブックを著した、
 ということなんですね。

 ちなみに、版元は
 大阪高麗橋の藤屋善七さんだといいますから、
 醒狂道人何必醇さんも
 大阪在住者さんであった可能性が高いそうよ。

「わほゥ! おおさかァ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:食道楽都市だね!)

 百珍の名に違わず、
 豆腐を用いたお料理100品が掲載されていた『豆腐百珍』は、
 その後、
 続巻、続々巻も刊行されました。

 一方、
 『卵百珍』は、
 天明五年(1785年)刊行の料理本
 『万宝料理秘密箱(まんぽうりょうりひみつばこ)前篇』が
 底本となったようです。

 著者は器土堂(きとどう)主人さんという、
 長崎で卓袱(しっぽく)料理を学んだ御方です。

「ながさきィ~??」
「がるるるるぐるる!」(←訳:南蛮料理の気配だ!)

 大阪の豆腐料理と、
 長崎の卵料理。

 著者・奥村さんによって再生された
 ふたつの『百珍』料理は、
 本文内のお写真を見ていただいたら
 実感できると思うのですけれど、
 華やか!
 カラフル!
 そして何より――

「おいしそゥ!」
「ぐるるるる~る!」(←訳:食べてみた~い!)

   霰(あられ)豆腐のだし茶漬け。

   豆腐入りの、えびおぼろ。

   具だくさんの飛龍頭(ひりょうず)。

   ほぼプリン?なのは、鹿子(かのこ)豆腐。

   デザートには、冷やし卵羊羹(ようかん)。

 ふぅ~…どれも本当に美味しそうで、
 お腹が空いてきちゃいましたよ。
 
「よなかにィよむゥのはァ~」
「がっるるぐる!」(←訳:すっごく危険!)

 豆腐ができるまで、
 卵の基礎知識、
 江戸の時代の調理方法など、
 お料理の歴史についての知識も得られるこの御本は、
 歴史好きな方々はもちろん、
 時代小説好きな活字マニアさんには
 断然おすすめです。

 明日の晩御飯は何を作ろうか……と、
 迷っている御方も、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

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トウキョウを、さっくりと。

2020-06-27 23:21:01 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 こちらもォさいかいィ、なのでス!」
「がるる!ぐるるがるーるー!」(←訳:虎です!頑張れJリーガー!)

 こんにちは、ネーさです。
 プロ野球に続いて
 Jリーグも再開の運びとなりましたね。
 高温多湿の気候の中、
 選手さんスタッフさんにエールを送りながら、
 さあ、週末の読書タイムは
 肩のチカラを抜いて、
 こちらの御本を、どうぞ~♪ 
 
  


 
     ―― ソロタビ 東京・横浜 ――



 JTBパブリックより2020年1月に発行されました。
 『ひとり旅って、こんなに楽しい!』と
 副題が付されたガイドブック《ソロタビ》シリーズの
 『東京・横浜』編です。

「おでかけェしたいィ~!」
「ぐるがるるるる!」(←訳:外へ飛び出そう!)

 そうねえ、
 もう外出自粛しなくていい、
 他県へお出掛けしてもいいんだ、
 思いっきり旅行にゆける!

 と言いたいところですけれど、
 学生さんたちは学校が始まっちゃったし、
 社会生活もまだまだ混乱してるし、
 遠地へ大旅行するのは
 依然として難しい状況です。

 そこで、
 目を近場に向けてみましょう♫

「てがるにィ、きがるにィ~」
「ぐぅっるがるるる!」(←訳:ちょっとそこまで!)

 この御本で紹介されているのは、
 ソロ=ひとりでも、
 気兼ねすることなく楽しめる
 東京と横浜の観光やショッピングのスポット。

 美術館、博物館、
 個性的な書店さん、カフェ、
 美味しいもののお店……。

 それに、これ!
 きゃわゆいヤツらが勢ぞろいしている
 アニマルカフェもなんて、もう~♪♫

「わわッ! はりねずみィ!」
「がるるるるぐるぅるがる!」(←訳:フクロウのカフェもある!)

