テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

― 喜劇は走る ―

2018-05-31 22:21:37 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪なんくるゥないィ~さァ~♪」
「がるる!ぐるるぅるるがるる~!」(←訳:虎です!ポジティヴに行こう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 はーい、白星スタートとは行かなかった新生サッカー日本代表ですが、
 落ち込んじゃダメですよ。
 そもそもガーナって強いチームなんですから、
 簡単に勝てるワケないんですもん。
 むしろ、W杯本選に出られる幸せを改めて噛みしめながら、
 さあ、本日の読書タイムは、
 ↓こちらの御本を、どうぞ~♫
 
  



         ―― 時代とフザケた男 ――



 著者は小松政夫(こまつ・まさお)さん、2017年8月に発行されました。
 『エノケンからAKB48までを笑わせ続ける喜劇人』と
 副題が付されています。

「こまつのォおやぶんさんッ!」
「ぐるる~!」(←訳:再登場~!)

 ええ、以前に、小松さんの著作
 『昭和と師弟愛 植木等と歩いた43年』を御紹介いたしましたね。
 そこに綴られていたのは、
 多くの応募者の中から無名の青年を抜擢し、
 芸能の世界に小松さんを招き入れてくれた“おやっさん”――
 植木等さんへの敬慕、思い出を中心とする
 回想の記録でした。

 この御本でも、小松さんは徹頭徹尾、律儀者です。
 巻末の『エピローグ』は、
 さながら《おやっさん讃歌》。
 植木さんに捧げる敬愛は
 まったく色褪せていません。

 ただ、植木さんに出会ってもう50年以上ですから……

「げいのうかいィのォ、えぴそーどッ!」
「がるるるぐるるがる!」(←訳:いろいろ御存知です!)

 副題にありますように、
 昭和の喜劇王と呼ばれた“エノケン”さんこと
 榎本健一さんと語り合い、
 一方でAKB48とコントを作り上げるのも
 小松さんだけにしか出来ないステキなお仕事です。

 あの名コント、
 電線音頭で踊るデンセンマンのデザインは、
 漫画家・石ノ森章太郎さんのデザインだった!

 高倉健さんの頭を、
 映画の撮影ではあれど
 競馬新聞でバンバン叩いちゃった!

 裏方さんたちに助けられて、
 日劇の廊下の隅ッコに楽屋を作ってもらったり♪

 タモリさんのデビュー時代、
 ふたりでコントを演じたり♫

「このォおはなしもォ、たのしィのでッス!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:映画の吹き替え!)

 あるとき、依頼がありました。
 映画『トッツィー』の、
 ダスティン・ホフマンの“声”をやってみませんか、と。

 この顛末を記した章がとても活き活きとしていて、
 小松さん版『トッツィー』を観たくなっちゃいましたよ。

「おどろきのォ、きゃすてぃんぐゥもォ!」
「がるるるるるぐるるる!」(←訳:小松さんならこなせる!)

  《あれはアタシの青春でした》

 そう言い切れる、
 輝きと情熱の日々を、
 まだまだこれからも続く喜劇人のキラキラっぷりを、
 活字マニアの皆さま、
 どうかぜひ、一読を♪
 

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 白×黒のミラクル ~

2018-05-30 21:49:03 | ミュゼ
「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ!
 ほたるぶくろがァ、だいぞうしょくゥ!」
「がるる!ぐるるがるぐる!」(←訳:虎です!梅雨も間近だね!)

 こんにちは、ネーさです。
 ジャングルな我が家の庭には現在、
 紫と白のホタルブクロのお花がわっさわっさと揺れています。
 これで蛍もいてくれたらなぁ~と高望みしつつ、
 さあ、本日は読書をサボって
 展覧会情報をお送りしますよ。
 ↓こちらを、どうぞ~♪

  



         ―― ミラクルエッシャー展 ――



 東京・上野の上野の森美術館にて、
 会期は2018年6月6日~7月29日(会期中は無休)、
 『THE MIRACLE OF M.C.ESCHER』と英語題名が、
 『奇想版画家の謎を解く8つの鍵』と日本語副題が付されています。

「あはァ! えッしゃーおじさんッ!」
「ぐるがるぐるがる!」(←訳:上が下で右が左で!)

