今朝は、如何いふわけだかばらの騎士のワルツがずつと聞こえてゐます。
一昨日の夜に見た夢は、まるでスティーブン・キングの小説「スタンド」のストーリーがリアルになつたやうな、ほとほと壮絶なばかりの光の陣営と闇の陣営の戦ひでした。目が覚めて水を一口飲んでひと心地ついて思はずお経をあげたくなつたほど、それは凄まじかつたです。
そして、昨日の夜に見た夢は、足の裏に小さな蜘蛛の巣の絡まつたやうな不思議な癌が複数できて手術を受けることになつた夢でした。複数のおびただしい数のライトのついた足型の絵が描かれた体重計のやうな四角い平たい箱に乗つて降りると、足型のなかの複数のライトがいろいろな色で発光して、それを見た看護士さんが「緑色のライトがついたところに癌がありますね。すぐに手術を受けてください」といふのです。執刀医の先生は何故だか大学で仏教学を教へていただいたO先生でした。白衣を着たO先生は「手術代はこれぐらいかかるからね」と私に右手をピースして見せました。「はあ、二十万ですね」と私が応じると、「郵便局で用意してきてね」と先生は鷹揚に微笑まれました。
そして今朝は、如何いふわけだかばらの騎士のワルツがずつと聞こえてゐます。