安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

サラ・ヴォーン NO COUNT SARAH

2009-02-18 20:01:06 | ヴォーカル(S~Z他)

朝の通勤経路で寄り道をしたら、タリーズ・コーヒーが入っている建物あたりから女性ヴォーカルで「September Song」が聞こえてきました。朝の冷気にふさわしいひんやりした歌声で、サラ・ヴォーンに声が似ているところがあり、誰だかわからないものの気になりました。サラ・ヴォーンの作品を聴いてみます。

SARAH VAUGHAN (サラ・ヴォーン)
NO COUNT SARAH (MERCURY 1958年録音)

 Nocountsarah2

サラ・ヴォーンには、マーキュリーレーベルに「at Mister Kelly's」をはじめスインギーなライブ盤などがあり、それらはよく聞いていました。ジャズ・ヴォーカルらしい作品群で、どちらかというと白人女性ヴォーカルを好む私にとっても、このあたりのサラの作品はコレクションに欠かせないものです。

タイトルのNO COUNTどおり、カウント・ベイシーの代わりに、彼女の伴奏ピアニストのロンネル・ブライトがピアノに座り、あとはメンバーがそのままのカウント・ベイシー楽団が伴奏に当たっています。マーシャル・ロイヤル(アルト・サックス)やフランク・ウェス(フルート)がソロをとり活躍しています。

スタンダードが主体の曲目です。「Smoke Gets in Your Eyes(煙が目にしみる)」、「Darn That Dream」、「Just One of Those Things」、「Moonlight in Vermont(ヴァーモントの月)」、「Cheek to Cheek」、「Stardust」、そしてホレス・シルヴァーの「Doodlin'」、即興的な「No 'Count Blues」、ロンネル・ブライトの「Missing Youの9曲です。

クールな声で歌う「Smoke Gets in Your Eyes」や「Moonlight in Vermont」というバラードが魅力的です。スインギーな「Cheek to Cheek」や「Just One of Those Things」は伴奏も手伝って気持ちよく聴けます。かなりフェイクした歌が多く、それはそれでいいのですが、「Stardust」などはもっと原曲に沿ったものが聴きたいなどと贅沢なことも考えてしまいます。