  

 マウリッツ・コルネリス・エッシャーさんこと
 M.C.エッシャーさん(1898~1972)。

 エッシャーさんの作品で有名なのは、
 いちばん上の画像の、
 ↑チラシ(フライヤー)表面に掲げられているような
 モノクロの版画作品群ですね。

 上下左右がくるくるっと入れ替わる《騙し絵(トロンプ・ルイユ》、
 “数学的”アイディアに満ちた構成は、
 時代を超え、多くのアート好きさんに愛されています。

「じィ~ッとォ、みているとォ~…」
「がるるるぐるる!」(←訳:メマイがしそう!)
 
  

 エッシャーさんの、生誕120年となる今年。

 世界最大級のエッシャーコレクションを有する
 イスラエル博物館から、
 初期の作品や木版画、ドローイングなど、
 約150点の作品が出展されます。

 イスラエル博物館でも常設展示されていない
 秘蔵の作品も来日するそうですよ。

「ちゅうもくゥしちゃうゥのはッ♪」
「ぐるがるるるる!」(←訳:音声ガイドさん!)

  

 展覧会のナビゲーター/音声ガイドを担うのは、
 バカリズムさん!

 いったいどんなお喋りが
 イヤフォンから聴こえてくるのでしょうか……?

「てんじしつのォ、すみずみにィ~」
「がるるるぐるるる?」(←訳:カオスなミラクル?)

 会期中には
 講演会などのイベント、
 オリジナルグッズ各種の販売も予定されています。
 エッシャーさんのファンの方々は、
 ぜひ、初夏の上野へ、お出掛けくださいね♪




    では、初夏なオマケ画像も、ジャジャ~ンとここで!
   
    『不二家』さんの
    《LOOK 2つの熟成宇治抹茶》には、
    “香り抹茶”と“濃い抹茶”の
    2種類のショコラが12粒!
    「むゥ~…どッちもォ、よいのでス!」
    「ぐるがるる~!」(←訳:両方美味し~!)
    冷蔵庫で冷やしてからいただくと、
    味がしゃきっと引き締まりますね。
    お茶好きな皆さまにおすすめです♫

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読んで知る、《鉄》旅。

2018-05-29 22:09:04 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 うむうむッ! じろォのつぎィはァ~…」
「がるる!ぐーるがるる!」(←訳:虎です!ツールだよね!)

 こんにちは、ネーさです。
 ジロ・ディ・イタリアが終了して、さみし……がってはいられないわ!
 W杯が来る~! ツール・ド・フランスの前に、4年に1度のお祭りが!
 ……ええと、その、あまり期待し過ぎず、地道に応援することにして、
 さあ、読書タイムも、シブ~く地道に進めてみましょう。
 本日は、こちらのアンソロジー作品を、どうぞ~♪
 
  



       ―― 鉄道エッセイコレクション ――



 編者は芦原伸(あしはら・しん)さん、2018年3月に発行されました。
 『《読み鉄》への招待』と副題が付されています。

「よみてつゥ、とはァ~!」
「ぐるるがる!」(←訳:新路線かも!)

 乗り鉄さんに撮り鉄さん、
 時刻表マニアさんに、
 車両マニアさん、列車の音マニアさんなどなど、
 鉄道マニアさんは日々専門化してゆくようですが、
 活字の世界にも、鉄道マニアさんはしっかり存在するんですね。

 編者・芦原さんのいう《読み鉄》――
 鉄道の良さを、
 活字で読んで堪能する《鉄》ファンさんは、
 おそらく相当な数に上るはず。

「てつどうにィ、のらなくてもッ!」
「がるるぐる!」(←訳:読めば鉄旅!)

 この御本の本文は、
 大きく7つのパートに分けられています。

 《各駅停車》
 《蒸気機関車》
 《夜行列車》
 《駅》
 《駅弁》
 《時刻表》
 《鉄道員》

 と、これらのテーマを目にしただけでも、
 持論をブチたくなっちゃいますでしょ。

 各駅停車……特急や快速では得られない楽しみ。
 蒸気機関車……音に、姿に、わけもなく昂ぶる鼓動。

「ながたびィはァ、やこうゥれッしゃでッ♪」
「ぐるるがるるるぐる!」(←訳:駅での出逢いと別れ!)