 霊験あらたかな寺社さんの御守り、
 東京駅のおみやげ
 横浜中華街のおみやげなど、
 記念品も忘れずに。

 また、
 近場へのお出掛けも今はパス、
 もうしばらく自宅でじっとしてます、
 という御方も、
 いつかお出掛けする日に備えての
 情報収集として
 楽しんでみてくださいね。

「ふむふむゥ……
 ことりのォかふぇもォ、あるのでスよゥ!」
「ぐるるるるるるがるぅる?」(←訳:マイクロブタのカフェも?)

 東京アニマルカフェめぐり旅……
 いつかトライしてみたい気がします♪


 

    では、ここで週末恒例のオマケ画像も。
   
    「なにかがァ、とうちゃくゥしましたでス!」
    「がるるる??」(←訳:何だろう??)
   
    はい、こちらは『資生堂』さんの
    《ザ・コラーゲン》!
    マスクをずっと着けていると
    お肌が荒れてしまいがちです。
    そんな時には、コラーゲン系のドリンクや
    コラーゲンたっぷりのグミが効きますよ。
    もちろん水分も適宜補給して、
    皆さま、どうか穏やかな休日を。


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~ いつしか、そこは ~

2020-06-26 23:25:02 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あううゥ~…まけちゃッたのでスゥ~…」
「がるる!ぐるるるるがるー!」(←訳:虎です!泣かないでスター!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日6月26日放送のNHK朝ドラ『エール』では、
 我らがスター御手洗さんは惜しくも
 オーディション突破ならず……
 ああ、このままお別れなんて寂しい!
 どうか御手洗ミュージックティーチャーの再々登場を!
 と心の底から祈りながら、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



     ―― 世界から消えゆく場所 ――



 著者はトラビス・エルボラフさん、マーティン・ブラウンさん、
 原著は2019年に、日本語版は2020年3月に発行されました。
 英語原題は『Atlas of Vanishing Places』、
 『万里の長城からグレート・バリア・リーフまで』と
 日本語副題が付されています。

 題名を聞いただけでは、

   世界から消えちゃう場所って
   何のこと?

 と思ってしまいますけれど、
 御本の表紙を目にすれば、
 多くの方々は、なるほどね~と頷かれるでしょうか。

「ここはァ、いたりあァ!」
「ぐぅるるぅるがるる!」(←訳:ヴェネツィアだよね!)

 イタリアの北部、
 かつては地中海に興隆を誇った
 “海の女王”ヴェネツィア共和国の首都は、
 最近の報道のにもあったように、
 アクア・アルタ(高潮)に度々襲われています。

 はたして、
 この美しい都市には
 どんな未来が待っているのだろう?
 まさか、完全水没、なんて……?

「わううゥ! やめてェ~!」
「がるるるるるる~!」(←訳:無くならないで~!)

 危機に瀕しているのは、
 ヴェネツィアだけではありません。

 この御本では、
 《消えゆく場所》37ヶ所が
 紹介されていますが、
 既に消えてしまっている場所、
 確認は出来ていないものの
 おそらく消えつつある場所、
 などもあります。
 たとえば――

 ヨルダンの『ペトラ遺跡』は、
 映画『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』にも登場する
 フォトジェニックな古代遺跡。
 
 しかし、近年、
 遺跡の周辺地域では
 紛争が絶えず……。

「ふあんッ、なのでス!」
「ぐるがるる……?」(←訳:無事かなあ……?)

 《古代の都市》
 《忘れ去られた土地》
 《縮みゆく場所》
 《消滅寸前の場所》

 と、本文は大きく4つのパートに
 分けられています。

 《忘れ去られた土地》の中には、
 北海道にある、いえ、
 あった、と申し上げるべきなのでしょうね、
 北海道の『エサンベ鼻北小島』が
 取り上げられています。

「もうゥ~ないィ~…??」
「がるるるぐるるるるる!」(←訳:探しても見つからない!)

 私ネーさが、
 う~む!と唸らされたのは、
 本文46ページの
 『ロアノーク』。

 えーと、カリフォルニア州と記されていますが、
 これはたぶん誤植で、
 米国の東海岸側の、
 ノースカロライナであろうと思われます。

 まだ合衆国が誕生していなかった頃、
 その土地へ、
 英国から入植者たちがやって来た――

 けれども、
 さまざまなトラブルに見舞われて、
 100人を超える入植者の一団は
 行方不明に……?
 入植地も、痕跡さえ判然としない……?

「みすてりィでス!」
「ぐるがるる??」(←訳:皆はどこへ??)

