安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

フェルディナンド・ポヴェル BEBOPPIN'

2016-09-14 20:48:55 | テナー・サックス

先日、木曽駒ケ岳へ登りました。山はもちろんよかったのですが、季節的に少ない花の中に、エーデルワイスの仲間である「ヒメウスユキソウ」(木曽駒ケ岳の固有種)を見ることができました。ことに、中岳の巻き道沿いの岩場に咲いていたものは、花の色合いもよくて、一目惚れでした。登山の楽しみはいろいろですが、こういう花に出会うと、また行きたいという気持ちになります。「I Fall in Love Too Easily」(惚れっぽいわたし)という曲が入っているアルバム。

FERDINANDO POVEL (フェルディナンド・ポヴェル)
BEBOPPIN' (LIMETREE 1983年録音)

   

オランダのフェルディナンド・ポヴェル(ts)は、ダスコ・ゴイコヴィッチ(tp)のアルバムに参加していたので知りましたが、ハードバップのど真ん中をいくような演奏をしているので、好きになったミュージシャンです。ハンク・モブレイやプレスティッジ時代のジョン・コルトレーンを思い浮かべるようなプレイぶりです。

メンバーは、フェルディナンド・ポヴェル(ts)、フラン・エルゼン(p)、ヴィム・オヴァーガウ(g)、ヴィクトール・カイハトゥ(b)、ルード・ブロンク(ds)。いずれもオランダのミュージシャンですが、ポヴェル以外だと、ギターのヴィム・オヴァーガウが、リタ・ライス(vo)のサイドメンを務めるなど、名前を見かけます。

曲は、マイルス・デイヴィス作「Deception」、メンバーのフラン・エルゼン作「Beboppin'」、セロニアス・モンク作「Off Minor」、あとはスタンダードで「Ghost of a Chance」、「I'm Old Fashioned」、「I Fall in Love Easily」、「Nobody Else But Me」の全7曲。有名曲が多いですが、スタンダード曲のバラードをどう演奏しているか興味が湧きます。

フェルディナンド・ポヴェル(ts)の中庸を行くスタイルで、穏やかなハードバップを堪能できます。ポヴェルの音色とフレージングは、バラードにおいて初期のコルトレーンを髣髴とさせるもので、特に「I Fall in Love Too Easiy」は、初めの一音からグッときます。ポヴェルに続く、オーヴァーガウ(g)、エルゼン(p)のソロもよく、これが最も印象に残りました。他にも、バラードの「Ghost of A Chance」や、テナーとギターがユニゾンで旋律を綴っていく「Deception」あたりもよかった。 

【木曽駒ケ岳のエーデルワイス(ヒメウスユキソウ)】

2016年9月2日撮影。木曽駒ケ岳登山(3)の記事掲載の写真と重複するものもあります。

   

   

   



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