 駅弁の容器を大事に持ち帰り、
 時刻表とニラメッコしては列車ミステリを連想し、
 鉄道員という響きに
 浅田次郎さんの名作を思う――

 収録されている20作品の書き手さんは、
 文豪さん、冒険家さん、音楽家さん、
 実際に国鉄で車掌さんの職に就いていた御方、
 鉄道エッセイといえばこの作家さん!といった
 《読み鉄》さんも納得の人選です。

 その中で、
 《読み鉄》ビギナーさんにおすすめしたいのは、
 《夜行列車》のパートの、

 酒井順子さん著
 『お疲れさま、《出雲》。お疲れ様、餘部(あまるべ)鉄橋』、

 森ミドリさん著
 『“星の音”を探しに《北斗星》に乗る』

 この2作品はどうかしら?

「よるのォたびはァ、いつでもォ~」
「がるるぐるがるるる!」(←訳:ほんの少し銀河鉄道!)

 《読み鉄》上級ランカーさんは、
 各パートに添えられている
 編者・芦原さんによる解説エッセイを
 読み逃さないでくださいね。
 もちろん、旅好きさんも、
 アンソロジーが大好きな活字マニアさんも、
 ぜひ、一読を♫
 
 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

江戸ではない江戸にて。

2018-05-28 22:23:50 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぶじにィ、ごォ~るゥ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!偉業だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 《ジロ・ディ・イタリア2018》総合優勝は
 クリス・フルームさん(チームスカイ所属、国籍は英国)!
 3連続グランツール制覇を果たしたフルームさんと、
 そして昨日の試合で念願のB2昇格を遂げた
 プロバスケットチーム《八王子トレインズ》にも、
 どうか皆さま、盛大な拍手を~!!

「おめでとうゥございまスゥ!」
「ぐっるるぅ!」(←訳:やったねぇ!)

 さあ、叩きすぎて痛くなった手を休めるためにも、
 ここからは読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



         ―― 近松よろず始末処 ――



 著者は築山桂(つきやま・けい)さん、2018年4月に発行されました。
 前回記事ではエミール・ゾラさんの短編セレクションを御紹介しましたが、
 はい、こちらは連作短編スタイルの時代小説作品です。

「えどじだいィ~でスねッ!」
「がっるぐるる!」(←訳:だって題名が!)

 御本の題名には、ええ、ありますね、
 近松、という文字が。

 時代小説で、近松さんといえばもう、
 近松門左衛門さんを措いて他にはありませんでしょう。
 浄瑠璃作者として、
 いえ、日本史上屈指の、
 大劇作家さんである近松さんの生きた時代は――

 元禄です。

「ふァィ~! おえどォぶんかのォ~」
「ぐるがる!」(←訳:花が咲く!)

 戦国時代は遠くなって、
 外様大名諸侯が政権に対して謀反を起こす兆しもなく、
 世情は安穏として、
 江戸の文化は成熟期にさしかかり……
 あら、失礼、江戸じゃございませんでしたね。

「うゥ? えどォじゃあァないのォ??」
「がっるぐるるるるー!」(←訳:だって近松さんがー!)

 ええ、時代は江戸なんですよ。
 でもね、舞台は江戸じゃあないんです。

 そこは、大坂。

 人形浄瑠璃を演し物にしている、
 道頓堀端の竹本座(たけもとざ)が、
 この物語の出発点なのでした。

 『出世景清(しゅっせかげきよ)』
 『世継曽我(よつぎそが)』といった時代物浄瑠璃で
 大評判を取ったあの竹本座!
 今日もお客さんがぎっしり!

「……ぎッしりィ??」
「……ぐるるるる?」(←訳:……空いてるよ?)

 えへん、実はそうなんです。
 ちょっとね、ここのところお客さんの入りが悪くて。

 まあ興行っていうのは
 流行りに左右されるものだから仕方がない、
 仕方がないけどなんかムカつくー!