 気候や環境の変動で、
 紛争や領土争い、
 工業化で、
 或いは未知の要因で、
 いまこの瞬間にも
 地上から失われてゆく場所。

 歴史好きな方々に、
 地図&地理マニアさんにもおすすめの
 ノンフィクション作品です。
 本屋さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね♪

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~ 怪神は歌の調べに乗って ~

2020-06-25 23:28:12 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ひびくゥ~うたごえェ!」
「がるる!ぐるがるるるる!」(←訳:虎です!悩む審査員さん!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい!NHK朝ドラ『エール』6月25日放送回は、
 緊迫のオーディション風景でしたね。
 スター御手洗さんとプリンス久志さんは、
 はたして難関を突破できるのか……?
 希望と不安の次回を待ちながらの
 本日の読書タイムは、
 ふふふ、さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
     ―― 発光妖精とモスラ ――



 著者は中村真一郎(なかむら・しんいちろう)さん、
 福永武彦(ふくなが・たけひこ)さん、
 堀田善衛(ほった・よしえ)さん、
 1994年9月に発行されました。

「わおゥ! もすらァ!」
「ぐるるがるぐるるるーる!」(←訳:キングオブモンスターズ!)

 朝ドラ『エール』の主人公、
 窪田正孝さん演じる古山裕一さんのモデルは、
 昭和を代表する作曲家と讃えられる
 古関裕而(こせき・ゆうじ)さん。

 その古関さんの
 代表作のひとつとして挙げられる曲こそ――

 『モスラ』。

 1961年7月公開、
 監督は本多猪四郎さん
 特技監督は円谷英二さん、
 上映時間106分。
 
 ゴジラと並んで
 《東映》大怪獣の看板を背負う『モスラ』の名は、
 さして怪獣に詳しくない方々にも
 よく知られていますよね。

「しまのォ、まもりィがみィ!」
「がるるぐる!」(←訳:南洋の奇跡!)

 この御本では、
 前半部分に
 中村真一郎さん・福永武彦さん・堀田善衛さんによる小説
 『発光妖精とモスラ』、
 後半部分には
 関沢新一(せきざわ・しんいち)さんによる
 『シナリオ モスラ』
 が収録されています。

 小説のパートには、
 『モスラ』のスチル写真42点も併載されていて、
 これがモノクロなんですけれど、
 悪くないのよね~♪

「ふんいきィ、よいィのでス!」
「ぐるるがるるぐるがる!」(←訳:これぞ怪獣のいる世界!)

 『発光妖精とモスラ』の物語は、
 インファント島へ向かう調査探検船から始まります。

 大国ロシリカの水爆実験場となった
 インファント島――

 島の75%は水爆実験の爆風と熱で吹き飛ばされ、
 そこに生きものは残っていない、
 かと思われていたところへ。

 台風で沈没した船の乗組員さんが
 インファント島に漂着し、
 救助されて無事に帰着、
 という出来事があったのです。

 到底生きてはいないだろう、
 と悲観されていたのに、
 乗組員さんたちには放射線障害もなく、
 健康そのもの。

「むむゥ! ふしぎィでス!」
「がるぐるるるる?」(←訳:何故なんだろう?)

 かくて、
 日本とロシリカ両政府は、
 多分野の研究者さんで構成された合同調査団を
 インファント島へと送り出したのですが……?

「いちだんとォ、ふかまるゥ~…!」
「ぐるる!」(←訳:島の謎!)

 中村さん・福永さん・堀田さん、という
 一流の文学者さんが織り上げた
 秘島の怪神『モスラ』とは。

 全ページから
 古関さんが指揮する『モスラ』のテーマ曲が
 聴こえてくるかのようなこの御本、
 残念ながら現在は
 入手困難となっています。
 
 お読みになりたい方は、
 ぜひ、地元の図書館に
 リクエストしてみてくださいね♫
 
 
 
 
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~ 迷ったら、この一冊! ~

2020-06-24 23:32:07 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わおゥ! ずゥ~ッとォまッてたのでスゥ~!」
「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!喜びの再会です!)

 こんにちは、ネーさです。
 NHK朝ドラ『エール』に
 古川雄大さん演じる御手洗ミュージックティーチャーが降臨!
 先週のスピンオフ編『環のパリの物語』も良かったけど、
 今週のコミカルな展開も楽しゅうございます♪
 明日はいったいどんなドラマが……?
 とワクワク感を募らせながら、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらのアートブックを、どうぞ~!

