まちみちふうけい

四角い枠に切り取られた風景は一瞬のもの、そんな一瞬を追い求めてこれからも相棒と走り続ける・・・

No.486 三条通(2)

2016-05-19 08:56:58 | みち
おはようございます。








京都の道を巡るシリーズ、久しぶりのお送りとなる今回は三条通です、前回は山科付近の旧東海道を紹介しました。まず上の写真は今は地下鉄となった京阪京津線の軌道線が通っていた所、区を分ける峠を下りてきた道は蹴上の交差点を左へと曲がると、そこからは真っ直ぐに伸びる下り坂がいよいよ町の中心地へ差し掛かって行く。写真にある道標はその下りの途中にあり、ここを折れると平安神宮の方へと行くことができる。道は間もなく賑やかな場所へと入って来て、やがて旧東海道の終点となる三条大橋へとたどり着く。




一昔前はこの通りに京阪線の軌道線があって、橋の手前でカーブして地上にあった京阪三条駅へと入って行く。京阪本線も地上時代は鴨川沿いを走るなかなか風情のある風景を見ることもできた、と言っても自分(一人称)はそれを見た記憶はないが・・・今は両方とも地下に沈んでしまい、駅のあった場所はバスターミナルとなってしまっている。









三条大橋は歩いている分にはその風情は欄干でしか感じることができないが、他に鴨川に架かる橋に比べるとなかなか趣のある外観、さすがに旧街道の終点を意識したものと言う感じ。すぐ北にある御池通、南の四条、五條通は車が中心の橋であるのに比べると、この通りは歩行者中心と言ったところ、自転車で走るのも少し躊躇してしまいそうになるくらいの人の多さは、この辺りが歴史と商業の中心に近い所だと言うのを物語っている。
その歴史の舞台となった所が橋を渡って間もなくたどり着く元池田屋のあった場所、幕末に起こったこの事件については去年の大河『花燃ゆ』や『龍馬伝』でもやっていたし、映画『鎌田行進曲』の階段落ちのシーンでも有名な所。この付近は幕末でもいろいろな事件の舞台となった結構物騒な所で、それを目的にカメラを抱えて訪れる人も多い。しかしそんな事件の舞台となった場所も、今はそのエピソードにあやかるような形の外観の飲食店になっている。








この先の河原町通との交差点を過ぎると三条通はアーケード通りの商店街へと入って行く、もちろんここは相棒は押し歩きで行かなければならない。その通りが次に交わるのが寺町筋、ここでは前にアーケード通りの紹介をしたことがありました。ここは商業の中心地らしく人の行き来が多いし活気もあって賑やかな所、三条通はアーケードは終わってここからは相棒に乗って走ることができるが、それでも人の通りは多くゆっくりと気をつけて行かなければならない所。この通りはこの前に文化財巡りでも紹介させてもらいました(No.467にて)、モダン、レトロ、西洋風と言った言葉が似合いそうなビル、合わせていかにも古風な趣のある建物も多くあって目には飽きない所。京都の通りの特徴である碁盤の目状の通りが次から次へと交差して、その度に注意して通り過ぎて行かなければならないが、この風景を眺めながら進むにはちょどいいゆっくりさかも知れない。









京都の中心地を南北に貫く烏丸通との交差点を過ぎると、さっきまでの喧騒もやっと落ち着いてきて、これが京都の通りと言った感じの風景の道となる。人が多くて賑やかな所も三条通と言えば、写真3枚目、4枚目にあるような何気ない風景もまた三条通と言った感じ。そこを過ぎると堀川通との交差点、三条通はここからまたアーケードの商店街となるが、今度はいかにも庶民的な普通の市場と言った感じ。この辺りまで来ると付近も民家が多くなってきて雰囲気も落ち着いてくるが、古く1200年ほど前の平安京があった時代は、この辺りがちょうど都の真ん中に当たる所。
その平安京の中心を貫くようにあった朱雀大路にあたる千本通との交差点が上の写真の最後の2枚にある所。5枚目の写真、三条通はアーケード通りとなっている所、斜めに分岐している道はこの先で嵐電の四条大宮駅へと通じている。最後の写真は千本三条の交差点、千本通がここまで狭い通りだったのがここから北は車の通りが多くなる道に変わるのと同じように、三条通も庶民的なアーケード通りから車の行き来が多くなる道へと変わってしまう。道はこの先でかくかくしかじかで嵐山へと通じているが、その話はまた次回でのお送りとしておきます、今回もお付き合いのほど、どうもありがとうございました。        まちみち