 と、竹本座の前で舌打ちしているのは、
 花売りの虎彦(とらひこ)さんです。

「みがるなァ、うりこさんッ♪」
「がるるぐるるるがるる~!」(←訳:庶民の花屋さんなんだ~)

 実店舗を持って商売しているのではなく、
 肩に棒を担ぎ、
 その棒の先には花を盛った籠を提げて
 路上で花を売るのが
 虎彦さんの生業(なりわい)です。

 現代でいうなら、ワゴンに花を積んで売り歩く、
 そんな感覚のこのお仕事を
 虎彦さんに世話してくれたのが、
 近松門左衛門さん、だったのです、が……。

「うらにィ、じじょうゥありィ!」
「ぐっるる?」(←訳:やっぱり?)

 おれに花屋なんぞ無理や、
 と言う虎彦さんを近松さんが説き伏せたのには
 ワケが、いえ、或る企みがありました。

 ……公けにしちゃうとマズイかもしれない、
 或る悪だくみ、いえその、或る狙いが。

「こういうことはァ~…」
「がっるるぐるるるぅ!」(←訳:コッソリやらなきゃ!)

 ミステリ仕立てになっている御話ですので、
 これ以上のネタばらしは出来ませんけれど、
 時代ものが好きな活字マニアさんに
 おすすめの作品です。
 江戸好きな御方も、近松さんのファンの方々も、
 どうかぜひ、一読してみてくださいね~♫
 
 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

窓の外には……?

2018-05-27 22:09:13 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 すぽーつゥにゅーすゥ、いッぱいィでスゥ!」
「がるる!ぐるるがるるぐるる!」(←訳:虎です!忙しい日曜日でした!)

 こんにちは、ネーさです。
 CL決勝はレアル・マドリーが三連覇達成!
 ジロ・ディ・イタリアはC・フルームさんが総合優勝に王手!
 ツアー・オブ・ジャパンはマルコス・ガルシアさんが初の総合優勝!
 イニエスタさん効果も継続中!
 ……って、ホント、せわしない一日でしたね。
 その疲れを癒すための本日の読書タイムは、
 さあ、こちらの短編集を、どうぞ~♪

  



           ―― 猫の楽園 ――



 著者はエミール・ゾラさん、2018年4月に発行されました。
 『ゾラ ショート・セレクション』と副題が付されています。

 エミール・ゾラさん(1840~1902)の短編7作品から成るこの御本は
 日本で独自に編まれた“ショートセレクション”ですが……

 ヨシタケシンスケさんによる表紙画、
 短編各作品の扉絵の可愛らしさにダマされちゃいけませんよ♫

「これがァ、おふらんすゥ!」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:おフランスのセンス!)

 19世紀後半のフランス文学を代表する作家、
 エミール・フランソワ・ゾラさん。

 広く世に知られているのは、
 『居酒屋』『ナナ』『テレーズ・ラカン』などの
 長編小説作品、ではありますけれど、
 短編作品も、もちろん、切れ味痛烈!

 中でも、読後の印象が強いのは、
 表題作品の
 
  『猫の楽園』(原題『La Paradis des chats』)。

「にゃんこのォ、らくえんッ??」
「がるるるるぐるる?」(←訳:ササミ缶の国とか?)

 ニャンコにとっての《楽園》とは、
 ササミやマグロの赤身が降ってくる国、なのでしょうか。

 いえいえ、『猫の楽園』は、↓こんな風に幕を開けます。

    亡くなった叔母が、一匹のアンゴラ猫を遺してくれた。
    こいつときたら、本当にぐうたらな猫だった。
    ある冬の盤、暖かい熾火(おきび)の前で、
    猫はこんな話を始めた。

 そう、新しい飼い主の“私”に、
 猫が語って聞かせるのは、
 叔母さんの家にいた頃の、
 ちょっとした冒険譚。

 2歳とえば、ニャンコ本人(本猫)にしてみれば若い盛りです。
 フカフカの寝床と、
 極上のお肉をゴハンにもらって、
 ああ、毎日しあわせ♫……とはなりません。

「おそとにィ、でたいィ~!」
「ぐるがるるる!」(←訳:外で遊びたい!)

 窓越しに目にする屋根の、なんと魅力的であることか。
 屋根の上で自由に遊ぶ猫たちの、
 なんと愉しげであることか。

 そうして猫は、ある日、見つけてしまうのです。

 台所の窓が、
 閉め忘れられているのを!