  



 ―― 別冊太陽 ロンドンナショナルギャラリー ――


 
 監修は小池寿子さん・高橋明也さん、
 2020年3月に発行されました。
 『THE NATIONAL GALLERY London』と英語題名が、
 『名画でひもとく西洋美術史』と日本語副題が付されています。

 ええもう、
 拙ブログでは既に、
 『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』関連の書籍を
 しつこいっ!と怒られそうなほど
 ご紹介しておりますが……

 どうやら、
 この御本が真打ち、ということになりそうな。

「しんうちィ?」
「ぐるがる~??」(←訳:何故なぜ~??)

 理由はふたつ有ります。

 先ず、
 図版の精度が良い!

 本屋さんのアート本コーナーに並ぶ
 『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』を主題にした
 何種かのMOOK本や美術雑誌と比べて、
 格段に精緻です!
 発色も美しい!

 そして、
 二つ目の理由は、

 媚びてない!

「ふァ? こびィ~??」
「がるぐっるぅ??」(←訳:何のこっちゃ??)

 この御本の本文で取り上げられているのは、
 国立西洋美術館へ来日中の
 作品がメイン……ではありません。

 むしろ逆に、
 来日していない作品の方が
 主役になっています。

 レオナルド・ダ・ヴィンチさんの
 『岩窟の聖母』と、
 『聖母子と聖アンナと洗礼者聖ヨハネ』。

 ティツィアーノさんの
 『バッカスとアリアドネ』。

 ターナーさんの
 『雨、蒸気、速度――グレート・ウェスタン鉄道』。

「あッ! これェはァ、あのッ!」
「ぐるるるるがる!」(←訳:達郎さんの歌の!)

 ええ、そうなんです、
 山下達郎さんの名曲『ターナーの機関車』の
 歌詞に登場するこの絵画は、
 ロンドン・ナショナル・ギャラリーの所蔵品なんです。

 上記の作品はいずれも、
 あまりにも名作なので
 おいそれと動かすことも出来ぬ、
 日本での展示なんて無理、という
 事情があるにせよ、
 やっぱりね、
 ロンドン・ナショナル・ギャラリーを語るなら
 外してほしくない作品なのよね。

「とくにィ、たァーなァーおじさんはッ」
「がるるぐるるるるるるがる!」(←訳:英国の国民的画家さんだし!)

 こういった次第で、
 日本での展覧会に出展されているかどうかは二の次、
 美術館を象徴するような
 重要な所蔵品を紹介しよう!
 と言いたげなこの御本を、
 私ネーさ、イチ推しいたします。

 本屋さんで見かけたら、
 アート好きな活字マニアさんは、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪



   ではここで、水曜日恒例のオマケ画像も!
   
   『リンツ』さんのタブレット
   《フランボワーズ ノワール》は、
   酸味が効いていて、
   ちょっとクセになりそうですよ。
   「ぱくぱくッ!」
   「ぐるがぅるるぐるるる!」(←訳:夏のチョコも美味しい!)
   しっかり冷やしてから召し上がれ♫

 
 
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~ 長旅を楽しく、面白く ~

2020-06-23 22:22:17 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゃんしゃんッちゃんッ、おひさしぶりィ~!」
「がるる!ぐるるるるがるっる!」(←訳:虎です!元気そうで良かった!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日6月23日、上野動物園が116日ぶりに開園!
 ころころ転がるパンダのシャンシャンちゃんの
 可愛らしさにほっこりしながら、
 さあ、読書タイムです♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
      ―― 歩く江戸の旅人たち ――



 著者は谷釜尋徳(たにがま・ひろのり)さん、
 2020年3月に発行されました。
 『スポーツ史から見た《お伊勢参り》』と
 副題が付されています。

「あるけやァ~あるけけェ~♫」
「ぐるるがる~!」(←訳:伊勢市まで~!)

