「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      近所迷惑です 元長官殿

2007-06-18 05:19:59 | Weblog
20年来の友人の主宰する団体が昨日”朝鮮総連”疑惑の元公安調査庁長
官宅へ抗議にきた。真夏を思わせる暑いなか、手弁当の抗議である。この
種の抗議というと、国防色の街宣車を連想するが、統率のとれた一般市民の
怒りの表明である。この団体は10年以上前から”拉致問題"解決に取り組ん
でいる。

元長官宅周辺住民は、事件が表面化して以来困っている。迷惑なのだ。駅前
のバス通りには、警備の車がいつも停まって交通渋滞を起こす。時々、低空を
ヘリコプターが飛ぶ。街宣車の右翼団体がボリュームいっぱいにあげて抗議に
来る。友人の団体の抗議もたしかにマイク使用でうるさい。

僕はこの町に60年以上住んでいるが、こんな騒ぎは初めてである。戦争中の
昭和20年5月24日、米軍のB-29爆撃機が、焼夷弾を落として以来である。

公安調査庁といえば、国の治安を担う役所の一つである。その役所のかって
のトップの”理不尽”の言動は国民の怒りを呼ぶのは当然だ。過去の輝かしい
経歴の持ち主が、なぜ伝えられるような挙に出たのかー。たんに”魔”がさした
だけでは片ずけられない。

歴代の社会保険庁長官の怠慢が、年金制度の根幹をゆるがらせ、国民の怒り
をかっているが、国の司法体制に不信感を抱かせる元長官の言動はけっして
許せない。検察の長だった人が大勢の警察官に警備されて、市民団体の抗議
にも顔を出せないのは、自らに悖る行動があったのであろう。