「わほゥ! まどをォ、ぬければァ~」
「がるる!」(←訳:お外だ!)

 物語の題名の、
 『猫の楽園』が意味するもの、とは?

 いくつもの読み解き方を可能にしている結末を、
 さて、
 読み手の私たちは
 どう受け止めるべきなのでしょうか。

「ぷふふッ♪」
「ぐるぐる♫」(←訳:くすくす♫)

 以前に御紹介した
 『大きなかぶ チェーホフ ショートセレクション』と同じく
 《世界ショートセレクション》シリーズから刊行されているこの御本、
 海外文学好きな御方、
 短編作品が好きな御方におすすめです。
 訳者・平岡敦さんのあとがきも含めて、
 皆さま、ぜひ、一読してみてくださいね~!
 
 

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

― 描くひと ミュシャ展 ―

2018-05-26 22:12:55 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!
 わおおおゥ! だいぎゃくてんッ、なのでスッ!」
「がるる!ぐるるるー!」(←訳:虎です!よもやのー!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、ジロ・ディ・イタリア第19ステージで波乱が起きました!
 前日までは首位とは大差をつけられて、
 これはもう総合優勝は無理だわね~…と思われていた選手さんが、
 見事なちゃぶ台返し!いえ、倍返しの完全独走で個人総合首位を獲得!
 はたして第20ステージの結果は……?
 最後に笑う総合優勝者は……??
 大混戦にハラハラドキドキしながら、
 さあ、週末の今日は、読書をサボり、
 ↓こちらの展覧会情報を、どうぞ~♫
 
  



           ―― ミュシャ 展 ――



 静岡県の静岡市美術館にて、
 会期は2018年6月2日~7月15日(月曜休館)、
 『MUCHA Alfons Mucha's Women』と英語題名が、
 『運命の女たち』と副題が付されています。

 昨年は《スラヴ叙事詩》をテーマにした
 大規模な展覧会が開催されましたが、
 今年2018年も、
 アルフォンス・ミュシャさん(1860~1939)の展覧会が
 日本の各地を巡回するようです。

「かわらぬゥ、にんきィ~!」
「ぐるがるるるるるる!」(←:今も愛されてます!)

  

 この展覧会に出展されるのは、
 ミュシャさんと同郷の医師ズデニェク・チマル博士の
 親子3代にわたる膨大なコレクションから、
 リトグラフのポスター、
 素描、挿絵原画、油彩画など約150点――
 に加えて。

  

 静岡展にだけ出品される予定なのは!

「ふむふむッ?」
「がるる?」
 
  

 “アール・ヌーヴォーのパターンの教科書”とされる
 ミュシャさん著の、
 『装飾資料集』全72点です。

 静岡市在住の世界的なミュシャ作品コレクター、
 尾形寿行さんが所蔵する《OGATAコレクション》から、
 この『装飾資料集』を含む約100点の作品が
 特別に展示されるそうですよ。

「いべんともォ、ありまァ~ス!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:講師陣が豪華です!)

  

 6月9日には、私ネーさも大ファンの!
 海野弘さんによる講演会
 『アルフォンス・ミュシャ―世紀末パリの異邦人』が開講されます。

 また6月23日には
 古谷可由さんによる講演会
 『装飾家としてのミュシャ、画家としてのミュシャ』があって。

 6月29日にはプレミアムフライデースペシャルトーク
 『コレクターから見たミュシャ』に
 尾形寿行さんが登壇!

「しょうさいはァ~」
「がるるぐるるがるるぐるるる!」(←訳:美術館HPをご参照ください!)

 ミュシャさんのファンの方々は、
 JR静岡駅北口より徒歩5分の静岡市美術館へ、
 ぜひ、お出掛けくださいね♫



    
    では、ちょこっと眼福なオマケ画像も、ここで。
   
    お花屋さんの店頭で
    あんまりシャクヤクが綺麗だったので、
    パチリ!と。
    「ごーじゃすゥ!」
    「ぐるがるる!」(←訳:花の王様だ!)
    明日の日曜日は運動会!学園祭よ!という方々は、
    どうか御怪我なく、
    こころはずむ一日を♪
    
    
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わが家の、お手製!