 三重県伊勢市の伊勢神宮まで、
 よいしょこらしょと歩きに歩いて
 お参りすること。

 伊勢参宮、
 あるいは、
 お伊勢参り、
 お陰参り、
 などと呼ばれる《お参りの旅》が最も賑わったのは、
 近世後期であった――

 と、御本冒頭の『はじめに』で
 著者・谷釜さんは日本の歴史を振り返ります。

 そう、よく知られているように、
 皇祖神(天照大神)さまと
 五穀豊穣の神(豊受大神)さまを祀る、
 伊勢の御宮へお参りする旅は、
 ありがたいご利益がたっぷり♪

「だけじゃァないィ、のでス!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:目的はあれもこれも!)

 《お伊勢参り》が
 庶民に人気だった理由は、
 信仰のため、というよりも。

   名所見物!
   温泉でリラックス!
   名物の食べ歩き!
   ついでに酒盛りしてハメを外そう!
   お土産もいいね!

 てな具合の、
 ほぼバカンス旅行だったから♫

「あそびィのォためェならァ~」
「ぐるるるるがるるぐるる!」(←訳:歩くくらい何でもないさ!)

 副題に『スポーツ史』とありますように、
 著者・谷釜さんは
 旅の精神面よりも
 フィジカル面に注目します。

   第1章『旅のルートと歩行距離』
   第2章『幕末~明治初期の日本人の歩き方』
   第3章『街道の必須アイテム《棒》』
   第4章『旅の履物』
   第5章『旅の家計簿』
   第6章『旅人の健脚を支えたもの』
   第7章『近代化による旅の変化』

 という7つの章を辿ってゆけば、
 《お伊勢参り》のルールやコツが
 いつの間にか見えてくる?

「おすすめェはァ~…」
「がるる!」(←訳:第4章!)

 近世、すなわち江戸時代の人びとの、
 履物(はきもの)、ときたら、
 草鞋(わらじ)です。

 しかし、草鞋とひとくちに言っても、
 良い草鞋があれば
 悪い草鞋もあり?
 どこで買うか迷ったり?
 いくらで買うか、
 耐久性はどれほどだろうと悩んだり?

「あなどれェませんッ!」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:履物は大事なんだ!)

 旅を、どう楽しむか。
 どう工夫して、
 長~い歩き旅を乗り切るか。

 漫然と想像していた《お伊勢参り》の、
 今までは見えなかった細部までも、
 くっきり、はっきり、
 浮かび上がらせるノンフィクション作品は、 
 歴史好きな活字マニアさんに
 激おすすめの楽しい一冊です。

 書店さんで、図書館で、
 ぜひ、探してみてくださいね♪

 
 
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― 月と星をよすがに ―

2020-06-22 23:24:46 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふァいッ! もうすぐゥ~たなばたァなのでス~!」
「がるる!ぐるるがるるるる!」(←訳:虎です!街にも七夕飾りが!)

 こんにちは、ネーさです。
 昨日の部分日食は観られませんでしたが、
 夏は天文系のイベントが続きますね。
 そこで本日の読書タイムは、
 星をテーマとするこちらの御本を、
 さあ、どうぞ~♪

  



 ―― 世界でいちばん美しい 夜空と星たちの物語 ――



 編者はMdN編集部の皆さん、2020年5月に発行されました。
 題名の通り、“美しい夜空”のお写真と、
 ヨーロッパ・アジア・北米に伝わる
 月や星の物語が紹介されております、が……?

「むむむッ? これはッ?!?」
「ぐるるがる???」(←訳:もしや合成???)

 いくつかのお写真では、
 あれっ? 月が大き過ぎるんじゃ?
 この位置に銀河が?
 などなど、
 画像を加工修正した痕跡が窺えます。
 
 ただ、この御本は
 科学ノンフィクションジャンルの作品ではありませんので、
 これはこれで面白いかも~?と、
 大らかな気持ちで眺めることにいたしましょう。

 それに、
 夜空の星々から物語を読み取った
 古代の人びとの想像力も、
 良い意味で
 “普通じゃない“わよね。

「ふぁんたじッくゥ、なのでス!」
「がるぐる!」(←訳:奇々怪々!)

 第1章では、
 ウクライナ、ロシア、フィンランド、
 ドイツ、イギリス、アイルランド、イタリア、
 ブルガリア、ルーマニア、ハンガリーの物語が。

 第2章では、
 タイ、中国、ミャンマー、インドネシア、インド、
 とアジアの物語が。

 そして第3章では、
 アメリカとカナダの
 《夜空と星》の物語が収録されています。

 このうち、
 私たちにとって最も親しみ深いのは、
 インドの物語、ですね。

「むかァ~しィ、むかしィのォ~」
「ぐるがる!」(←訳:或る物語!)