2018-05-25 22:06:09 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅうかくのォきせつがァ~きましたでス!」
「がるる!ぐるるがるるるるる!」(←訳:虎です!今しか取れないよね!)

 こんにちは、ネーさです。
 この週末、ジロ・ディ・イタリアも気になりますが、
 ↓こういう作業が気になって仕方がない方々も
 少なくないことでしょう。
 本日の読書タイムは、
 初心者さんも熟練者さんも、さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪

  



   ―― 伝えていきたい わが家の保存食レシピ ――



 著者は石原洋子(いしはら・ひろこ)さん、2018年4月に発行されました。
 表紙のお写真は、ああ、なんて美味しそうなんでしょ♫
 桃のコンポートですねえ♪♫

「きせつのォ、めぐみィをォ~」
「ぐるがっるるぐるる!」(←訳:よりいっそう贅沢に!)

 地域によって、ややズレがあるかと思いますけれど、
 ちょうどいま――
 5月下旬~6月中旬は
 梅の実がまぁるく膨らんで、
 ご家庭によっては
 梅酒に漬けたり、
 梅干しを創るべく塩漬けにしたり、
 あるいはシロップ煮にしたり、
 梅ジュースを造ったり、の仕度に
 大忙しの最中かもしれませんね。

 そう、梅干しや梅酒は、
 日本の保存食の中でも最もポピュラーなものですが、
 この御本にはその他の日本の保存食、
 イタリアやドイツの保存食料理なども掲載されています。

「うッ! これはァ~!」
「がるぐる!」(←訳:難度高し!)

 イタリア・シチリア島の名産品
 《レモンチェッロ》と《レモンカード》。

 イタリアと、たしかスペインでも作られていますね、
 豚肉を塩漬けにした後で乾燥させた、
 《パンチェッタ》。

 それから、ドイツの名物料理の、
 《ザワークラウト》。

「どらいィ~とまとッ♪」
「ぐるるぅるー!」(←訳:アンチョビー!)

 季節を問わぬ保存食、というなら、
 ジャムもそうですね。

 5月下旬の現在、
 ジャム用の苺はもう出回っていないようですが、
 アメリカンチェリーがお店に並び始めました。
 今年はアメリカンチェリーが不作で、
 輸入量が少なく、お値段も高くて……
 でも作ってみたいですね、濃い紅色のジャムを!

「しんぷるゥなァ、あんこもッ!」
「がるるーるる!」(←訳:鮭フレークも!)

 著者・石原さんによる多彩な保存食レシピは、
 どれもすこぶる美味しそうなので、
 長期保存するよりも
 つくったその場でパクパクッと
 味見せずにはいられなくなりそうな……
 あ、梅干しは無理ですね、
 じっくり寝かせてからでないと食べられないわ。

「ほしがきィもッ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:お味噌もだよ!)

 長いこと我慢せずに食べられそうなのは、
 キャロットラペに、
 赤じそジュースに、
 杏ジャムあたり?

 夏を前に、
 “何か作ってみたいぞ!”欲が湧いてきたなら、
 ぜひ、このレシピ本を覗いてみてくださいな。
 食いしん坊諸氏におすすめです!

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一瞬で、永遠で。

2018-05-24 22:23:11 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ほんとうゥにィ、ほんとうゥ~でしたでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがっるるる!」(←訳:虎です!まさかと思ったのに!)

 こんにちは、ネーさです。
 本当だわ……本当にイニエスタさんが日本に来ちゃった……
 ヒョウタンから駒ってこういうことかしら~と動揺しておりますが、
 ならば本日の読書タイムも
 思いっ切りフィクション路線な作品をご紹介いたしましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



        ―― 百万後年のちょっと先 ――



 著者は古橋秀之(ふるはし・ひでゆき)さん、2018年2月に発行されました。
 『A bit ahead of a million light years』と
 英語題名が付されています。
 御本の表紙を飾る矢吹健太朗さんのイラストが目を惹きますねえ♫

「じつにィ~えすえふッぽいィのでス!」
「ぐるるるがる!」(←訳:ヘンテコSF!)

 良い意味でヘンテコな“SF風”な物語――
 実に9年ぶりとなる著者・古橋さんのオリジナル新刊は
 大勢のSFファンさんに待ち望まれていたものでした。

 2005年から2011年にかけ
 『SF Japan』誌上に連載されたショートショート連作に、
 新作ショートショート1編と
 エピローグが加えられ、
 こうして一冊の書籍に……!

「ねんがんッ、かなッてェ~」
「がるる~!」(←訳:感無量~!)

 御本の構造は、
 私たち活字マニアに、いえ、全人類にとって
 とても馴染みやすい形を択っています。

 寝入る前のひととき、
 おとなが子どもに話しきかせる、
 短いおはなし。

「あれにィ、にてるでス!」
「ぐるるるがる!」(←訳:千夜一夜物語!)

 そうね、ただし、
 この御本でシェラザード姫の役を担うのは、
 年代モノの、一台の自動家政婦です。

 機械の“彼女”が語るのは、

   《百万光年のちょっと先、今よりほんの三秒むかし》

 の不思議なできごと。

「なんでもォありィ~!」
「がるるるぐっるる!」(←訳:なんともビックリ!)

 入門編としておすすめしたいのは、
 本文96ページの
 『穴底の男と凍った娘』
 でしょうか。

 宇宙空間の、
 暗く、深い穴の底に住むひとりの男。

 孤独をかこつ彼のもとへ、
 偶然やって来たのは漂流中の宇宙ゴミ……かと見紛うような、
 壊れかけの難破船でした。

 難破船は、あわや
 穴底の男の手で握りつぶされるところ、でしたが。
 男は慌てて手の力をゆるめました。

 難破船から、声がする……?

「ええェッ? じゃあッ???」
「ぐるるるがるる?」(←訳:生存者がいるの?)

 死者とも生者ともいえぬ、
 その声の主は?

 穴底の男と声、
 それぞれの想いの行方は。

「なんどォ、よみかえしてもッ!」
「がるるるぐる!」(←訳:良いんだコレ!)

 8ページ分の文章(と1ページ分のイラスト)が織り成す
 穴底の男の永遠と一瞬の夢、
 そして
 百万光年のちょっと先の未来と過去の物語たちを、
 全活字マニアの皆さま、
 どうかぜひ、一読してくださいね♫

 

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 競演・《五拾三次》 ~

2018-05-23 22:02:55 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぽふふゥ! じゅんいがァ、うごいたのでス!」
「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!乱戦ふたたび!)

 こんにちは、ネーさです。
 ジロ・ディ・イタリアでは第16ステージ個人タイムトライアルの結果、
 優勝候補と目される強豪選手さんが
 一気に2位へとジャンプアップ!
 これは大逆転の可能性もありかも?
 盛り上がる週末にかけての山岳3連戦をガン見しながら、
 さあ、週の半ばの今日は読書をサボり、
 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪
 
  



             ―― 広重 ――



 東京・八王子市の八王子市夢美術館にて、
 会期は2018年5月25日~7月1日(月曜休館)、
 『二つの東海道五拾三次 保永堂版と丸清版』と副題が付されています。

「あはァ! あのォゆうめいィなッ?」
「ぐるるるるがるる~!」(←訳:広重さんの傑作~!)

 歌川広重さん(1797~1858)の名作、
 いえ、浮世絵という版画芸術を代表する名作『東海道五拾三次』には
 いくつかのバージョンがあります。 

  

 時系列で並べてみますと、

  ・天保4年(1833年)、広重さん、京への旅に出立。

   ↓

  ・翌年(天保4年)、旅のスケッチをもとに
   『東海道五拾三次之内』が
   保永堂と僊鶴堂から共同で出版される。

   ↓

  ・保永堂の単独出版となり、
   天保5年には
   53か所の名所に
   日本橋と京都を加えた全55図の大判錦絵を刊行。

   ↓

  ・世に知られる『東海道五拾三次・保永堂版』完成&大ヒット!

「めでたしィめでたしィ~♪」
「がるるっ!」(←訳:でもねっ!)

  

  ・名所絵師として売れっ子になった広重さん、
   生涯に渡って20種類もの《東海道》シリーズを制作。

「あッちこッちにィ~」
「ぐるるるるがっるる?」(←訳:五拾三次がいっぱい?)