 帝釈天さまは、老人に姿を変え、
 サルとキツネとウサギに
 会いに行きます。

 仲良く暮らしていた三匹は、
 老人をもてなそうと、
 サルは木に登って実を取り、
 キツネは川で魚を獲り、
 ウサギは……

 自ら火の中に飛び込み、
 自分自身を客人に捧げたのでした。

 感動した帝釈天さまは、
 このウサギを月へとあげた――

 というのが、
 『月にのぼったウサギ』。

「なんとなァ~くゥ~」
「がるるぐるるる!」(←訳:アジアらしいね!)

 満月、新月、
 天の川銀河、
 北極星、シリウス、
 プレアデス星団など、
 夜空でも目につきやすい
 光のランドマークに託された伝説たち。

 SF好きな方々、
 ファンタジー好きな方々に
 おすすめのヴィジュアルブックです。
 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
 

 
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~ 語れ、数多のロマンを ~

2020-06-21 23:35:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 げしィ、なのでェ~ス!」
「がるる!ぐるるがっるる!」(←訳:虎です!日食もあったよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 夏至の今日、ストーンヘンジに昇る朝日を中継!
 というYouTubeのLive企画を視聴してみましたら、
 ……あらら、現地イギリスは曇天じゃありませんか。
 無念なり~!と歯噛みしながら、 
 さあ、読書タイムです♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



  ―― 一冊まるごと、松之丞改め 六代目 神田伯山 ――



 編者はペンブックス編集部の皆さん、
 2020年3月に発行されました。
 2018年に刊行された『完全保存版 一冊まるごと、神田松之丞』を
 加筆修正した新版です。
 
「よおッ! ろくだいィめェ~!」
「ぐるる~!」(←訳:風雲児~!)

 2020年2月11日、
 講談師・神田松之丞さんは
 真打昇進と同時に
 六代目神田伯山を
 晴れて襲名しました。

 けれども、新型肺炎感染拡大阻止のため、
 緊急事態が宣言されて劇場は閉ざされ、
 予定していた襲名記念の公演は、
 思うに任せず……。

「いいやッ! まだまだァ~!」
「がるるるぐるるるるる!」(←訳:大舞台はこれからだよ!)

 そうね、自粛や規制も緩和されて、
 今後は大舞台で華々しく、
 いえ、高座で猛々しくも美しく、
 語って語って語りきっておくれ!と
 ファンの方々は切望しておられることでしょう。

 そして、同じように、
 《六代目伯山デビュー!》
 を心待ちにしているのは、
 他ならぬ伯山さん御自身。

 この御本を読めば、
 伯山さんの熱い思いが伝わってきます。

「まずはァ、いんたびゅゥ!」
「ぐるがる!」(←訳:濃密です!)

 松之丞さん時代の写真と、
 2018年と2019年に行われた
 ロング・インタビューの内容からは
 怖ろしいほどの“凄み“が放射されています。

 そして、
 そもそも講談ってどういうものなのか、
 系図で説明する当世講談事情、
 六代目伯山さんの持ちネタ全リスト
 などもあって――

「ふむふむッ? みやもとォむさしィ?」
「がるるるる?」(←訳:天保水滸伝?)
「あこうゥぎしでんッ!」

 “松之丞改め六代目神田伯山を語る”
 というコーナーでは、
 高田文夫さん、
 太田光さん、
 スタジオジブリの鈴木敏夫さんたちが
 新生・六代目への
 エールを送っています。

 そして、
 作家の万城目学さんによるエッセイ
 『胎動』では、
 万城目さんと講談との出会いが描かれていて、
 これがまた、
 ひとつのドラマのようで♪

「めにィうかぶゥ、のでスゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:短編映画みたい!)

 通し公演に密着されても、動じず。
 アイツは怪物になると言われても、
 のぼせたりせず。
 誉めそやされても、
 嫉妬されても、
 ビクともしない、
 ひとりのプロフェッショナル。
 その道のりと、未来。

 講談初心者さんにも、
 長らく演芸場に通っている方々にも、
 おすすめの力作です。
 エンタメ界の復活を祈りつつ、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪
 
 
 
 
 
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