 この展覧会では、
 もっともメジャーな《保永堂版・五拾三次》と、
 画題が隷書体で書かれているため
 《隷書版・五拾三次》とも呼ばれる
 寿鶴堂から出版された《丸清堂版・五十三次》(嘉永2年=1849年刊)の
 ふたつの《東海道五拾三次》が展示されます。

 5月25日と6月16日にはギャラリートークも予定されていますので、
 江戸アート好きな方々は、
 ぜひ贅沢な“名所見比べ”に、お出掛けを~♪




    では、プチプラおやつのオマケ画像も、ここで!
   
    『森永製菓』さんの
    《期間限定 ココナッツパイ》ですよ。
    「なつゥでスねェ~」
    「がっるるぐるる~!」(←訳:夏っぽいお菓子~!)
    冷蔵庫で少し冷やしてから
    パクリ!がおすすめです♪
    
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゲームの勝ちワザ!

2018-05-22 22:17:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 むふゥ! にほんでもォ、げきそうゥちゅうゥでス!」
「がるる!ぐーるるがるるるる!」(←訳:虎です!コースがすごいんだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 現在イタリアでは《ジロ・ディ・イタリア2018》が開催中ですが、
 ここ日本では《ツアー・オブ・ジャパン2018》の真っ只中!
 特に5月25日の、スタート地点が富士スピードウェイ、
 ふじあざみラインで山頂フィニッシュの第6ステージは見物ですよ♫
 当日の晴天を祈りながら、
 さあ、ここからは読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



     ―― 動物たちのすごいワザを物理で解く ――



 著者はマディン・ドラーニさん、リズ・カローガーさん、
 原著は2016年に、日本語版は2018年4月に発行されました。
 英語原題は『FURRY LOGIC  The Physics of Animal Life』、
 『花の電場をとらえるハチから、しっぽが秘密兵器のリスまで』と
 日本語副題が付されています。

「んッ? どうぶつとォぶつりィ、でスかァ?」
「ぐるがるるるるるる?」(←訳:どう結びつくんだろ?)

 そうよね、動物のすごいワザと物理、って?
 ああ、そういえばコウモリは超音波を駆使する……というお話は
 よく耳にするけれど?と思いながら、
 パラパラっとページを捲ってみると。

 こんな一文が目に入ってきました。

  《激しい雨でも飛べる蚊》。

「むゥ! なァるほどッ!」
「がるるぐるがるるる!」(←訳:それは科学ミステリ!)

 蚊についてのミステリが論じられているのは、
 本文94ページの、
 『激しい雨でも蚊が飛べるわけ』に於いてなのですが、
 いやー、びっくりさせられました。

 ニュートンの運動の第2法則?
 万有引力に重力加速度にキャピテーション泡?
 ブーリガン構造にαキチン繊維?
 
 どどど・どうしよう?
 文系の私ネーさがクラクラしちゃうような単語が
 第2章『力』全体に続出ですよ?

「おちついてッ、ネーさッ!」
「ぐっるるがるる!」(←訳:ゆっくり読もう!)

 そうね、ゆっくり、あせらず。
 この御本とうまく付き合うコツは
 そのあたりにありそうです。

 なぜ、蚊は激しい雨でも飛べるのか?
 雨粒に当たっていないから?

 いえ、当たっていない訳ではないのです。
 雨中の蚊の行動を録画し、分析してみると、
 雨の粒は蚊に当たっている。

 しかも、蚊はまったく避けようとしていない。

「ええッ? あたッてるのォ?」
「がるるるる?」(←訳:避けないの?)

 避けない。
 雨粒は当たっていて、
 それは蚊にとっては巨大なダメージであるはずなのに、
 すぐ回復する――
 早い場合は100分の1秒以内に。

 これはマジック……ではなくて、
 ロジックで解明できる事象なのだと、
 著者さんたちは説きます。

 はたして、蚊の身に備わったワザ=物理のチカラとは?

「なんどもォ、びッくりィ!」
「ぐるるるがるるるる?」(←訳:まだまだ隠しワザが?)

 6つの章の各テーマは、
 熱、力、流体、音、電気・磁気、光。

 各章でくりひろげられる
 自然界にひそむ物理のパワーゲームを、
 文系の活字マニアさんも、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪


 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする